4/13に仙台PITにて行われたkintone hive sendaiに参加しました。
私にとって、初めてのkintone hiveへの現地参戦。
それまで、私にとってのkintone hiveといえば、幕張メッセで行われるCybozu Daysの中で開かれるkintone AWARDでした。
各地のkintone hiveで選ばれた方によるえりすぐりの大会。毎年そのレベルの高さは知っていました。
ところが、ここ三年、私はkintone AWARDをよくみられていません。それは、Cybozu Daysでブースを出展するようになり、ブースの対応で見られなくなったからです。
そんな私が初めて予選であるkintone hiveを観戦したのは昨年。kintone hive tokyoでした。
今、ジョイゾー社にいらっしゃる根崎さんが感動的な登壇を成し遂げた日とした記憶にも鮮やかです。
他の登壇者のレベルも高い。
そこで気付かされたのは、幕張のkintone AWARDだけでなく、各地で行われるkintone hiveも見なければ、ということです。
そこで今年は、kintone hive sendaiに合わせて東北からの複数のご縁を調整しました。
前々日には郡山市で。そして前日は米沢市で商談。その流れで最終日には仙台市で。kintone hive sendaiに参加できることになったのです。
それまでの二日間、頭の中はkintoneにどっぷりつかっていました。そして、会場の仙台PITの熱気や雰囲気は、kintoneにまみれた頭をさらに活性化させてくれました。
プライベートでライブハウスには何度も行ったことがあります。が、kintone hiveのようなIT系イベントてライブハウスに来るのは初めて。
会場の雰囲気はまさにライブ。心は湧き立つ一方。
やはり来て良かったと思わされました。
冒頭に登場したサイボウズ東北支社の田澤さんの話もバッチリ。メリハリの利いた話は、盛り上げ方を指南しつつ、会場の気持ちを高め、ライブ感をさらに盛り上げる名MCです。
一人目の登壇者は株式会社グローバルフィールドの保坂 梨恵さん。インパクトのあるいでたちで登場。
少し緊張していらっしゃるようですが、それがまたライブ会場の良さです。緊張していらっしゃる様子は、ディスプレイを通して見ると気づきません。会場の肌感覚とでもいいましょうか。
慰謝料のかわりに会社を受けついだというくだりでは、聴衆の心も鮮やかにつかんでいらっしゃいました。
保坂さんの登壇は、kintoneの良いところ、つまり簡単にレポートが表示できる利点を活かしている点で分かりやすかったです。
kintoneに変えたことでご本人が出産された際も、数カ月の間、会社に一切出社せずに業務が回せたそうです。引き継いだ時は紙の山だった業務を解きほぐし。
その結果、社員の皆さんの仕事も週休2.5日で回せるようになったそうです。kintoneの導入効果をフルに享受していらっしゃいます。
同じ経営する身として、社長がいなくても会社が回る体制はまさに理想。
保坂さんの属しておられる業種は、弊社にとってもなじみのある業界です。
その観点から拝聴した保坂さんの登壇内容からは、お客様はどういうところをkintoneの価値として置かれているのかがわかり、とても参考になりました。
保坂さん、ありがとうございました!
続いては、旭川信用金庫 古田 真之さん。
なんとkintone hiveに信用金庫の方が登壇されるのは初めてだそう。
こちらも私にとってはとても興味深いお話でした。というのも、弊社でも今、まさに信用金庫さんに近しい案件を担当させていただいているからです。
どのようにセキュリティやコンプライアンス上の懸念を払拭し、未知のツールを導入するのか。
それをどのようにして稟議を通し、組織全体に広めていくのか。
私もその難しさを感じながら、日々の提案や作業を行っています。
実際、旭川信用金庫さんでも、一度は導入に挫折したそうです。
そこで終わらずに、再び細かいアプリの作成からやり直し、徐々に組織内部で認知度を高め、ついには、当初挫折したアプリの再構築に取り掛かってらっしゃる最中だそうです。
まさにkintoneの導入のお手本ともいうべき内容。
話の構成がきっちりしているところは信用金庫さんの堅確性を持たせつつ、合間に笑いを入れる構成も素晴らしい。
ここに書かれている通り、金融機関とクラウドデータの組み合わせは、今後、私たちとしてもさらに社会に向けて働きかけていかなければならない部分だと思っています。
今後、旭川信用金庫さんがどのように導入してゆくか。その行く末が楽しみでなりません。
古田さん、ありがとうございました!
続いては、株式会社ニイヤマハウス 長南 卓弥さんです。
こちら、今回の登壇された方の中では、もっとも技術者に寄った内容でした。何しろ、長南さんはもともとパチンコなどの遊技機のプログラミングを行っておられたそうです。
ゲーム業界出身である長南さんのプレゼンは、ドット絵をうまく取り入れつつ、動きがあってとてもわかりやすい内容でした。プレゼンの妙味を感じさせてくれました。
Google CalendarとExcelと紙と基幹システム。まさにkintoneに切り替えると効果が発揮しやすい取り合わせです。
長南さんが素晴らしいのは、プログラミングができるIT経験者でありながら、アナログでのコミュニケーションをおろそかにせず、根気よく導入に向けて努力されたところです。
その苦労が実り、kintoneの導入が軌道に乗り始めるとよくあること。それはポータルサイトが大渋滞する件です。
ポータルを整理してあげると、お客様の満足度があがる。私もそんな経験を何度もしてきています。
ところが、なかなかポータルサイトの整備に手が回らないのも事実。これは、デザインが苦手な私にとっても由々しき問題です。
長南さんのkintone portal desingerを使った改善は、このところkintone portal desingerを全然使っていなかった私にとって大いなる気づきを与えてくれました。
長南さん、ありがとうございました!
続いては、東北特殊鋼株式会社 桜井 利江さん/木田 司さんです。
kintone導入歴一年と一年半という二人の掛け合いは、先輩と後輩のほほえましい関係を思わせて楽しかったです。
私もまだ掛け合いプレゼンはやったことがありません。一度はやってみたいと思います。プレゼンに躍動感が出ますから。
さて、お二人の登壇の何が素晴らしかったって、こちらの会社様は社長様からの声掛けが絶妙だったことです。
トップが業務改善へのやる気を持ち、そこから社内にkintone喫茶を結成し、多様な立場で情報共有する体制を作った。
私の中で今回のkintone hiveで刺さった言葉は数多く挙げられます。その一つはこちらで紹介されていたkintone喫茶。もちろんkintone Caféを運営する身としては見逃せません。
kintone喫茶によって現場の中で情報共有の機運を高め、業務改善につなげる。
素晴らしいと感じたのは、kintoneから帳票を出せるようにした後、その内容をもとに現場からのフィードバックをもらい、リスクアセスメントの評価につなげたところです。
出した帳票をもとに、現場から安全性を高めるためのフィードバックを受け、それをアプリや帳票に反映する。まさにあるべき業務改善のスパイラルです。
安全は全てに優先される。この言葉はあらゆる業種に通じるはずです。kintoneは安全管理にも使えるよい事例でした。
社内をkintone 喫茶で改善した東北特殊鋼さんの事例は、kintone Café運営にとっても役立つことでしょう。
桜井さん、木田さん、ありがとうございました!
続いては、株式会社昇栄 山崎 梨英さんです。
プレゼンのタイトルを見た瞬間、私のボルテージは上がりました。
「ライトコースでどこまでできるか、基本機能の極限活用が生み出したものとは!?」
私が苦手意識を持っているのはライトコースです。苦手というより、手がけたことがない、というのが正解です。
何しろ、今まで自社や多くのお客様の環境でkintoneに触れてきましたが、ライトコースはまだ一度も使ったことがないのです。
先日に開催したkintone Café 神奈川でも懇親会でその話題が出て、次のお題はライトコースハックに決まりました。そのタイミングの良さもあって、山崎さんの登壇でボルテージが上がりました。
スタンダードコースに頼ってしまうのはシステム開発会社の弱み。
工夫次第では関数だけでやり切れる。
と言いつつ昇栄さんも、ついにスタンダードコースに舵を切られるそうです。
うーむ、私としては納得ができる結末。
ですが、ライトコースではやはり限界があるのか、という割り切れなさが残ります。
むしろライトコースを突き詰めて、そこからスタンダードコースに舵を切るのがkintoneを提案する身としては正しい在り方なのか。
そもそも、最初からスタンダードコースがありきで提案する弊社のやり方が正しいのか。
ライトコースを突き詰めたからこそ、スタンダードコースに上げる際に発生する費用を捻出するための不要な業務やサービスが抽出でき、社内の稟議も通りやすいのか。
私の中でもっとも考えさせられたのが山崎さんの登壇でした。
私もそうですから、山崎さんがkintoneを導入するにあたってのいきさつや苦労は皆さんにとって、興味津々のはず。
アンケートでもぜひkintone Café 神奈川で話してください、とむちゃぶりを書いてしまいました。
ぜひまた、お話を伺えればと思います。
山崎さん、ありがとうございました!
続いては有限会社光成工業 畠山 成光さんです。
それまでに五組の登壇を聞いて少々疲れ気味の観客に向かって、ハイテンションで登壇する畠山さん。「Let’s kinjoy!」の決めゼリフとポーズを武器に、会場の反応が薄くとも孤軍奮闘する姿に最初は若干の痛々しさを感じました。
が、それをものともせず、会場の空気を徐々に自分のものにしていく姿はまさにライブ!この会場の雰囲気が変わっていく熱が感じられるのがライブ会場の良さなのですね。これはオンラインでは体験できません。あらためて、来てよかったと思いました。
会場の聴衆を味方につけ、会場の雰囲気をライブで変えた畠山さんの打たれ強いメンタルとkintoneが大好きな熱量。
この熱さがあってこそ、光成工業さんは変わったのだと強く納得できました。そして、これは畠山さんが選ばれるのではないかと、登壇されている途中から感じました。
でも、聴衆の皆さんは決して畠山さんの「Let’s kinjoy!」の決めゼリフや熱量に幻惑されたわけではないのです。
実際、光成工業さんの取り組みは、参考になるべき点がとても多くありました。
まず、一部メンバーだけで動いて失敗した後、社長様から言われた「全員でやれ」の言葉。
早いうちから一部の方だけでやってしまい、実際に使う方に最後に伝えてしまうと、kintone導入は失敗はせずとも必ず苦労します。私も今までに何度か、失敗をやらかしたことがあります。
そして全員でやるようになってからの畠山さんの動きが素晴らしい。あさっての全体朝礼までに宣言するように、との指令を基に、告知動画を四人で作ってしまうのです。
しかもキックオフイベントではそれまで使っていた紙の日報の原本を現場のリーダーが破る姿を示す。その結果、日報のデジタルへの切り替えが一気に進んだそうです。
さらに、現場の年配の社員さんの声を生かした専用アプリ。これ、なかなかできるようでできないです。でも、それをやってしまったところが素晴らしい。
私たち導入側も、ここまで全ての社員さんを巻き込めた導入ができているのだろうか。すべての社員さんの声が聞けているのだろうか。プロジェクトメンバーだけで完結していないだろうか。
とても勉強になりました。
畠山さん、おめでとうございました!
東北・北海道地区代表には畠山さんが選ばれましたが、6組の皆さんの中で優劣があったのではなく、東北・北海道からの代表としてAWARDを勝ち取ってくれるのではないか、そんな期待があったからこその選出理由だったのでしょうね。
さて、投票結果の集計中は、サイボウズ東北支社の大越さんをファシリテーターとし、
社会保険労務士法人めぐみ事務所の原 和也さんと信幸プロテック株式会社村松 直子さんの鼎談です。
題して「スペシャルセッション「もっぺん、聞かせでけねが?おめほのきんとーん!」」
各お題が東北弁で書かれ、それを読み上げる大越さんの東北弁が流ちょうなのがよかった。
このマトリクスに出ているとおり、それぞれの導入経緯の違いが対比できているのがよかったです。
私も、こうと決めつけず、お客様の内部をよく把握し、お客様に適した提案をしていかなければ。学びが大きすぎます。
公平に。そして透明性をもって。
【kintoneは「楽しい」を大切に】 2023/4/13 kintone hive sendai2023 まとめ – Togetter
夜はアフターhive交流会。
今回、前日の米沢での商談に一緒にいった頼りになるパートナーさん二人と。
冒頭にすがわらさんと水沢さんによるhiveの振り返り。
この場で水沢さんからは弊社で副業も込みで働いていることをカミングアウトしていただきました。
今後とも東北を一緒に盛り上げていきましょう!
続いては、6班に分かれての業務改善ワーク。私もかつてこのワークはサイボウズさんのオフィスで取り組ませていただいたことがあります。それ以来、数年ぶりに模造紙と付箋とマーカーを駆使し、私の中で錆びついた学びを新たにしました。
私たちの班にいらっしゃった方がまさにkintone導入前。これからkintoneの社内提案に入られるそうです。同じ班の私たちにとってはkintone hiveで学んだ成果をお見せできる格好の場です。
学んですぐに実践。とても貴重な場となりました。
埼玉、東京、神奈川に帰らねばならない私たちは、二次会以降はご遠慮しました。
仙台駅から乗った新幹線では、今回のhiveでの学び。商談で出た課題やこれからの進め方など、存分に語り合えました。
商談をご一緒した郡山、米沢のみなさま。kintone hive sendaiの会場やアフターhive懇親会で出会った皆様、本当にありがとうございました!
そして充電器を託してしまった松井さん、次回どこかのhiveで必ずや!