SalesForceで運用していたリードから商談、受注処理、メール配信をkintoneに移行

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株式会社ファンドレックス様は、ソーシャルセクター(NPO・ソーシャルビジネス、財団、大学、行政、企業など社会にプラスの変化を生み出したいと願う人や組織)の支援を専門としておられます。
・調査・分析
・インパクトマネジメント
・戦略策定
・研修・人材育成
・ICTによる経営の高度化
・実行支援
を業務の軸として、ソーシャルセクターが持続的に活動していくための各種コンサルティング活動を行っておられます。

ソーシャルセクターは、利益だけを目的としていないために課題が多種多様です。ファンドレックス様の的確なコンサルティングによって事業が継続するお客様が、また別の組織や個人に利他の精神を伝達していきます。ファンドレックス様の活動は社会のあらゆる層に価値を届ける起点となるのです。

ファンドレックス様から顧客に対して情報を届けるため、顧客管理はとても大切です。
お問い合わせフォームからのリード(見込み顧客)獲得から、各種セミナー集客、商機をつかむための各種配信。ファンドレックス様の営業活動の肝となるのが顧客管理です。

使っておられたSalesForceからkintoneへ顧客管理を移管したい。弊社にご相談をいただいたのは、この点でした。

SalesForceからのデータ移行

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SalesForceの内容を拝見したところ、カスタマイズはそこまで行われていませんでした。
ただし、カスタマイズオブジェクトやカスタマイズ項目はたくさん追加されていました。

SalesForceからkintoneへのデータ移行については、弊社は何度も経験を積んでいました。
リード(見込み顧客)や商談、顧客情報や担当者情報の構造も理解していました。
そのため、データ移行については初期移行と差分移行を何回か行うことで苦戦せずに完了しました。

苦戦はしなかったのですが、注意を払った点があります。それは項目名です。
SalesForceは項目を区別するためnameプロパティがあります。kintoneでいうところのフィールドコードです。ただし、nameの文字列に使えるのはアンダースコアと英数字のみ。日本語は認められていません。日本語が使えるのは別のlabelプロパティです。kintoneでいうところのフィールド名です。

kintoneはフィールド名とフィールドコードの両方に日本語が使えるため、弊社の開発ポリシーではその二つは原則として合わせます。そうすることで後々のプログラミングの生産性は上げられます。
ですが、移行にあたっては差分取り込みを考慮すると、kintoneとSalesForceの情報を合わせておかねばなりません。そのため、しばらくはkintone上のフィールドラベルと名称をSalesForceの値に合わせておきます。

kintoneのフィールド名とフィールドコードをどの時点で日本語に切り替えるか。
今回はそのタイミングの調整に気を使いました。

外部からのウェブフォームからの取り込みはSalesForceのWeb-to-リードを使っておられました。
フォームについてもkintoneに移行した後も使えるようにする必要があります。
今回は、後々の保守性を考慮してトヨクモ社のFormBridgeを提案しました。

FormBridgeを利用することで、フィールド名とフィールドコードを日本語に切り替えるタイミングで影響が少ないようにしました。

ただ、この後述べるメール配信プログラムとの連携においてはタイミング毎にプログラムの修正が発生しました。

メール配信について各種サービスの検討を行う

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ファンドレックス様はメール配信をSalesForceの機能を使って頻繁に行っておられました。

つまり今回の移行の肝は、メール配信をどうやって円滑に移行させるかありそうです。
SalesForceからkintoneに移管した後も変わらずに、ファンドレックス様の多くの顧客やリードに対してメール配信を行う。それが必ず超えるべきミッションでした。

そこでkintoneのさまざまなメール配信サービスを検討しました。
その結果、Benchmarkを採用しました。kintoneとBenchmarkは双方が持つRest APIを使って連携させることに決まりました。

kintoneエコシステムの中には有名なメール配信サービスがあります。
その中でBenchmarkを採用したのは、ステップメールが送れることや、メール配信・開封状況が管理できることなどが理由です。

メール配信運用について、抱いておられる不安を払拭していただくことに注力

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Benchmarkとkintoneの連携開発は弊社でもすでに実績がありました。
ただ、kintoneに移行した後にもメールの配信が円滑に行えなければなりません。

そのため、メール配信については、運用担当者もまじえて何回か話し合いの機会を持ちながら進めました。
ファンドレックス様はかなり長い期間SalesForceのユーザーでいらっしゃいました。
そのため、弊社ではkintoneやBenchmarkの信頼性がSalesForceに劣らないことを説明し、信頼を抱いてもらうことに注力しました。

また、Benchmarkはメール配信サービスです。重複メールアドレスの扱いなど、メール配信サービス特有の仕様についてもご理解を深めていただきました。
もちろん、弊社でもさらにBenchmark自体の仕様を理解するとともにAPIの理解も深めました。

また、どの項目をメールに埋め込むのかについても様々な工夫を凝らしました。
Benchmarkは埋め込み設定ができる仕様ですが上限が定められています。配信するメールごとに埋め込む項目を考えると上限にぎりぎりになってしまうため、そのやりくりをどうするかはシステム側の課題でした。
そうした連携について、APIを駆使してkintoneからBenchmarkへの連携実装のめどを付けました。

その結果、メール配信の運用開始のテスト期間をへて、無事に移管が完了しました。

弊社がこの部分はまったく関与せず、ファンドレック様によりメールの配信は運用していただいています。

ファンドレックス様ありがとうございました。

ファンドレックス様より

導入までの日々と現在をファンドレックス社の長谷川様はこう語ってくださいました。

私はkintoneへの移管の担当ではありましたが、設計や作業のためのまとまった時間がなかなか取れず、アクアビットさんにはいつも五月雨な相談の仕方でした。それでも
しっかり寄り添ってご対応いただけたことが、大変ありがたかったです。

相談の最初では、kintoneを中心としたシステムでできることと実装としてオススメでないことを分けてお話してくださったので、導入のガイドになりました。
今まで私が経験していたシステム開発では、ウォーターフォール型で最初に要件整理業務設計そして開発と進むものでしたが、kintoneの特性として実装しながら修正していく方法に頭に切り替えるのが大変でした。その中で、色々と相談しながら進めることができたことが、とても良かったです。

kintoneは使いながら育てるシステムなので、今でも業務でやりたいことを考えたり社内の意見を取り入れながら修正しておりますが、行き詰ったらまたアクアビットさんに相談しようと思っております。どうぞ引続き、よろしくお願いいたします。

ファンドレックス様のご紹介

社名 株式会社ファンドレックス
所在地 〒108-0075 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー762号室
連絡先 03-6894-2147
役員 シニアパートナー 井上 義雄
パートナー 平尾 千絵
パートナー 相澤 順也
創業 2008年7月1日
URL https://fundrex.co.jp/

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