3月23日にkintone Café 栃木 Vol.1を開催しました。
告知ページはこちらです。


今回の開催によって、kintone Caféが未開催だった栃木県に第一歩が記されました。

kintone Café 栃木を開こうとしたきっかけを以下に記します。

昨秋に行われたkintone Café JAPAN 2023の水沢さんの登壇の中で、kintone Caféが開催されたことがない都道府県が9県あることを知りました。私は全国のあちこちで開催されるkintone Caféに可能な限り顔を出しています。
そして、早く全ての都道府県での開催を実現したいと考えていました。そこで、まずは栃木・群馬・茨城で開催しませんかとX(旧Twitter)でPostしました。
それに応えて連絡をくださったのがりぃさんです。
私とりぃさんでkintone Café 栃木を開くための準備を初冬あたりから始めていました。

登壇スライドの中でも触れていますが、私は宇都宮に滞在したことがあります。ちょうど二年前の三月。宇都宮には約十日弱の期間を過ごしました。

その時に感じたのが、宇都宮や栃木ではITコミュニティが盛んでない、ということでした。
コミュニティが盛んでないと、kintone Café 栃木を開いても、地元の方の割合は少ないかもしれません。
つまり、県外からの参加者が、特に、kintoneコミュニティによく参加する方々が会場の多くを占めるだろうと予測しました。

また、新たな支部の立ち上げにあたって、私はサポートに徹する一方で、仕切ったり目立ったりすることは厳に慎むつもりでした。
なぜなら、コミュニティとはその支部で自立・自走できることが大切だからです。
そこで、栃木にお住まいのりぃさんに前面に立ってもらい、りぃさんにテーマや人選もお願いしようと思いました。
初回はまず県外の方が多くてもいいから、開催実績を作ろうという意図です。

私が今回、声をかけたのは1人だけです。愛媛から来てくださった沖さんです。
なぜ声をかけたかというと、今回、登壇してくださったはっしーさんが、都合が悪くなったため、登壇枠が空いたからです。
そこで急遽、別イベントの懇親会でご一緒した沖さんをお呼びしました。
なお、はっしーさんは直前に都合が良くなったため、予定通り登壇してもらいました。

さて、前の日の私はトヨクモさんのイベントで話した後、お客様をお呼びしたスナックジョイゾーにも参加しました。
そして、共にkintone Café 栃木に参加した前嶋さんが経営する、株式会社SEEDPLUSの西川口の事務所に泊めていただきました。


翌朝、西川口を出た私たちは、前嶋さんの運転で東北道を北上した。
出がけに、前嶋さんが弊社のスペルを3Dプリンターで作ってくださいました。とてもうれしかった。

途中、佐野SAに立ち寄り、「宇都宮天然温泉ゆらら」でアヒル風呂に入り、そこに併設された田丸食堂で餃子を食べて、まずは栃木に禊を済ませました。

次に、宇都宮の二荒山神社の近くにあるコワーキングスペース「HOTTAN」に向かいました。
今回のkintone Café 栃木 Vol.1の会場は「HOTTAN」です。
「HOTTAN」のページ(https://socoarea.jp)はこちらです。

二年前に私が宇都宮に滞在していた際、「HOTTAN」を数回利用しました。そして、ここでならkintone Caféが開催できると思っていました。

私たちは風呂、餃子、渋滞で遅れ、「HOTTAN」に到着したのは定めていた時間の十分後でした。その間、「HOTTAN」の代表者である村瀬さんとりぃさんがある程度会場設営を終わらせてくれていました。


さて、そうするうちに参加者が続々と会場に集ってきてくれました。そして、会場の定員を埋めてしまいました。満席です。参加者は計20名に。



というわけで、りぃさんが司会進行役を担って、kintone Café 栃木 Vol.1の開始です。ついに栃木でもkintone Caféの開催が実現しました。

今回は参加者の皆様が各地からお土産を持ち寄り、華やかなkintone Caféとなりました。まさにカフェにふさわしい感じです。
栃木、埼玉、東京。さらには愛媛から。各地のお土産品が並ぶ様子は愉快です。
始まる前は緊張するとおっしゃっていたりぃさんも、着実に司会進行をこなしていってくださってます。すばらしい。
この時点で、kintone Café 栃木の成功は約束されました。
後は皆さんのLTを聞きながら、学べば良いだけです。

今回は初開催と言うこともあり、りぃさんの意向もあって、特定のテーマを決めませんでした。
参加者のそれぞれがkintoneにまつわる何かを語ってもらうスタイルです。
そこで、テーマも「kintone好きな人が栃木に来てくれてkintoneの話しをできる会みたいな。。ゆるーい感じで?」と定めました。

りぃさんに参加者のお誘いをお願いしたところ、10名の登壇者がすんなり決まりました。初回の陣容としては上々です。りぃさんの人柄の賜物ですね。
ただ、全員に話してもらうには時間が足りないので、10人の全てにLTで語ってもらう構成にしました。


最初のLTのトップバッターはkozakanaさんにお願いしました。kozakanaさんといえばAI。栃木の名称や名物をAIに問い、その答えをkintoneアプリのヘッダースペース上にAIが表示する趣向です。
前もってAIにヒントを与えて、それをパラメーターとしてバイアスをかけてみたり、ヘッダースペースにアイコン付で答えを書いてもらったり、随所に工夫がこらされていました。

ヒントを設定しているのに、AIが意図と違う答えを返してしまう本番ならではのアクシデントもまた一興。
AIといえども、答えが決まりきっていれば面白くありません。遊びや揺らぎがあってこそのkintoneではないでしょうか。このライブ感も含めて。


さて、その次は熱を出してこられなくなった方の代打で私が登壇しました。

本来、私の出番はトリを予定していました。コミュニティーを盛んにしましょう、と言うタイトルだったので、「今日はたくさん学びましたね〜この勢いでkintone Café 栃木だけでなく、群馬や茨城、そして埼玉も盛り上げましょう〜」と持っていく予定でした。
が、順番が前になったので、やり方を変え、今から学ぶ内容を踏まえて、コミュニティを盛んにしましょう!と呼びかけました。私のスライドは以下の通りです。

スライド

なお、後日ご縁があって、kintone Café 群馬が立ち上がりそうです。


続いては、ちったろさんによる登壇です。タイトルは「ゼロからkintone」です。
昨年末のエン・ジャパンさん主催のchallENgersと言うイベントでも、ちったろさんの登壇には印象を受けました。
わずか数日間で研修を全て終わらせてしまい、kintoneアプリ作成者として一人前に育成してしまう恐るべきエン・ジャパン様の研修術。私にとって今、最も身につまされるのが研修なので、私もその時紹介された書籍をすぐに購入してしまったほどです。
ちったろさんがおっしゃる事は、師匠であるエン・ジャパンの高橋さんのお考えなども踏まえつつ、基本に忠実、無理なアプリを作らない、ヒアリングをきちんとするなど、もっともなことばかりです。

システムはシンプルに。
私も本当に、それを頭では理解していながらも、出来ていないと反省することしきりでした。


ついては、神戸さんによる「新施設オープンにもkintone」です。
前日のトヨクモさんでのプリントクリエイターNightでも神戸さんは登壇されていました。そしてこの日も。
二人でペア登壇。ご縁ですね〜。

神戸さんが前日にお話しされた内容はプリントクリエイターを使った実装が中心でしたが、今日はkintoneを使った実装に焦点を当てていました。
産業廃棄物処理のkintoneを用いた実装は通常の事務処理の実装と少し違います。ですが、工夫と粘りによってkintoneでも実装できるはずです。
神戸さんの場合、使うべきところはきちんと基幹システムを活用しておられます。
昨日のプリントクリエイターNightで質問したかったのが、マニフェスト印刷はプリントクリエイターを使っているのか、ということでした。
夜の懇親会で、神戸さんからマニフェストは基幹システムから出すと伺い、私の中の疑問点が氷解しました。
私にとって昨日と今日で神戸さんの取り組みの全体像が見えました。


続いてははっしーさんによる 「すごくない事例発表」です。
はっしーさんからは、日報の作り方のノウハウを語っていただきました。
先日のdevkin Meetupの懇親会でも確かはっしーさんはこの話をされていたような気がします。
今までの自分の作業を日報に入力し、後で分析することで、業務量を分析する。
私もFourSquareを使い、訪問した場所の履歴をkintoneで一元管理しています。いわゆるライフログの考え方ですね。

kintoneをそういう風に活用するのは、私の中ではとても共感できます。
理解どころか、完全に同意します。
私もライフログをkintoneで管理する方は記事にアップした方はありますが、私もこの先、どこかで話してみようと思いました。

さて、ここまでで前半が終りました。

オンスケジュールで動いたのは良いことですが、それぞれの発表者が次々と入れ替わってしまっていたので、その間に何かコメントがあってもいいかなと思いました。
そこで私からりぃさんに、後半はスピーカーが変わるごとに前の方の登壇に対してコメントを入れたほうがいいですよとアドバイスしました。
後半は、私からのアドバイスを忠実に実践して守いただいたので、よりkintone Caféとして良い姿になったんではないかと思います。


後半は、ミウミウさんによる「kintoneアプリ、みんなはどう作ってる?」でした。
冒頭にミウミウさんからタイトル変えました、すみませんと言う自己申告がありました。

変えたのは、ローン計算をkintoneの標準機能でできるかと言うテーマでした。とても面白いです。
私もローンは毎月払っていますが、新たに申し込む事はあまりありません。
そのため、ローン計算をkintoneでさせる発想には至りませんでした。

ミウミウさんの発表内容は、見ていて学ぶところが多かったです。
複雑に見えるローン計算もある程度まではkintoneの標準機能でもできます。
ですが、丸め処理などを含めると、ローン会社からの見積もりの結果とkintoneの結果に乖離が生じます。kintoneの標準機能では、どうしてもそれは解決できないのです。
そのあたりを、カスタマイズでどうすべきか。またはプラグインとどう切り分けるのが私たちの腕の見せ所です。
ミウミウさんも、標準機能だけでできないところは、krewDataでできるとおっしゃっていました。
ローンを使っての標準機能の限界をあぶり出す着眼点が面白いと思いました。見習わないと。


続いてなかじさんからは 「〇〇だけじゃないkintone」というタイトルで話してもらいました。
上にも書いた通り、私は前の日にスナックジョイゾーに参加していました。ミウミウさん、なかじさん、前嶋さんに加え、今回来ていただいた小渡さんもご一緒でした。
なかじさんの内容は、スナックジョイゾーのLTのようで、kintone Caféで話す内容としては異彩を放っていました。
ところが、そこでお話しされている内容は、コミュニティーの本質の一端を語っておられ、私にとって頷ける内容でした。
kintone Caféを通じて kintoneを学ぶことも重要ですが、そのきっかけを通して、kintone以外の何かでつながっても良いはずです。
スナックジョイゾーでも、スポーツ漫画、プロレス、フラなど、いろんなテーマが雑多に語られ、そこから次の何かにつながっていきます。新たな次のテーマが生まれ、面白い反応に繋げていくのが、コミュニティであるはず。

kintone Caféの場であえて一石を投じることで、コミュニティの本質を問う。
面白い試みでした。

私も今後、何かコミュニティを作る際は、一つのテーマに固定するのではなく、いろんなテーマを持ち寄れるコミュニティにしたいと思っています。


続いては、前嶋さんによる「kintineとIoT」です。
私と前嶋さんのご縁や関係性を語り、私をネタにしながら、会場を盛り上げてくださいました。
ですが、そこで話される内容は、kintoneのこれからを占う一つの要素です。

どうすれば、IoTとkintoneをうまく活用できるのか。単なる事務処理とのツールとしてkintoneを使うのではなく、その次に何に活用できるのかの観点は、今後のkintoneを考える上でとても重要です。
業務の組み立て方、開発フェーズに対する考え方、システムの構築の仕方など、IoTとkintoneは、手法がかなり違います。
データで完結するため、不確定要素があまり入り込まないkintoneに比べ、現実を相手にするIoTは、そもそも実現できるか分からない点が実装への最大のハードルです。

その違いを踏まえた上で、kintoneからIoTに業務を拡張させようとするのが私なら、IoTを理解した前嶋さんは、kintoneを知って何が生かせるのかを考えておられます。

そこをどのようにつなげるかは、私にとっても重要なテーマだと思っています。
今回、前嶋さんとは、前日から旅を一緒にしました。車中でもお互いの仕事やシステム構築に関する考え方についての話をたくさんしました。
車中での会話や前嶋さんの登壇内容を踏まえて、このあたりの違いは自分の中で言語化してまとめたいと思っています。


続いては沖さんです。「プロセス管理のエラーメッセージの沼を知ってるかい?」というテーマでした。
gusuku Customineのサポートを担っている沖さんは、kintoneユーザーから様々なエラーの相談を受けています。
その経験値はご自身でもおっしゃっていた通り、相当蓄積されているはずです。
そのノウハウから導き出されたプロセス管理に関するエラーの様々な事例を教えてくださいました。

私にとって目から鱗でした。そもそも、私はまだkintoneのことをよく知らないという、自戒の感情すら生まれました。

このあたりのエラー情報の整備は、本来はサイボウズさんが行うべきだと思います。この整備には私たちkintoneエバンジェリストが結集して協力しても良いでしょう。
どのパターンの処理の際、どのようなエラーメッセージが表示されるかについては、より迅速に整備されるべきだと思います。
沖さんの登壇はそのことを私に教えてくれました。とても重要です。大きな知見を得ました。


さて、トリを務めてくださるのはキンスキ松井さん。「kintoneユーザーにはコミュニティが必要な理由」がタイトルです。
kintoneコミュニティーの流れや全体像など、サイボウズが目指すところを語ってくれました。
私もいろいろな場所で書いていますが、コミュニティーはkintoneエコシステムになくてはならないものだと思っています。仮にコミュニティがなく、ビジネスだけの関係性だけでは、ここまでkintoneは大きくならなかったはず。
ユーザーコミュニティーがビジネスと共に成長したからこそ、kintoneは担当者レベルに浸透し、担当者レベルでkintoneを使い続けるための大きな力になったと思っています。

今後、有能でかつなんでもできるシステムが海外からやってくるでしょう。kintoneの足りない標準機能を満たし、なおかつプラグインも不要なシステムが。
それでも私はわが国ではkintoneが生き残ると思っています。
その理由は、ユーザーコミュニティの充実があるからです。海外勢が今のkintoneのユーザーコミュニティを作り上がるには、途方もない労力が必要になるはず。

ビジネスでkintoneに関わろうとする方も大勢いますし、これからも増えていくことでしょう。
ですが、ビジネス側で関わろうとする方も、コミュニティーの重要性に関しては認識して欲しいと思います。

おそらく私も松井さんもコミュニティを重要視する点で同士だと思っています。
なぜ私がkintoneコミュニティーに肩入れするのかの理由も含めて。

これで全員の登壇が終わりました。
写真を撮って撤収し、次の場所へと向かいます。


さて、懇親会です。
今回の懇親会のお店「庄助」は、合同会社ぱんだ商会の鈴木さんに選んでいただきました。
孤独のグルメにも登場した、予約を取ることすら難しいお店です。

今回、りぃさんとkintone Café 栃木をやろうと決めた時、真っ先に鈴木さんにもお声がけをしました。
鈴木さんにも登壇をお願いしたのですが固辞され、でも会場にも懇親会にも来てくださると言うので、お店の選定をお願いした次第です。


お勧めの店と言うだけあって、料理は絶品でした。めちゃくちゃおいしかったです。餃子の他にも宇都宮の美味しい料理はたくさんあることを教わりました。ゆず味噌とか。焼き魚とかブリ大根とか、菜の花のおひたしとか、モツ煮込みとか。


ここでは、kintone Café 栃木の場で話せなかったことも含め、大いに盛り上がりました。


さて、お店を出て、宇都宮駅から帰る方をお送りするため、駅へと向かいました。
その後、宇都宮に泊まる方々と、りぃさんも交えて二次会を行いました。私もkintone Caféの最中に宿を予約して宇都宮に滞在を決めました。


二次会の参加者は沖さん、藤村さん、りぃさん、私。しばらくしてはっしーさんも駆けつけてくれました。
ここでも、また新たなきっかけが生まれ、次のコミュニティーにつながっていきそうです。

まずは大勢の方に参加していただき、本当にありがとうございました。とても感謝しています。
これでkintone Café 栃木は無事に第一歩を踏み出しました。今回の開催でスタッフの候補者にもお声がけができました。私もあと何回か関わって、コミュニティとして自走してもらえるところまでサポートしたいと思います。

また、遠からずVol.2の開催案内をお知らせする事でしょう。その節はぜひご参加いただければと思います。

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