ドットワーク富士吉田で開催された「よっちゃばれっ kintone 無尽 vol.3」に参加しました。

前回は甲府市内での開催でしたが、今回は再び富士吉田で開催されました。
今のところ「よっちゃばれっ kintone 無尽」は甲府と富士吉田を交互に開催しています。
そして、山梨県内に在住・勤務している方のみが参加対象です。
「よっちゃばれっ kintone 無尽」は、kintoneコミュニティとして老舗の「kintone Café」とはポリシーも別にして運営しています。

ただし、運営メンバーは両方とも同じなので、現時点では同じページで両イベントの告知ページを兼ねています。
告知ページはhttps://kintonecafe-yamanashi.qloba.comです。

今回は、ドットワーク富士吉田の会議室スペースをお借りしました。前回はオープンスペースで開催しましたが、今回は趣向を変えてみました。

会議室スペースを使ったことに具体的な目的はありません。あえていえば、コミュニティとしての一体感の醸成でしょうか。
さらに言えば、その中ではお互い踏み込んだkintoneの利用・開発・広報・告知の事例を積極的に意見交換しあっているため、オープンなスペースよりも閉じたほうが開示しやすいという事情も考慮しています。

「よっちゃばれっ kintone 無尽」はまだ立ち上がったばかりのコミュニティでおり、「kintone Café」とどの点で差別化するかは、運営メンバーの間でも試行錯誤の段階です。
実際のコンテンツもまだ流動的であり、まずは今の時点では山梨県内のkintoneプレーヤーの間の交流が深められれば良いと考えています。

今回の内容は、kintone SIGNPOSTのSTEP2「プロジェクト企画」の読み合わせと意見交換のみに終始しましたが、深く意義のある意見交換ができたように思います。
kintone SIGNPOSTのサイトはhttps://kintone.cybozu.co.jp/kintone-signpost/です。

kintoneとは使い方が固定されたシステムではありません。お客様の業種、職種、部署によって違う使い方をされるのが当たり前です。
kintone SIGNPOSTはその認識を合わせるためのガイドであり、まさにサインポストです。つまり、kintone SIGNPOSTを使っても正解はなく、参加したそれぞれの方が自社の状況に合わせて読み替えることが必要です。
kintone SIGNPOSTを用いて意見交換をするためにはうってつけのツールであり、この読み合わせだけでもkintoneの交流は十分に図れるはずです。
また、交流の中ではユーザーごとの事例を開示する必要があります。山梨という共通の属性で括ることにより、安心感を提供するのが「よっちゃばれっ kintone 無尽」のコンセプトの一つです。

実際、kintoneを介した山梨県のプレーヤー間の交流は「よっちゃばれっ kintone 無尽」を通してより深まりつつあります。
今後はさらに山梨県のkintoneプレーヤーを巻き込んで続いていくことでしょう。

kintoneエコシステムは、生態系の考えをビジネスの繋がりに置き換えた言葉です。つまり、kintoneを軸にしたビジネスやユーザー相互のつながりによってビジネスを活性化させようという思想のもと、この言葉は名付けられています。

ここで大切なのは、ビジネスというキーワードが入っていることです。
kintoneエコシステムとはビジネスを抜きにして成り立ちません。
その一方、コミュニティとは強制や義務からは無縁のものであるべきです。

コミュニティにおいて、強制や義務感を覚えるタイミングとはどこでしょうか。
それは、ある特定のサービスや商品を押し売られたように感じる際に生まれます。

kintoneはサービスです。そのため、kintoneをメインに推していないコミュニティにおいてkintoneを過度に勧めてしまうと、強制や義務感を感じさせてしまいます。
ただし、「よっちゃばれっ kintone 無尽」も「kintone Café」もkintoneユーザーを対象にしています。kintoneを使っていることが前提なので、もし全くkintoneを使ったことがない方が来られたとしても、私たち主催者や参加者がkintoneを勧めることはなく、不快な思いをさせません。

問題は、kintoneの周辺のプラグインやサービスを扱う場合です。
kintone周辺のプラグインやサービスは各社さんから多く出ています。そのため、ユーザーにも多くの選択肢が与えられています。
そのどれを使ってもらうかは、サービスベンダー側にとって重要な問題です。そのため、善意であってもコミュニティの中で特定のサービスを勧める行為が押し売りと受け取られないか、常に気を遣う必要があります。

この問題は、kintoneコミュニティーにおいて気を遣う点だと思っています。私自身もkintoneを用いたビジネスをしている以上、コミュニティー運営においては気を付けています。
逆に、コミュニティ運営においてリスクがあるからこそ、私は弊社からあまりサービスを出さなかったのかもしれません。無意識のうちに。

その点を考えると、私は「kintone Café」はサービスに関しては中立の立場を保った運営、つまり理念を掲げた今の形でこれからも運営するのがよいと考えます。
サービス提供者は基本的には自社サービスをあまり取り上げず、参加する場合も一定の距離を置いていただく。
その一方で、「kintone Café」で何かのサービスを取り上げる際はユーザー側の選択に委ね、自由にやってもらえばよいと思います。

むしろ、kintoneの有力なプラグインやサービスは、kintoneを使う際に避けては通れません。かえって避けるのは不自然です。
「kintone Café」であっても運営するユーザーがそのサービスをテーマに取り上げるのもよいのではないでしょうか。

「kintone Café」はkintoneの中で最も有名なコミュニティです。であるなら、それをベンチマークにしてしまえばどうでしょうか。
つまり、「kintone Café」を他のコミュニティの物差しとして、中立かつオープンなコミュニティとしての品格を保ってもらうのです。

それに対して各サービスやプラグインの提供者は、自社の製品を薦めることも許容したコミュニティ自由に催せばよいのです。これで両立ができるはずです。
もちろん、各地のユーザーがそれぞれ「kintone Café」とは違うコミュニティを立ち上げることも自由。ここは多様性を重んじるkintoneの良さを生かしてほしいですね。
それも、「kintone Café」がある意味で規範となっているからこそ可能だと思います。

正直にいって、今の時点でもそうしたコミュニティの使い分けは各kintoneプレーヤーがすでに行っています。
あとはそれを明文化し、うたってしまうだけです。わざわざ明文化する意義が分からない、という方もいることでしょう。ですが、明文化してもそれほど影響はないはずです。であれば、明文化しておけば、今後も参入するであろうkintoneプレーヤーやプラグイン開発業者にとっての指針となるのではないでしょうか?

少なくとも、私にとっては「kintone Café」「よっちゃばれっ kintone 無尽」はそういう使い分けとして両立できています。そして、これはあながち間違っていないと思います。
おそらく私も弊社も「kintone Café」とは違う視点やポリシーのコミュニティを立ち上げることも今後はあるかもしれません。

その姿勢のもと、今後とも「kintone Café」「よっちゃばれっ kintone 無尽」はそれぞれパラレルに開催していくと思います。
なお、最後になりましたが、上に書いた内容は私自身が思ったことであり、運営メンバーの総意ではありません。


ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。


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