6月1日に山口のメグリバで行われたkintone Café 山口 Vol.8に参加・登壇してきました。
告知ページはこちらです。

会場は新山口駅から徒歩すぐの立地にあるメグリバです。
メグリバのページはこちらです。

私にとって初めてのメグリバ。そして新山口。

そもそも山口県に一歩を踏み入れること自体が、20数年ぶりです。記憶が定かなら、かつて福岡の帰りに厚狭駅前でテントを立てて野宿したのが最後のはず。
名古屋で参加したkintone Night Nagoyaの翌朝、のぞみを乗り継いで新山口に着いたのは11時過ぎでした。

新山口駅の新幹線からJRに乗り換えるまでの連絡通路の柱ごとには、山口の観光地が紹介されています。観光客にとって魅力的な場所がたくさんあるのが山口です。


新山口駅の周辺をぐるりと巡り、まずは挨拶がわりの瓦そばを食してから会場に向かいました。


会場となるメグリバは、KDDI維新ホールと名付けられた大きなホールの一隅に設けられたコワーキングスペースです。
この日、KDDI維新ホールでは「パンと珈琲のフェスティバル2024」が開催されていました。そのため、すごい人だかりでした。
メグリバに行くまでに、多くの人の列を潜り抜けて通らなければなりません。かき分けていると、私の着ていたポロシャツを見た方からは、「あ、kintoneも出てる」と言われました。


私と片岡幸人さんをメインの登壇者とし、吉富さんが運営として準備を進めておられたこのkintone Café 山口 Vol.8ですが、当初はkintone Caféの集客に苦労されていたそうです。
私もその集客に苦戦していらっしゃる様子を拝見していたので、「パンと珈琲のフェスティバル2024」に来ている人たち全員をkintone Caféに呼びたいと思った位です。



結果としては、当日に飛び込み参加してくださった方も含め、高知、大阪、神奈川、東京、岡山、山口の各地から最大で19名の方にご参加いただきました。
メグリバの交流スペースをほぼすべて使い切り、椅子を他のスペースから持ってくる必要がありました。
結果的には成功だったと言えます。


さて、kintone Café 山口は、まず吉富さんからの開会宣言とkintone Caféについての説明から始まりました。


まず、冒頭にサイボウズ広島オフィスの鐘尾さんから、kintoneについてのご説明がありました。
サイボウズさんからの事例紹介は、色々と学べるところが多いです。今回もkintone自体が初めてと言う方も何人かいらっしゃって、私たち登壇する身としても気合が入りました。
kintoneをよく知らない方に必要な基礎知識を鐘尾さんから語ってもらうことで、後に続く私たちもより話しやすくなったように思いました。


鐘尾さんのお話のあとは、会場にたくさん並ぶ各地からのお土産を食べながら会話に花を咲かせました。こうしたお土産を見ているだけで旅をした気分に浸れます。


さて、続いては私の番です。
今回は連携事例をご依頼されていたので、私の方からはサイボウズのパートナーサイトに出ている弊社の事例から8件をピックアップして紹介しました。

私の前にサイボウズの鐘尾さんがkintoneを説明してくださり、私の後には幸人さんも控えています。
話す内容が重複することのないよう、前もって幸人さんや吉富さんとの間で打ち合わせは済ませていました。
その結果、私が話す事例は、kintoneの基本的な説明や地図連携やIoT連携の部分は省き、弊社が実際に出かけたデータの連携事例、帳票やSaaS/PaaS連携に焦点をあてて組み立てました。

組み立てた一連の事例を話すにあたっては、複数の事例を貫く太い芯を通しておく必要があります。私はその芯をデータの入出力に置きました。
kintoneを含めたシステムは、データの入出力の連なりである。そう初めに語り、各事例もデータの入出力を軸に語ります、と宣言しました。

そして、最初の頃の単純な連携例から徐々に複雑な形へと連携のレベルを上げるような構成にしました。
弊社の事例はパートナーサイトに出しているもの以外にもたくさんあり、もっと複雑な事例もあります。むしろ、複雑な方が多いのですが、事例記事として出しているものは、お客様からも許可をいただいています。今回は調整の時間がなかったので、8件にしておきました。

質疑の際は、WordPressとkintoneの連携事例についていろいろなご指摘が入りました。
なるほど、今のkintone開発のトレンドからすると、WordPressを用いる構成は主流から外れているのかもしれません。というのも、kViewerやFormBridge、しぶんページやChobiit for kintoneを使う構成が主流のはずなので。
サブスクリプションの課金を減らすためにWordPressを使う事例は、kintone Caféで取り扱う内容としてふさわしかったかどうか、私ももう少し検討してみたいと思います。


さて、私の後に少しの休憩を挟んだ後は、幸人さんによる事例紹介です。
私の記憶が正しければ、私と幸人さんが同じkintone Caféで共演するのは、高知、小田原、甲府に続いて四箇所目のはず。

それにもかかわらず、いつ聞いても興味深いと思えるのは、やはり豊富な事例をお持ちの幸人さんだからでしょう。
私は各地で行われた合戦の陣地の座標をkintoneで管理し、それをマッピングして地図サイトにプロットする事例が好きです。


今回はそうした事例の他にも、kintoneアプリの作り方をどういうやり方を作っているか、参加者に尋ねているのが印象的でした。

幸人さんにしても自在にカスタマイズできる技術を持ちながら、kintone案件についてはプラグインやサービスを活用を推し進めていただいているようです。どんどん効率的に案件を実装していくやり方をとっておられるのでしょう。

AWSを組み合わせれば、複雑でクリティカルな案件はいくらでもこなせるのでしょう。ですが、あえてそういう構成に踏み込まず、サービスやプラグインに任せるところは任せるやり方。
やはり私のやり方は間違っていないと思えました。


私が内心で大いに受けたのは、弊社で失注になった案件の事例が出ていたことです。
「あー、幸人さんが手がけて下さったのなら安心や」と、娘を嫁に出した父の心境になりました。

続いては、LTタイム。


まずは、加藤さんから。
ChatGPTに作成したいkintoneアプリを投げる事で、ChatGPTがアプリ生成APIへのリクエストも含めたJavaScriptを生成します。そのJavaScriptを既存の別アプリに登録すれば、一覧画面上に生成されたボタンを押すだけでアプリができてしまう。
そのような実例を見せてもらいました。

加藤さんのサンプルでは、フィールドのレイアウトの整備は割愛しておられました。ですが、layout.jsonを使えば、それらも実装できるはずです。ChatGPTに「レイアウトもよしなに」と指示できれば、実用的なアプリがすぐに作成できそうです。

なお、私がこのところずっと求めているのは、サブドメイン内の全てのアプリの設計情報をAPIで取得し、そこからER図やアプリ構成図を一発で作ってくれるプロンプトです。
Mermaid.jsで近いところまではできるのですが、私はdraw.ioのUIが好みなのです。なんとかdraw.ioと連携して自動でER図が構成したいのです。
この分野でのAI活用は引き続き追い求めていきたいです。


続いて登壇してくださったのはどりぃさん。どりぃさんに会うのは、先日のkintone Café 山梨 Vol.2以来ですね。
その際、壇上で踊っていたどりぃさんの姿がとても印象的でした。
今回、どりぃさんが取り上げたのは、なんと複数の著名な応答AIにkintoneとは何とお伺いを立て、そこから帰ってきたkintoneの説明で間違っている点を探すと言うユニークな企画。

私はChatGPTやOpenAIは使っていますが、GeminiやClaudeはまだ使っていません。これらも含めたAIの状況は追い切れていません。
それらAI勢がkintoneをどの程度認識しているのかは興味津々でした。

どりぃさんのデモの結果、どのAIかは伏せますが、「kintoneには初期費用がいる」なんてでたらめな回答を返してきたAIもありました。AIもまだ、人間の手によるチェックは欠かせないなぁと思った次第です。
いい加減なAIからの回答をお客様に流すような真似は厳に慎まなければと思いました。


最後ははっしーさんから。
加藤さんとはっしーさんと私は、kintone Night Nagoyaから直接kintone Café 山口に参加した勢です。

はっしーさんの登壇内容は、UiPathの可能性とkintoneを組み合わせる内容。
これ、とても勉強になりました。
私にとって苦手な分野というか、使いこなせていない分野の一つであるRPA。
どのように業務に組み込めばよいのか、まだ私の中で確とした回答が見い出せていません。
APIが使えないオンプレシステムやウェブサービスの画面の操作をRPAにさせ、それをkintoneに取り込むことができればいろいろ便利になる。それはわかっているのですが、なかなか習得する時間がとれていません。

はっしーさんの登壇内容は、私が取り組めてない点を補ってくださるものであり、今後の使い分けの活用例として参考になりました。

結局のところ、誰がkintoneにデータを入れるのか。IoTもそうですし、RPAもその候補です。特に、既存のシステムやサービスには、kintoneとの連携が不便なシステムもまだあります。そうした場合、RPAは有力な選択肢になることは確かであり、学んでいかなければ。


さて、最後に皆さんで写真撮影を行い、まずはkintone Café 山口 Vol.8の本編はお開きです。

そういえば、このメグリバの壁には、名刺を貼って交流に使うための模造紙が貼られていました。
そこには、私にとってつい数ヶ月前に山梨でお世話になった方の名刺が貼られていて、さすが「山」つながりとその方の名刺の横に自分の名刺を貼っておきました。


しばし時間を空けて、各自がホテルにチェックインなどの雑務を終わらせた後は、大切な懇親会の時間。
まずは、「磯べえ 新山口店」で懇親会の一次会を楽しみました。


今回は、山口県内の多くの場所や隣県の広島、岡山から来て下さっていた方もいて、そうした方々は帰宅の都合で帰られてしまいました。それは仕方がないことですが、泊まられる方やご近所の方は参加してくださいました。全員で八名。

何度も言っていますが、kintone Café は懇親会まで含めて参加しないともったいないです。
なぜなら、本編ではなく、ここでしか聞けない話があるからです。
それは参加者だけでなく、登壇者にとっても同じです。
私はこの懇親会の場でどりぃさんから貴重なアドバイスをもらえました。
それは、ある言葉を使わないほうがよい、ということです。私のさきほどの登壇でも、その言葉を1、2回ほど使ったはずです。
その言葉を使うと、今後のkintone界隈でのビジネスの上で誤解を受けるかもよ、と。

私もその言葉については、無自覚に使っていたところがありました。とてもありがたかったです。
こうした会場ではなかなか話せないようなことも、懇親会の場では話せるのです。
kintone Caféに限らず、イベントに参加される方は、懇親会は参加したほうがいいですよ。


続いて私たちは、二次会の「とり心」へ。ここでも皆さんとより気の置けない会話を楽しみました。
思わぬ趣味の一致など、山口にまた来たくなる時間でした。


二次会が終わった時点でかなり遅い時間でしたが、三次会は高知から来てくださった幸人さんと登壇者同士で「三代目網元 魚鮮水産」でサシのみを楽しみました。
山口の地で、兵庫出身で東京在住の私が、高知出身で岐阜に在住経験のある幸人さんと杯を重ねる。
幸人さんとはこの先もいろんなところでご一緒できそうです。またの再会を約しました。そして、山口の夜は更けていきました。

翌朝、私は岩国に移動し、岩国城や錦帯橋を訪れました。実は岩国城の天守閣でも加藤さんにばったり出会うご縁がありました。その地を訪れ、その地の風物を愛で、そして交流を深める。よい旅でした。
この旅については、また別の機会にブログでご紹介できればと思います。

まずは今回、ご参加いただいた皆さん、登壇してくださった皆さん、そして運営の労を取ってくださった吉富さんに本当に感謝です。ありがとうございました。


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