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アクアビット航海記-エンジニアによる発信


「アクアビット航海記」では、個人事業主から法人を設立するまでの歩みを振り返っています。
その中で、私のキャリア上の転機となってきたのは発信ではないかと思います。

技術者の方はアドボケイターやエバンジェリストという言葉を聞いたことがあるでしょうか。かくいう私もkintoneエバンジェリストという肩書をサイボウズさんからいただいています。

なお、余談ですが私はその時までエバンジェリストの言葉すらよく知りませんでした。引き受けたのはよいのですが、何をすればよいのか全く分かりませんでしたので。

しかも当時私がいた常駐先(某大手信販会社基幹刷新プロジェクトのPMO)は猛烈に忙しく、エバンジェリストの事を何もできずにいました。よく私がクビにならなかったと思います。正直、レアキャラと呼ばれていました。クビ候補筆頭だったはずです。お声がけくださった後、辛抱強く育ててくださったサイボウズ社のうっし~さんには感謝しかありません。

さて、そうしたエバンジェリストやアドボケイターという方が行う発信は確かに発信の見本だと思います。スティーブ・ジョブズが鮮やかに行っていたようなプレゼンテーションなんてできるはずがない。発信なんてしょせん雲の上の人たちがやるもの。そう思っていませんか。全くその必要はありません。

それを以下に書いていこうと思います。

意思を伝えることが発信

まず、発信とは技術者であるあなた自身の意思表明です。例えば、到底一人ではやれるはずのない実装を任されたとします。そこで何も意思を示さず、言われるがままにやらされてしまっていては、自分の心身はむしばまれるばかりです。

きっとあなたはこういうはずです。それは無理です。間に合いません、と。多分大丈夫だと思います。これらも立派な発信です。

もしくはエージェントやチームリーダーからこの案件ができるか、という問い合わせがきた際、あなたは自分のスキルを顧みて、こう答えるはずです。「できます」「楽勝です」「無理です」「鬼畜ですか?」「寝ながらできます」。これも立派な発信です。

まずは自分自身のスキルや状況をはっきりと相手に伝える。発信とはまずここから始まるはずです。

仕事している間はしょせん金を稼ぐ手段と割り切り、ポーカーフェイスで羊の皮をかぶって仕事をする人もいるでしょう。そうした方も、プライベートでは自分を友人や親や配偶者にさらけ出しているはずです。発信とはまず意思の伝達から始まります。

私のキャリアでいうと、まずは学生や若い頃の芦屋市でのアルバイト、派遣社員の日々が相当します。

状況をよくしたいと働きかける発信

自分自身の意思を表示するための発信はほとんどの人にとって当たり前の行為です。ですが、次のステップになると少しだけハードルが上がります。

例えば同じチームで気の合うAさんがやっている作業、見ていてとても非効率的。なんとかしたい。

そのような作業を見かねてアドバイスをしたとします。そしてAさんの業務効率は改善されました。これは立派な発信です。

では、特定のAさんにだけアドバイスをするのではなく、チームのミーティングの場で皆に対して発信することはどうでしょう。チームのメンバーは全員がAさんのように気の合うひとだけではありません。同じようにアドバイスしたつもりが、自分の仕事をけなされたと不快に思う人がでてくるかもしれません。ここから難易度が少しずつ上がっていきます。

この時、気を付けるべきは、相手を否定しないことです。否定せず、相手を認めた上で提案します。自分を振り返ってみてください。自分も完璧ではないですよね。未来も予測できないし、Wikipediaをそらんじて相手を驚かすこともできないはずです。人は完璧ではないのに、相手より絶対に正しいことはないはずです。それを踏まえ、相手を立てながら、改善点を伝えます。これも発信です。

むしろ、上に書いたエバンジェリストやアドボケイターとは、こうした発信をより多くの人にしているだけだともいえます。こうしたほうがよいですよ、楽になりますよ、という。

私のキャリアでいうと、スカパーのカスタマーセンターで働いていた頃、Excelの登録件数を集計する仕組みを改善しようと、マクロを使って効率を上げたことが挙げられます。この時、私はチーム内に自ら提案したように記憶しています。

自分の範囲外に働きかける発信

自分の周りの環境を変えられたら、今度はその範囲を少しずつ広げていきましょう。今の世の中にはありがたいことに発信する手段が無数にあります。ブログやSNSといった。こうした手段を使わないのはもったいない話です。

よく炎上を恐れて発信しないという人がいます。ですが、炎上するには理由があります。火のない所に煙は立たぬ、といいますが、やましくなければ炎上しないのです。

もちろん、著名人や芸能人となると別です。その立場を享受しているだけでうらやましがられ、やっかみの対象に選ばれます。そしていわれのない非難と炎上を招きます。ですが、あなたはまだ著名人でもなければ、有名税を払う必要もありません。

世の中には無数のツイートがあり、無数の動画が流れています。その中であなたが炎上するとしたら、よほど運が悪いか、誰かにちょっかいをかけてしまったかのどちらかだと思います。または明らかに世の中の大多数の動きに逆らった発信をするか。

あなたがどれだけ陰謀論を信じているところで、それは大多数ではありません。コロナワクチンや国葬に反対していても同じ。それはあなたの信条や意見として尊重されるべきですが、それを他人に強制すべきではありません。

もし、大多数の意見ではなくても、状況をよくしたいと働きかける発信をしたい場合は、やり方を考えましょう。その場合も上に書いた通り他人を否定しないことです。まず相手の立場と信条を受け入れ、理解した上で具体的な代案を出すとよいでしょう。

コロナワクチンや国葬に反対していても、それを認めさせたいがために相手を否定すると、炎上の当事者に祭り上げられます。ようはそうした悪目立ちをせずに発信すればよいのです。

私のキャリアにとっては、インターネット黎明期にBBSやメールマガジン、またはICQなどで見知らぬ人と会話していた時期にあたります。私も相手をけなしてしまう失敗をしましたし、自分のされて嫌な思いを味わいました。

人々を巻き込む発信

プレゼンの達人と呼ばれる人々は、プレゼンの結果に拍手をもらえたり、学びになりましたと言ってもらえたりすることをゴールとしていません。

エバンジェリストやアドボケイターも含め、そうした方々は相手が実際に行動に移った時をもってゴールとします。つまり、相手を巻き込んだ時です。

これはなかなか難しい問題です。そもそもプレゼンの成果を知る由はありません。無表情で反応の薄い人があとで行動を起こすこともあれば、コクコクとうなづいていた方が夜の懇親会で昼間の記憶を飛ばすこともあるからです。

どうすれば人を巻き込めるか。それは私にも答えがありません。熱意をこめ、抑揚をつけ、相手の目を見る。そうした技術はいくらでもネットや本にのっています。私も自分のプレゼンがどこまで人を巻き込めているか、まったく手探りのまま登壇しています。

ただ、言えるのは、自分がこうなりたい、こういうあり方が望ましいという信念を誰も傷つけず、それでいて確信を込めて語ることです。

当然、語るにあたっては裏付けとなる実績が要ります。その実績は結果を積み重ねていくしかありません。私も商談で依頼されたことをやった経験がなくてもやれますとハッタリを利かせることもあります。ですが、それらはネットを調べればわかることです。苦しんでも、寝ずに不休でも、やり遂げねば実績はたまりません。

私のキャリアにとっては、kintoneでいくつかの案件をこなし、エバンジェリストに任命され、法人成りを果たしたあたりまで私が人を巻き込むことはできていなかったはずです。

発信すると自分が楽になれます

自分がそうだからわかるのですが、このように順をおって発信することは、かならずあなたのキャリアを助けます。

別にエバンジェリストになる必要はありません。例えば会社勤めであっても、自分の意思を伝え、チーム・会社をよくしたいと発信することは重要です。そしてそれが社外にまで広まった時、転職やヘッドハンティングの対象に選ばれることもあるでしょう。または副業で人を巻き込む仕事をする際に、もしくは近所付き合いの際にイベントを誘う際にも役に立つことでしょう。

結局、発信とは自分を楽にするためにあるのです。発信をためらい、発信を億劫がると、受け身の人生になってしまいます。発信とは自分の人生を能動的に生きるための営みなのですから。

発信すれば、結果はあとからついてきます。結果とは例えば会社内の地位であったり、良き配偶者との出会いだったり。または私のように運よくエバンジェリストとしてお声がかかるかもしれません。もちろん収入にも跳ね返ってきます。

発信とは、誰のためでもありません。自分のためにやるのです。

最初のうちは、発信しても何の反応もないでしょう。でも、反応など気にしてはいけません。いいねがつかなくても、誰かの目に触れる。恥ずかしがらずに発信することは、あなた自身の知見を高め、より熱の入った洗練された内容に磨き上げられていくはずです。3年ぐらい、地道に発信しましょう。やがて、少しずつ反応が増えてゆくはずです。

そうなればこっちのものです。

発信しても否定されないコミュニティがあります

いかがでしょうか。もし、発信という営みに興味が出てきたら、全国津々浦々、どこかでやっている勉強会に出てみることをお勧めします。手練れのエバンジェリストもいれば、まだ発信をし始めた方もいます。

私たちもそうした方を決してけなしません。否定しません。それはもっともやってはいけないことです。私たちはまず誰の発言でも受け入れます。そしてもし改善が必要なら穏やかにそれを伝えます。

実際、私も何度もダメ出しを穏やかに頂いてきましたし、それを受けて自分なりに改善を重ねてきました。もちろん、私などまだまだです。すごい発信者は何人もいますから。私はただ、それを目指して努力するだけです。自分の望む人生に。自分にとって心地よい生き方のために。

まとめ

ここで書いたことがどなたかのご参考になれば幸いです。


アクアビット航海記-営業チャネルの構築について


「アクアビット航海記」では、個人事業主から法人を設立するまでの歩みを振り返っています。
その中では、代表である私がどうやって経営や技術についての知識を身につけてきたかについても語っています。

経営や技術。それらを私は全て独学で身につけました。自己流なので、今までに数えきれないほどの失敗と紆余曲折と挫折を経験して来ました。だからこそ、すべてが血肉となって自分に刻まれています。得難い財産です。

本稿では、その中で学んだ営業チャネルの築き方を語りたいと思います。
私自身が試行錯誤の中で培ってきたノウハウなので、これを読んでくだった方の参考になれば幸いです。

起業する上で切実な問題。それは、お客様の確保だと思います。
お客様が確保出来なければ売り上げが立たず、経営も破綻します。
破綻すると分かっているのに起業に踏み切る人はいないでしょう。

私もエイヤっと起業したとはいえ、顧客の確保は心のどこかに不安の種として持っていました。
しかも私の場合、貯金がほぼない状態での独立でした(その理由は本編でいずれ描くと思います。)
ですから、最初は安全な方法を採りました。

それは、常駐の技術者としての道です。
まず、技術者の独立について検索しました。そして、いくつかのエージェントサイトに登録し、エージェントに連絡を取りました。
その動きがすぐに功を奏し、常駐の開発現場に職を得られました。そこから、十年以上にわたる、常駐開発現場を渡り歩く日々が始まりました。
毎日、決まった場所へ出勤し、与えられた業務をこなし、毎月、決まった額を営業収入として得る。
実際、個人事業を営む技術者のほとんどはこのようにして生計を立てているはずです。

ところが、この方法は自分自身で営業チャネルを構築したとはいえません。なぜなら、エージェントに営業を依存しているからです。あくまでもお仕事を取ってくるのはエージェントです。
複数のエージェントに自らを売り込めば、頼りになる技術者として営業にはなります。エージェントも実際の顧客に対して有能な技術者だと熱意をもって推薦してもらえるはずです。
ですが、あくまでも直接の顧客と相対するのはエージェントであり、あなた自身の営業チャネルが確立できたわけではありません。
あなた自身の技術力が仕事につながったことは確かですが、その結果を営業力や営業チャネルによるものだと勘違いしないほうが良いです。
そこを間違え、技術力だけで案件がずっと潤沢にもらい続けると考えてしまうと、後々にリスクとなって返ってきます。

そのリスクは、社会が不安になったり、年齢を重ねることによってあらわになります。
実際、私はエージェントに頼った年配の技術者さんが、リーマン・ショックによって仕事を失い、苦しむ様子をそばで見ています。
見るだけでなく、私自身がかわりに営業を代行していたので、なおさらそのリスクを私自身のこととして痛感しています。
なので、私はエージェントさんには頼らないと決めています。
そう、営業チャネルは自分自身で構築しなければならないのです。

では、自社で営業チャネルを確保するにはどうすれば良いでしょうか。
本稿ではそれを語ってみようと思います。
ただし、本稿で語れるのはあくまで私の実践例だけです。
これが普遍的に使えるノウハウで、あらゆる会社や個人に当てはまるとは全く考えていません。
一人一人、一社一社の業態やワークスタイルによって答えはまちまちのはずです。そもそも業種によって営業チャネルの構築方法はさまざまのはずです。だから、本稿が参考にならないこともあるでしょう。そのことはご了承くださいませ。
本稿では私の携わっている情報業界を例にあげたいと思います。
情報業界と言っても幅広く、コンサルタントやウェブデザイナも含めて良いと思います。

まず、身内、肉親、親族は除外します。
もし、そうした身近な存在を営業チャネルとしてお考えなら、やめた方が良いです。むしろ親族は、初めから営業チャネルと見なさないことをお勧めします。

営業チャネルとなってくださるよう働きかける対象は、まだお会いしたことがない方です。
まだ見ぬ方にどうすれば自社のサービスを採用してもらえるか。そして、その中であなた自身の魅力に気づいてもらえるか。

一つの方法はメディアの活用です。
ここでいうメディアは、TVCMももちろんですし、新聞や雑誌などもそうです。ウェブ広告やSNSも含みます。

ただし、私は実はこうしたメディアを使うことには消極的です。
これらのメディアを使って効果を出すには、ある程度の規模がないと難しいと思っています。

なぜかというと、こうした媒体ではこちらのメッセージを受け取ってほしい相手に届く確率が少ないからです。
弊社の場合だと、システムを必要とする方でしょうか。今、切実にシステムを導入したい、または、ホームページを今すぐ作りたいという会社様。または下請けとなってシステムを構築している技術者を求める会社様や、協業する技術者を欲する会社様が対象です。
そうした相手に弊社のメッセージが届かないと、いくら広告費を掛けても無駄になります。
ただし、自社の名前がある程度知られている場合は、見知らぬ相手にもあなたのメッセージは届くことでしょう。

もし、知名度がない場合、広告の予算を潤沢に投入しないと、受け取ってほしい相手にこちらのメッセージが届かない可能性が高いのです。
今はまだ、アカウントに紐づいた検索履歴などの情報や端末に保存されたCookieでピンポイントに広告を届けられるほど、ウェブマーケティングの精度は上がっていません。
そもそも、そうした情報の二次利用を嫌がる方も多く、それがウェブマーケティングの精度の妨げとなっています。

そうした現状を省みるに、Google AdWordsに費用をかけても、コンテンツによっては無駄に終わる可能性が高いです。
ウェブ広告に携わっている方には申し訳ないですが。
(弊社も上限額の設定を間違え、20万円以上もGoogleに支払ってしまった苦い経験があります。もちろん反応はゼロで、ムダ金に終わりました。もちろん何も対策をせずにいた私が悪いのですが。)
メールマガジンやTVCMや雑誌、タウン誌なども同じです。これらの媒体では営業チャネルの構築は難しいと思っています。

仮にユニークな広告によってこうしたメディアでバズらせることが出来たとしても、そこで得た効果を生かせるかどうかはまた別の話。バズッたことはフロックだと考えておいた方がよさそうです。
起業直後で人的リソースに限りがある場合に、まぐれ当たりで大量に問合せが来ても、対応ができず、品質や納期に問題を生じさせたのでは意味がありません。

だからこそ、まずは身の丈にあったリアルな場での営業チャネルの構築が必要と思うのです。

ただし、ウェブでも使える味方があります。それは、マッチングサイトです。CloudworksやLancersなどが有名ですね。

これらのサービスを利用することによって案件につながることは間違いありません。私も他のマッチングサイトなども含め、さまざまに利用していました。また、そこから多くの案件をいただくことができました。

ですが、マッチングサイトには一つ問題ががあります。
それは商談を含めた未来のやりとりをマッチングサイトに通すことを求められることです。つまり、マッチングサイトを通さない直取引に制約がかかるのです。
利用者にとっては不便ですが、マッチングサイトの運営者の立場を考えれば当然です。せっかくプラットホームを作ってビジネスの縁組をしたのにお金が入って来ないからです。
それもあって私は、マッチングサイトを使ったご縁は営業チャネルになりにくいとの印象を持っています。これは私の未熟さも影響していることでしょう。
もちろん、この課題はマッチングサイト側でも当然認識しているはずで、私が盛んに利用していたころに比べると徐々に改善されているようです。今後の取り組みに期待したいところです。

もう一つ、ウェブで使える営業チャネルを挙げるとすれば、YouTubeなどの動画配信サービスが真っ先に思い浮かびます。
これらのサービスを私は営業チャネルとして使っていません。なので語る資格はありませんが、動画配信サイトは良い営業チャネルの手段となると見ています。

もう一つ、ウェブで使える手段として、SNSやオウンドメディアを忘れるわけにはいきません。これらは、動画配信サービスの利用と同じく利点があると思っています。そのことは後で触れます。

私にとって、営業チャネルの構築でもっとも経営に役立った手段。それはリアルの場です。

私は起業の前後、どこかの交流会から声がかかるたび、とにかく可能な限り顔を出すようにしました。

そうした交流会によっては運営のためのルールを設けています。例えば、皆の前で一分間のスピーチをしたり、四、五人でグループセッションを行ったり。かといえば、完全に自由にしゃべるだけの会もありました。
そうした集まりに参加する中で経験を積み、どうすれば自分を売り込み、営業チャネルが構築できるかを私なりに体得してきました。

本稿では、私なりに得たいくつかのノウハウを挙げてみます。
・話上手より聞き上手。
・知り合いは一人だけでも飛び込む。
・名刺コレクターにはならない。
・全員と語るより、少数の方とじっくり語る。
・お会いした方には数日以内に御礼のメールを送る。
・あれこれ欲張らず、一つに絞ってアピールする。

交流会に出たことのある方はご存じでしょうが、交流会には多くの方が来られます。
例えば、三十人の方が集まる交流会に初めて出た場合を考えてみましょう。
三十人の全ての方の顔と名前、趣味や得意とする仕事。これを一週間後に思い出せ、と言われてどこまで覚えていられるでしょうか。まず無理だと思います。
だからこそ、あなたを相手に印象付けなければなりません。印象付けられなければ、渡した名刺はただの紙切れです。

交流会に出ると、人々の中を回遊しながら、話すことより名刺を集めることを目的とするかのような方をよく見かけます。ですが、そうした方と商談に結びついたことはほとんどありません。それどころか、一週間もたてば名前すら忘れてしまいます。
それよりも、じっくりと会話が成立した方とのご縁は商談につながります。
私の場合、三十人が出席する交流会で10枚ほど名刺を配らないこともあります。残りの二十人とは話しすらしません。
ですが、浅いご縁を二十人と作るよりも、十人の方とじっくりと語り、深いご縁を作ったほうが商談につながります。

さらに、じっくり語る際は、唾を飛ばして自らを語るよりも、相手の語る事をじっくりと聞きます。そして相槌を打ちながら、自分がビジネスとして貢献できる事を返します。相手の目を見つめながら。
話をよく聞いてくれる人は、語る側にとって心地よい相手として記憶に残ります。それが、ビジネスの相談もきっちりと聞いてくれるに違いないとの安心感にもつながり、商談へと結びつくと私は思っています。

ことさら自らの仕事をアピールしなくてもよいのです。相手の話を伺いながら、相手の中で自分が貢献できる事を返答するだけで、十分なほどの営業効果が見込めます。
こちらから一生懸命アピールするよりも、相手が抱えている課題に対してこちらのビジネスで貢献できることを真摯に返しましょう。それだけでよいのです。
それが相手にとって課題の解決に役に立つと思ってもらえればしめたものです。
相手に対して真剣に関心を持ち、自分が貢献できることを考える。それは相手を尊重しているからこそです。単にビジネスの相手だと思ってくる相手は話していてすぐにわかります。相手にも見透かされます。
まずは相手を尊重し、受け入れ、関心を持ち、貢献しようと思えばよいのです。

もし自分の得意分野では貢献できないと思っても、周りの友人関係の中で、相手のビジネスにとって有益なご縁を探すのもよいです。
それを聞き出すため、相手により深く質問することも効果的です。
人は、質問してくれる相手に対して、自分に興味と好意を持ってくれていると考えます。するとますます会話が進み、相手はあなたにますます好印象を抱いてくれるはずです。

また、交流会には単身で飛び込むぐらいの気持ちが必要です。
たとえ交流会の中で知っている方が、紹介してくださった方のみだとしても、一人で飛び込むべきです。
よく、顔見知りとつるんで交流会に参加する方がいらっしゃいます。ですが、つるんでしまうと人との交流ができません。その中に逃げてしまうからです。
私もはじめの頃は臆病で、誰かを誘っていました。ですが、途中から単身で飛び込むことも平気になりました。
ただし、逆もいえます。誰も知らない交流会に単身で飛び込むのはやめた方が良いです。誰との縁もないのに飛び込むと、手練れの勧誘者と思われ、逆に警戒させてしまうからです。
そして、お会いした方にはできれば翌日に、最低でも先方があなたのことを覚えている数日以内にメールを送ることをお勧めします。

一旦、交流会で絆が出来たら後日、相手からきっと何かのお誘いが来ることでしょう。
そうしたら、万難を排して参加しましょう。それによってますます絆は強くなります。そうなればもう営業チャネルは築けたも同然です。

ここで挙げたノウハウは、私が自分で築き上げました。ですが、最初は逆でした。
名刺を配ることに腐心し、自分の持っている得意分野や趣味のアピールに必死で、御礼メールの送信を怠り、仲良しを誘って参加しては、身内だけで話していました。
だから、交流会に参加し始めたころは、全く商談につながりませんでした。それどころかお金と時間だけを支払い続けていました。
私はそれを改善しなければ人生が無駄になると考えました。
そして、今までの自分を全て反面教師としました。そうすることで、商談につながる割合が劇的に増えました。
今では何かの懇親会に出ると、必ず一件は商談につながります。

さて、絆が作れました。
そこからはあなたの人間を知ってもらえるとよりよい絆が結べます。
そこで初めてSNSの登場です。
よく、交流会の当日や翌日に交流会で知り合ったからからFacebookのお友達申請をいただきます。
ただ、私はあえて最初からフランクなSNSは使わず、最初はフォーマルなメールを使うようにしています。
そこでフォーマルなあいさつを行ったのちに、SNSを使ったやりとりに進みます。その方が後々の商談につながるように思います。
最初からフランクな感じで始まった方が、ビジネスにつながらない。不思議なものです。

SNSの活用については本稿では深く踏み込みません。
ですが、一つだけ言えるのは、いいねやコメントをいただく数と、営業チャネルの成果は比例しないということです。

私の場合、SNSの投稿がバズったり、大量のいいねをもらうことに重きは置いていません。
むしろ、私のSNSの使い方はいいねをもらうためのノウハウとは逆行しています。だから、SNSでいいねをもらいたい方にとっては私のやり方は逆効果です。
私は他人の投稿に反応するのはやめました。それどころか、一日の中でSNSに滞在する時間は20分もないでしょう。
ただ、他人の投稿に反応しないよりした方が良いのは確かです。そして、なるべくSNSの滞在時間を増やした方が、いいねにつながることは間違いありません。それは、SNSのアルゴリズム上、優先的に投稿が表示されなくなるからです。また、いいねは相手への承認ですから、いいねが返ってくる割合も増えることは間違いありません。
私の場合、限られた時間を活用するにはSNSの巡回時間を減らさねばならないと考え、ある時期からSNSでいいねを押すことをやめてしまいました。
ですが、もし時間があるのであれば、なるべくSNSの滞在時間や反応はしたほうがいいです。

ただ、いいねが少なく、コメントがもらえていないからといって、投稿が見られていないと考えない方が良いです。いいねやコメントがなくても、継続することであなたの投稿は必ず誰かの目に触れています。その繰り返しがあなたの印象となるはずです。

要はSNSを通して、あなたという人間を知ってもらうことです。
何かを勧誘してきそうな人ではないか。書き込みにうそや誇張や見えが感じられないか。日々の投稿でそれを知ってもらえれば良いのです。
それが達成できれば、いいねやコメントの数などささいな問題に過ぎません。気にしなくて良いです。

それよりも、日々の投稿は必ずや日常を豊かにし、しかも仕事にも結び付きます。
まずは投稿を継続することが肝心だと思います。ぜひやってみてください。

結局、営業チャネルの構築とは、サービスの営業窓口があなた個人である限り、あなた自身の人間で勝負するしかないのです。
私はそう思っています。
動画配信であなたの人間が伝えられればなお良いですし、そこまでは難しくても、リアルな場でも仕事をお願いするに足る信頼をもっていただくことは可能なはずです。それは、業績となって必ず戻ってくるはずです。

本稿が皆さんのご参考になればと思います。


合同会社アクアビットと社員の情報発信について


個人事業主から合同会社へと法人化してはや3ヶ月が過ぎました。個人事業主時代から、ITを通じて人と人とのつながりを助けたい、という思いをもってやってきました。その想いにブレはありません。引き続き、人と人とのつながりの手助けを行えるよう、事業に邁進していきたいと思っています。

それとは別に、社会人として世の中にもっとコミットしていかねば、という想いも持っています。ここ10年のSNSの普及は、我々にジャーナリストの肩書不要で意見を発信できる場を与えてくれました。私もその機会を逃すつもりはありませんし、今後とも個人として発信は続けて行きたいと思っています。しかし、今回の法人化によって個人としての発信と法人としてそれは整理する必要を感じていました。法人としての情報発信が個人の考えにリンクし、個人としての情報発信が法人としての経営戦略に効果を与える。このようなお互いの発信が相乗的に発信する情報の効果を高め合い、法人としての価値、個人としての生き様をも高める。これが理想的なあり方です。本来ならばもっと早い時期、法人化直後に情報発信の有り方をまとめたかったのですが、色々と立て込んでいたため、少し遅れてしまいました。

のっけから合同会社アクアビット並びに私長井祥和の情報発信における基本的なポリシーについて述べたいと思います。

・匿名での発信は行わない。常に実名での発信を。
・実名で発信することすなわち、己の発言内容に責任を持つということ。
・悪口や解決策なき批判、愚痴の類は発信しない。常に建設的な対案を。
・投稿から他の人や団体へのプライバシーが冒されないよう、万全の考慮を払う。

これです。

その他細かい部分は、法人と個人に分けて記載します。なお、本内容はおいおい追記や修正などでアップデートしていき、私個人の生涯および法人としての経営にも反映させていく予定です。今後ともよろしくお願いいたします。

平成27年7月12日
合同会社アクアビット
代表社員 長井 祥和

 

合同会社アクアビットの情報発信について

目的・・合同会社アクアビットの約款に記載した業務や目的にそった情報発信を行います。発信内容は自社の業務内容、業務トピックが主ですが、まれに代表社員の私も含めた、社員のブログも紹介します。また、業界トピックや取引社の投稿もシェアします。目的としては、弊社を支援して頂いている皆様や業界の話題を通じて、コミュニケーションを円滑に進めること、業界および弊社の業績の向上です。

投稿内容・・合法的に社会常識に沿った内容とします。投稿に登場する方や会社のプライバシーには十分に配慮します。万が一投稿内容に誤りがあった場合は、責任の所在を弊社に帰した上で、迅速に謝罪文を載せたメディアと同じ場所に掲載します。交流についてはビジネス目的を前面に出し、積極的に法人ページへの「いいね」等の依頼も行っていきます。また、マルチポスト(異なるメディアに同一内容の投稿を異なるメディアにアップすること)は行いません。

投稿場所・・情報発信の集約場所は原則としてホームページhttps://www.akvabit.jp上で行います。さらに補助的に以下のSNSやアプリのサービスを使用します。

1.ホームページ https://www.akvabit.jp

 ホームページの静的なお知らせにも適宜アップしますが、技術紹介情報や体制変更といった業務に多大な影響があるお知らせ、プレスリリースも合わせてブログの形態でアップします。

2. Facebookページ https://www.facebook.com/akvabit 情報のシェアおよびブログにするまでもない原稿用紙1枚未満のお知らせを記載します。

3. Twitter https://twitter.com/akvabit_llc ツイートできる範囲のお知らせやブログアップの告知などに使用する予定です。

4. LINE@ @Akvabit 今のところ事務所開設がまだなので非公認アカウントとなっており、公認アカウントとしての条件が整えば改めて利用法を模索します。

5. Instagram 未取得ですが試す予定です。 ただし、原則としてマルチポストは行わないので、Instagramでしかできない投稿内容が見いだせない場合は、使用しない可能性もあります。

ここでは5種類のメディアを挙げましたが、さらに魅力的なSNSが社業の情報発信に相応しいと判断すれば、適宜加えていく予定です。

また、この機会にホームページのレイアウトや記事の位置づけを見直します。2015/7/11時点では、ホームページ上には代表社員のブログのエントリー、Facebookの法人ページのウォール、Twitterの個人用ツイートが記載されています。個人事業主時代の名残です。

これを改めます。社の業務紹介の色合いを強め、個人のブログは同一ドメイン内に引き続き掲載しますが、場所をもう少し後ろにおきます。TOPページには今回新たに設置した法人用Twitterアカウント、Facebookの法人ページを置き、業務関連を前面に打ち出したページに変える予定です。とはいえ、個人のページも蔑ろにはしません。ただ、法人と個人は別という考えの下、一線を引いたレイアウトにするつもりで検討しています。

また、将来的には社員のブログもホームページに設けたいと考えています。

 

個人としての情報発信について

目的・・合同会社アクアビットの代表社員としての枠にとらわれない、長井祥和個人の発信とします。私個人の生涯を記録するためのオウンド・ライフ・メディアといってもよいでしょう。無味乾燥なライフログではなく、個人の思想や生きざまを練り上げていく場として、又、皆様との交流の場として利用していきたいとも考えています。私の人生像として、仕事など公的な姿だけではなく、私的な日常も全て合わせてこそ、全き円として完結すると考えています。そのため仕事だけ、プライベートだけといった投稿内容の偏りがないようにします。また、投稿を行うことで私自身にとっても毎日が単調になっていないか、を検証できる効果もあります。ですから毎日、違った分野の投稿とすることが目標です。例えば食事だけの写真を続けたり、といった場合は私にとって注意信号となります。

なお、SNSは利用者一人一人の考えの下、自由に活用できることが長所です。こちらに書いた内容はあくまでも私個人としての利用法の紹介でしかなく、唯一の正しい利用法ではないのはもちろんです。こちらに紹介した利用法を強制したり薦めたりする意図はありません。そのことは断っておきたいです。

投稿内容・・合法的に社会常識に沿った内容とします。投稿に登場する方や会社のプライバシーには十分に配慮します。万が一投稿内容に誤りがあった場合は、責任を個人で引き受け、適切な対応を取ります。また、仕事と違ってプライベートな内容も含まれるため、積極的に交流をつなげません。(例えばFacebookを例に挙げると、ここ数年、私から友達申請は送っていません。これは引き続きそうします。もっともご縁のある方であれば頂いた友達申請は承認しますので、ご遠慮なさらなくても結構です)。なお、マルチポスト(異なるメディアに同一内容の投稿を異なるメディアにアップすること)は行いません。

投稿場所・・情報発信の集約場所は原則としてFacebook 上で行います。さらに補助的に以下のSNSやアプリのサービスを使用します。

1. ブログ https://www.akvabit.jp           個人としての意見発信、趣味的(音楽、映画、読書、旅行、俳句)なブログの発信としても利用します。こちらに書いた内容は上記FacebookやTwitterで、必要に応じて他のメディアでもシェアします。

2. Facebookページ https://www.facebook.com/YoshikazuNagai.akvabit 毎日一枚、何らかの写真をアップすることを原則とします。その日の出来事や思ったことなどをつれづれに綴ります。多趣味な私ですが、投稿内容をカテゴライズできないようなブログに投稿した以外の趣味に関する投稿もこちらに行います。また、私の予定を事前に公開することは好まないので、そういった投稿はなるべく避けます。(Facebookのイベント参加情報が公開されてしまうことに忸怩たる思いです)。また、私と友だちになっている方自身の体験としてアップされているウォールには気付き次第原則「いいね」をさせて頂いています。ただし、診断系アプリやバイラルメディアの投稿については反応しません。また、ゲームアプリについてもあまり反応しません。あまり私の顔を出すことは好みませんが、私に事前に顔出しの許可(タグ付の許可)を頂いた場合は、拒否しないようにしています。

3. Twitter https://twitter.com/akvabit 俳句の投稿を始め、日常のふとした気づきや時事ネタの個人メモ替わりとして利用します。またブログアップの告知などにも使用する予定です。従来は個人事業主として全般に使用していましたが、この度、法人用にアカウントを追加したので、こちらはもう少し個人としてのつぶやきに使用します。

4. LINE 連絡などに頻繁に利用していますが、私から積極的に繋がりを求めないのは他と同様です。こちらは純然たる連絡用として友人達や地元のグループで利用しています。公開はしていませんが、リクエストを頂ければお教えします。

5. Instagram 未取得ですが試す予定です。 ただし、原則としてマルチポストは行わないので、InstagramはInstagramでしかできない投稿内容にする予定です。しかし写真と文章という組み合わせはFacebookで行っており、Instagram独自のコンテンツが投稿できない場合は、使用しない可能性もあります。

6. LinkedIn https://www.linkedin.com/in/yoshkazunagai ビジネスに特化したSNSであるため、個人としてのビジネス経歴や資格などを集約させるのに使用しています。日々何かを書くための機能が切り詰められているため、頻繁には更新していませんが、ビジネスキャリアとしての集約には適したSNSとして利用しています。

7. Google+ https://gplus.to/Nagai 最近ではすっかり影が薄くなってしまったSNS。私も一時期は活用を試したのですが、最近は利用頻度が減っています。ただしGoogleですからまだまだ侮れません。Google Photoは写真のバックアップツールとしては大変便利で重宝しています。写真と出来事をつなげるツールとして革新的な機能追加があれば、再び利用することも考えています。

8. mixi https://mixi.jp/show_profile.pl?id=16826001 最近ではゲーム以外では見る影もなくなってしまったSNS。匿名という性格上、私の考えと相いれなくなり、また、匿名ゆえに新たな繋がりが作れなくなってしまったことも私がmixiから離れてしまった原因でしょう。とはいえ、過去の匿名時代の日記が多数保存されているため、折をみて利用したいと考えています。

9. FourSquare + Swarm ライフログの一環としての場所記憶アプリです。原則として私の将来予定やリアルタイムの行動はどこにも開示する意思はありません。とはいえライフログの取得は必要なので、引き続き使い続けると思います。

10. Tumblr+Flickr  撮りためた写真のうち、特定ジャンル(駅やマンホール)の写真をFlickr上に保存しています。Flickr上の膨大な容量とブックマークレットを使った一括リンク作成によりTumblr上に写真ブログとして開設しています。ただし同様の内容はホームページでも可能であるため、Tumblr独自のコンテンツとして写真ブログを継続するかどうかは引き続き検討中です。とはいえ駅やマンホール以外にも写真ブログとして載せたい趣味(撮影対象)はまだまだあります。こちらはアップの都度Facebook上にシェアして公開しています。

11. Medium  Twitter創業者がブログとつぶやきとの中間として開設したサービス。今のところ他のブログとのマルチポストにならないよう、技術が既存の仕事を置き換えていくといった事例を紹介するために用いたいと考えています。

12. Pinterest 写真をアップするサービスとして知られています。どちらかというと他の方の写真を収集するための用途に用いられることが多いようです。しかし、私自身としては写真は自分がファインダー越しに撮ったものが全てです。なのであまり積極的に活用する動機が持てず、単なる写真のアップだと既存のメディアとのマルチポストになってしまうため、ほとんど利用していません。        

ここでは12種類のメディアを挙げましたが、さらに魅力的なSNSが個人の情報発信に相応しいと判断すれば、適宜加えていく予定です。

以上よろしくお願いいたします。