SORACOM Fluxとkintoneをつないでみた


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今年(2024年)の7/17に開催されたSORACOM Discovery 2024でSORACOM社が新サービスのSORACOM Fluxを発表しました。(サービスサイト
SORACOM Discovery 2024サイト
本稿では、SORACOM Fluxとkintoneをつないだ事例を説明します。

私は用事があり、SORACOM Discovery 2024には参加できませんでした(前夜にはSORACOM UserGroupの皆さんと会場の近くで飲んでましたが)。
そのため、私はSORACOM Fluxについてよく知らずにいました。デバイスから得た情報をAIを用いて加工・チェックが可能。それが私のSORACOM Fluxについて持つあいまいな知識でした。

本稿をアップした9月中旬の時点では、kintoneの標準機能にはAIによる補助機能は備わっていません。
この11月に開催が予定されているCybozu Days 2024の中で、ひょっとしたらAIに関する何らかの発表がサイボウズ社からあるのかもしれません。が、今の時点ではkintoneの中でAIを使いたい場合は、サードパーティによるプラグインを選ぶか、自分でコーディングする必要があります。
一方で、SORACOM FluxはSORACOM Discovery 2024の発表によってSORACOMのサービスの一つとしてラインナップに加わりました。kintoneにないAIの標準機能をSORACOMは標準機能として持っている。となれば、一度SORACOM Fluxを使ってみるべきではないかと思いました。

ちょうど折良く、SORACOMのSPSパートナー会でSORACOM Fluxの説明会があると言う連絡をいただきました。私は瞬時に申し込みました。
8/9の説明会の場では、SORACOM Fluxの機能の大枠を学びました。それとともに、SORACOM FluxについてSPSパートナー会でLT登壇しないかというか応募のお誘いをいただきました。LT用に2000クレジットを使わせてもらえるというので、私は説明会が終わってすぐに申し込みました。

そのあと、お盆休暇の中の一日を使ってSORACOM Fluxの機能を理解し、LTの内容や方向性と資料を作成しました。後日、作業の合間に修正を加えたあと、SORACOMさんに対してLTの内容を説明したのが8/27です。

8/27の時点でほぼLTで話す内容は完成していて、画像の扱いだけが若干の課題でした。
画像の連携も無事にできるようになり、9/12にSORACOM社本社で行われたSPSパートナー会では、配信ルームからLT登壇いたしました。事前の録画収録ではなくリアルタイム配信なので、配信ルームに不慣れな私は少し緊張しましたが、無事に終了。
LTの資料の中で詳細はブログで発表しますと書きました。そのブログこそが本稿です。
LT資料はこちら

2.企画

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SORACOM Fluxとは、どういうサービスでしょうか。

説明会を受けての私の理解によれば、SORACOM Fluxの設定画面では複数のAIサービスに呼び出しをかけられます。その結果をつなぐことで、様々な画像やAIからのインプットをもとに、用途に応じたアウトプットが行えます。

最近、AIエージェントの世界ではLangChainがとても脚光を浴びており、私も少し触っています。
LangChainはCUI、つまりコードベースで動きます。一方のSORACOM Fluxは、各プロセスをGUIでつなぐことができます。かつ、SORACOMの多種多様なデバイスからの画像データなどが簡単に扱える点がSORACOM Fluxを使うメリットではないかと考えます。

であるならば、私がSORACOM FluxのLTで取り上げるべきは、本来はSORACOMの多様なデバイスを用いた画像分析でしょう。実際、SORACOMさんから提示いただいたサンプル事例でも、倉庫内で所定の規則に定められた装備を着用していない人を画像検出し、アラートを出すユースケースが想定されていました。

私も最初はソラカメから受け取った画像を分析し、アラートを出す実装を考えました。ですが、ここで私の天邪鬼の衝動がむくむくと牙をむきました。あえてkintone使ってみたら面白いんじゃねーかと。

AI機能が標準装備されていないkintoneのデータをSORACOM Fluxを使ってkintoneに書き戻すことで、よりkintoneのAI活用の可能性が拡がるのではないか。kintone界隈にもSORACOMのソリューションの紹介ができるのではないか。SORACOM界隈の人、特にデータの蓄積にSORACOM Lagoonだけを使う方にも、kintoneの世界を紹介できるのではないか。
それが私の着想でした。

早速、脳内で実装を始めてみました。考えてみたことろ、SORACOM側の認証などを突破する必要があるのと同時に、kintoneの添付ファイルの扱いを考える必要もあります。
そして今回は、JavaScriptを使わずノーコードで実装を完結することも私の中の制約として課していました。

そこでkintoneとSORACOMをつなぐ部分は全てzapierで実装しました。今回はzapierを採用しましたが、おそらく同じ事はmakeでも他のiPaaSでも可能ではないかと思います。よかったら試してみてください。

3.zapierの設定

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zapierとは、何でしょうか?
簡単に言うと複数のウェブサービスを簡単につなぐためのツールです。Integration Platform as a Service (iPaaS)の一種とも言われます。
複数のウェブサービスとは、kintoneとかSORACOM Fluxを指しています。今回の事例では画像をUrl化して扱うためにGoogle Driveも使っています。Google Driveもウェブサービスの一つと見做して良いでしょう。

zapierの使い方は解説サイトの説明を参考にして頂くとして、まずはzapierの設定結果をアップします。

上から順に説明します。最初のフローはkintoneのwebhook機能で出力した結果(JSON形式)を受け取るフローです。kintoneのウェブフックは、追加、更新、ステータス変更など、複数の処理の結果に応じてzapierのような外部サービスにデータとして出力できます。コードを書く必要がないので楽ですね。ここでフローを設定すると、自動的にzapierのUrlが生成されますので、そのURLをkintoneのWebhookの設定画面に登録します。


2番目は、kintoneのwebhookから、zapierなどの外部ウェブサービスに処理を投げる際に必ず行います。永久ループを防ぐために必要な処理です。
具体的には、kintoneのレコードが手動で更新されたか、それともこの一連のフローによって更新されたかを判断します。もしkintoneのレコードがzapierによって更新された場合は、ここで後続の処理をストップします。そうしないとzapier/SORACOM Fluxでkintoneを更新→kintoneは更新された結果をwebhook送信→/SORACOM Fluxでkintone更新と永久ループが発生してしまいます。
より詳しく説明すると、kintone側で手動更新した場合は、edit.submitなどkintone側で実装するJavaScript内の処理の中で、任意の項目の値を「手動」にセットします。zapierでは、この値(kintoneのwebhookの結果としてJSONで受け取っている値)が「手動」の場合、後続の処理を実行します。この判断を行うのが当フローです。Filter by zapierを使っています。
この後、SORACOM Fluxの中でkintoneに対して更新をかける際は、この任意の値は「手動」以外の値にセットします。この処理を怠ると永久ループが発生しますので注意してください。


3番目は、kintoneで出力した添付ファイルフィールドに格納されているFileKeyをもとにkintoneのファイルダウンロードAPIを実行し、ファイルの中身を取得する処理です。
kintoneは仕様として、kintoneのレコードに格納されている添付ファイルの値を外部から取得できません。URLも取れません。
ファイルを使いたければFileKeyをもとに、ファイルダウンロードAPIにリクエストを投げ、ファイルの実体をダウンロードし、受け取ったblob形式の値を扱うしかありません。これはセキュリティー上、必要な処理です。


4番目は、上で取得したファイルの実体をGoogle Driveにアップロードする処理です。アップロードした結果レスポンスには複数のキーと値のペアが含まれています。その中には複数のUrlも含まれていますが、その中でSORACOMが権限の制約を乗り越えて扱えるUrlはThumbnail Linkのみでした。


5番目は、SORACOMに対してアクセストークンを取得する処理です。
いうまてもありませんが、SORACOMはクラウドサービスですのでセキュリティーは堅牢です。認証なしでSORACOMにリクエストを投げても全て跳ね返されます。ここで取得したアクセストークンを含めて、次の処理でSORACOMにリクエストを投げないと、意図した結果が返ってきません。


6番目は、お待ちかねのSORACOM Fluxに対してリクエストを投げる処理です。ここで投げる先のURLはSORACOM Flux側で生成されたものを使います。後で生成された値の表示場所はお伝えします。

4.SORACOM Fluxの設定

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はい、まずはSORACOM Fluxのフローをペタっと貼っておきましょう。以下にフローの作り方を最初からご説明します。


まずはメニューからSORACOM Fluxを選択しましょう。


続いては「新しいFluxアプリを作成する」を選びます。既に作ったアプリは下に表示されていますね。


作成するFluxアプリの名前と適用を入力しましょう。


SOARCOM Flux Studioの画面が表示されるので、チャネルを作成するを選びましょう。


最初のチャネルの種類を選ぶ必要があります。ここではAPI/マニュアル実行を選びます。これを選ぶことによって、zapierからの値を受け取れます。


新しく作成するチャネルの名前と適用を入れましょう。kintoneから来たものなので、そのように名付けています。


作成したチャネルでAPI/マニュアル実行を選んだので、URLが表示されています。これをzapierの最後のフローに設定します。


続いてアクションを作成します。アクションを追加を押しましょう。


ここで何を選ぶかが肝です。今回はAIを選びました。もちろん他のアクションを選ぶと、よりSORACOM Fluxの世界が広がります。


ここからがこの記事の本丸です。AIに対する指示を設定する部分です。


AIに投げるプロンプトはここで設定します。


AIからの回答をどうつなげるかをここで設定します。


私はここで図のように設定しています。AIのモデルは複数が選べます。私はAzure OpenAI (GPT-4o)を選びましたが、他にも本稿執筆時点では、以下の候補が選べるようです。


ここでプロンプトを設定します。好みに応じて「あなたはプロの店舗運営者です〜」云々の呪文を唱えておくとより幸せになれるかもしれません。
また、ここでは画像を選択できます。zapierからとってきたjsonにはGoogle DriveでUrl変換したThumbnail LinkのUrlを設定します。
なお、ここでzapierの最後のフローで設定したjsonのキーを全て英語にしていました。本当なら日本語キーの方が可読性が高くなるのですが、日本語キーに設定して、例えばここで(${event.payload.お客様人数})と設定すると読んでくれません。これは、SORACOMさんには改善をお願いしています。それまではお手間をかけるかもしれませんが、英語のキー名でお願いします。
また、その後のアクションは、その結果をkintoneに飛ばす処理なので、Webhookを選んでください。


次のチャネルではWebhookを選びました。ここでkintoneへのリクエストを組み立てます。kintone側のREST APIについては、こちらをご覧ください。


ここで設定する際は、kintone側のフィールドコードとjsonのキーは一致させてくださいね。


5.kintoneのデータをもとにAIに改善提案してもらった

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私はこのようなkintoneアプリを作りました。


レコードを保存すると、zapierを経由してSORACOM FluxがAIに問い合わせた結果をkintoneを書き戻してくれます。

参考として、アプリのフィールド一覧も載せておきます。

6.他の運用上のご注意

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注意点として現時点で挙げるべきは、jsonのキーに日本語が使えないことです。
それまではzapier側で英語のキーに変換してあげましょう。kintone側のフィールドコードは日本語のままでよいです。

ここには書いていませんが、AIに改善画像を生成させることもできるはずです。その画像をkintoneのファイルアップロードAPIを用いて、kintoneの該当レコードにAIによる改善案としてアップロードすれば、より実用的なソリューションが実装できることでしょう。
もちろん、出力先をLINEやSlackにしてもよいです。それは皆様次第です。

本稿がSORACOM Fluxを試してみようと思う方。kintoneと組み合わせてみたいと思った方にとってご参考になれば幸いです。


kintone hive 2024 Tokyoに参加してきました


7月9日に大阪のZepp DiverCityで行われたkintone hive 2024 Osakaに参加してきました。
https://kintone.cybozu.co.jp/jp/event/hive/

昨年も弊社はこのイベントにメンバーを連れて参加しました。
昨年と今年に比べ、私がメンバーをkintone hiveに呼んだ目的は同じです。
・今のkintone界隈の開発のあり方が従来のシステム開発のセオリーとは違っていることを感じて欲しい。
・kintone界隈のプレイヤーや開発者の知己を増やしてほしい。
・登壇される方々の成功事例を聞き、どういう方法であれば弊社としてkintoneを使ったシステム構築で価値が届けられるかを考えて欲しい。

特に最初に挙げたことは、kintone hiveに頻繁に参加されている方にとっては理解されていることと思います。
確かにkintone開発において、サービスやプラグインを使わずにカスタマイズして納品することは可能です。ただしそのやり方は、複数の案件が並行するにつれ、だんだん厳しくなってきます。私個人の感覚では、一人で並行できるのはせいぜい30案件が限界かと思います。
JavaScriptカスタマイズだけで、じっくり取り組めるような長期の開発案件は、弊社にはまだそれほど多くありません。もちろん、弊社でもいくつか安定的な継続案件は請けており、それらはJavaScriptでカスタマイズしています。
そうした案件は、弊社の経営の安定に寄与していますが、引き合いを頂くkintoneの案件の大半は、短納期でスポットの案件、つまり、金額的にも少なめな案件が多いです。
という事は、短いスパンで次々と実装を繰り返していく必要があります。複数の案件を同時並行でこなさねばなりません。その都度、JavaScriptでコーディングしていてはとてもこなしきれません。
そのトレンドを考えると、プラグインや各種のサービスを使いこなさないと経営の維持は難しいという結論に至ったのです。kintone開発をやっていくならば、ですが。
従来のシステム構築のやり方でキャリアを積み、実績を上げてきた方にとって、短納期で開発期間が短い案件を同時並行で複数行うことは考えにくいはずです。
ところがkintone開発ではそれが可能です。まさに価値観を変えるほどの違いです。

昨年にも増して、ローコード/ノーコードツールの定着が進んでいる昨今、技術者は複数の案件を同時にこなすことが求められるはずです。
今後もこの傾向は変わらないでしょう。もう後戻りはできません。一人がじっくりと開発に集中できる案件はそうそうありません。
であれば、新しいシステム構築のあり方を学ぶ機会は今しかありません。そうでないと、5年後には技術者としての生計が厳しくなっていきます。

そもそも、AIがコーディングのあり方を根本的に変革している今、技術者がいつまでコーディングしていられるのか。それすら心もとなくなりつつあります。

こうした技術者界隈の流れ、特にkintoneなどのノーコードツールに顕著なこの流れを、技術者ではない弊社役員の妻と総務・経理・人事を担当している長女にも理解してもらう必要があります。そこで、昨年から長女に、今年からは妻にもkintone hiveに参加してもらいました。
妻は、オーガナイザーとして甲府地域クラウド交流会(ちいクラ)を無事に成功させました。私が妻を地域クラウド交流会のオーガナイザーに推挙した理由は、kintoneエコシステムに本気で関わって欲しいという狙いがあったことは、先日のブログでも書きました。
そんな妻にとって、今回が初体験のkintone hiveがどのような効果を及ぼすのか。kintone Caféに初めて参加したのが昨年の春、Cybozu Daysも昨年秋が初めてだった妻は、そもそも技術者文化も知らず、kintone界隈の文化にも慣れていません。kintone hiveの雰囲気を体験したことを、今後の弊社の経営や活動にうまく生かしてほしいと考えました。
その成果を、どのように弊社メンバーのモチベーションの向上につなげていくか。

今年も弊社は集合時に全員が揃うことに失敗しました。
一名が集合時間に遅れたため、4名で会場に入りました。終わり間際に遅れてきたメンバーとは合流できましたが、途中で1人が家庭の事情で帰ったため、今年は5人揃っての写真撮影はできませんでした。その代わりに、4名が揃った飲み会の写真を後で掲示します。

さて、kintone hive 2024 Tokyoが始まります。
先日のkintone hive 2024 Osakaにも参加した私ですが、東京ではどのような方が事例を共有してくれるのか楽しみでした。


今は多様性の時代です。サイボウズ社もまた多様性を前面に打ち出しています。
つまり、東京であろうと地方であろうと差はありません。
全国各地の予選のkintone hiveはレベルが高く、東京が情報優位だった時代は昭和で終わった象徴のようです。
どの地域の代表者がCybozu Days 2024のkintone AWARDで勝つか、全く予想ができません。


今年、進行を担当されるのはサイボウズの沖さんです。
各地のkintone hiveでは、サイボウズのそれぞれの地域の方が見事に司会進行を務めてくださっています。
今回もありがとうございました。

そして、沖さんからのご説明の後、いよいよ登壇者が続きます。


株式会社アクタス 青松さん、小鎚さん


アクタスさんは、ヨーロッパを中心とした家具、テキスタイル、インテリア小物全般の輸入販売を行っており、中古家具の取引もされているそうです。
https://www.actus-interior.com/


案件ごとに15の工程が必要という複雑なフローをどうするか。
kintone兄弟と社内で並び称され、社内にkintoneを広めたお二人がタッグを組み、活躍するまでのお話です。


社内で孤独なkintoneのアーリーアダプターとして活動していると、仲間が欲しくなる瞬間があります。そんな一人で頑張る方を見て、周りの賛同者が次々増えていく。私たちはこんな光景をこれまでにもkintone hiveやkintone AWARDでたくさん見てきました。

まさにこのお二人もそうです。
孤独に戦っていた頃から、社内の業務システムの担当者が必要性を感じてkintoneに賭ける。そして二人の先駆者がタッグを組んで社内に新たなムーブメントを巻き起こす。まさにkintoneやサイボウズ社が掲げるチームワーク溢れる社会とは、こういう最強のつながりから広がっていくはずです。

冒頭の登壇なので、少々緊張していた様子が見えましたが、私たち観客には二人のチームワークの思いがしっかり伝わりました。


インデックス株式会社 牧さん


続いては面白い案件です。建設業のプロジェクトマネジメントを専業とする会社がkintoneを導入する事例です。
https://index-group.co.jp


建設現場では、工期が順調に進んでいるか。予算や工程管理が予定と実績で乖離していないか。プロジェクトマネジメントを行う上で、さまざまなツールがあります。一方で、そうした作業が定型化できるようでできないところが、プロジェクトマネージャーの悩みだと思います。
そんな悩みを自分たちでkintoneを用いて工夫することで、チームワークを社内に根付かせた事例です。
プロジェクトマネジメントの会社は、自社に知見がある分、さまざまなDXのためのシステムを導入します。
そのDXのためのシステムが投資した費用に比例する効果が出ていないと知るや、牧さんは現場が使いにくいという不満を汲み取り、社長に熱を込めて直談判し、社長からkintone導入の決済を勝ち取るのです。まさに熱意こそが会社を変える良い事例です。

私もお客様との商談の際、ここぞというときに熱を込めます。すると相手にも伝わるんですよね。牧さんの熱意も同じだと思います。社長にその熱意が伝わり、見事kintoneによって社内が変わったという好事例でした。


ケアパートナー株式会社 橋本さん


3番目は、はっしーさんです。

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私ははっしーさんから事前に登壇する旨の連絡をいただいていました。
あちこちのkintone Caféでは、はっしーさんとは遭遇しています。こういうkintone仲間が、一念発起して晴れの舞台に立つのは本当に嬉しいことです。
ましてや、はっしーさんはこの10日ほど前に弊社が主催した甲府地域クラウド交流会にも神奈川から名古屋経由で足を運んでいただいたありがたさがあります。当然、私の応援にも熱が入ります。

今回は自己紹介からスイーツ食べ歩きの趣味をあえて外し、勝負モードで来ていました。


壇上ではっしーさんがお話しされたのは、データを蓄積し、それを活用するkintoneの本質に立ち帰った内容です。
私たち開発側にとっては、まずどこにkintone導入の価値を置くべきかが重要です。
言うまでもなく、kintoneを導入すれば終わりではありません。むしろそこからどう社内に浸透させていくかが重要です。
kintoneのシステム導入に終わりはありません。


その意味でも、はっしーさんの登壇内容は私たちに伝わりました。社内でもマイスターという制度を作り、はっしーさんに続いて社内でアプリ開発者を育てていく取り組み。その取り組みを推進するためにも、はっしーさんがまずこの場に立ち、皆さんに取り組みをアピールする。その姿勢こそが、社内のkintone浸透において重要なのだということですね。胸を打たれました。

さて、はっしーさんの登壇を終えて、一旦休憩です。
私もその場でお客様とお会いするなど、休み時間を有効に使いました。
今回のkintone hive 2024 Tokyoでは、弊社のお客様が4社計6名の方が参戦してくださいました。

noteにも書きました(7月11日 kintone hiveにお客様を呼んだ理由)が、お客様に弊社がkintoneエコシステムの中できちんと情報収集をし続ける会社であると示すことに加え、最も大事なのは、お客様自身がkintone hiveの場において成功イメージを自分のものにしてほしいことです。
今回、私の思いはおそらく伝わったのではないかと思います。


株式会社小善本店 小林さん、松川さん



さて、休憩が明けて登壇は続きます。のり。海苔です。海苔で世界に勝負する小善本店さんです。
https://kozen.co.jp/
海苔をコアビジネスとする会社さんがkintoneを使った事例です。しかも、基幹システムからすべてkintoneに乗せ換えたというから見逃せません。


基幹システムがあり、その周辺のシステムでkintoneを使う事例はすぐに想像がつきます。しかし、基幹システム自体をkintoneで構築する方が難易度が高いのは当たり前です。
販売、仕入、顧客管理、商品管理、売上請求、入金消込など。しかも今回の事例では生産管理までkintoneを使っておられるとか。大したものです。私も生産管理までkintoneを使うという事例は手掛けたことがありません。


スライドにはクリーンルームと思しき場所で壁に設置されたディスプレイを見ながら、皆さんがkintoneの画面で生産管理を行っている様子が見えます。
生産管理にkintoneを使うのは、なかなかの難易度の高さだと思います。
その取り組みを見事に成し遂げ、しかも新入社員が入社後間もなくデータ入力の仕事に投入され、それにもかかわらずその方がkintoneに可能性を感じ、このような場に登壇してくださること自体が、まさにkintone導入が成功した証でしょう。

弊社のお客様もこちらの小善さんをよくご存じだとか。私も一度訪問してみようと思いました。


株式会社成田デンタル 吉原さん


続いては吉原さんです。
https://www.narita-d.co.jp/

吉原さんも私には知己の方です。ただし、私にとって吉原さんはサイボウズ Office推しの方として認知されていました。
あれ?吉原さんがサイボウズ Officeではなくkintone推しで登壇しているとは、結構意外でした。


ですが、吉原さんの登壇内容を聞いていると、なぜサイボウズ Officeからkintoneに乗り換えたのか得心しました。サイボウズ Officeパッケージ版が終了するとのアナウンスは私も知っていました。実際、お客様のサイボウズ Officeをパッケージ版からクラウドに移行する作業を手掛けたこともあります。
ところが、クラウド版のサイボウズ Officeは300アカウントしか使用できません。つまり、社内でシステムを利用するにはアカウント数が足りないのです。だからkintoneに変えるしかありません。
そこからの巻き返しの流れが素晴らしかったし、おそらく吉原さんが会社の中で苦労し、kintoneを理解しようと努力した信念の強さを感じました。


個人的には、吉原さんがトヨクモNightで語られたフォームブリッジの見事な活用事例に感銘を受けていましたが、今回は敢えてそれを封印し、それ以外の導入において説得力を持った社内の風土作りや、社内カルチャーの変革を成し遂げたことが、皆さんに支持されて見事にkintone AWARDへの選出につながったのでしょう。
本当に誇らしいと思います。


司法書士法人NCP 山下さん、酒井さん


続いては「kintoneで全国行脚の旅」というパワーワードで登場したお二人です。
https://www.ncp-law.com/shihoushoshi/index.html

この言葉を聞いて、俺のこと?と思わずXでポストしてしまったら、また別の方がそれに反応するという反響が巻き起こりました。

山下さんのテンポのよいトークと酒井さんの掛け合いは、それだけで社内の導入のノリが感じられました。
やはり印象に残ったのが、全国の事業所にkintoneを導入するにあたり、zoomやマニュアル配布でやろうとせず、全国の事業所に直接伺って、説明するやり方をとったところです。


私たちもkintone導入に当たって、お客様への説明は必須ですが、私は可能な限りお伺いするようにしています。
今、そういう案件が増えたため、私から余裕がなくなっていることも事実です。が、お伺いしてkintoneを説明することの大切さは今も感じています。今回のNCPさんの事例を聞いて、そのことをあらためて感じました。

ちなみにNCPさんのkintoneポータルの画面が出ていました。こちらのアイコンを見て、長女がお客様のkintoneポータルを見やすくし、好評をいただいているようです。


東京電力エナジーパートナー株式会社 久保さん、櫻井さん

続いてラストを飾っていただくのは、東京電力さん。いわゆる大手ユーザーの事例です。
https://www.tepco.co.jp/ep/index-j.html

大手ユーザーだからこそ、考えなければならないことが多々あるはずです。
東京電力エナジーパートナーさんでも、2人から500人までアプリ作成者を増やすにあたって、多くの工夫ポイントが紹介されました。
まず、皆さんに丁寧にアプリの作り方を説明することで、アプリ開発へのハードルを下げたことです。さらにポータルの使い方を工夫することで、皆さんがさらに使いやすくなるような工夫が印象に残りました。


kintone導入にあたって、管理やガバナンスの問題は必須です。
例えば削減時間算出アプリといった工夫で、kintone導入へのモチベーションを下げないような工夫があり、これは取り入れてみたいと思いました。


年間で30000時間もの作業時間を削減するのは並大抵のことではできません。
また、ガバナンスについては導入支援社として、今後は提案にあたって必須のスキルとなっていくことでしょう。
私も勉強し続けなければならないと感じています。

さて、皆さんの登壇が終わったところで、休憩時間です。

私はこの時間も生かし、お客様と弊社のメンバーを繋いだりといった活動をしていました。


休憩明けには、壇上にサイボウズのかんちゃんと石井さん、筋さんが上がっています。キンコミについてです。

先日のkintone hive 2024 Osakaの場においても、キンコミについての同じようなセッションがありました。その時は私もキンコミにログインをしなければと思ったのですが、それ以降、一度だけアクセスした程度で、全然ログインができていません。活用もできていません。まずいなぁと思いました。
ただ、今回はうちのメンバーがその登壇を見てくれています。うちのメンバーがキンコミを使ってくれるのではないかと思いました。


そしてその後は投票タイム。吉原さんが関東地区代表として選出されました。改めて、おめでとうございます。
もちろん帰る前に東京会場限定のプリクラシールで写真を撮る事は忘れません。今回もたくさんの方と一緒に写真を撮りました。


そして夜は、うちのメンバー4名に加えて、たくさんの外部からの仲間が加わってくれて、総勢9名ほどで韓国料理のお店で飲み食いしてました。そのお店にはkintone hiveで参加されていた皆さんも集まっていたので、そういった方々とも交流を取りながらです。

うちのメンバーには、kintone界隈やkintoneエコシステムの交流の実態が理解してもらえたのではないかと思っています。

これも同じくnoteに書きました(7月10日 kintone hiveに弊社メンバーを呼んだ理由
 https://note.com/akvabit/n/n7e5242a699d9)が、うちのメンバーにもそういう交流をもっと行って欲しかったので、まずは狙いは成功だったのかなと思います。

今回お会いしたすべての皆様に感謝です。


システム39 十周年記念パーティーに参加しました。



6/28に白金の八芳園で開催された、ジョイゾーさん主催のシステム39 十周年記念パーティーにお招きいただきました。

以下に書いた内容は、既存の<note>に書いた内容と一部重複しています。
が、とても印象的なパーティー体験だったので、重複を恐れずに記したいと思います。


私は八芳園さんに来るのは初めてでした。
とても広い会場。おいしい料理と酒、そしてジャズの生バンドによる演奏。
ステージでは、ジョイゾーさんとジョイゾーさんのSIサービスを初期の頃から利用してくださっているユーザーさんによる座談会などが催されています。
自社で企画をされたと思いますが、本当に大変だったと思います。もちろん、お金もかかったでしょう。
それよりも、こうしたパーティーの趣旨を理解してくださり、それを言おうとする方々が、これだけ多く集まったということが、ジョイゾーさんが十年間やってきた積み重ねであり、実績を表しています。


今回のパーティーでは、私自身もkintoneが世に出る前から関わった10年以上の日々を振り返る機会になりました。
会場では四宮さんと斉藤栄さんと私の三人で話す機会もあり、感慨深い瞬間でした。


弊社とkintoneの関わりは、私が個人事業主だった当時、kintoneのβテスターの募集に申し込んだのが発端です。2011/4/19。それ以来13年、kintoneにはずっと関わり続けています。

そして今、弊社はkintone開発をほぼ専業に近い形で請けています。
現在、弊社の案件の中でkintoneが全く絡まない案件は残り一つだけになりました。

ただ、当時の私は個人事業主でした。しかも某大規模プロジェクトのPMOとして現場に常駐していました。PMOはプロジェクト全体の進捗管理などを担う部署です。そのため、とても忙しく、帰宅するのは毎晩終電間近でした。
そのような状態だったので、せっかくβテスターとして参加したkintoneにはなかなか手を付けられずにいました。2012年の春にkintoneを用いた案件を一つ納品しましたが、その後の3、4年は、年に一つぐらいしかkintone案件に携われていませんでした。
もちろん、サイボウズ社が開催するCybozu Conferenceにも出るための調整を苦心して行う必要があり、それすら出られたり出られなかったり。
要するに、kintoneにはかろうじて縁が繋がっていたのが当時の私でした。

私がモタモタしてるうちに、kintoneでシステム開発をする有力なプレイヤーが少しずつ活動を始め、徐々にkintoneエコシステムが芽生え始めていました。
ジョイゾーさんも、そのうちの有力な一社です。特に、対面開発を謳うシステム39には私も衝撃を受けました。

私はkintoneエコシステムが徐々に育っていく状況を、常駐作業の忙しさの中、指を咥えて見ているしかありませんでした。

そんな状態にも関わらず、サイボウズさんからkintoneエヴァンジェリストにならないか、というお誘いをいただきました。2014年のことです。

ところが、kintoneエヴァンジェリストとして名乗るようになった後も、私の活動は乏しく、エヴァンジェリストとしては名ばかりの存在でした。「レアキャラ」と言われたこともあります。サイボウズさんから苦言を呈されたこともあります。

ですが、数年経つうちに、自分のキャリアプランを真剣に考えなくてはまずいと危機感を抱き、常駐業務の合間に少しずつkintone案件を増やし、逆に、当時手掛けていたホームページ作成業務はどんどん縮小していきました。
2015年には法人化を果たし、私が完全に常駐作業から抜けたのが2017年。
ところが、私はようやくkintone開発で自社の経営を回していくと覚悟を決めたときには、ジョイゾーさんをはじめとした有力プレイヤーは、どんどんと新たなサービスを打ち出し、私は相当遅れていました。
もう、その差は私がライバルとか対抗心を燃やしたところでどうしようもないほどありました。


むしろ、遅れを取った私がkintoneを扱って独立に踏み切れたのは、ジョイゾーさんのような先達がkintone界隈を盛り上げてくれたからだと思っています。
特にシステム39と言う新規軸を打ち出したことによって、従来のシステム開発と差別化を図ってくださった功績は大きいと思っています。

kintoneエコシステムとは、ユーザーや開発者、プレイヤーなどのビジネスを成立させるつながりを生態系に準えた言葉です。
もちろん、私も弊社もその生態系の恩恵を受け、共生しながらビジネスを継続させています。
ただし、kintoneの生態系は最初から今のような広がりを見せていたわけではありません。生態系を拡張するための個人や会社の不断の努力がありました。例えばジョイゾーさんのような諸社の貢献が。
私は当初、貢献できませんでした。そこで、当時できなかった分の穴埋めをしようと、遅ればせながらkintoneエヴァンジェリストとしての活動に精を出し、生態系を拡げる活動を行っているのがこの数年です。

βテスター当時の私がkintoneにどのような期待を抱いていたのか、もう記憶は曖昧です。
kintoneで生計が立てられるかもしれない、と自分のキャリアをkintoneに賭けようとしたことは覚えています。
ただ、その到達点としては、あまり意識していなかったように思います。
独立したい。常駐に頼らず、朝夕のラッシュアワーから逃れたい。せいぜいそんなところでしょう。
パーティを開きたいとか、お客様をそのパーティにたくさん呼びたいといった具体的な思いは持っていなかったように思います。


今回ジョイゾーさんにお招きいただいたパーティーは、当時の私の思い描いていた未来予想図をはるかに超えていました。
曖昧だった私のビジョンが、ジョイゾーさんによって具現されたのが今回のパーティーでした。

ここで問うてみます。
モタモタしていた当時の私にジョイゾーの四宮さんのような才覚があれば、私もひょっとしたら、同じようなパーティーが開けたのだろうか、と。
おそらく無理だったと思います。
私には新たなビジネスを作り出すスキルが欠けています。所詮はフォロワーに過ぎないと思っています。ジョイゾーさんのような会社が切り開いて来た功績は大きいと思います。

また、私には組織の構築能力も欠けています。
自分にその能力が欠けていると自覚し、策を打つ際にもジョイゾーさんからヒントをいただきました。


そのヒントは四宮さんご夫妻の存在にありました。

今から2年前。メンバーを雇い始めた私ですが、どう会社を大きくすれば良いのか、頭を悩ませていました。
そんな時、私はkintone Café 高知に登壇して欲しいと呼ばれました。そして、そこで同じく登壇されていたのが四宮さんです。その夜の懇親会で、CLS道東にお誘いいただきました。
そこで参加したCLS道東では、四宮さんの奥さんである琴絵さんが場を仕切っておられました。

その姿に大きな印象を受けた私は、妻を使いこなしていなかったことに気付きました。
私よりもコミュニケーション能力に優れた妻を活かせば、弊社を大きくできるかもしれない。

その後、私が主催するkintone Café 神奈川に四宮さんに登壇してもらい、その懇親会では、ジョイゾーさんが主催するコミュニティ「スナックジョイゾー」にお誘いいただきました。私はスナックジョイゾーに参加し、ここに妻を連れて行き、琴絵さんと会わせようと思いました。
妻も歯科医としての将来性や、その他のコミュニティでも能力を生かし切れていないモヤモヤを抱えていたので、琴絵さんから刺激を受けてくれるのではないか。そんな着想が浮かびました。
結果は、見事に私の思惑が当たりました。
奇しくも、琴絵さんからお声がけいただいたことで、私が妻を推挙した「地域クラウド交流会」のオーガナイザーとして、妻が努力し、私の妻が本格的にkintoneエコシステムの世界に飛躍することができました。

その前日にジョイゾーさんのこのパーティーがあり、私がお招きされたことも一つのご縁なのでしょう。


私の妻がkintoneエコシステムの世界に身を投じてくれたことは、弊社にとって大きな飛躍の機会になりそうです。
そこには上に書いたとおり、ジョイゾーさんとのご縁が大きく影響しました。
ただ、ジョイゾーさんの場合、会社の成長にあたっては四宮ご夫妻のほかにも深井さんという外部の優秀なブレーンがいて、三人の力で大きくしたと聞いています。
弊社にはまだ外部のアドバイザーはいません。ただ、私一人だけで何でもやろうとしていた状況から、妻がちいクラのオーガナイザー認定され、kintoneエコシステムの世界に参加してくれるようになっただけでも大きな進歩だと思っています。
まずは弊社も今回のジョイゾーさんが行ったようなパーティーが開催できるようになるまで、努力したいと思っています。


ただし、弊社がこの写真のように、会場の様子をその場で動画にまとめ、即座に会場で流せるぐらいの組織力と発信力を持つ必要があります。
こういう対応の一つ一つが、これまでジョイゾーさんが培っていた力であり、弊社にはまだ足りない部分です。
言うまでもなく、パーティーを開いても、それがすなわち成果の証しにはなりません。が、一つのマイルストーンにはなるはずです。
そして、こうした動画編集の一つをとっても、経験値となるはずです。

そうしたことも含め、今回パーティーにご招待いただいたことが、どれだけ私の励みになったか。

ジョイゾーさんの皆さんには本当に感謝です。


よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.4に参加しました。


6/21に甲府市のWOODSHEDにて「よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.4」が開催され、参加してきました。

この場所で開催するのはVol.2以来です。
実は、今回のVol.4はもっと早く、4/26に開催する予定でした。

ところが、その日はkintone Café 山梨 Vol.2の前日でした。
前日ということもあって、少々意気込みが削がれたのでしょう。人数も思うように集まらず、延期の決断を下しました。

満を持して仕切り直した今回、9名の山梨のkintoneプレイヤーが集まりました。
今回の「よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.4」は、大きく2つの内容からなっていました。
kintone SIGNPOSTの読み合わせと、kintone導入にあたっての課題がSIGNPOSTのどの章かを考えるセッションです。

1つは、kintone SIGNPOSTの読み合わせです。STEP 4の4項目を皆で読み合わせ、意見を交換しました。

私にとって貴重なのは、kintone SIGNPOSTを読み合わせる会が、この「よっちゃばれっ kintone 無尽」だけということです。
kintone SIGNPOSTはkintoneを用いた業務改善のフレームワークです。ただし、kintoneだけでなく、むしろ、kintone以外の業務改善にも役立ちます。
kintone SIGNPOSTサイト

ということは、kintone SIGNPOSTとは座右の書として毎日読んでもよいくらいです。般若心経を読むように。
ですが、なかなか日常の忙しさにかまけて読めていません。今回も皆さんとSTEP 4を読み合わせましたが、私自身の記憶から薄れていました。こんなことでは、残されているカイゼンマネジメントエキスパート試験に受かりません。反省しました。

ただし、kintone SIGNPOSTを読みさえすれば、業務改善ができるわけはありません。それぞれの会社が抱える案件によってkintone SIGNPOSTの活用の仕方は違います。あくまでkintone SIGNPOSTはフレームワークであり、kintone SIGNPOSTをべ―スに、アレンジしていくべきです。
今回も9名の皆さんで導入の方法や考えの違いがあり、kintone SIGNPOSTの解釈もさまざまでした。とても興味深かったです。

私自身、4-33「現場代表」は案件の提案の際にも実践しておらず、忸怩たる思いを感じました。
kintone SIGNPOSTサイト4-33「現場代表」
4-33「現場代表」で言っているのは、導入の説明会にあたり、開発社側やお客様側のプロジェクトマネージャーや推進役が説明するのではなく、現場のオペレーションの代表者にその説明をしてもらうアプローチです。

実践しないと書きましたが、導入の説明会では、私が説明するか、もしくはお客様側のプロジェクトリーダーに行ってもらうことが多かったです。
案件に日々追われているとどうしても癖が発生してしまいます。お客様の現場のオペレーションの責任者に説明してもらう可能性を抜かしてしまうというか。違うやり方が抜け落ちてしまうのです。
もちろん、既存のやり方でもうまくはまる場合もあるでしょう。ですが、はまらない場合もあります。その際、違うやり方として現場のオペレーションの責任者にお願いするやり方を思いつかないと、導入に苦労する可能性があります。

もう一つは、kintone Café 山梨 Vol.2でどりぃさんがセッションで予定していたものの、時間切れでできなかったお題を行いました。
そのお題とは「ある部署はkintone導入が進んだ。それを全社に広めるために何を取り組むべきか。それが示されたkintone SIGNPOSTの項目はどれか」です。
kintone Café 山梨でできなかった分、9名で考えました。

この2つをやってみて、私がカイゼンマネジメントエキスパートに3回も落ちた理由が分かった気がします。要は、きちんとkintone SIGNPOSTを読み込めていないということです。
今年の頭のカイゼンマネジメントエキスパート試験は北海道出張で受けませんでした。次回はきちんと勉強しようと思いました。


最後に皆さんで集合写真を。


そして近くの居酒屋「ぽんぽこ」で懇親会をしつつ、よっちゃばれっの続きを。
楽しくて去りがたく、私は甲府に急遽泊まることにしたほどです。

次もまたよっちゃばれっ kintone 無尽は行われることでしょう。
ちいクラ(地域クラウド交流会)も無事に成功するならば、山梨でのkintone 界隈のプレーヤーも増えるかもしれません。
kintone Caféではない新たなコミュニティの育成にむけ、やれることはしたいと考えます。

まずはご参加の皆さん、ありがとうございました。


kintone hive 2024 Osakaに参加してきました


6月4日に大阪のZepp 難波で行われたkintone hive 2024 Osakaに参加・登壇してきました。

https://kintone.cybozu.co.jp/jp/event/hive/

昨年に続いての参加です。ところが、昨年は開演の直前まで商談していて、終わってからもすぐにトラブル対応が舞い込み、てんてこ舞いでした。

今年は直前の商談もなしにし、午前中に甲子園の実家で済ませていました。
夜もトラブルさえなければ、どこかの飲み会に参加できそう。楽しみです。

さて、楽しみと書いている私ですが、実はkintone hiveについては経験がそこまでありません。
一昨年までは地方で行われるhiveには一度も参加していませんでした。11月に幕張で行われるkintone AWARDを参加するだけで満足していました。
昨年のブログにも書いたと思いますが、開発会社としては、kintone AWARDだけ観覧すればそれで良いという気持ちがどこかにあったのでしょう。

ところが昨年、仙台/大阪/東京と参加してみたことで、各地域でのhiveのレベルの高さに舌を巻きました。そして、今までの自らの不明を恥じました。そこで、なるべく地方のhiveにも参加しようと決めました。

ところが今年は、仕事のスタイルが変わりました。それによって、私の時間の使い方にも変化が生じ、参加したくてもできていません。当初は、kintone hive 2024 Osakaへの参加も難しいと考えていました。
ところがスケジュールを確認すると、名古屋(kintone Night Nagoya)、山口(kintone Café 山口)と移動した後、数日を実家に泊まらせてもらい、その間の打ち合わせを全てオンラインに調整すれば、kintone hive 2024 Osakaへの参加ができるかもしれない。そこでスケジュールを調整しました。

11月に行われるCybozu Daysはkintone界隈のプレーヤーが全国から集う一大イベントです。
が、kintone hiveもその地域並びに近隣地域からプレーヤーが集います。普段は首都圏にいる私にとっても、関西のプレーヤーと旧交をあたためる良い機会です。今回も会場の入り口付近でいろんな方にお会いして旧交を温めました。
皆さん、これから会場で目撃する内容にワクワクしています。

ここで念の為、kintone hiveについて説明しておきます。
kintone hiveとは、kintoneを使って社内の業務改善に取り組む各企業様が、自社の取り組みを登壇し、発表するイベントです。今年は全国の六カ所で催されています。書類審査の上、登壇される各企業様の取り組みは、ユーザーとしても導入に参考になりますし、kintoneを用いたビジネスを展開する各企業にとっても参考になります。

ただ、それだけの説明では、なぜそこまで皆を惹きつけるのか、わからないかもしれません。

kintone hiveで登壇されるのは、業務改善を切実に必要とする企業や個人が、kintoneを使ってチームを構成し、そして会社の業務を変えていくストーリーです。
各社さんは登壇する今も現在進行形で業務改善を進めておられます。そして、会場で参加する方々は自社または他社に対して業務改善を行っている真っ最中。つまり、同じ時間軸でkintoneを用いた業務改善の同士です。
同士が試みた業務改善のありように私たちは共感し、応援します。そして、成功に至るまでのプロセスを自分たちの会社の参考にし、生かそうとします。

kintone hiveとは、ある種のエンターテインメントです。
エンターテイメントとは人々を楽しませる娯楽のことです。
人々は、共感や応援など、喜怒哀楽の感情も含めて心が動かされることも娯楽としてとらえます。
登壇者がうまくいかない経験を語る時、観客の多くも自らの苦労に思いを馳せ、心を痛めます。そして、成功体験が語られる時、登壇者の語る喜びを観客は追体験します。
kintone hiveとは、登壇者と観客が場で一体となって感情を共有する場です。
会場がライブハウスであるのも、場の一体感を醸成するためには必須の装置です。だからこそ、kintone hiveはある種のエンターテインメントであるといえます。


さて、サイボウズの山田さんによるkintone hive 2024 Osaka大阪の開会宣言に続いては、登壇者の皆さんによる熱いセッションの開始です。


おのえメモリアル株式会社/森垣さん

まずはおのえメモリアル株式会社/森垣さんから。

いきなり私の知っている方の登壇です。
森垣さんとは今年の1月に城崎で行われたkintone Café HYOGO Vol.2にてお会いしました。しかもお隣の席同士でした。
その際に聞いた森垣さんのセッションは、私の中で鮮やかですが、今回その内容をさらにバージョンアップさせておられました。
人の目を見て話すことが、大切な人を亡くされた葬祭業の打ち合わせでは必須。そのため、パソコンに目を落とす頻度は減らさなければならない。つまり、kintoneの操作をなるべく簡単にする。
その思想は変わらず。今回は冒頭に合掌があり、新しい掴みの要素も加えておられました。そして、随所には森さんの人柄を感じさせる素晴らしい登壇でした。

無趣味な人に出来た趣味がkintoneと言う自己紹介も良かったです。
そして、登壇の背後に通底する思想、つまり本来は業務に紙もシステムもいらない、人との触れ合いに時間を割きたいというその姿勢が会場にしみわたりました。
システムとは人のためにあるものです。


BABYJOB株式会社/長野さん塩澤さん


BABYJOB株式会社/長野さん塩澤さん
私の娘たちも、もう2人とも20歳を超えました。娘たちが小さい頃、私が妻と同じぐらい育児をこなしていたというつもりはありませんが、育児の大変さは私もよく知っていました。

その大変さを少しでも楽にするためのサービス、そしてそこにkintone使う組み合わせは、まさに多くの人の共感を呼んだのではないでしょうか。

すごいと思ったのは、入社してわずか一週間でkintone hiveへの登壇を会社に相談したそのエネルギーです。
わずか一週間で登壇を決断した事例は私も今まで聞いたことがなく、すばらしいと思いました。

お二人の話を聞いていると、システム開発の従来のやり方は本当に変わってしまっていることに気づかされます。
4ヶ月かかるシステムがわずか1週間で担当者によって実装されてしまう。この脅威を技術者は真摯に受け止めねばなりません。この流れはkintone界隈の人には当たり前でも、まだまだその変化に気づいていないシステム開発業者や技術者がたくさんいるのです。


株式会社オーシン/藤田さん


株式会社オーシン/藤田さん

いわゆる職人芸と言われるものは、暗黙知の集合です。
一子相伝や徒弟制度は、確かに言語化できない暗黙知を伝えるためには有効な制度だったのでしょう。
ですが、今のスピードが優先される世の中にあって、背中で語って伝えるやり方はもう難しいでしょう。残念ながら。
もちろん暗黙知が必要な部分はまだ多いと思います。が、それとて、内情を良く調べてみると、ただ単にテキストや言葉の伝達のプロセスの問題だったりします。暗黙知でなければ伝えられない部分はより深い部分にあり、それ以外はkintoneで代替可能です。
藤田さんの登壇はまさにその辺の伝達の課題をkintoneの特性を持ちいて解決した好事例です。マスタ整備をきちんとするだけで情報の伝達は改善できるのです。
タグ付けプラグインの活用など、私にとっても参考になる点が多々ありました。kintoneの使い方に工夫の種は尽きないなぁと思いました。

藤田さんの登壇を聞いていて、知識の伝達と蓄積こそがシステムの本質なのだとあらためて腹落ちしました。


株式会社ワイドループ/川咲さん


株式会社ワイドループ/川咲さん

冒頭の自己紹介から紆余曲折、七転び八起きの人生模様が展開され、インパクトは抜群。
その後の導入の経緯もスピーディーで、観客は一気に川咲さんワールドへと引き込まれていきました。

ただ、その話術とテンポに幻惑されていては本質を見失います。語っている内容にこそ、川咲さんの業務改善の本質が詰まっています。
それは、業務改善をする側にも本気度がないと成功しない真実です。


自社の業務を徹底的に理解し、そこから業務改善の糸口を見出す熱量。
業務改善を進めるにあたって、計画やプロセスにおざなりな点はないか。
一度は川咲さんから相談を受けたアールスリーさんが断り、そこから再度計画を作り直した上で、アールスリーさんの支援を受けるに至る流れは、私たちシステム開発業者にとっても襟を正すケースです。安易に相談を受けてはならず、まず、本気で改善する気がなければ、システム業者にとってもあとあと苦しむことになりますから。
それには、業務改善をする当事者こそ、もっとも本気で取り組む姿勢を見せなければなりません。

社内への周知方法や仲間づくりなど、テンポの速いスライドとトークの中で内容も濃い目に詰め込んでおられました。また、効果検証をやる暇があれば、kintoneアプリを一つ作る方がよいとの割り切りも印象に残りました。
今回のkintone hive 2024 Osakaで優勝したのは川咲さんです。kintone AWARDでもご活躍を願っています。


株式会社パトライト/三井さん


株式会社パトライト/三井さん

私の中で、印象を受けた一人が三井さんです。
仕事に魅力を感じられず、転職を考えていた三井さんがkintoneに出会い、kintoneで改善を実現することによって自分の力を役立て、人から頼られる喜びに目覚めてゆくストーリー。

実際、こうなることが望ましい姿です。ただ、人によっては理想論として捉えるかもしれません。なぜなら、そういう機会をもらえることはそうそうないからです。
ですが、三井さんが語った「頼られる歓びが仕事への活力になる経験」は、私にも覚えがあります。むしろ、私自身がそうやって次のステップに進んでいきました。なので、我が事のように三井さんのストーリーが私の中に吸収されていきました。
三井さんが目覚めていったいきさつは、私が経営者として、どうすればメンバーに味わってもらえるかを常に考えている課題でもあります。経営者としてメンバーのモチベーションアップは切実な課題です。特に2023年にそれで失敗した私としては。
どうすればやりがいを感じてもらえるのか。仕事に対してやりがいや実感を持てることが都市伝説でも幻想ではなく実感なのだ、三井さんの経験が実際に起こったストーリーなのだと教えられれば、従業員はやる気を持ってもらえます。
絶対的な安定や高給を保証できない零細企業の経営者としてはなおさらです。まずは、経営者としては従業員への何よりの福利厚生こそ、やりがいの提示だと思ってます。


ですが、それが難しいこともよくわかっています。やはり仕事は仕事。現実には苦難も試練も待っています。
楽しいことばかりが仕事ではないから。三井さんはそれらを乗り越えるための工夫も含めて話されておられました。だからこそ、私は共感しました。


阪急阪神不動産株式会社/川本さん。


阪急阪神不動産株式会社/川本さん。

西宮市で20年以上を過ごした私にとって、阪急阪神はいろんな意味で郷愁を与えてくれる存在です。
ここ数年では阪急側の某歌劇団ともいろいろとご縁がありました。
実は昨年秋にも六本木でソラコムの皆さんと飲んだ後も、阪急阪神不動産の方と数名お会いしました。

なんだかんだとご縁がある会社がkintoneを使っている。そして、kintone hiveに登壇する。これだけで私のテンションはあがります。


その構築内容は、参考になるところが多かったです。
何よりも、弊社が今目指さなければならない、JavaScriptを使わない構築をポリシーとして謳っておられましたから。
同様のポリシーはエン・ジャパンさんが謳われておられます。


私も今後のkintone開発とはかくあるべき、と切り替えるのに努力しています。
が、なかなか完全にJavaScriptを100%根絶した提案を当初からできるまでには至っていません。
それはおそらく私の努力と知識が足りないのでしょう。

そうした意味でもまだまだの精進が必要なのだ、ということを胸に刻めたのはよかったです。


特別セッション


さて、そこで六社の登壇が終わり、私は諸連絡のためパソコンに向かっていました。
すると、いつの間にか壇上にはゆっきーときったんさんと中尾和尚のお姿が。

そこで話されている内容は、私があまりログインしていないキンコミ。
キンコミを通じた情報が数年たって別の方の悩みを解消させる事例や、ブックマーク機能がいつの間に出来ていたことなど、私不覚にも自分が使っていなかったことへの不明を恥じました。

さっきのJavaScriptを無くす前提の見積を行うためにも、私もまずキンコミを見なければと思った次第です。
と思いつつ、kintone hive から本ブログをアップするまでの二十日間の中でまだ見られていません。まずいので、まずはこの後必ずログインは果たします。


さて、私がログインを果たす前に、別のミッションは終えてしまいました。
kintone hiveの会場に設置されていたプリクラで、きったんさんと中尾師匠との3ショットを撮ってもらったのです。
私だけ、いかにもプリクラに慣れていないことがまるばれで、全く違う場所を見つめているのはご愛敬。

今回、こんなアトラクションが用意されていたのですね。その時に聴いた情報では、kintone hive Tokyoでも用意されているとか。楽しみです。


懇親会

さて、優勝者が川咲さんであると発表された後、私が座っていた席の近くにトーヤマンさんがおられ、ご一緒に夕飯と懇親会にお誘いいただきました。数日前にもkintone Night Nagoyaでもご一緒していたこともあって。

ところが、私がきったんさんと中尾和尚とプリクラを撮っている間に迷子になってしまい、一緒に会場に出た一群と一緒に歩いていたら、実は登壇者の皆さんの飲み会に合流していたことに気づきました。

これはいかんと、あわててトーヤマンに連絡をとり、大国町駅で合流。さらに動物園駅、天王寺駅と二回降りて、合流した皆さんはなかなかのレアメンバー。
少なくとも私はこのメンバーでの集合は初めてです。


しかも私、この中でイビサさんとは初めてお会いしたので、とても貴重な機会になりました。
前からもちろん一方的に片思いだったわけですが、まさかここまでホスピタリティ溢れるカレーの求道者だったとは・・・。まさに仏でした。
四天王寺まで足を運んで訪れた「虹の仏」は残念ながらカレーが品切れだったそうですが、私には十分な仏の恵みでした。

もちろん、皆さんで訪れたカンデグランデのカレーのとってもおいしかったです。
このメンバーであれば、また目黒辺りでお会いできる機会もあるかも。
kintoneはカレー色。またカレーでも誘ってください。街をカレーとkintoneで染めていきましょう。

私はそこから田村さんと大阪までご一緒しました。
思ったより早く解散になってしまったので(昨年はなんばウォークの公衆電話機の上にパソコン広げてトラブル収束の指示を出していました。しかももっと遅い時間に)、さすがにもう一軒行こうかと。


いつも行く梅田のHarbour Innでもよかったけど、たまには違う街を歩いてみたいと思い、来るときに通って少し気になった西九条駅へ。環状線をもう15分角度を伸ばして、駅前を少し散策。
ふらっと訪れたBar SandKさんでバーテンダーさんとの会話を楽しみ、夜をしめました。

kintone hive Osakaなどの機会にふるさとに帰れるのはありがたい。ふるさとの風を感じ、若い時には訪れられなかったさまざまな街を訪れるのもありがたい。

また来年もkintone hive Osakaには来られるようがんばります。

今回お会いしたすべての皆様に感謝です。


kintone Café 山口 Vol.8に参加・登壇しました


6月1日に山口のメグリバで行われたkintone Café 山口 Vol.8に参加・登壇してきました。
告知ページはこちらです。

会場は新山口駅から徒歩すぐの立地にあるメグリバです。
メグリバのページはこちらです。

私にとって初めてのメグリバ。そして新山口。

そもそも山口県に一歩を踏み入れること自体が、20数年ぶりです。記憶が定かなら、かつて福岡の帰りに厚狭駅前でテントを立てて野宿したのが最後のはず。
名古屋で参加したkintone Night Nagoyaの翌朝、のぞみを乗り継いで新山口に着いたのは11時過ぎでした。

新山口駅の新幹線からJRに乗り換えるまでの連絡通路の柱ごとには、山口の観光地が紹介されています。観光客にとって魅力的な場所がたくさんあるのが山口です。


新山口駅の周辺をぐるりと巡り、まずは挨拶がわりの瓦そばを食してから会場に向かいました。


会場となるメグリバは、KDDI維新ホールと名付けられた大きなホールの一隅に設けられたコワーキングスペースです。
この日、KDDI維新ホールでは「パンと珈琲のフェスティバル2024」が開催されていました。そのため、すごい人だかりでした。
メグリバに行くまでに、多くの人の列を潜り抜けて通らなければなりません。かき分けていると、私の着ていたポロシャツを見た方からは、「あ、kintoneも出てる」と言われました。


私と片岡幸人さんをメインの登壇者とし、吉富さんが運営として準備を進めておられたこのkintone Café 山口 Vol.8ですが、当初はkintone Caféの集客に苦労されていたそうです。
私もその集客に苦戦していらっしゃる様子を拝見していたので、「パンと珈琲のフェスティバル2024」に来ている人たち全員をkintone Caféに呼びたいと思った位です。



結果としては、当日に飛び込み参加してくださった方も含め、高知、大阪、神奈川、東京、岡山、山口の各地から最大で19名の方にご参加いただきました。
メグリバの交流スペースをほぼすべて使い切り、椅子を他のスペースから持ってくる必要がありました。
結果的には成功だったと言えます。


さて、kintone Café 山口は、まず吉富さんからの開会宣言とkintone Caféについての説明から始まりました。


まず、冒頭にサイボウズ広島オフィスの鐘尾さんから、kintoneについてのご説明がありました。
サイボウズさんからの事例紹介は、色々と学べるところが多いです。今回もkintone自体が初めてと言う方も何人かいらっしゃって、私たち登壇する身としても気合が入りました。
kintoneをよく知らない方に必要な基礎知識を鐘尾さんから語ってもらうことで、後に続く私たちもより話しやすくなったように思いました。


鐘尾さんのお話のあとは、会場にたくさん並ぶ各地からのお土産を食べながら会話に花を咲かせました。こうしたお土産を見ているだけで旅をした気分に浸れます。


さて、続いては私の番です。
今回は連携事例をご依頼されていたので、私の方からはサイボウズのパートナーサイトに出ている弊社の事例から8件をピックアップして紹介しました。

私の前にサイボウズの鐘尾さんがkintoneを説明してくださり、私の後には幸人さんも控えています。
話す内容が重複することのないよう、前もって幸人さんや吉富さんとの間で打ち合わせは済ませていました。
その結果、私が話す事例は、kintoneの基本的な説明や地図連携やIoT連携の部分は省き、弊社が実際に出かけたデータの連携事例、帳票やSaaS/PaaS連携に焦点をあてて組み立てました。

組み立てた一連の事例を話すにあたっては、複数の事例を貫く太い芯を通しておく必要があります。私はその芯をデータの入出力に置きました。
kintoneを含めたシステムは、データの入出力の連なりである。そう初めに語り、各事例もデータの入出力を軸に語ります、と宣言しました。

そして、最初の頃の単純な連携例から徐々に複雑な形へと連携のレベルを上げるような構成にしました。
弊社の事例はパートナーサイトに出しているもの以外にもたくさんあり、もっと複雑な事例もあります。むしろ、複雑な方が多いのですが、事例記事として出しているものは、お客様からも許可をいただいています。今回は調整の時間がなかったので、8件にしておきました。

質疑の際は、WordPressとkintoneの連携事例についていろいろなご指摘が入りました。
なるほど、今のkintone開発のトレンドからすると、WordPressを用いる構成は主流から外れているのかもしれません。というのも、kViewerやFormBridge、しぶんページやChobiit for kintoneを使う構成が主流のはずなので。
サブスクリプションの課金を減らすためにWordPressを使う事例は、kintone Caféで取り扱う内容としてふさわしかったかどうか、私ももう少し検討してみたいと思います。


さて、私の後に少しの休憩を挟んだ後は、幸人さんによる事例紹介です。
私の記憶が正しければ、私と幸人さんが同じkintone Caféで共演するのは、高知、小田原、甲府に続いて四箇所目のはず。

それにもかかわらず、いつ聞いても興味深いと思えるのは、やはり豊富な事例をお持ちの幸人さんだからでしょう。
私は各地で行われた合戦の陣地の座標をkintoneで管理し、それをマッピングして地図サイトにプロットする事例が好きです。


今回はそうした事例の他にも、kintoneアプリの作り方をどういうやり方を作っているか、参加者に尋ねているのが印象的でした。

幸人さんにしても自在にカスタマイズできる技術を持ちながら、kintone案件についてはプラグインやサービスを活用を推し進めていただいているようです。どんどん効率的に案件を実装していくやり方をとっておられるのでしょう。

AWSを組み合わせれば、複雑でクリティカルな案件はいくらでもこなせるのでしょう。ですが、あえてそういう構成に踏み込まず、サービスやプラグインに任せるところは任せるやり方。
やはり私のやり方は間違っていないと思えました。


私が内心で大いに受けたのは、弊社で失注になった案件の事例が出ていたことです。
「あー、幸人さんが手がけて下さったのなら安心や」と、娘を嫁に出した父の心境になりました。

続いては、LTタイム。


まずは、加藤さんから。
ChatGPTに作成したいkintoneアプリを投げる事で、ChatGPTがアプリ生成APIへのリクエストも含めたJavaScriptを生成します。そのJavaScriptを既存の別アプリに登録すれば、一覧画面上に生成されたボタンを押すだけでアプリができてしまう。
そのような実例を見せてもらいました。

加藤さんのサンプルでは、フィールドのレイアウトの整備は割愛しておられました。ですが、layout.jsonを使えば、それらも実装できるはずです。ChatGPTに「レイアウトもよしなに」と指示できれば、実用的なアプリがすぐに作成できそうです。

なお、私がこのところずっと求めているのは、サブドメイン内の全てのアプリの設計情報をAPIで取得し、そこからER図やアプリ構成図を一発で作ってくれるプロンプトです。
Mermaid.jsで近いところまではできるのですが、私はdraw.ioのUIが好みなのです。なんとかdraw.ioと連携して自動でER図が構成したいのです。
この分野でのAI活用は引き続き追い求めていきたいです。


続いて登壇してくださったのはどりぃさん。どりぃさんに会うのは、先日のkintone Café 山梨 Vol.2以来ですね。
その際、壇上で踊っていたどりぃさんの姿がとても印象的でした。
今回、どりぃさんが取り上げたのは、なんと複数の著名な応答AIにkintoneとは何とお伺いを立て、そこから帰ってきたkintoneの説明で間違っている点を探すと言うユニークな企画。

私はChatGPTやOpenAIは使っていますが、GeminiやClaudeはまだ使っていません。これらも含めたAIの状況は追い切れていません。
それらAI勢がkintoneをどの程度認識しているのかは興味津々でした。

どりぃさんのデモの結果、どのAIかは伏せますが、「kintoneには初期費用がいる」なんてでたらめな回答を返してきたAIもありました。AIもまだ、人間の手によるチェックは欠かせないなぁと思った次第です。
いい加減なAIからの回答をお客様に流すような真似は厳に慎まなければと思いました。


最後ははっしーさんから。
加藤さんとはっしーさんと私は、kintone Night Nagoyaから直接kintone Café 山口に参加した勢です。

はっしーさんの登壇内容は、UiPathの可能性とkintoneを組み合わせる内容。
これ、とても勉強になりました。
私にとって苦手な分野というか、使いこなせていない分野の一つであるRPA。
どのように業務に組み込めばよいのか、まだ私の中で確とした回答が見い出せていません。
APIが使えないオンプレシステムやウェブサービスの画面の操作をRPAにさせ、それをkintoneに取り込むことができればいろいろ便利になる。それはわかっているのですが、なかなか習得する時間がとれていません。

はっしーさんの登壇内容は、私が取り組めてない点を補ってくださるものであり、今後の使い分けの活用例として参考になりました。

結局のところ、誰がkintoneにデータを入れるのか。IoTもそうですし、RPAもその候補です。特に、既存のシステムやサービスには、kintoneとの連携が不便なシステムもまだあります。そうした場合、RPAは有力な選択肢になることは確かであり、学んでいかなければ。


さて、最後に皆さんで写真撮影を行い、まずはkintone Café 山口 Vol.8の本編はお開きです。

そういえば、このメグリバの壁には、名刺を貼って交流に使うための模造紙が貼られていました。
そこには、私にとってつい数ヶ月前に山梨でお世話になった方の名刺が貼られていて、さすが「山」つながりとその方の名刺の横に自分の名刺を貼っておきました。


しばし時間を空けて、各自がホテルにチェックインなどの雑務を終わらせた後は、大切な懇親会の時間。
まずは、「磯べえ 新山口店」で懇親会の一次会を楽しみました。


今回は、山口県内の多くの場所や隣県の広島、岡山から来て下さっていた方もいて、そうした方々は帰宅の都合で帰られてしまいました。それは仕方がないことですが、泊まられる方やご近所の方は参加してくださいました。全員で八名。

何度も言っていますが、kintone Café は懇親会まで含めて参加しないともったいないです。
なぜなら、本編ではなく、ここでしか聞けない話があるからです。
それは参加者だけでなく、登壇者にとっても同じです。
私はこの懇親会の場でどりぃさんから貴重なアドバイスをもらえました。
それは、ある言葉を使わないほうがよい、ということです。私のさきほどの登壇でも、その言葉を1、2回ほど使ったはずです。
その言葉を使うと、今後のkintone界隈でのビジネスの上で誤解を受けるかもよ、と。

私もその言葉については、無自覚に使っていたところがありました。とてもありがたかったです。
こうした会場ではなかなか話せないようなことも、懇親会の場では話せるのです。
kintone Caféに限らず、イベントに参加される方は、懇親会は参加したほうがいいですよ。


続いて私たちは、二次会の「とり心」へ。ここでも皆さんとより気の置けない会話を楽しみました。
思わぬ趣味の一致など、山口にまた来たくなる時間でした。


二次会が終わった時点でかなり遅い時間でしたが、三次会は高知から来てくださった幸人さんと登壇者同士で「三代目網元 魚鮮水産」でサシのみを楽しみました。
山口の地で、兵庫出身で東京在住の私が、高知出身で岐阜に在住経験のある幸人さんと杯を重ねる。
幸人さんとはこの先もいろんなところでご一緒できそうです。またの再会を約しました。そして、山口の夜は更けていきました。

翌朝、私は岩国に移動し、岩国城や錦帯橋を訪れました。実は岩国城の天守閣でも加藤さんにばったり出会うご縁がありました。その地を訪れ、その地の風物を愛で、そして交流を深める。よい旅でした。
この旅については、また別の機会にブログでご紹介できればと思います。

まずは今回、ご参加いただいた皆さん、登壇してくださった皆さん、そして運営の労を取ってくださった吉富さんに本当に感謝です。ありがとうございました。


kintone Night Nagoya vol.13に参加しました


5月31日に名古屋で行われたkintone Night Nagoya vol.13に参加してきました。
会場はサイボウズ社の名古屋オフィス。今回が初めての訪問です。
告知ページはこちら


私のサイボウズ オフィスラリーも、東京オフィス、大阪オフィス、仙台オフィスに続いてこれで4カ所目です。昔の水道橋のオフィスも含めると5カ所目かもしれません。
どのオフィスも、サイボウズ社ならではのウェルカム精神にあふれています。来る人が身構えずにふらっと訪れたくなる場所です。
今回訪れた名古屋オフィスもまた、コジロウさんのこだわりが随所に感じられて、とても興味深かったです。


kintone Night Nagoyaは、そもそも主催がサイボウズさんという時点で、全国で行われているkintone Caféとは一線を画しています。
私もあちこちで参加・登壇してきたkintone Caféは、ユーザー有志による勉強会です。サイボウズさんも依頼すれば参加してくれますし、ノベルティも提供してくれます。ですが、あくまでもユーザーが主体という点がポイントです。
ユーザーが主体の姿勢に徹するため、企業セミナーにありがちな営業色は排除しています。というのも、企業のセールストークの色合いが濃くなると、ユーザーにとっては押し付けられたと取られてしまい、イベントの、ひいてはkintoneのユーザー満足度に悪影響が生じるからです。
kintone Caféのこの理念は、ユーザーが主体となって情報を取得し、積極的に発信する風潮を醸成し、kintoneエコシステムの確立に貢献しました。

一方、kintone Night Nagoyaでは、サービス提供者による自社サービスのPRも許容されているそうです。
いうまでもなく、どちらの運営方針が正しいとか優れているとかの比較は無意味です。どちらもコミュニティのあり方としては正しいと思います。
ただ、私にとってはkintone Night Nagoyaのあり方は新鮮に映りました。これはこれでkintone Caféのあり方と並行して行われるべき形であると感じました。
冒頭に掲げたバナーも、多様性を表しています。


そして、それを可能にしているのも、コジロウさんの絶妙なバランス感覚によるものなのでしょう。きっちりと手綱を握っているからこそ、この運営がなりたつのかもしれません。

昨夏、糸魚川市で開かれた「糸と魚と川」でコジロウさんの人物に触れてからというもの、コジロウさんのサイボウズの枠を軽々と越える活躍ぶりには常々着目していました。
今回、テクネコの加藤さんから山口のkintone Caféに行くついでに、kintone Night Nagoya参加しようとお誘いを受けた時点で、私には「はい」「Yes」「喜んで」の三択以外ありませんでした。

そもそも、いつも私が西に跳ぶたびに通過する名古屋には後ろ髪を引かれ続けていました。今回は立ち寄るに絶好のタイミングでもありました。
もっとも髪を引っ張ってくる森田さんがkintone Night Nagoyaにいなかったのは誤算でしたが、普段からSNS経由で感じる名古屋界隈の妙な盛り上がりぶりは、昨年の一月に初参加したkintone Café 名古屋の経験を思い出すまでもなく、興味の対象でした。

今回のkintone Night Nagoya vol.13でも、他の地域には見られないガヤ勢の異常な盛り上がりが異彩を放っていました。
うーむ。羨ましいぞ。
こういうお囃子勢が揃うコミュニティって。

今回のメインコンテンツは、kintone hiveの振り返り放映会。2024年度のkintone hiveは、広島、札幌、福岡が終わっています。それらの地区で優勝した方の動画をのぞき、残りの方の登壇を皆で鑑賞しようとの主旨です。


実は今年、私はkintone hiveを全く見る余裕がありません。アーカイブ動画も全く見ていないどころか、XのPostによる情報すら追っかけていなかったので、誰が地区代表なのかも知りませんでした。なので、この動画の放映はかなりありがたかったです。
私、そもそも名古屋に来るまでもかなりの疲労が溜まっていたのですが、それでも学びの機会は最大限生かさないと。


さて、続いてLTタイムです。
ここはトーヤマンさんが立ち上がってくださいました。そしてJCSさんの提供する「コメント欄非表示プラグイン」の機能である、コメント数の表示についてのトーヤマンさんからのアピールポイントを示してくださいました。トーヤマンさんがJCSさんに対してどういう要望を出し、それにJCSさんがどう対応したか。そんな問いが投げかけられました。
そして、あろうことかその場にいたkintoneエバンジェリストは私と石際さんのみ。ということで、いきなりのエバンジェリストの知識が問われる事態に。もちろん私はそのプラグインを使ったこともなく、トーヤマンさんの当該ポストも知りません。見事に面目をうしないました。
でも、そこでトーヤマンさんが教えてくれた答えは、kintoneビジネスに関わるものとしてとても感銘を受けました。こうでなくては。


今回のイベントにあたって、どこかでせっかく名古屋に来たからには私も機会があれば話そうと思っていました。
図らずも、トーヤマンさんから当てられたことで、私の中で話す気分が沸き上がりました。
続いてLTに立ったのは、はっしーさんです。今度の7月に行われるkintone Café 東京の告知をやってくださいました。最後に、翌日にはkintone Café 山口に参加するという若干の前振りもしてくださいました。
そこで、私もということで、翌日のkintone Café 山口の宣伝を皆さんの前でしました。
さらに、返す刀でせっかくなので、山梨で6月末に行うちいクラ(地域クラウド交流会)の宣伝もしました。


ところが後者の宣伝は残念ながら空回りしました。その後のコジロウさんからの告知で、6月28日に様々なイベントがサイボウズの名古屋オフィスで行われ、翌日はCMC_Centralと言う大きなコミュニティー関係の大会も開かれることが判明したからです。

ただ、ちいクラの告知は空回りしたとはいえ、私も名古屋に何かの爪痕を残すことができたのはよかったと思います。


皆さんと集合写真を撮り、そして懇親会です。
近所にある「我楽多文庫 昭和ビル店」で楽しく飲みました。そして、会話しました。名古屋の皆さんの独特のノリを楽しみながら。そして名古屋の食文化の豊かさを舌で味わいながら。

kintone Night Nagoya、よいですね。また参加する機会を見つけて参加させてもらおうと思います。
運営のコジロウさん、スタッフの皆さん、誘ってくださった加藤さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。

まとめサイトはこちらです。


kintone Café 神奈川 Vol.17を主催しました


5月18日にkintone Café 神奈川 Vol.17を横浜市栄区で開催しました。
告知ページはこちら(https://kintonecafe-kanagawa.connpass.com/event/317443/)です。

今回は開催日や場所の選定までにかなりの紆余曲折がありました。
それでも無事に充実した会が開催できたことに、参加者やスタッフの皆様に感謝申し上げます。

今年に入ってから、kintone Café 神奈川については、私が企画や運営から徐々に手を引く必要があると感じていました。

理由は、本業が忙しくなってきたことです。
コミュニティー運営に身を投じたいと言う私の思いとは裏腹に、なかなか時間が取れなくなってきています。

今回も開催までに二転三転しましたが、その理由の一つが、私自身のスケジュールの調整が絡んでいます。もう、私に依存する体制はやめなければという思いを強めていました。

今回、スタッフの皆さんが積極的に動いてくださったことで、私は企画や司会進行、事前のサイト準備などにほぼ関わっていません。

そもそも、コミュニティーのあり方として、私一人が仕切るのはふさわしくありません。
私物化につながってしまいますし、何より、そのやり方だと長続きしません。


神奈川のすべての市区町村で一度以上開催したいという、私の酔狂とも言える趣味にスタッフの皆さんが賛同してくれたこともあり、今回からkintone Café 神奈川のロゴマークも変わりました。開催のたびに開催市区町村の枠を塗りつぶしていくロゴを「成長する画像」という斬新なコンセプトで考えていただいたのは、今回のうれしいトピックです。
もう、私がkintoneを神奈川で盛り上げようとした当初の想いはほぼ達成されつつあるように思います。
本当にスタッフの皆様には感謝です。

とは言え、私はコミュニティー運営から引退するつもりは全くありません。むしろ、kintone Caféだけにこだわらず、様々なコミュニティーにどんどん参加、または立ち上げをしていきたいとすら思っています。

その意味で、今回のアプリ開発チャレンジはとても良い企画だったと思います。
作成できるアプリはライトコースに限定されます。つまり、カスタマイズやプラグインの使用は禁止です。kintoneの標準機能しか使えないという制約条件は、初心に戻るにはうってつけ。
ユーザーが主体であるkintone Caféの趣旨にも沿っていましたし、私自身も一参加者として楽しめました。


今回のライトコース限定のアプリチャレンジ企画は、全て加藤さんが主導してくださいました。
加藤さんはkintone Café 神奈川の創始者であります。さらに、Facebookのkintone活用研究会の主催を長年続け、kintone界隈で長老とも呼ばれる存在です。


私はkintoneはベータテスターの頃から関わっていますが、ライトコースの環境にはおそらく一度も触れたことがないはずです。そして、APIが使えるようになった頃も知っていますが、当時はプラグインがまだない時期だったので、カスタマイズは自分でこしらえるという考えが私の中に根強く残っています。
ところが、標準機能を完全に理解しておらず、しかもJavaScriptを操れる人がkintoneを触ると、標準機能を無視していきなりカスタマイズに頼ってしまいます。
カスタマイズを使えば、kintoneにとって少々アクロバティックな構成であっても動かすことは確かに可能です。
ただし、バージョンアップに弱いし、保守性にも可用性にも弱点があります。
その構成では、ユーザーさんは開発会社に頼らざるを得ません。開発会社にとってもキリが悪く、保守が後々まで残り続けます。

ですから、今回のようにライトコース、つまり標準機能のみでアプリをどこまで作れるかと言う訓練は、kintoneに関わる方であれば、常に行っておいた方が良いのです。
私も今回、まさにそのことを感じました。

いまや、kintone案件は世の中にたくさん出回っています。
もう、カスタマイズを全開で施し、自社で抱え込む行いは不要です。
kintoneカスタマイズをする会社の多くは、抱え込みを意図していたのでしょう。昔の私はまさにそうでした。
ところが、標準機能でできない機能はプラグインやサービスに任せていく方向に切り替えないと、自社の保守人員のリソースがお客様のご要望の数と頻度に応えられなくなります。
私も昨年、この過ちに気づいて方針を変えました。

保守をしないで済むような開発か、最小限のカスタマイズで押さえられるようにするか、最初から開発を行わない伴走開発へと。
そのためには、kintoneの標準機能を完全に理解し、標準機能でできる事はその中で実装することが必要です。

kintoneでできないと思える要件は、本当に標準機能では無理なのか。
できないと判断した機能をゆだねるべきはサービスなのか、プラグインなのか、それともExcelに一旦出して取り込み直すのか。
それでもどうしてもダメな場合、はじめてJavaScriptカスタマイズを加えるべきでしょう。
それぐらいのポリシーを持っておかなければ、kintone案件の量に作業がついていけません。
さらに、kintoneの良さも活かしきれていない、ということで、お客様のためにもなりません。

今回のkintone Café 神奈川には、愛媛から沖さんをはじめ、埼玉や東京、そして地元神奈川からも多くの方が駆けつけてくださいました。
全体の3割強がkintone Café 神奈川の初参加でしたが、kintoneの完全な初心者は一名のみでした。
より多くの方に新たにkintone Café 神奈川に参加してもらうためにも、今回のような企画は今後も有効ではないかと思っています。


最後には恒例の全員写真。


さて、お楽しみの懇親会です。
今回は本郷台駅前のトムヤムくんというタイ料理のお店でした。二名を除き、全員が懇親会に参加してくれたことを嬉しく思います。


私自身、初めて本郷台駅に降り立ちました。会場となったアースプラザとても良い建物で、栄区自体にほとんど来たことがなかった。私としては、今後まだプライベートでも行きたいと思える良い街でした。

また、次の神奈川県の市区町村にkintoneとともにうかがえることを楽しみにしています。
最後に参加してくださった皆様、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

Xポストまとめサイトはこちら(https://togetter.com/li/2365479)です。


kintone Café 山梨 Vol.2に運営・参加しました


4月27日に「kintone Café 山梨 Vol.2」を開催しました。
告知ページはこちら(https://kintonecafe-yamanashi.qloba.com/activities/16073)です。

前回のVol.1から10カ月の間が空きました。
私達、kintone Café 山梨の運営スタッフは、その間、別のイベントを行っていました。
そのイベントとは、「よっちゃばれっ kintone 無尽」です。「kintone Café 山梨」と「よっちゃばれっ kintone 無尽」との使い分けについては、以下の通りです。

開催イベントについて

kintone Café 山梨としての開催について

kintone Café 山梨としての開催にあたりましては、県内外から出席をいただき、特に山梨県内のkintoneユーザーやkintone導入を検討されている方々の学びの場として、県内のみならず、県外のプロフェッショナルな方からもご教示いただき、スキルアップに繋げられればと考えております。

よっちゃばれっ kintone 無尽!の開催について

よっちゃばれっ kintone 無尽!の開催につきましては、山梨にはもともと「無尽」という定期的な集まりを行う習慣があり、そんな山梨の無尽という習慣を用いて、定期的に山梨県内でkintoneに携わっている方々と集まり、お互い色々な意見を出したり、勉強しあったり、相談したり、助け合っていけたらということで考えております。

上の内容は、こちらのページ(https://kintonecafe-yamanashi.qloba.com/)にも記しています。

「よっちゃばれっ kintone 無尽」はすでにVol.0~Vol.3まで開催しました。その中で山梨県のkintoneユーザー同士の交流は深めてきました。
そこにきて、今回「kintone Café 山梨」の開催です。山梨県外からゲストを呼び、山梨を体験していただきつつ、山梨県の方にも県外の方からの刺激を受けてもらう良い機会です。

今回、遠くは高知県、大阪府からのゲストをお招きしました。また、お隣の長野県や東京、神奈川からもお越し頂きました。



私は今回は裏方に専念すると決めていました。そのため、当日は受付として皆さんのお越しをお待ちしておりました。
まだできて間もないやまなし地域づくり交流センターの新しい建物に、参加者が階段またはエレベーターでぞくぞくとやってきます。最終的に26名にのぼった参加者の皆さんに小林さんが作成したクリアファイルやステッカーをお渡しすると喜んでくださいます。

この建物がオープンしたのは令和3年8月というから、本当に新しいです。
私も皆さんが来られる前に受付で挨拶させてもらいました。私が山梨に移住でき、拠点を構えることができた暁には使わせてもらおうと思います。


今回の司会・進行はあかねさんが担ってくださいました。前回のVol.1でも司会・進行をしてくださるはずが、荒天アクシデントによって参加が終わる直前になったので、今回は満を持して司会・進行を進めてくださいました。
そのあかねさんからの開場の挨拶の中で、私が甲府移住に向けて取り組んでいることを紹介していただきました。
今回、参加された方の中には私の移住計画を知らない方もいらっしゃったので驚かれました。あとで何人かの方から声をかけられました。


あかねさんによる挨拶や諸注意の後は、いよいよ本編。


まずは大阪からどりぃさんによる「kintoneの業務活用でおさえておきたいXXX (当日のお楽しみ!) (仮)」です。
話しはじめてすぐにXXXがkintone SignPostであることを漏らしてしまうのもご愛敬。わけあい合いとした雰囲気の中、参加者の皆さんを3~5人のグループに分け、各グループでワークをしてもらいました。

これが結構好評でした。音響を担当された小林さんが、機転を利かせてシンキングタイムのBGMに宇多田ヒカルの曲を流すファインプレイを繰り出し、壇上ではどりぃさんとあかねさんが踊りながら各グループの協議を見守っています。音と動きが加わって、なんだかとても和やかなkintone Caféです。
グループワークに参加していることで、皆さんも参加者として一体となっている感じが会場にみなぎります。
後ろで見ている私は、この時点でkintone Café 山梨 Vol.2の成功を確信しました。


グループワークも、まあ、シンキングタイムを含めるとどうしても尺が足りなくなります。どりぃさんはお題を二つ用意していらっしゃったのですが、一つだけしかこなせませんでした。でも、kintone Caféのあたためとしてはばっちり。とても良い雰囲気で始めることができました。

私的には今回は懇親会でどりぃさんとお話しできたのがよかったです。
今までも高知のCaféとかで一緒に登壇したことはありましたが、kintone界隈では知り合って長いのに、今までなかなか話す機会が持てなかったのが、今回、親近感につながりました。私の周りでも、文献史学を専攻していた方はいないはず。驚き。
どりぃさん、ありがとうございました。


さて、続いては富士吉田市の小俣さんによる「事例発表① 富士吉田市でのkintone活用事例紹介」です。
前回の「kintone Café 山梨 Vol.1」では、小俣さんに話してもらっていません。それもそのはずで、kintone Café 山梨のスタッフが小俣さんにコンタクトをとったのは、前回の「kintone Café 山梨 Vol.1」のすぐ後だったのです。そして、すぐに小俣さんがすごいkintoneの使い手であること知りました。それ以来、「よっちゃばれっ kintone 無尽」にお呼びし、それ以来、小俣さんや飯野さんをはじめ、富士吉田市の皆さんには毎回コアメンバーとして参加してもらっています。
今回は、登壇のはじめに富士吉田市の紹介がありますが、その部分を飯野さんに交替して説明してもらう二部構成でした。


富士吉田市の事例は、市役所全体にkintoneを広げ、自治体全体でkintoneを活用しようとしている点で、全国でも注目すべき事例だと思います。
kintoneが自治体に取り入れられやすいツールであることは自明です。ところが、セキュリティ・ガイドラインやコンプライアンスやLG-WAN対応、ベンダー・ロックインなどの問題があってまだ導入が遅れています。
それが、理解ある上司と有能な推進者がいれば、富士吉田市のように全庁導入も視野に入れられるのです。
小俣さん、飯野さん、ありがとうございました。


続いてはモリビ社の植田さんによる「kintone hive 登壇してみた」です。植田さんといえば、昨秋のkintone AWARDのグランプリとして一気に名をあげました。私もそのすぐ後のkintone Café 白馬 Vol.1でアベック登壇し、植田さんの見事な話術とスライドの組立の妙技は知っていたつもりでした。
今回はその登壇の裏側をお話しいただき、とても得難く貴重な内容でした。登壇への決意とその後の準備など、やるべきこととマインドセットの整え方など、とても参考になる内容でした。これからkintone hive、そして全国大会であるkintone AWARDを目指す全ての方に聴いてほしい内容でした。

こんな偉そうなことをいう私は、kintone hiveには未だに登壇していません。
今更、私がhiveに出られるとは思いません。が、私が土俵にすら上がれなかったhiveとはこういう風に準備していくべし、という心得を得られたように思いました。成し遂げた方のみが語る植田さんの内容は、とても参考になりました。弊社のお客様でもhiveに登壇できるのではないかという方は何社かいらっしゃいます。そういう方に植田さんの法話、いや、登壇を聞いてもらいたいと思いました。
今回の「kintone Café 山梨 Vol.2」も前回に続いてアーカイブ配信を行います。ぜひ皆さんには法話を聞いてもらいたいと思います。
植田さん、ありがとうございました。


さて、ここまでで若干時間が押してきたので、一旦ここで休憩としました。本来はこの後、西見さんの登壇を予定していましたが、急遽西見さんが来られなり、事前収録の動画をいただいていたので、それを放映する形での登壇に切り替わりました。
ところが、その動画を甲府に来る「スーパーあずさ」の車内で拝見したところ、少し尺が長く、時間調節の必要がありました。そこで、運営スタッフで相談して、いったん休憩をはさむことにし、西見さんの動画を後に回しました。

休憩中も、それぞれがご挨拶とkintone談義に花を咲かせてくださっており、盛り上がりも上々です。やってよかったと思えます。


さて、休憩後はサイボウズの渋谷さんによる「kintoneの有効活用について」です。
まずは、甲府の街をレンタサイクルで巡られた渋谷さんの動きが、私の行動パターンと似通っているようで思わず共感を覚えてしまいました。

ここで語られる活用先とは、PTAです。私も以前、渋谷さんがサイボウズ社の運営する「チーム応援Café」で話しておられるのを聞いたことがあります。その時もとても興味深く拝聴したことを覚えています。


ところが、あの時と今では、私自身の状況が変わりました。つまり、弊社が開発主体の業務から、伴走主体の業務へと変わったのです。
つまり、PTAでの運営自走を成し遂げておられる渋谷さんの事例が私にとって違う意味をもって響くようになりました。
私も「チーム応援Café」で話した某自治会の運営からは既に手が離れています。今、どうなっているかについて、あまり関知していません。そして、お客様へのkintone導入も、自走してもらうことを前提に初めから伴走開発を提案しています。もう、保守契約といったやり方ではないのです。


自走してもらうためには、自走できるようなツールの選び方が重要です。そして非営利団体へのITツール導入は常に予算との戦いであり、ツールを選ぶ際には予算が大きな判断基準になります。
毎年役員が交替することが前提のPTAでは、自走し続けられるようなツールの適切な提案が必要です。予算面でも機能面でも。
渋谷さんのスライドは、まさに自走でき非営利団体向けのkintone導入の良い手本になりそうです。私も実はこの数日前にとある環境でチーム応援ライセンスを適用していただいたばかり。今後もより増やしていけるように努力します。
渋谷さん、ありがとうございました。


続いてはテクネコの加藤さんによる「kintoneの強力な助っ人 〜 krewシリーズ3兄弟」です。
前回の「kintone Café 山梨 Vol.1」では、賢者からのアドバイスということで、kintoneではまりがちなポイントを説明してもらいました。




今回の登壇では、krewシリーズの三つについて解説をしてもらいました。
私も弊社もkrewシリーズはここ一年ほどで遅まきながら取り扱うようになりました。そのため、有用性はしっているつもりです。伴走開発の中で説明する機会も増えてきました。

ただ、私は登壇の中でkrewシリーズをじっくり取り上げたことがありません。ましてや、一つのイベントの中でkrewシリーズの三つの違いをそれぞれ紹介する登壇もまだです。
そうした私から見て、加藤さんの登壇内容はとても興味深いものでした。とくに私はkrewDashboardはまだそれほど使っていません。私ももう少しkrewシリーズを使い、この三つの違いをきちんと説明できるようにならなければ、と思いました。

加藤さんのスライドの最後は、5月に開催を予定しているkintone Café 神奈川の告知も行っていただきました。
加藤さん、ありがとうございました。


続いて、先ほど順番を前後させた西見さんに動画で出演してもらいました。
AIエージェントを専門に業務をされている西見さんは、先日新たな会社を立ち上げたばかり。
動画の中では、生成AIからAIエージェントの紹介、そしてAIエージェントとつなぐことによるkintoneの拡張について、貴重な話をいただきました。

私は実は西見さんのこのテーマの登壇は二回ほど聞いたことがあります。また、上に書いた通り、甲府へ来る際の車内で西見さんの動画は確認しました。
それを踏まえた私の感想は、今回の動画は今までに比べてさらにコンパクトになり、かつエッセンスが詰め込まれているということです。


今後、kintoneに携わる方にとって、ユーザーであれ開発者であれ、AIエージェントとkintoneを組み合わせるシーンは徐々に増えていくはずです。ですから、西見さんの説明してくださった内容は今はよくわからなくても、覚えておいたほうがよいと思います。
動画だったため、情報が一方通行になってしまったことに加え、内容が少々高度だったため、会場では疑問符がついていた方もいらっしゃったようです。が、皆さん真剣に西見さんの動画を見てくださっていました。
西見さん、ありがとうございました。


続いては笹本さんによる「事例発表② 顧客管理・保守点検におけるkintone活用事例紹介」です。
笹本さんは山梨県でペレットストーブの販売・設置などを手掛けておられます。
笹本さんと小俣さんの発表によって、今回の「kintone Café 山梨 Vol.2」では複数の山梨県の事例を発表してもらうことができました。


山梨はまだまだkintoneの活用事例が多くありません。
そのため、早い時期からkintoneで構築されておられた笹本さんのような事例は貴重です。
地域への思いも熱く持っていらっしゃる笹本さんのような方が、地域でがんばって事業を継続するためにkintoneを有用なツールとして活用してくださっている事例は、kintone Caféとしてもふさわしいです。


その笹本さんのkintone構築の実際をお話しするのは、kintone Café 山梨のスタッフとして今日も活躍してくださった小林さんです。kintoneとプラグイン、周辺サービスを組み合わせた構成は、kintoneの良さを存分に引き出しています。こういう事例が地元から発表されることこそ、kintone Caféとしてあるべき姿でしょう。運営者としても喜ばしいです。
次回のkintone Café 山梨でも、山梨県からさまざまな事例を発表してもらえるようにしたいと思います。
笹本さん、小林さん、ありがとうございました。



さて、トリを務めていただくのは、高知から駆けつけてくださった片岡幸人さんです。
私と幸人さんは、今までにもさまざまな場所でご一緒してきました。高知、釧路、小田原、都内。
今回もお声がけさせてもらいました。歴史が好きな幸人さんにとって、武田家の栄光盛衰の場である甲府は話し甲斐のある場所ではなかろうかと。


今回も幸人さんからはたくさんのネタを仕込んでもらいました。例えば、長篠の合戦のGoogle Mapとkintoneのマッピングや、甲府の横丁のGoogle Mapとkintoneのマッピングなど。
昨秋に家族で訪れた甲府の横丁街は、え?というような廃墟が残っていて、今時、貴重な場所です。
そして、まさかの武田勝頼公が高知に落人として落ちのびた説をぶちかましてくるあたりが幸人さんの真骨頂です。
私、この説を知らなかったのですが、山梨と高知、めっちゃご縁あるやないですか!?


ですが、幸人さんの本領はこうしたマップとkintoneの連携だけにとどまりません。IoTとkintoneの連携や、リモート保守や制御にkintoneを組み合わせるノウハウについても、さまざまな実例をお持ちです。
山梨が農業や精密加工に強い街であることは周知の事実です。実際、今後の可能性は計り知れないほどに秘めています。
IoTとkintoneの組み合わせを語ってくれた幸人さんの登壇をきっかけに、ノウハウが提供され、山梨県にもkintoneが違う方向からも受け入れられていくのではないかと思いました。
幸人さん、ありがとうございました。



さて、登壇のあとは、皆さんで写真撮影をし、懇親会です。



懇親会の会場は居酒屋友四郎。ここでは9割ほどの参加者の方々にそのまま参加していただきました。
とても有益でさまざまな会話の輪があちこちでできていました。私も上に書いた通りどりぃさんや、長野から来られた方々との会話に花を咲かせていました。
皆さんからも、この日のkintone Café 山梨 Vol.2の内容がとてもよかったという感想があり、運営側としてやってよかったと思いました。


二次会も、私とはくばく社の山田さんとで幸人さんを横丁にご案内するべく、うろうろとしていました。昨秋に来た完全な廃墟の場所が見つからずにウロウロとしましたが、甲府の繁華街模様を幸人さんにお店できたのならよかったです。
ご参加の方々、本当にありがとうございました。次回のVol.3もお会いできればうれしいです。

https://togetter.com/li/2356917


kintone Café METAVERSE Vol.7に参加しました


3月26日に行われたkintone Café メタバースVol.7に参加しました。
告知ページはこちらです。


さて、私がkintone Café メタバース Vol.7で感じた感想はnoteでも速報として書いています。
「3月27日 メタバースにいることがAIエージェント時代が来ることの証し」というタイトルです。

このタイトルこそが、私がメタバースのイベントに参加する意味を表しています。


私が何度かさまざまな場所に書いている通り、メタバース空間の臨場感は、本当にリアルの場と変わりません。しばしば、そこがオンライン上の空間なのを忘れてしまいそうになります。

その一方で、メタバースはコンテンツがまだ少なく、それゆえに「オワコン」(終わったコンテンツ)として揶揄されています。
が、コンテンツの貧しさを度外視して考えると、その技術的な到達点には目を瞠らされます。


メタバースの中で語られるAIの可能性は、リアルの場で聞くよりも説得力を感じさせます。
なぜなら、今、私たちがメタバースの中で臨場感を感じながら会話し、登壇発表を聞いている事自体が、技術の発展の証しであり、それはAIなどの技術が実現する可能性を雄弁に語っているからです。

メタバース空間にいる、すなわち今の技術的到達点の真っ只中にいる事です。技術の進歩の当事者になること、と言い換えても良いかもしれません。

私はメタバースには、まだまだ可能性があると感じており、それはデバイスの機能が拡充し、眼鏡なしでも、手軽に安価にメタバースに入れるようになる事で、より爆発的に普及する可能性を秘めていると思っています。

本稿では、それを踏まえて、VRChatについて、荒巻さんと岩男さんが語ってくれた内容について触れたいと思います。


VRChatとは、いわゆる、仮想のアバターを身にまとい、VR空間内でコミュニケーションするツールだと理解しています。
私も以前、一度だけVRChatに紛れ込んだことがありますが、よくわからないまま、すぐに抜けてしまいました。

私はネット通信の時代からコミュニティーに関わってきました。まだインターネットもなく、パソコン通信と呼ばれていた頃です。夜中になると当時使っていたX68000からモデム経由でつないだものです。

その後、インターネットが始まってすぐの頃に私もインターネットに接続し、コミュニティーにも加入しました。

当時、ひどい鬱に陥り苦しんでいた私を社会にもう一度引き戻してくれたのは、オフ会と言われるコミュニティーでした。メーリングリストのメンバーがリアルで会うイベントでした。

その後、今の妻と知り合ったのも、BBSと言われる電子掲示板上でした。

つまり、コミュニティとは私にとって、インターネットや電子世界と同じ意味を持っているのです。
むしろ、今でこそkintone Caféやその他のイベントではリアルで会うことを楽しみにしている私ですが、当時はコミュニティとはオンライン上でやるものでした。

であれば、今回をきっかけにして、VRChatの世界にも当然入ってみるべきでしょう。


今回、荒巻さんと岩男さんが詳細に語ってくださったことで、私もVRChatについて少しは理解ができたように思います。
今度、VRChatのオリエンテーションを兼ねたツアーを開催して下さるとの事なので、私も時間を割いて参加したいと思います。

まだきちんと利用していないので、私もVRChat内でどのようなコミュニケーションができるのかは、正直よくわかっていません。

ですが、コミュニティとはそもそもお互いが会話によって同じ趣味、同じ境遇、同じ立場の悩みを語り合い、聞き合い、相互理解を深める場であるはずです。
VRChatだからと言って、コミュニティーの本質が大きく変わるとはとても思えません。

アバターの存在も、かつてのハンドルネームやアイコンの文化と同じと捉えればいいでしょう。ままた、メタバースの臨場感に満ちた空間も、オフ会で会うことや、リアルで会う事と顕著な違いはないはずです。

ただ、リアルの場ではどうしても気後れしてしまうと言う方にとって、メタバースのコミュニティーは、ありのままの自分をさらけ出せる場所なのかもしれません。
かつて、鬱に苦しんだ私が、テキストのコミュニケーションを通して社会に出るきっかけを掴んだように。

私はメタバースに期待している事は仕事空間の拡張です。
顧客と無数のディスプレイをメタバース内で共有しながら、より深く案件の仕様を議論できること。2次元の概念では分かりづらかった仕様の理解を3次元、4次元と拡張し、仕様の理解を深める事。

まだ今の時点では、デバイスがそこまで到達しておらず、使い勝手の悪さやコンテンツの貧しさだけが取り沙汰されるメタバース空間ですが、VRChatの世界に入ることで、私にとって新たな気づきがあるかもしれません。それを楽しみにしたいと思います。

今回参加してくださった皆さん、話してくださった西見さん、荒巻さん、岩男さん、そして主催の藤村さん、ありがとうございます。


kintone Café 栃木 Vol.1に運営・参加・登壇しました


3月23日にkintone Café 栃木 Vol.1を開催しました。
告知ページはこちらです。


今回の開催によって、kintone Caféが未開催だった栃木県に第一歩が記されました。

kintone Café 栃木を開こうとしたきっかけを以下に記します。

昨秋に行われたkintone Café JAPAN 2023の水沢さんの登壇の中で、kintone Caféが開催されたことがない都道府県が9県あることを知りました。私は全国のあちこちで開催されるkintone Caféに可能な限り顔を出しています。
そして、早く全ての都道府県での開催を実現したいと考えていました。そこで、まずは栃木・群馬・茨城で開催しませんかとX(旧Twitter)でPostしました。
それに応えて連絡をくださったのがりぃさんです。
私とりぃさんでkintone Café 栃木を開くための準備を初冬あたりから始めていました。

登壇スライドの中でも触れていますが、私は宇都宮に滞在したことがあります。ちょうど二年前の三月。宇都宮には約十日弱の期間を過ごしました。

その時に感じたのが、宇都宮や栃木ではITコミュニティが盛んでない、ということでした。
コミュニティが盛んでないと、kintone Café 栃木を開いても、地元の方の割合は少ないかもしれません。
つまり、県外からの参加者が、特に、kintoneコミュニティによく参加する方々が会場の多くを占めるだろうと予測しました。

また、新たな支部の立ち上げにあたって、私はサポートに徹する一方で、仕切ったり目立ったりすることは厳に慎むつもりでした。
なぜなら、コミュニティとはその支部で自立・自走できることが大切だからです。
そこで、栃木にお住まいのりぃさんに前面に立ってもらい、りぃさんにテーマや人選もお願いしようと思いました。
初回はまず県外の方が多くてもいいから、開催実績を作ろうという意図です。

私が今回、声をかけたのは1人だけです。愛媛から来てくださった沖さんです。
なぜ声をかけたかというと、今回、登壇してくださったはっしーさんが、都合が悪くなったため、登壇枠が空いたからです。
そこで急遽、別イベントの懇親会でご一緒した沖さんをお呼びしました。
なお、はっしーさんは直前に都合が良くなったため、予定通り登壇してもらいました。

さて、前の日の私はトヨクモさんのイベントで話した後、お客様をお呼びしたスナックジョイゾーにも参加しました。
そして、共にkintone Café 栃木に参加した前嶋さんが経営する、株式会社SEEDPLUSの西川口の事務所に泊めていただきました。


翌朝、西川口を出た私たちは、前嶋さんの運転で東北道を北上した。
出がけに、前嶋さんが弊社のスペルを3Dプリンターで作ってくださいました。とてもうれしかった。

途中、佐野SAに立ち寄り、「宇都宮天然温泉ゆらら」でアヒル風呂に入り、そこに併設された田丸食堂で餃子を食べて、まずは栃木に禊を済ませました。

次に、宇都宮の二荒山神社の近くにあるコワーキングスペース「HOTTAN」に向かいました。
今回のkintone Café 栃木 Vol.1の会場は「HOTTAN」です。
「HOTTAN」のページ(https://socoarea.jp)はこちらです。

二年前に私が宇都宮に滞在していた際、「HOTTAN」を数回利用しました。そして、ここでならkintone Caféが開催できると思っていました。

私たちは風呂、餃子、渋滞で遅れ、「HOTTAN」に到着したのは定めていた時間の十分後でした。その間、「HOTTAN」の代表者である村瀬さんとりぃさんがある程度会場設営を終わらせてくれていました。


さて、そうするうちに参加者が続々と会場に集ってきてくれました。そして、会場の定員を埋めてしまいました。満席です。参加者は計20名に。



というわけで、りぃさんが司会進行役を担って、kintone Café 栃木 Vol.1の開始です。ついに栃木でもkintone Caféの開催が実現しました。

今回は参加者の皆様が各地からお土産を持ち寄り、華やかなkintone Caféとなりました。まさにカフェにふさわしい感じです。
栃木、埼玉、東京。さらには愛媛から。各地のお土産品が並ぶ様子は愉快です。
始まる前は緊張するとおっしゃっていたりぃさんも、着実に司会進行をこなしていってくださってます。すばらしい。
この時点で、kintone Café 栃木の成功は約束されました。
後は皆さんのLTを聞きながら、学べば良いだけです。

今回は初開催と言うこともあり、りぃさんの意向もあって、特定のテーマを決めませんでした。
参加者のそれぞれがkintoneにまつわる何かを語ってもらうスタイルです。
そこで、テーマも「kintone好きな人が栃木に来てくれてkintoneの話しをできる会みたいな。。ゆるーい感じで?」と定めました。

りぃさんに参加者のお誘いをお願いしたところ、10名の登壇者がすんなり決まりました。初回の陣容としては上々です。りぃさんの人柄の賜物ですね。
ただ、全員に話してもらうには時間が足りないので、10人の全てにLTで語ってもらう構成にしました。


最初のLTのトップバッターはkozakanaさんにお願いしました。kozakanaさんといえばAI。栃木の名称や名物をAIに問い、その答えをkintoneアプリのヘッダースペース上にAIが表示する趣向です。
前もってAIにヒントを与えて、それをパラメーターとしてバイアスをかけてみたり、ヘッダースペースにアイコン付で答えを書いてもらったり、随所に工夫がこらされていました。

ヒントを設定しているのに、AIが意図と違う答えを返してしまう本番ならではのアクシデントもまた一興。
AIといえども、答えが決まりきっていれば面白くありません。遊びや揺らぎがあってこそのkintoneではないでしょうか。このライブ感も含めて。


さて、その次は熱を出してこられなくなった方の代打で私が登壇しました。

本来、私の出番はトリを予定していました。コミュニティーを盛んにしましょう、と言うタイトルだったので、「今日はたくさん学びましたね〜この勢いでkintone Café 栃木だけでなく、群馬や茨城、そして埼玉も盛り上げましょう〜」と持っていく予定でした。
が、順番が前になったので、やり方を変え、今から学ぶ内容を踏まえて、コミュニティを盛んにしましょう!と呼びかけました。私のスライドは以下の通りです。

スライド

なお、後日ご縁があって、kintone Café 群馬が立ち上がりそうです。


続いては、ちったろさんによる登壇です。タイトルは「ゼロからkintone」です。
昨年末のエン・ジャパンさん主催のchallENgersと言うイベントでも、ちったろさんの登壇には印象を受けました。
わずか数日間で研修を全て終わらせてしまい、kintoneアプリ作成者として一人前に育成してしまう恐るべきエン・ジャパン様の研修術。私にとって今、最も身につまされるのが研修なので、私もその時紹介された書籍をすぐに購入してしまったほどです。
ちったろさんがおっしゃる事は、師匠であるエン・ジャパンの高橋さんのお考えなども踏まえつつ、基本に忠実、無理なアプリを作らない、ヒアリングをきちんとするなど、もっともなことばかりです。

システムはシンプルに。
私も本当に、それを頭では理解していながらも、出来ていないと反省することしきりでした。


ついては、神戸さんによる「新施設オープンにもkintone」です。
前日のトヨクモさんでのプリントクリエイターNightでも神戸さんは登壇されていました。そしてこの日も。
二人でペア登壇。ご縁ですね〜。

神戸さんが前日にお話しされた内容はプリントクリエイターを使った実装が中心でしたが、今日はkintoneを使った実装に焦点を当てていました。
産業廃棄物処理のkintoneを用いた実装は通常の事務処理の実装と少し違います。ですが、工夫と粘りによってkintoneでも実装できるはずです。
神戸さんの場合、使うべきところはきちんと基幹システムを活用しておられます。
昨日のプリントクリエイターNightで質問したかったのが、マニフェスト印刷はプリントクリエイターを使っているのか、ということでした。
夜の懇親会で、神戸さんからマニフェストは基幹システムから出すと伺い、私の中の疑問点が氷解しました。
私にとって昨日と今日で神戸さんの取り組みの全体像が見えました。


続いてははっしーさんによる 「すごくない事例発表」です。
はっしーさんからは、日報の作り方のノウハウを語っていただきました。
先日のdevkin Meetupの懇親会でも確かはっしーさんはこの話をされていたような気がします。
今までの自分の作業を日報に入力し、後で分析することで、業務量を分析する。
私もFourSquareを使い、訪問した場所の履歴をkintoneで一元管理しています。いわゆるライフログの考え方ですね。

kintoneをそういう風に活用するのは、私の中ではとても共感できます。
理解どころか、完全に同意します。
私もライフログをkintoneで管理する方は記事にアップした方はありますが、私もこの先、どこかで話してみようと思いました。

さて、ここまでで前半が終りました。

オンスケジュールで動いたのは良いことですが、それぞれの発表者が次々と入れ替わってしまっていたので、その間に何かコメントがあってもいいかなと思いました。
そこで私からりぃさんに、後半はスピーカーが変わるごとに前の方の登壇に対してコメントを入れたほうがいいですよとアドバイスしました。
後半は、私からのアドバイスを忠実に実践して守いただいたので、よりkintone Caféとして良い姿になったんではないかと思います。


後半は、ミウミウさんによる「kintoneアプリ、みんなはどう作ってる?」でした。
冒頭にミウミウさんからタイトル変えました、すみませんと言う自己申告がありました。

変えたのは、ローン計算をkintoneの標準機能でできるかと言うテーマでした。とても面白いです。
私もローンは毎月払っていますが、新たに申し込む事はあまりありません。
そのため、ローン計算をkintoneでさせる発想には至りませんでした。

ミウミウさんの発表内容は、見ていて学ぶところが多かったです。
複雑に見えるローン計算もある程度まではkintoneの標準機能でもできます。
ですが、丸め処理などを含めると、ローン会社からの見積もりの結果とkintoneの結果に乖離が生じます。kintoneの標準機能では、どうしてもそれは解決できないのです。
そのあたりを、カスタマイズでどうすべきか。またはプラグインとどう切り分けるのが私たちの腕の見せ所です。
ミウミウさんも、標準機能だけでできないところは、krewDataでできるとおっしゃっていました。
ローンを使っての標準機能の限界をあぶり出す着眼点が面白いと思いました。見習わないと。


続いてなかじさんからは 「〇〇だけじゃないkintone」というタイトルで話してもらいました。
上にも書いた通り、私は前の日にスナックジョイゾーに参加していました。ミウミウさん、なかじさん、前嶋さんに加え、今回来ていただいた小渡さんもご一緒でした。
なかじさんの内容は、スナックジョイゾーのLTのようで、kintone Caféで話す内容としては異彩を放っていました。
ところが、そこでお話しされている内容は、コミュニティーの本質の一端を語っておられ、私にとって頷ける内容でした。
kintone Caféを通じて kintoneを学ぶことも重要ですが、そのきっかけを通して、kintone以外の何かでつながっても良いはずです。
スナックジョイゾーでも、スポーツ漫画、プロレス、フラなど、いろんなテーマが雑多に語られ、そこから次の何かにつながっていきます。新たな次のテーマが生まれ、面白い反応に繋げていくのが、コミュニティであるはず。

kintone Caféの場であえて一石を投じることで、コミュニティの本質を問う。
面白い試みでした。

私も今後、何かコミュニティを作る際は、一つのテーマに固定するのではなく、いろんなテーマを持ち寄れるコミュニティにしたいと思っています。


続いては、前嶋さんによる「kintineとIoT」です。
私と前嶋さんのご縁や関係性を語り、私をネタにしながら、会場を盛り上げてくださいました。
ですが、そこで話される内容は、kintoneのこれからを占う一つの要素です。

どうすれば、IoTとkintoneをうまく活用できるのか。単なる事務処理とのツールとしてkintoneを使うのではなく、その次に何に活用できるのかの観点は、今後のkintoneを考える上でとても重要です。
業務の組み立て方、開発フェーズに対する考え方、システムの構築の仕方など、IoTとkintoneは、手法がかなり違います。
データで完結するため、不確定要素があまり入り込まないkintoneに比べ、現実を相手にするIoTは、そもそも実現できるか分からない点が実装への最大のハードルです。

その違いを踏まえた上で、kintoneからIoTに業務を拡張させようとするのが私なら、IoTを理解した前嶋さんは、kintoneを知って何が生かせるのかを考えておられます。

そこをどのようにつなげるかは、私にとっても重要なテーマだと思っています。
今回、前嶋さんとは、前日から旅を一緒にしました。車中でもお互いの仕事やシステム構築に関する考え方についての話をたくさんしました。
車中での会話や前嶋さんの登壇内容を踏まえて、このあたりの違いは自分の中で言語化してまとめたいと思っています。


続いては沖さんです。「プロセス管理のエラーメッセージの沼を知ってるかい?」というテーマでした。
gusuku Customineのサポートを担っている沖さんは、kintoneユーザーから様々なエラーの相談を受けています。
その経験値はご自身でもおっしゃっていた通り、相当蓄積されているはずです。
そのノウハウから導き出されたプロセス管理に関するエラーの様々な事例を教えてくださいました。

私にとって目から鱗でした。そもそも、私はまだkintoneのことをよく知らないという、自戒の感情すら生まれました。

このあたりのエラー情報の整備は、本来はサイボウズさんが行うべきだと思います。この整備には私たちkintoneエバンジェリストが結集して協力しても良いでしょう。
どのパターンの処理の際、どのようなエラーメッセージが表示されるかについては、より迅速に整備されるべきだと思います。
沖さんの登壇はそのことを私に教えてくれました。とても重要です。大きな知見を得ました。


さて、トリを務めてくださるのはキンスキ松井さん。「kintoneユーザーにはコミュニティが必要な理由」がタイトルです。
kintoneコミュニティーの流れや全体像など、サイボウズが目指すところを語ってくれました。
私もいろいろな場所で書いていますが、コミュニティーはkintoneエコシステムになくてはならないものだと思っています。仮にコミュニティがなく、ビジネスだけの関係性だけでは、ここまでkintoneは大きくならなかったはず。
ユーザーコミュニティーがビジネスと共に成長したからこそ、kintoneは担当者レベルに浸透し、担当者レベルでkintoneを使い続けるための大きな力になったと思っています。

今後、有能でかつなんでもできるシステムが海外からやってくるでしょう。kintoneの足りない標準機能を満たし、なおかつプラグインも不要なシステムが。
それでも私はわが国ではkintoneが生き残ると思っています。
その理由は、ユーザーコミュニティの充実があるからです。海外勢が今のkintoneのユーザーコミュニティを作り上がるには、途方もない労力が必要になるはず。

ビジネスでkintoneに関わろうとする方も大勢いますし、これからも増えていくことでしょう。
ですが、ビジネス側で関わろうとする方も、コミュニティーの重要性に関しては認識して欲しいと思います。

おそらく私も松井さんもコミュニティを重要視する点で同士だと思っています。
なぜ私がkintoneコミュニティーに肩入れするのかの理由も含めて。

これで全員の登壇が終わりました。
写真を撮って撤収し、次の場所へと向かいます。


さて、懇親会です。
今回の懇親会のお店「庄助」は、合同会社ぱんだ商会の鈴木さんに選んでいただきました。
孤独のグルメにも登場した、予約を取ることすら難しいお店です。

今回、りぃさんとkintone Café 栃木をやろうと決めた時、真っ先に鈴木さんにもお声がけをしました。
鈴木さんにも登壇をお願いしたのですが固辞され、でも会場にも懇親会にも来てくださると言うので、お店の選定をお願いした次第です。


お勧めの店と言うだけあって、料理は絶品でした。めちゃくちゃおいしかったです。餃子の他にも宇都宮の美味しい料理はたくさんあることを教わりました。ゆず味噌とか。焼き魚とかブリ大根とか、菜の花のおひたしとか、モツ煮込みとか。


ここでは、kintone Café 栃木の場で話せなかったことも含め、大いに盛り上がりました。


さて、お店を出て、宇都宮駅から帰る方をお送りするため、駅へと向かいました。
その後、宇都宮に泊まる方々と、りぃさんも交えて二次会を行いました。私もkintone Caféの最中に宿を予約して宇都宮に滞在を決めました。


二次会の参加者は沖さん、藤村さん、りぃさん、私。しばらくしてはっしーさんも駆けつけてくれました。
ここでも、また新たなきっかけが生まれ、次のコミュニティーにつながっていきそうです。

まずは大勢の方に参加していただき、本当にありがとうございました。とても感謝しています。
これでkintone Café 栃木は無事に第一歩を踏み出しました。今回の開催でスタッフの候補者にもお声がけができました。私もあと何回か関わって、コミュニティとして自走してもらえるところまでサポートしたいと思います。

また、遠からずVol.2の開催案内をお知らせする事でしょう。その節はぜひご参加いただければと思います。

Xのまとめサイトはこちらです。

noteでアップした速報の雑感はこちらです。


雲の上Talking〜プリントクリエイターNight〜に参加・登壇しました


久々に雲の上Talkingにお誘いいただき、LTに登壇しました。

今回は、プリントクリエイターがテーマということです。

トヨクモ社の中井さんからは、登壇にあたって以下の指示をいただきました。

時間:5分~7分
テーマ:「わたしとプリントクリエイター」
内容:
1.プリントクリエイターを使う前
2.プリントクリエイターと出会ったきっかけ
3.プリントクリエイターを使っている現在(運用状況)

このテーマなら、すぐに登壇資料を作成できそうだと思いました。
そう、私が黎明期のkintoneで案件を帳票出力も含めて実装した時の苦労を思い出せばよいのですから。

実際、スライドは、すらすらと書けました。
スライドは(https://www.canva.com/design/DAF_XS5ZMVI/ux_5Tvf371r8SPm-pk9jnw/view)、左のリンク先です。

当時と違い、今はkintoneから帳票を発行するプラグインはいくつもあります。
正直にいうと、今、弊社がkintoneから帳票を出す際に提案するプラグインは、プリントクリエイター一択ではありません。
適材適所で複数のプラグインを提案しています。

そのため、弊社にとってもプリントクリエイターの設定・運用ノウハウは必要です。
今回は、私としても他社さんのプリントクリエイターの使用例を知る絶好の機会でした。
登壇するよりも学びたい。

神戸さんの発表と上原さん・関さんの発表は私にも様々なことを教えてくれました。

神戸さんは産業廃棄物処理業者として、帳票をベースとした環境構築の重要性など。
産廃業者向けのkintone基幹システムは弊社も経験しているだけに、神戸さんの苦労もよくわかりました。

神戸さんの登壇で聞きたいことがありましたが、以下に書く通り、懇親会に出られなかったので聞けませんでした。
聞きたいこととは、産廃業務につきもののマニフェスト印刷はプリントクリエイターでしなかったのか、ということでした。
偶然にも翌日のkintone Café 栃木 Vol.1でも私とペア登壇を果たしたので、その際に聞きました。基幹システムが出力してくれるとのことでした。


上原さん・関さんの登壇もお見事。
目からうろこのプリントクリエイターの活用事例が連続し、自分のアイデアの乏しさに大いに反省させられました。

弊社のお客様にも弁護士事務所様が複数いらっしゃいますが、すぐにも活用できそうです。
上原さんの登壇を脇で声援する関さんとのコンビも新鮮でした。
kintone hiveやkintone hackではステージ前方でそのような声援を見かけたことがありますが、こういうイベントであえてわき役として応援に徹するスタイルがとても新鮮でした。

各テーマについて内容を振り返り、各島で議論した後、LTタイムが始まりました。


まずは、かのってぃさんのLTから。
QRコード出力機能を使って、簡易受付システムを作った事例です。

私、正直にいうとQRコード出力機能を知りませんでした。
https://note.com/kano_tty/n/n41c4462a32af
機会があればこの実装、使わせてもらいたいと思います。


続いて、吉原さんのLT。

吉原さんの成田デンタル社では、基幹システムの入力を行うのに、RPAを使わず、一度紙に出した後、それを転記入力するオペレーションが行われているそうです。そこで、入力画面を基幹システムの入力画面をそのままに出力し、オペレーターさんはそのまま入力すればよいようにしたということです。

なるほど。これはRPAやAPI出力に慣れてしまった私にはとても新鮮でした。まだまだこうしたRPAも使えず転記せざるを得ないオペレーションの際に喜ばれるはず。


続いては小泊さんのLT。

給食の献立をプリントクリエイターで作ってしまうというものです。
私にとってkintoneと出会ったときはもう娘たちがだいぶ大きくなりつつあり、私が本格的にkintoneで商売をするようになった時に下の娘も中学校も半ばになっていたため、kintoneと学校行事の組み合わせの季節は逃してしまいました。

これは、より世間のお母さま方に訴求すべき活用例ですね。

最後のトリは私でした。内容は冒頭に書いた通りです。


さて、皆さんで写真撮影をしましたが、私は結構焦っていました。
というのも、このあと19時から東陽町に移動し、スナックジョイゾーに出る必要があったからです。しかも、お客様をお呼びしていました。なので遅れるわけにはいきません。

写真撮影後、速攻で地下鉄に乗りました。
ちなみに東陽町の駅で待ち合わせ場所をはぐれてしまい、7時前に着いたのに、会場には遅れて入場。
でも、それもまたよしです。

まとめサイトはhttps://togetter.com/li/2337896です。
まずはご参加の皆さま、ありがとうございました。


こどもの居場所大会 in 東京に参加しました


3月2日に「こどもの居場所大会 in 東京」に参加しました。

開催された場所は日本橋にあるサイボウズ本社の27階です。
私にとっては行き慣れた場所で開催されたこのイベントですが、今回は実際に参加するのが大変でした。

その理由は、当日の朝に富士吉田にいたためです。
前日まで二泊三日のやまなしワーケーションに参加していました。皆さんと別れた後、私だけ富士吉田に向かい「よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.3」に参加し、西裏で二軒を皆さんと楽しんだ翌朝、私は東京に向かいました。
寝坊せずに、富士吉田駅から列車に乗り込めましたが、「かいじ」の車内では眠りこけていました。

開会は10時でしたが、ぎりぎり間に合いました。
私をお招きくださったサイボウズの中村龍太さんとお会いし、三日分の荷物が詰まったトランクをHOUSTON部屋に置かせてもらいました。


今回は私にとって新鮮な集まりでした。
こどもの居場所大会。つまり、主役は子供です。私にとってこどもの居場所と聞いて真っ先に思い出すのは学童保育です。
娘たちは合わせて6年間通っていましたし、私も役員を務めました。妻は保護者会長も務めていました。

しかし、学童保育以外の子供の居場所については、私はあまり理解していませんでした。

そもそも、わが国の教育制度について、私はとおり一般の知識しか持っていません。
私は西宮市立の幼稚園、小中学校、兵庫県立の高校、そして私立大学を経て今に至ります。その間、学童には行きませんでしたし、塾も少し通った程度です。
順当な学校生活を送ってきた反動からか、社会人になってからは常に道を外れっぱなしです。今も相変わらず既定の道から外れた人生を歩んでいます。

では、学生時代は学校生活に順応できていたかというと、結構危なっかしかったと思います。不登校にこそなりませんでしたが、中一の頃は休みがちでしたし、いじめられた経験もあります。

私の学生時代に、このような選択肢を提供してくれる人がいたら。そして、学校以外の選択肢があれば、私もそちらに頼っていたことでしょう。
今回はそうした居場所を運営している団体の方が多数集まり、運営事例について貴重なお話を伺うことができました。

どうしても授業の仕組みに馴染めない人。勉強についていけてない人。友達同士での人間関係がうまく構築できなかった人。そしてそもそも肉体的・精神的に障害を抱えていらっしゃる方。
現代は多様性を重視する時代です。
そうした一般的な教育制度に馴染めない方に対し、社会も選択肢を与えるべきだと思います。
また、画一的な教育が効果を発揮した高度経済成長期は遠くなり、今のわが国にあった多様性が教育にも求められているはずです。

私の祖父は教育学の研究者です。戦後すぐの明石附小プランという教育プランの策定運動の中心人物でした。
祖父が研究者として脂がのり切っている時期であれば、今の多様化の動きにもきっと関心を持ってくれたのではないかと思います。

今回参加されている方々は、教育の多様化を実践し、日々の運営を通して社会に貢献してらっしゃる方でしょう。
ただ、多くの団体が登壇していたため、私は全てにコメントができません。

ですが、いくつか触れさせてもらいます。

「シン・スクール」さんのゲーム・AI・IoTを使う先進的な取り組みには感銘を受けました。
また、「みんなのプロジェクト学校」の参加者たちによる自主的なイベント開催は居場所作りの神髄をみました。
「フリースクール 滝野川高等学院」さんの取り組みの広がりは、学校制度の枠の窮屈さをかえって意識させました。
さらに「なにかし堂」さんの医療をからめての街の居場所作りの取り組みは、参考にしたいと思わせてくれました。
最後に「れもんハウス」さんのカリキュラムとは縁の遠い自由な運営も居場所作りの可能性を見せてくれました。


それらの皆さんの話の後、サイボウズさんの中村さんから理事を務める「一般社団法人 ぴおねろの森」についての説明がありました。

ソーシャルデザインラボとしてのビジョンである「多様な価値観の人が安心して暮らしている社会づくり」の紹介の後は、私もスライドに登場し、紹介いただきました。
それを受け、私も来場の皆さんの前で立ち上がって挨拶しました。



私も「多様な価値観の人が安心して暮らしている社会づくり」というビジョンには強く賛同します。
昔から同調圧力に苦手意識があり、他人と同じ行動を取ることに抵抗を感じていました。
そもそも、私がサイボウズのkintoneを推し始めたのは、この価値観に強く共鳴したからです。
技術者として可能性を感じ、自分が食べていけるという成算があったことも確かです。しかし、それだけでは10年近くもエバンジェリストを続けることはできません。
私も誰もが自分の好きなように生きられる社会を目指したいと思い、それに向けてできることをしたいと思います。

最近は案件を多数いただいており、経営者としてもやることが多すぎて初心を忘れかけていました。
今回の「こどもの居場所大会 in 東京」や中村さんのスライドはその気持ちを思い出させてくれました。

さて、昼食を食べに行った後、再開したセッションのいくつかを聞きそびれました。

聞けたセッションの中では、渋谷区議会議員の神薗まちこさんのお話は、非常に興味深かったです。
渋谷区の学校教育に関する取り組みについては、以前から断片的に耳にしていました。
その取り組みを先頭に立って進められている神薗区議の取り組みは興味深いものでした。
教育ICTは私にとってもスキルが活かせるよい場になりそうです。

また、その後の発達障害・特別支援教育の研究をされている加藤浩平氏の話もとても興味深いものでした。
この分野については全く知識がなかったのですが、コミュニケーションが苦手な子供もTRPGという媒体であれば場に入っていけるということも知らなかったです。知らないことを知り、自分がアップデートされた気分です。

終わった後も、私に話しかけに来てくださる方やご相談に来てくださる方など。
そういえば偶然にも弊社のサテライトオフィスのすぐ近くでも今度フリースクールが開校されるらしく、そういったご縁もつながりました。


弊社が皆さんをどのように支援できるか。
それらを開発するとご予算的にも難しくなるはず。となると初歩をお教えし、伴走しながらやるしかないはずなのです。
私個人として、そして弊社として、これから居場所作りをされている皆さんにどのように価値を提供していけるか考えています。
弊社としても、そのための仕組みを構築する必要があります。

今回の「こどもの居場所大会 in 東京」はそのよいきっかけになりそうです。

皆様、ありがとうございました。


よっちゃばれっ kintone 無尽 vol.3に参加しました


ドットワーク富士吉田で開催された「よっちゃばれっ kintone 無尽 vol.3」に参加しました。

前回は甲府市内での開催でしたが、今回は再び富士吉田で開催されました。
今のところ「よっちゃばれっ kintone 無尽」は甲府と富士吉田を交互に開催しています。
そして、山梨県内に在住・勤務している方のみが参加対象です。
「よっちゃばれっ kintone 無尽」は、kintoneコミュニティとして老舗の「kintone Café」とはポリシーも別にして運営しています。

ただし、運営メンバーは両方とも同じなので、現時点では同じページで両イベントの告知ページを兼ねています。
告知ページはhttps://kintonecafe-yamanashi.qloba.comです。

今回は、ドットワーク富士吉田の会議室スペースをお借りしました。前回はオープンスペースで開催しましたが、今回は趣向を変えてみました。

会議室スペースを使ったことに具体的な目的はありません。あえていえば、コミュニティとしての一体感の醸成でしょうか。
さらに言えば、その中ではお互い踏み込んだkintoneの利用・開発・広報・告知の事例を積極的に意見交換しあっているため、オープンなスペースよりも閉じたほうが開示しやすいという事情も考慮しています。

「よっちゃばれっ kintone 無尽」はまだ立ち上がったばかりのコミュニティでおり、「kintone Café」とどの点で差別化するかは、運営メンバーの間でも試行錯誤の段階です。
実際のコンテンツもまだ流動的であり、まずは今の時点では山梨県内のkintoneプレーヤーの間の交流が深められれば良いと考えています。

今回の内容は、kintone SIGNPOSTのSTEP2「プロジェクト企画」の読み合わせと意見交換のみに終始しましたが、深く意義のある意見交換ができたように思います。
kintone SIGNPOSTのサイトはhttps://kintone.cybozu.co.jp/kintone-signpost/です。

kintoneとは使い方が固定されたシステムではありません。お客様の業種、職種、部署によって違う使い方をされるのが当たり前です。
kintone SIGNPOSTはその認識を合わせるためのガイドであり、まさにサインポストです。つまり、kintone SIGNPOSTを使っても正解はなく、参加したそれぞれの方が自社の状況に合わせて読み替えることが必要です。
kintone SIGNPOSTを用いて意見交換をするためにはうってつけのツールであり、この読み合わせだけでもkintoneの交流は十分に図れるはずです。
また、交流の中ではユーザーごとの事例を開示する必要があります。山梨という共通の属性で括ることにより、安心感を提供するのが「よっちゃばれっ kintone 無尽」のコンセプトの一つです。

実際、kintoneを介した山梨県のプレーヤー間の交流は「よっちゃばれっ kintone 無尽」を通してより深まりつつあります。
今後はさらに山梨県のkintoneプレーヤーを巻き込んで続いていくことでしょう。

kintoneエコシステムは、生態系の考えをビジネスの繋がりに置き換えた言葉です。つまり、kintoneを軸にしたビジネスやユーザー相互のつながりによってビジネスを活性化させようという思想のもと、この言葉は名付けられています。

ここで大切なのは、ビジネスというキーワードが入っていることです。
kintoneエコシステムとはビジネスを抜きにして成り立ちません。
その一方、コミュニティとは強制や義務からは無縁のものであるべきです。

コミュニティにおいて、強制や義務感を覚えるタイミングとはどこでしょうか。
それは、ある特定のサービスや商品を押し売られたように感じる際に生まれます。

kintoneはサービスです。そのため、kintoneをメインに推していないコミュニティにおいてkintoneを過度に勧めてしまうと、強制や義務感を感じさせてしまいます。
ただし、「よっちゃばれっ kintone 無尽」も「kintone Café」もkintoneユーザーを対象にしています。kintoneを使っていることが前提なので、もし全くkintoneを使ったことがない方が来られたとしても、私たち主催者や参加者がkintoneを勧めることはなく、不快な思いをさせません。

問題は、kintoneの周辺のプラグインやサービスを扱う場合です。
kintone周辺のプラグインやサービスは各社さんから多く出ています。そのため、ユーザーにも多くの選択肢が与えられています。
そのどれを使ってもらうかは、サービスベンダー側にとって重要な問題です。そのため、善意であってもコミュニティの中で特定のサービスを勧める行為が押し売りと受け取られないか、常に気を遣う必要があります。

この問題は、kintoneコミュニティーにおいて気を遣う点だと思っています。私自身もkintoneを用いたビジネスをしている以上、コミュニティー運営においては気を付けています。
逆に、コミュニティ運営においてリスクがあるからこそ、私は弊社からあまりサービスを出さなかったのかもしれません。無意識のうちに。

その点を考えると、私は「kintone Café」はサービスに関しては中立の立場を保った運営、つまり理念を掲げた今の形でこれからも運営するのがよいと考えます。
サービス提供者は基本的には自社サービスをあまり取り上げず、参加する場合も一定の距離を置いていただく。
その一方で、「kintone Café」で何かのサービスを取り上げる際はユーザー側の選択に委ね、自由にやってもらえばよいと思います。

むしろ、kintoneの有力なプラグインやサービスは、kintoneを使う際に避けては通れません。かえって避けるのは不自然です。
「kintone Café」であっても運営するユーザーがそのサービスをテーマに取り上げるのもよいのではないでしょうか。

「kintone Café」はkintoneの中で最も有名なコミュニティです。であるなら、それをベンチマークにしてしまえばどうでしょうか。
つまり、「kintone Café」を他のコミュニティの物差しとして、中立かつオープンなコミュニティとしての品格を保ってもらうのです。

それに対して各サービスやプラグインの提供者は、自社の製品を薦めることも許容したコミュニティ自由に催せばよいのです。これで両立ができるはずです。
もちろん、各地のユーザーがそれぞれ「kintone Café」とは違うコミュニティを立ち上げることも自由。ここは多様性を重んじるkintoneの良さを生かしてほしいですね。
それも、「kintone Café」がある意味で規範となっているからこそ可能だと思います。

正直にいって、今の時点でもそうしたコミュニティの使い分けは各kintoneプレーヤーがすでに行っています。
あとはそれを明文化し、うたってしまうだけです。わざわざ明文化する意義が分からない、という方もいることでしょう。ですが、明文化してもそれほど影響はないはずです。であれば、明文化しておけば、今後も参入するであろうkintoneプレーヤーやプラグイン開発業者にとっての指針となるのではないでしょうか?

少なくとも、私にとっては「kintone Café」「よっちゃばれっ kintone 無尽」はそういう使い分けとして両立できています。そして、これはあながち間違っていないと思います。
おそらく私も弊社も「kintone Café」とは違う視点やポリシーのコミュニティを立ち上げることも今後はあるかもしれません。

その姿勢のもと、今後とも「kintone Café」「よっちゃばれっ kintone 無尽」はそれぞれパラレルに開催していくと思います。
なお、最後になりましたが、上に書いた内容は私自身が思ったことであり、運営メンバーの総意ではありません。


ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。


kintone Café 帯広 Vol.4に参加・登壇しました。


2024年2月10日に開催された「kintone Café 帯広 Vol.4」に参加・登壇しました。
告知サイトはこちらです。

参加に当たって

一週間前、私は釧路でのCLS道東(コミュニティ・リーダーズ・サミット in 道東 2024 極寒編)に参加し、翌日の大人の遠足編にも参加してから、帯広へ移動しました。
CLS道東の参加ブログはこちらです。
大人の遠足編の参加ブログはこちらです。
そこから一週間、私の毎日は十勝平野の中にありました。

一週間もの間、十勝に滞在していたのは、kintone Café 帯広に参加する予定があったからです。
そのため、CLS道東が終わった後、どうやってkintone Café 帯広までの一週間を過ごすかを考える必要がありました。
以下では、十勝での活動にも触れつつ、なぜ私がkintone Caféにリアルで参加しようとするかの理由も語りたいと思います。

幸いなことに、同じ時期に丸正田中様への納品タイミングが重なっていました。丸正田中さんは弊社の十勝のお客様です。
CLS道東からkintone Café 帯広までの間に納品も済ませてしまう。
これもタイミングが全てうまく合ったからです。全てが天の配剤と言うべきタイミングでした。
十勝ではほぼ全日程をSEEDPLUS社を経営されている前嶋さんと過ごしました。

前日と当日、十勝でのご縁が強まりました

特に前日には、十勝での様々なご縁がありました。以下に軽く触れます。

開拓村
前日の2/9の午前には道の駅 ピア21しほろを切り回している堀田さんと懇談しました。CLS道東でお会いした堀田さんからは、道の駅の運営についての貴重なお話が伺えました。わが国でも筆頭に挙げられるじゃがいも産地の士幌で存分に腕を奮われておられる堀田さんの取り組みからは、十勝の底知れぬ可能性を体感しました。十勝でのご縁がまたひとつ増えました。
その後、帯広空港で丸正田中の社長様を迎えに行き、夜には社長様からのご要望をその場で全て実装しました。これで、CLS道東とkintone Café 帯広までの十勝滞在の最大の目的を達しました。
そして2/10。kintone Café 帯広 Vol.4の当日。丸正田中の社長様と前嶋さんとで中札内村の焼肉 開拓村で美味しいお肉をいただきました。このお店は前日にお会いした堀田さんのご実家であり、こうやって十勝でのご縁が次々とつながっていくことに手応えだけを感じました。

LAND内
社長様に帯広まで送っていただいた後、私と前嶋さんは帯広駅前にあるLANDで小田さんと懇談しました。とかち財団の小田さんもCLS道東でご縁をいただいた方です。

さて、なぜここまで十勝での様々なご縁を紹介したか。
それは、今回のkintone Café 帯広に参加した目的にもつながります。
kintone Café 帯広の参加にあたっては、十勝での弊社の認知度や皆さんとのご縁を広げることが主な目的でした。

というのも、今回のkintone Café 帯広で、私は当初、登壇する予定がなかったのです。
普段ならkintoneエバンジェリストとして何らかの登壇を行いますが、今回は、登壇者の晩成温泉の高田さんの登壇を応援できればそれで目的は達せられました。

急な登壇のご依頼

ところが、登壇予定の方が来られなくなったらしく、私に登壇依頼の白羽の矢が立ちました。それが前日の夕方のこと。

丸正田中の社長様に作業の成果とご要望のヒアリングをする前の30分ほどで登壇内容を考え、資料を作り始めました。その日の夜中と翌朝(登壇当日)に資料の作成を続け、さらにLANDにおいて資料の残りを作り上げました。

kintone Café 帯広 Vol.4

相互電業近くの雪道
時間が近づいてきたので、kintone Café 帯広の会場の相互電業さんへ向かいました。
相互電業さんに伺うのはこの一年で四回目です。
前年の3月にkintone Café 帯広 Vol.2でお伺いした際にも雪が残っていました。が、今回はその時よりも雪が積もっています。路面は凍っていて気を付けて歩かないと剣呑です。
それまで滞在していた中札内村や大紀町の雪も大変でしたが、街の中に大量の雪が残る様は、まさに雪国の現実を思わされました。

茶々丸
会議室に入ると、なんと茶々丸が辺りを徘徊しているではありませんか。
茶々丸こそは、愛するペットと暮らしながら仕事がしたいと言う今野さんの願いの象徴であり、働き方改革のツールとしてのkintoneの開発者・利用者の間でも広く知られたワンちゃんです。
全国のあちこちで開かれているkintone Caféの中でも茶々丸と帯広は著名な組み合わせです。

kintone Café 帯広 Vol.4
茶々丸を抱っこした今野さん
その茶々丸を抱きかかえた、今野さんからの開始挨拶でkintone Café 帯広 Vol.4は始まりました。

高田さん
そしてトップバッターとして話していただくのは、晩成温泉の高田さん。
私も前々日に晩成温泉に泊まらせてもらい、そのアイラモルトを思わせる豊かな泉質に疲れが癒されました。私の好きな温泉です。

高田さん
今回、私が丸正田中さんにおいてkintoneの実装を行う上で、高田さんの尽力は大きかったです。
高田さんの登壇のテーマは「楽をしたい」という潔いもの。高田さんの掲げるテーマは、まさにkintoneの存在意義そのものです。
私も詳しく業務の内容をヒアリングした晩成温泉の運用。
手動でExcelに手打ちで入力し、紙ベースでの回される運用。業務が人に属し、業務が変わらない限り楽にならない運用。そこからどうやって楽になるか。そこに焦点を合わせ、一貫した高田さんのお話はとても魅力的でした。

高田さん
私もしばしばkintone Caféで話します。ところが、弊社のお客様をお招きし、kintone Caféで話してもらう機会はそう多くありません。その意味で、今回のkintone Café 帯広 Vol.4で高田さんに話してもらったことはよい思い出になりました。

高田さん、ありがとうございました。

白石さん
次いで、株式会社ズコーシャの白石さんからです。
白石さんは、ご自身でkintoneやgusuku Customineを駆使して業務改善にまい進しておられます。

白石さん
現場の事をもっともよくわかっている方がkintoneを使いこなした方が、現場の業務改善には有効。

白石さんの取り組みは、まさにその証しです。
ボタンもさまざまに組み込み、kintoneとその可能性を試しておられる様は、印象を受けました。
カスタマイズをやりすぎているのではないか、というご自身への客観的な視点を語りながらも、自社のDX推進として現場の運用と矛盾が生じないようにさまざまな実装を試しておられる姿は、まさにkintoneとユーザーの幸せなマリアージュ。

白石さん、ありがとうございました。

和田さん
続いては、モノデジタル社の和田さんから。

和田さん
和田さんはなんと和歌山から駆けつけて下さったとのことです。kintone Caféの会場には娘さんを連れてこられていました。
茶々丸を追っかけまわしていた娘さんの姿がかわいらしかったです。

和田さん
さて、かわいらしい娘さんと対照的に、和田さんの登壇内容はDXとセキュリティという硬質でかつ、kintone Caféとしても知っておくべき内容でした。
和田さんはモノデジタル社の代表取締役と同時に、一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会の和歌山支部でも活動されておられます。
スライドは後者の立場からの啓蒙的な内容で、さまざまなセキュリティの脅威がありますよ、ランサムウェアは恐ろしいですよ、という内容でした。もちろん、kintoneは政府のISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)にも登録されていますが、その点でもきちんとお話をしてくださいました。

最近ではお客様へのkintoneの導入前にセキュリティが整っているかについても説明を求められることが増えています。そうした規模のお客様にkintoneを進めるにあたって、セキュリティ知識のアップデートは怠るべきでないことを痛感しました。

和田さん、ありがとうございました。

ここで休憩を挟み、SEEDPLUS社の前嶋さんは一足先に東京へとお帰りです。
月曜日の昼すぎから土曜日の夜まで、約六日間、ありがとうございました。

長井
さて、次は私の番。
前日の夕方に依頼を受けて作ったスライドをご披露しました。

長井
今回のkintone Café 帯広のテーマが【kintoneや連携サービスの好きな所を共有し合ってみよう!】だったので、連携サービスをテーマにしました。その時たまたま目に入ったのが、kintoneエバンジェリストの石際さんがカレンダーPlus+Stylesという拡張機能を出したXのPostでした。
そうや!カレンダーPlusで行こう!栄さんもkintone Café 帯広に来られると参加者名簿に載っていたし!

ということで、カレンダーPlusは拡張できる余地があるからよいよ、というスタンスで発表しました。
私のスライドはこちらです。

小野寺さん
トリは、ホーム創建の小野寺さんから。
「働きやすい環境をつくる」というテーマでした。まさに会社を良くするため、という目的のためのツールとしてkintoneを使っておられるよい発表です。

たまたま私が座っていた同じテーブルの島に同じホーム創建の濱村さんがおられ、会社としてkintoneを使って真摯に改善していこうという思いを強く感じました。
濱村さんからは私が発表したカレンダーPlusのカスタマイズについても質問をいただきました。
部下にとって働きやすい環境を作りたいという小野寺さんの思いも発表に加えて濱村さんとお話ししたことでよく伝わりました。

小野寺さん
工務店さんの業務の場合、顧客管理、案件管理、進捗管理、施工管理などが多岐にわたり、管理も大変になる。
私もそうした実装を何回もしてきたからよくわかります。
kintoneに着手して間もないけれど、ウェブ上の情報だけでは理解しきれないkintoneを使った業務改善。だからこそ、こうした場に実際に参加し、情報を収集し、一生懸命カイゼンしていこうという思い。これこそ、kintone Caféを開く意義です。運営側の冥利につきます。

小野寺さん、ありがとうございました。

わがままカード
さて、時間が余ったので、今野さんから秘密道具が登場しました。わがままカードです。
それぞれの持ちカードを基に、山から一枚引いたカードで自分の価値観に合致するものだけを手元に残し、あとは捨て札として開示していきます。

私も持っているのに、そういえば久しく使っていませんでした。これ、今度弊社でもまた使ってみようと思いました。

わがままカード
ちなみに私の価値観はこんな感じです。だいぶ経営者目線よりの選択になりましたが、個人としての思いと経営者の責任のバランスに悩む私にもよいきっかけでした。
ちなみに、私のいた島は上述の濱村さん、そしてラジカルブリッジの栄さん、さらにインセンブルの濱内さん。なんと経営者が3名も。

kintone Café 帯広 Vol.4の懇親会

さて、会場を出て私たちは懇親会へ。この日の懇親会は「居酒屋 とっくり」
居酒屋 とっくり
とてもおいしかったです。十勝といえば食の王国。
kintone Café 帯広の楽しみも懇親会のお酒と食。そして、会話。

居酒屋 とっくり
kintone Caféの場で聞けなかった皆さんからのお悩み相談。こうした酒席では、皆さんの緊張もほぐれ、生のお悩みを聞くことができます。それを私たちも飾らず気取らずにその場で応える。これこそがまさに懇親会の場の良さですね。
今回も皆さんからのさまざまなご相談を受けました。

二次会は「TOKIO」。こちらは前回も立ち寄り、楽しませてもらいました。
TOKIO
kintone Café 帯広の夜と言えばこちらが定番になりそうです。昭和歌謡をこよなく愛する栄さんがご一緒の限り。

続いての三次会は「COCKTAIL BAR PAL」さん。
PAL
ここでは、帯広の地元グルメについてディープな情報をかなりいただきました。
ラーメン屋さん情報や上士幌町が運営しているJALとの航空サブスクリプションプランなど、また来たくなる情報をたくさんもらいました。

kintone Caféにリアル参加する理由

こうした会話からその地の暮らしぶりを知ることができ、それがまた次の訪問にもつながる。商談の際の雑談のネタも増える。
業務改善とは、単に仕事のプロセスを改善するだけでなく、人や会社の社風や周りの環境も含めて理解することが欠かせないと思っています。こうやって地方にやってきてその地の皆さんと会話を楽しむ中で、それが未来へとつながる。

私がリアル訪問にこだわるゆえんでもあります。
kintone Caféは一時はコロナの影響でオンライン開催が増えました。が、私はこうした触れ合いや交流こそが大切だと思っています。
リアルで会って胸襟を開かなければ聞けないkintoneの悩みは、その場で応える。そして各地でkintoneのファンを拡げ、それをさらに次のご縁につなげていく。
このスパイラルを続けられるよう、私もリアルで御呼ばれするたびにお伺いしたいと思います。さらに、そのための切磋琢磨を続けたいと思います。

最後の締めは「らーめん酒場 三楽」さん。そして、私はチェックイン済みのNUPKAさんへ。宿に帰ったのはすでに夜中の二時ごろでしたが、とても楽しい夜を過ごすことができました。
翌日はほとんどの時間を帯広競馬場で過ごし、ばんえい競馬を楽しんで帰京しました。2/2(金)~2/11(日)まで、長い出張でしたが、本当に充実できました。

参加者の皆さん、登壇者の皆さん、そして毎回会場をご提供してくださる相互電業の皆さん、今野さん、ありがとうございました。
kintone Café 帯広 Vol.4のまとめサイトはこちらです。


kintone Café HYOGO Vol.2に参加・登壇しました


2024年1月28日に『kintone Café HYOGO Vol.2』に参加・登壇しました。
詳細は告知サイトをご覧ください。

今回の開催場所は城崎温泉。志賀直哉の小説『城崎にて』の舞台として著名です。

西宮市出身の私は兵庫県をあちこち旅してきましたが、驚くことに、城崎温泉街を訪れるのは今回が初めてです。玄武洞や城崎マリンワールドには来たことがありますが、まだ城崎の真髄を知らずにいました。そのため、今回の訪問はとても楽しみにしていました。


イベントの前日、特急「こうのとり」に乗って到着しました。
城崎温泉駅に降り立つと、私の前には温泉情緒を湯けむりとともに存分に発散する街が広がっていました。
雪や湯煙、足湯、下駄、浴衣姿でそぞろ歩きする人々の光景。
人は第一印象から大きな影響を受けるとよく言われます。城崎は温泉地にある駅前として印象付けの成功事例ではないでしょうか。

私が投宿した「KINOSAKI KNOT」さん(https://booking.com/Share-doF3wf)も、街の情緒に溶け込んでおり、古民家を改装したと思われる佇まいは好印象です。
宿のオリエンテーションをしてくださった方に城崎に来た目的がkintone Caféのためだと伝えると、すでにkintoneをご存知でした。しかも参加してみたいとのことでした。
そのため、『よかったら来てください』とお声がけし、その場で名刺をお渡ししました。残念ながら、勤務シフトの関係でご参加は叶いませんでした。


宿を出た私が向かったのは「お芋とカヌレ 城崎足湯カフェ」(https://www.facebook.com/profile.php?id=100076437341500)です。
ここでkintone Caféの前日アクティビティに参加する皆さんと合流しました。
城崎は交通の便が良いとは言えません。それにもかかわらず、播磨、摂津、但馬、丹後、尾張、美濃、伊勢などから多くの人がkintone Caféに集まってきます。今回は東よりの使者は武蔵からやってきた私だけでした(そのあとはっしーさんがいることを指摘されました。はっしーさんもですね)。久々の方も初めての方も各地から集まってきた方々の間にすぐ会話が成立するのがkintoneエコシステムのありがたみ。



足湯に浸かりながらkintone談義に耽る。これこそが温泉地で開催するkintone Caféの喜びです。
城崎の街は、町全体が温泉街としての和の情緒を色濃く残しています。それでいながら、実はモダンなお店も並んでいます。モダンな店も道に面した外観は和の情緒に溶け込み、街ぐるみでの共存を図っています。
何箇所かある外湯の混雑状況はウェブサイトでビジュアル表示するような取り組みを行なっているにもかかわらず、街中にITがひけらかされていなかったことも好印象でした。


お店を出た私たちは続いて「un短編喫茶」へ(https://www.kinosaki-un.com/)。ここもまた素晴らしかった。
店内には本がたくさん並べられ、いくらでも読むことができます。しかも短編小説だけなので滞在期間中に何編も読めます。
作業するためのスペースも設けられ、ワーケーションにはもってこいの施設でした。

私たちはかに酒かかにスープのどちらかを買い求め、店頭に設られた酒燗器で温めた後、2階のスペースは期待を膨らませながら持ち込みました。カニのエキスが染み出したお酒は美味い。スープを混ぜるとさらに美味い。会話も蟹も咲き乱れるのが城崎。至福です。


その後、私たちは「エルベ」という喫茶店に向かいました。
今回のkintone Caféでは、街を巡る途中でも突発的にライトニングトーク(LT)が始まります。登壇慣れしたkintoneを好む強者が集っていればそうならない方がおかしい。
こちらの店では、ぜんざい争奪戦に盛り上がり、紅茶やコーヒーを味わいながら城崎時間に身を委ねました。突如始まるkintoneトークの合間に。


夕方になり、ようやく前夜祭の会場へとそれぞれ移動しました。私はその合間にめぼしい酒屋で地酒をチェック。実は但馬地方は日本酒も豊富ですが、ワインウイスキー、焼酎など酒ところでもあります。花兆庵さんと坂本屋酒店さんの品揃えがお見事でした。

私はさらに四所神社に参拝し、皆さんが集う「とみや」さん(https://tomiya-1038.com/)にはギリギリでした。「とみや」さんからも何人かの方が合流し、さらに賑やかにkintoneを介した豊かな時間が和んでいきます。


実はまだ前夜祭すら始まっていないというのに、もうすでにいくつものイベントをはしごしたような充実ぶりです。
城崎の街が擁する豊富なコンテンツを縦横に企画してくださったkintone Café HYOGOの運営スタッフの皆さんには感謝です。皆さんのリサーチのたまものだと思います。
それもそのはずで、スタッフのがっきーさんは西宮から遠く城崎まで下見でこられたとか。頭が下がる思いです。

そしていよいよkintone Café HYOGOの前夜祭本番です。「きのいえ」という(https://kinosaki-kinoie.com/index.html)一棟貸しの実家宿をお借りして、スーパーで各自が買い込んだ食べ物や酒を持ち込み、ディープなHYOGOの夜が始まりました。


この前夜祭もとてもディープでした。現地に行ったからこそ経験できる特典に満ちていました。
のりへーさんやちゃんえりさんやはっしーさんの登壇からも得るものが多かったです。ちゃんえりさんのステータス遷移についてのクイズなど、答えを間違ってしまった辛い、知見に満ちていました。


中でも昨年のkintone show+case unlimitedで栄冠を勝ち取ったTeam K.F.Cの皆さんからは、登壇までの発端やチーム作り、さらにコンテンツそのものの披露がありました。なんという貴重な機会か。
ファミコンで子供時代を過ごした私としては、ファミコンがkintoneでできるということや、発想次第でkintoneがより広がる可能性を見せてもらったことに感無量です。
しかも私のキャラをファミコン世界のドット絵で登場させてもらいました。子供の頃には想像すらしていない世界。それが、私の目の前で設定を画面からアップロードするだけで私の分身が王の間に登場し台詞を喋ってくれるのですから、もうたまりません。


なお、私は前夜祭でも一本のLTを披露しました。行きの「こうのとり」車内で作ったスライドの枚数が予定を超過したため、前夜祭用に急遽スライドを分離したのです。
前夜祭のLTの中で私はkintoneエコシステムってなんやろ?という問いかけをしました。エコとは英語のエコロジーですが、日本語の依怙(えこ)も同じ意味を含んでいます。それは「頼る」「頼り合う」という意味です。


私が語りたかったのも、頼り合い支え合うのがkintoneエコシステムですよ、というメッセージです。
私の問いも皆さんのLTも含めてとても深い話が前夜祭でできました。かなりお酒も入りましたが、醜態をさらす人は皆無。皆さん熱の入った議論ができたような気がします。
お開きになったのは夜中の一時半過ぎです。まさに楽しい時間はすぐに過ぎ去っていきます。


偶然一緒の宿に泊まっていたKIMIKOさんと宿に帰り着いたのは2時過ぎだった気がします。
そして翌朝。


頭がぼーっとしたままの私は、KIMIKOさんとモーニングをいただきました。前日のチェックイン時にオリエンテーションしてくださった@おかゆさんと会話を楽しみつつ、インバウンドの方が訪れる宿の交わりを体感します。
こうやって遠方の地で偶然会った方と交わす会話こそ旅のだいご味。各地のkintone Café はその機会を存分にもらえます。


「KINOSAKI KNOT」さんをチェックアウトし、KIMIKOさんと会場へと向かいました。
私は途中、御所の湯に寄りました。このままだと足湯以外に城崎の湯を味わえない可能性があると感じたからです。カラスの行水よりも刹那の風呂浴びを実践し、会場である城崎国際アートセンター(KIAC)へ急ぎました。
こちらの施設は、私が豊岡に来る前に予習として読んでいた『なぜ豊岡は世界に注目されるのか』でも取り上げられていました。
豊岡が小さな世界都市として注目を集めたきっかけの一つがこのKIACです。アーティスト・イン・レジデンス、つまり舞台芸術を中心とした芸術活動のための滞在制作を行うための施設として、国内外から多数の芸術家を集めている場所です。国内でも有数の施設が今回のkintone Café HYOGOの舞台であることを、私は城崎にやってきてから初めて気が付きました。


なんという素晴らしい場所での開催でしょう。


まずは、がっきーさんが開催の挨拶を行い、kintone Caféとは何かを語っていただきました。
ついで、いなさんがkintoneハッピートークで場を和ませました。私は西宮から来てくださった西森さん(昨晩のとみやでもご一緒)とお互いのkintoneでハッピーになった出来事を共有しました。
こういうの、よいですよね。いなざわイズムが感じられる瞬間です。そういえば、このkintone Caféではお菓子もふんだんに振舞われ、それもいなさんのおもてなし精神の表れと感銘を受けました。


それを皮切りに、はっしーさんによるセッションが始まりました。固定資産の棚卸管理をkintoneで行うにあたっての事例です。
減価償却などの専門的な機能は専用サービスに任せ、機能単位でkintoneの良さを生かす。その潔さがよかったです。私も学ぶところがありました。

今回のkintone Caféは各セッションの後にセッションの内容を共有し、議論し合う場が作られていました。
それによってお互いに考えを伝えあい、共有することで学びがより一層深くなる。私もイベントの中で常々やろうと思ってはいるものの、kintone Caféによっては交流の時間を確保できなかったりするので参考になります。

はっしーさんの登壇内容について皆さんで意見を深め合った後は、休憩をはさんで私のLTの出番です。


今回はディープなHYOGOということで、私の失敗例を披露してみました。
ちょっと引くかな、と思いましたが、思ったより皆さんに笑っていただけてよかったです。
少なくとも私のkintoneエコシステムへの思いは伝わったのかな、と思いました。
ただ、少しネガティブな余韻を残すのも申し訳ないと思ったので、その後の懇親会の場て挨拶した際は、kintoneに関わってからは人生は右肩上がりであること、これからもまだ上がっていけるから、皆さんと一緒に支え合い盛り上がっていきましょうとフォローしておきました。
なんといっても今回は私にとっては若い時に後にした兵庫に戻ってkintoneで登壇する初の機会だったのですから。



私のLTに続いては奈良からお越しの中尾さん。中尾和尚は今回はご家族で来られていて、夕べのとみやにもご家族でご参加されていました。kintone転職を無事に果たしたことも家族の絆になんの影響も与えていなかったようで本当に良かったです。
そんな和尚のLTの内容はサイボウズ商店の紹介でした。
実は私はあまりよくサイボウズ商店を知りません。そのため、とても興味深かったです。
和尚がサイボウズ商店のゴールドメンバーであることよりも前にサイボウズ商店にメンバー制度がある事すら知りませんでした。
簡単に各種フィールドを貼り付けられるシールの存在は知っていましたが、実演していただけると業務改善の良きツールであることを深く理解しました。


さて続いてはおのえメモリアル株式会社の森垣さん(もりさん)から葬祭業でのkintone活用例です。
私も弊社もまだ葬祭業のkintone実装の経験はありません。が、以前から葬祭業にはkintoneは必ず使えるはずだと考えていました。
登壇資料のいたるところに会社のおもてなしの心が表れていたことが印象に残りました。kintoneを使って業務改善を行うことは、お客様に対しシステマチックにビジネスライクに接することではありません。むしろkintoneを用いて浮いた時間で本来のお客様の心に寄り添う時間を増やすべき。もりさんのセッションはそう感じさせました。

その後のセッションの共有の場では、同じテーブルにもりさんがいらっしゃいました。それに加えて同じ稲沢門下(稲門会)のプリン姫こと宗政さんもテーブルにいらっしゃったこともあり、稲沢メソッドの効果について貴重なお話が聞けました。それらは私にとって非常に参考になる話でした。


さて、続いてのLTは森田さん。
kintone Café 名古屋で披露されたおみくじアプリとかきぞめアプリの悪魔合体について。
私は昨年1月のkintone Café 名古屋に参加しました。その際、ふくわらいアプリの素晴らしさに感銘を受けました。今回のおみくじとかきぞめアプリも見事なハックです。
恐るべきkintone Café 名古屋。その技術力には脱帽です。刺激されました。そしてかきぞめアプリを実際に使ってみるプリン姫の反応がまたよろしかった。プリンさんがみかんを描くのがkintone Café。


続いてのLT登壇者は、プリン姫にアプリの使い方を教えていた石際さんです。かきぞめアプリの裏側ばかりか、タイムラインを記入できてしまうアプリまでもご披露してくださいました。
本当に石際さんの技術巧者ぶりには毎回驚かされます。私も負けられないと思うのですが、それができない悲しみ。シャッポを脱ぐとはこのことでしょう。


さて、最後のセッションはpecoさんこと中谷さんです。これがまた全編スターウォーズ!
登壇内容の背景を説明する際に流れる動画がスターウオーズの壮大なテーマ音楽に乗せた画面手前から奥へと漂っていくテキスト。まさにスターウォーズのオープニングを地でいく演出です。そして切れ目ごとに鳴り渡るのはR2-D2の豊かな電子音。登壇するpecoさんは、いつの間にかオビ=ワン・ケノービが羽織っていたようなローブを身につけていました。pecoさんは真性のスターウォーズガチ勢です。
kintone界隈でここまでスターウォーズを再現した登壇は初めてみました。あまりにも感銘を受けすぎてセッションの内容がお留守になりかけましたが、社会福祉法人へのkintone活用事例としての見るべき内容に満ちていました。

特にありとあらゆるマニュアル化の取り組みや、gusuku Customineを活用した画面のカスタマイズはお見事。社会福祉法人の際立った導入事例として気付きが満載の登壇でした。

その後のセッション共有の場では、スターウォーズ好きな石際さんとその話で。

最後にkrewsheetを使った会費徴収の事例をのりへーさんから説明いただき、運用作業もkintone Caféのコンテンツ充実に使う効率性にまたもノックアウトです。


そのあとは集合写真を皆で撮り、KIACを後にしました。
雪景色に時折懐かしいキハの気動車の朱色が行き交う景色がとてもよかった。
ここはまた舞台を見るためだけでも来たいと思いました。


さて、雨が降りしきる中、歩いて懇親会会場へ。
「おけしょう鮮魚の海中苑 駅前店」。三十人近い参加者と共に味わうのはカニ。城崎の冬にカニは欠かせません。そしてそれ以上に会話も盛り上がりました。私もせっかくなので、前夜祭や本編で話す機会のなかった皆さんとkintoneトークを咲かせていました。

さて、楽しい時間はあっという間。わたしもそろそろ甲子園の実家に帰らなければ。夕食を一緒に食べてから、最終の新幹線で東京へ帰る。それが私の目論見でした。
ところが、私は帰りの城崎温泉発の列車をとっていませんでした。そこで列車をとろうと城崎温泉駅のみどりの窓口で聞いたところ、意中の列車はすでに満席だとか。行きの「こうのとり」では乗車してから車掌に声をかけて席を確保してもらったのですが、帰りはその技は使えなさそう。まずい。
その次の列車の席はあるのですが、それに乗ると最寄り駅に着くのが19時半。もはや一緒にご飯を食べている時間がなさそうです。

そこで、計画を変更し、実家を経由せずに直接東京へと向かうことにしました。「きのさき」にのって京都まで。そしてのぞみで東京へ。
最後になって予定が狂ってしまいましたが、金曜日の晩には両親とゆっくり話す時間を持てました。

しかし、また西宮を訪れる機会を見つけようと思っています。
次のkintone Café HYOGOへの参加はその後になるでしょうか。必ずや参加できるように調整します。

まとめサイト

今回、城崎でのkintone Café HYOGOでお会いしたみなさん、心からありがとうございました。


「真鶴でチャレンジの総量を真鶴で」イベントでkintoneを説明しました


2024年1月25日に『チャレンジの総量を真鶴で』に登壇しました。


今回のイベントは、昨夏に開催された『kintone Café 神奈川 Vol.15』と同じ場所である真鶴町観光案内所の二階にある会議室で行われました。
(kintone Café 神奈川 Vol.15の開催に関する詳細は、このブログでご覧いただけます。)

上記のブログにも載っていますが、その盛り上がりが冬の山北町での『kintone Café 神奈川 Vol.16』へと繋がり、一緒に企画した株式会社あわえさんとの共同作業を経て、真鶴町の活性化にkintoneを活用しようという思いが強まりました。
その思いを具体的にするため取り組んでいたのが、真鶴町でkintoneを使った地域創生への試みです。
昨夏のイベントで一緒に企画した株式会社あわえさんと、真鶴町をkintoneを使って活性化させたいとの思いが一致しました。コンセプトや開催内容など、何回も打ち合わせを重ねました。一度は開催日程も決まったのですが、開催を目前にして延期の決断を下したこともありました。

そうした困難を乗り越え、真鶴でまたkintoneのイベントを企画しようとした理由は、真鶴が抱える過疎地としての課題や危機感をkintone Café 神奈川のイベントの中で共有できていたからです。


地域活性化の手法は各地域や知見を持ったかたがそれぞれのやり方で実践しています。
その中で弊社や私やギボンズ社の藤村さんが地域活性化の手段として提供できるのは情報技術、それもkintoneを使った業務改善においてです。
実際に真鶴町の事業者さんに行っていただいた事前ヒアリングによると、まだビジネスの中では昔からのやり方が主流だそうです。そのやり方を改善するだけでも地域のために貢献できる余地があるはずと考えました。


今回のイベントには最終的に二社の真鶴の事業者の方に参加していただきました。
他にも数社に申し込んでいただいていましたが、都合が合わず、まずは二社から。

しかもご多忙とのことで、時間も二時間半ほどでした。
その限られた時間で、kintoneについての機能や使い方、可能性についてを語りました。その特徴や魅力なども交えて。

おかげでkintoneについてはその良さを理解してもらいましたが、今回の開催によって導入していただくには到りませんでした。
小規模な事業での導入に関しては、既存のツールから月額7500円を支払って移行することが難しいという意見もありました。

ただ、私の後にギボンズ社の藤村さんがマンダラアートについてワークをしてくださったことで、風向きが変わりました。ワークによって違う発想が刺激されたことも良かったのでしょう。
実際、ワークによってご自身の仕事の洗い出しができた結果、kintoneを使うことも選択肢の一つとして見直すきっかけになったようです。
私の話によってkintoneの魅力は理解していただけたので、思考のフレームワークを使って考えを整理してもらえれば有力なツールとして選ばれる。それこそが今回のイベントの効果だと思います。


私もワークの有効性を感じました。後は真鶴のこれからについてより一層の対話を進め、真鶴町の状況にあった道を探っていきたいと思いました。
一朝一夕で行うにはテーマが大きいので、一日で成果はでません。何回も何回も繰り返し真鶴の皆さんと会話する必要があると感じています。

皆さんが帰られた後は、私とギボンズ社の藤村さん、あわえ社の三宅さん、松木さんと四人で真鶴の街を楽しみました。
以下は上のイベントとは少し関係性が薄いのですが、真鶴の地域創生の可能性を感じた良い機会だったので、少し長い文章になっています。よかったらください。

今回の会場である真鶴町観光協会のすぐそばにあるのが、sumi marcheさん。昨夏のkintone Café 神奈川の懇親会でも利用させてもらいましたが、その時は人数が多かったので、離れのスペースでの開催でした。


ところが今回はsumi marcheさんの中でおいしい料理とお酒を頂きました。時間はまだ16時。平日のこんな時間に飲むことなどめったにありません。
ですが、この時間に飲むことこそが真鶴時間。私も真鶴の時間を身体に刻むため、あえてこの時間から飲む道を選びました。
鯖やはばのり、イカ。海産物は目の前の海から上がってきます。刻一刻と暗くなっていく空や海を見ながら、会話を楽しみ、時間を気にせずに飲む真鶴の夕暮れ。
都会でビジネスの風に吹かれているとつい忘れてしまうゆとりです。

地方創生にあたって都会の価値観を持ち込むと失敗する。よく聞く言葉です。
都会の価値観とは平日の夕方からお酒を飲む時間の使い方とは一線を画しているはずです。

続いて向かったのは青木商店 GLIDE。こちらのお店は前に来た時には気づきませんでした。松木さんにうかがったところ、最近できたらしいです。
こうした新たなお店ができるのは、真鶴のためにも喜ばしいことです。

実は、この日真鶴駅で藤村さんと待ち合わせた私たちは、おおみち通りという街の目抜き通りでいつも活気があったお魚屋さんが代表の方がお亡くなりになったとかで休業する旨の張り紙をみたばかりでした。
お昼は伊藤商店というデビット伊東さんのお店でラーメンを頂きました。こちらのお店が真鶴で存在感を示していますし、これまでの数回の訪問でポツンポツンと頑張るお店も観てきました。ですが、真鶴の街の全体が衰退しつつあることは、数回訪れただけでも感じていました。
ですが、このように少しずつ町もお店もリノベーションされ、少しずつ点るあかりが戻っています。


こちらのお店ではジャックダニエルのハイボールとソフトクリームをいただきました。この取り合わせがまたうまかった!また今度来たいと思います。


そして最後に訪れたのが駅前にある塩と檸檬さん。このお店は前に来た時にも気になっていました。お酒も料理もとてもおいしかった!
たまたまお隣にいらっしゃったのが松木さんや三宅さんもご存知の方で、その方も交えて楽しいお酒の時間が持てました。
こうしてみると、真鶴もまだまだ行くべきお店が多いこと、街は決して未来をあきらめていないことが分かります。

実際、第一次作業に課題を抱えているとはいえ、都会から気軽に訪れられる過疎地というポジションは真鶴ならではの長所にもなります。
そのような街で、私に何ができるのか。kintoneを武器に、これからも何回も訪れることになるでしょう。

今日はご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今回のイベントを通じて、真鶴町の地域創生に向けての新たな一歩を踏み出すことができました。今後も真鶴の可能性を信じ、kintoneを活用して地域活性化に貢献していきたいと考えています。


DX悩み人の集いで講師・ハンズオン登壇を行いました


2024年1月24日(水)に『第5回 DX悩み人の集い -その悩み、コミュニティで解決しませんか-』に登壇し、ハンズオン講師も務めました。
詳細は告知サイトをご覧ください。

今回の開催場所は、甲府市にあるTakeda Street Baseです。
その5日前、2024年1月19日(金)にこの場所で山梨中央銀行とサイボウズ社が、地域企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するための連携協定を結びました。(記事はこちらをご覧ください。)
サイボウズ社がDX支援に関与する場合、その主要ツールとしてkintoneが使用される可能性が高いです。kintoneはクラウドを用いて業務アプリを作成できるため、DX支援に最適です。

提携の話題が沸騰している中、私が同じ場所でkintoneについてお話しできたのも何かのご縁でしょう。
今回の登壇の話は年末の12/27に山梨DX推進支援コミュニティの斉藤さんから頂きました。
斉藤さんはkintone Café 山梨から派生したコミュニティである「よっちゃばれっ kintone 無尽」にも参加されています。
もともとは役員の妻が「山梨県活性化プロジェクト」の集まりで知り合ったことがきっかけです。私が「よっちゃばれっ kintone 無尽」にお招きしました。一緒に山梨県にkintoneを根付かせようと活動してくださっています。

当初、1/24はお客様のところに行く予定があったため、オンライン登壇にさせていただく予定でした。ですが、今の山梨県へのkintone導入の機運が高まっていることを考えると、ぜひとも現地で登壇しなければ。そう判断した私が甲府まで足を延ばすことにしました。

Takeda Street Baseは初訪問でしたが、山梨DX推進支援コミュニティを主導していらっしゃる小林さんと初めてお会いしたオンラインミーティング(1/9)の前日にその前を散歩し、休日で閉まっていたとはいえ、Takeda Street Baseの場所を確かめておきました。

最近は頻繁に甲府に行っており、甲府の街に土地勘がついてきました。
それでも会場付近の様子はきちんと把握しておきたい。それが登壇者としての責任だと感じ、事前に会場付近の様子を確認しに行きました。

1/9のオンラインの後は、1/18に作った資料を見ていただくという作業の流れになっていたのですが、その2日ほど前に先に出ししておきました。
当日前に資料を1、2回修正し、1/18には登壇の打ち合わせを行いました。それで当日の資料はだいたい整った感じです。
あとは当日に行うハンズオンのため、事前にアカウントを会場に来られる分を用意していただくため、私がそのやり方をご説明しました。

あとは本番に臨むのみです。


当日、「かいじ」に乗った私が甲府に降り立ったのは開場の二時間半前。12時からオンラインの打ち合わせが予定されていたため、Takeda Street Baseに先に入って利用させていただく手筈でした。

Takeda Street Baseの内部
Takeda Street Baseは中に入ってみると広々としています。オンラインで打ち合わせをしていても全く問題なかったため、コワーキングスペースとして使わせていただけると良さそうですが、こちらは山梨中央銀行さんの持ち物であるため、許可を得た方でないと入れないということです。

参加者が集まる様子
打ち合わせなどをこなしているうちに、参加者やスタッフの皆さんも続々と集まってこられました。
山梨DX推進支援コミュニティは山梨県の中小企業が自社のDX推進を行うためのコミュニティです。各社の担当者がDX推進にあたって孤独に陥らぬよう、仲間で取り組むために作られました。
発起人の企業として山梨県下の錚々たる企業が名を連ねています。


そうしたコミュニティの中で私がkintoneを話すわけですから、軽々しい登壇内容にはできません。ましてや5日前に山梨県のkintoneにとって重要な記者会見が行われたとあってはなおさらです。
いつにも増して気合いが満ちた状態で登壇しました。

今回は、kintoneの機能の紹介は当然ですが、何に使えるのか、という具体的な例をたくさん盛り込んだ内容にしました。
蓄積できるデータの種類や、それらをどうやって活用し、共有するかについての具体的な例を挙げながら。
もちろん、エコシステムについても触れました。また、山梨でのコミュニティの流れについても触れました。コミュニティの紹介にあたっては会場にいらっしゃったあかねさんに話を振り、少しですが前に立って話してもらいました。


当日は会場に十数名、オンラインの皆さまが20名弱の方が参加されていたということです。
参加者にはslidoによる質問の場が提供されており、その場でもいくつもの質問をいただきました。私もその場で可能な限り答えました。

会場に来られていた方の多くに手を上げていただいたところ、kintoneが初めての方の割合が多く、私も途中から少し内容をやさしめにしました。
私は長年kintoneに携わっており、周りにkintoneユーザーや開発者が多く集まります。そして、kintoneが初めての方が多くの割合を占める場にいる機会が減りつつあります。その意味でも今回の登壇はよい機会でした。
私にとって、まだまだkintoneも知られていない、という新鮮な感じを受けました。


続いてはくばく社の奥田さんが登壇し、はくばく社内のkintone活用事例を話されておられました。
奥田さんは昨年の「kintone Café 山梨」でも登壇してくださったし、「よっちゃばれっ kintone 無尽」にも参加してもらっているため、その実力はよくわかっています。
私と奥田さんの間でも内容が被ることはほとんどなく、より具体的な事例として参加者の皆さんに伝わったのではないかと思います。

奥田さんの登壇の後は再び私が前に立って、ハンズオンです、事前に決めていたアンケートアプリをその場で作ってもらいました。
皆さん、順調にアプリ作成をこなしていただき、レコード一覧の扱い方やグラフ機能についてもさわりの部分がご理解いただけたのではないかと思います。


私もこうしたイベントの場でのハンズオン講師は久しぶりでしたが、普段やっていることなのでそう難しくなかったのですが、今回は操作するパソコンが私のノートPCではなく、お借りしたものだったので、マウスやキーボード操作で少し手間取りました。

ですが、大方は目的を達したといえましょう。
またその後の質問でも私がはくばくさんの事例をどう思うか、など、参加者の皆さんからも質問をたくさん頂きましたので、ある程度の成果はあったのではないかと考えます。

一週間ほど間をおいて、オンラインで質問を受け付ける機会を設けてくださるとのことで、私のその場では皆さんからのご質問にお答えしたいと思います。
集合写真を撮って、会場を出た私たち。
スタッフや登壇者の6名で甲府駅前のまどかで懇親会をしました。

山梨DX推進支援コミュニティを運営されている小林さんや笠原さんとは今回初めてお会いしました。
それぞれのお仕事上の立場や取り組みなど、お互いの親睦と理解を深める良い機会だったと思います。
まずはスタッフの皆様、登壇者、参加者の皆さんありがとうございました。

今回のイベントを通じ、皆さんが山梨にかける思いもよく理解しました。
山梨県庁も山梨県に住む人もすべてが人口減少に無策ではなく、むしろ積極的に施策を打とうとしています。

私もその中で力の及ぶ限り尽力したいと考えています。

詳細は山梨DX推進支援コミュニティのFacebookページでご確認ください。


RICOH kintone plusのRICOH 帳票作成プラグインの攻略ポイント


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とある案件でRICOH kintone plusを使ったkintoneの構築を行っています。
RICOH kintone plusといえば、RICOH社によるkinotneです。サイボウズ社が提供するkintoneとの違いは、RICOH社の複合機との連携機能が標準で搭載されていることに加え、いくつかのプラグインが無償でついてきます。(サービスサイト
RICOH kintone plusに付属するプラグイン一覧
本稿では、これらのプラグインのうち、RICOH 帳票作成プラグインに焦点を当てて説明します。

kintoneを取り巻くパートナー企業やサービス、プラグインの集合を意味する概念であるエコシステムには多くの帳票発行サービスがあります。弊社はこれまで、お客様のニーズに合わせて様々な帳票発行プラグインを導入し、帳票の出力を可能にしてきました。
ところが、RICOH 帳票作成プラグインは今まで培ったやり方が通用しないところがありました。
RICOH 帳票作成プラグインを使いこなすにあたり、苦戦したポイントとその攻略法を共有しておいた方がよいと思います。この先も苦労されるであろうユーザーさんのためにも。


2.認証の設定

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本稿はRICOH kintone plusの申し込みは既に終わっている想定です。
該当するサブドメインにアクセスし、kintoneシステム管理→プラグインに移動すると、RICOH kintone plusで提供されるプラグインがインストールされています。

この中のRICOH 帳票作成プラグインが本項で取り扱う対象のプラグインです。

RICOH kintone plusで各種のプラグインを使うには、EMPOWERING DIGITAL WORKPLACESにアカウントを作成する必要があります。EMPOWERING DIGITAL WORKPLACESとはRICOH社のクラウドサービスの総称といえばよいでしょうか。(サービスサイト)

これが少し厄介です。導入後、まず初めての一回だけ、上の画像を参考にアカウントを設定する必要があります。
出典元はこちらのサイトです。

さらに、RICOH kintone plusに必ずアプリとして入ってくるRICOH EDW認証アプリにRICOH EDW認証プラグインを設定します。

上の画像を参考にしてください。
出典元はこちらのサイトです。

ここで登録したユーザーは、kintoneのアカウントごとに認証が必要です。
帳票を出力する対象のアプリから出力する際、Aというアカウントで出力したあと、Bというアカウントで出力する際にRICOH EDW認証アプリを開いてユーザー認証を行う必要があります。その後Aというアカウントで出力する際にRICOH EDW認証アプリからユーザー認証をやり直す必要があります。
複数アカウントから同じアプリの帳票を出す際にはこのユーザー認証の手間が入りますので、ご注意ください。

3.ひな型の作成にあたっての問題

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RICOH 帳票作成プラグインはkintoneからExcelファイルが出力できるプラグインです。
事前にRICOH kintone plusに帳票ひな型管理アプリを作成し(マニュアル)、Excelファイルをテンプレートとして帳票ひな型管理アプリに登録する必要があります。
kintoneからExcel帳票を出せるプラグインとしては、RepotoneU ExcelやRepotoneU Proがよく知られています(製品サイト)。RepotoneUで帳票の設定方法はkintoneアプリのプラグイン設定画面より、画面上に再現されたセルにkintoneの項目をマッピングしていくやり方です。

一方、RICOH 帳票作成プラグインは事前にテンプレートとなるExcelのセルに疑似関数のような文字列(${フィールドコード})を埋め込んでおきます。
するとRICOH 帳票作成プラグインが出力のタイミングで動的にセルに値を埋め込んでくれる仕様です。
単純なセルのマッピングであれば、このやり方で困ることはそうありません。

が、テーブルを出力しようとした場合、途端に苦しくなります。

kintoneからExcelで出力できるいくつかのプラグインのうち、gusuku Customine(製品サイト)のExcel出力の設定方法も似たようなやり方を採用しています。Excelのセルに疑似関数のような文字列($(フィールドコード))を埋め込んでおくことで任意のフィールドの値を帳票に出力できます。

ただし、gusuku CustomineのExcel出力の場合、テーブルを出力する際にさまざまな関数が用意されています。あまり困りません。$FOREACH~$ENDを使ってもよいですし、SLICE関数を使えば途中の行も切り出すこともできます。$(テーブルのフィールドコード)(行番号)(テーブル内のフィールドコード)で行単位で出力もできます。(CustomineでExcel出力 / PDF出力を試してみよう)(リファレンスマニュアル)

ところが、RICOH 帳票作成プラグインでテーブルを出力する際は、工夫を加えないと途方にくれます。

RICOH 帳票作成プラグインはこの図のようにテーブルの先頭行のセルに${テーブルのフィールドコード.テーブル内のフィールドコード}を入力します。
その際、マニュアルを読む限りでは、一部の行だけを出すことができないようです。つまり、kintoneのテーブル側で行数に上限を設けておかないと、帳票側は最大で5000行が出力されてしまいます。

さらに、別の重要な問題が存在します。
それはRICOH 帳票作成プラグインがテーブルを出力する際、自動的に行を挿入する仕様になっていることです。しかもセル範囲の行だけを自動挿入するのではなく、行全体を自動する仕様になっています。

例を挙げると、kintone側のアプリのテーブルがこのようになっていたとします。



すると、仮に帳票側でV列とW列にテーブルの内容を出力しようとした場合、このようにテンプレートファイルを設定する必要があります。

ところが、これを帳票として該当するアプリから出力すると、このような結果になってしまいます。A列からT列に同じ情報が2行入っていますね。つまり、行ごとコピーしているため、関係のないA列からT列にも同じ情報がコピーされてしまうのです。

しかも、これが左右に別々のテーブルが並ぶとさらにまずい状態になってしまいます。例えば、この状態の複数のテーブルに3行と2行をそれぞれ入力し、テンプレートの左右にそれぞれのテーブルを並べるとします。


すると結果はこうなってしまいます。V列とW列は2倍になってしまいますし、Y列とZ列は2倍になってしまいます。A列からT列は6行コピーされます。つまり、3行×2行で6行がコピーされてしまうのです。
これをどうするか。私がこの問題に気づいたとき、お客様の帳票では左右に別々のテーブルの値を出す必要がありました。相互に掛け合って行数が増えてしまう状態ではとても本番運用に乗せられません。

あと一つの問題は、SUM関数をどうするかです。行数が動的に増えるということは、SUM関数で設定したセル範囲も変わってしまう可能性があります。この問題をどうすれば解消できるか。
また、もう一つ重要な問題があります。それはセルに設定した関数が動作しないことです。
関数をセルに設定した状態のテンプレートを登録し、その登録されたテンプレートを基に該当のアプリで帳票発行を行うと計算がされない。そのような問題が起きたのです。
通常であればExcelのセルに設定した関数を計算する場合、F9キーを押すかShift+F9キーを押せば再計算されるはず。ところが再計算がされません。
再計算させるにはF2キーでセルを編集し、Enterキーを押す必要がありました。でも、お客様に関数が設定されたすべてのセルを一つ一つ選択してもらい、F2キーを押してもらうことなどできるわけがありません。
再計算がされない問題を解消しないと運用に回せません。ここはかなり頭を悩ませました。再計算の問題だけではありません。テーブル行数や関数の範囲が変動する問題、左右に配置したテーブルが相互に掛けあってしまう問題など、実運用までは課題が山積みでした。

4.問題の解決にVBA

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結論から言うと、VBA(Visual Basic for Applications)を活用し、上記の問題を全て解決しました。

Excelはマクロなしのブック(拡張子がxlsx)とマクロありのブック(拡張子がxlsm)があります。
RICOH kintone plusに作成した帳票ひな型管理アプリにはどちらの拡張子のExcelブックも登録することができます(RepotoneU Excel/Proでも可能です)。

帳票ひな型管理アプリにマクロありのブックを登録します。ユーザーはkintoneの該当アプリからExcel帳票を発行し、発行されると添付ファイルフィールドに添付されます。ユーザーはそこからダウンロードし、Excelブックを開きます。その瞬間にマクロが動作するようなVBAマクロを事前に設定しておくのです。
つまり、帳票ひな型管理アプリに登録する時点でマクロ付きのブックとして登録することです。
そのマクロの中で上記の諸問題が解消するようにしておけばよいのです。

ただし、ここでもう二点、Excelマクロを動作させるために注意しておくべきことがあります。
・ユーザーには必ずダウンロードし、インストール版でかつ最新版(2016以降であれば安心)のExcelで開いていただく。Office 365やMicrosoft 365などのブラウザでは動かさないようにお伝えする。
・kintoneからダウンロードしたExcelブックは信頼できるサイトからのファイルではないため、kintoneを使っているブラウザ上で信頼できるサイトに登録していただく必要があります。
やり方は、インターネットからのマクロは、Office で既定でブロックされますの記事に詳細が載っています。下記画像もご確認ください。あと、すみません、Macでは同様の問題が起こるのかどうかは分かりません。

さて、準備が整いました。
それぞれの問題の解消方法をざっくり記します。

まずは再計算です。ExcelのVBAにはApplication.Calculateという再計算を行うメソッドがあります。ところがVBAの中でApplication.Calculateを実行しても再計算はされません。ということは他の方法を試す必要があります。
解決策として以下のようにFormula2R1C1で再度該当セルに関数を埋め込み、Application.Calculateで再計算させました(上の関数は10列左のセルの〇年〇月〇日をyyyy/mm/ddの形式に変えた上で曜日に切り替えています)。

.Sheets("test").Cells(3, 11).Formula2R1C1 = _
"=SWITCH(WEEKDAY(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(RC[-10],""年"",""/""),""月"",""/""),""日"","""")),1,""日"",2,""月"",3,""火"",4,""水"",5,""木"",6,""金"",7,""土"")"
.Sheets("test").Cells(54, 22).Formula2R1C1 = _
"=IF(ISNUMBER(R[1]C[-13]),R[1]C[-13],0)"
Application.Calculate

続いてテーブル行数の問題です。
これはテーブルごとに別シートを用意することで解決しました。別シートごとであれば何千行になろうとも問題は生じません。RICOH 帳票作成プラグインで扱えるテンプレートは複数シートの対応が可能です。複数シートに任意の関数を設定すれば値が設定されます。
テーブルごとに別シートで設定することにより。左右に配置したテーブルが相互に掛けあって不要なコピーが行われる問題も解消できました。
また、セル内に設置する関数のセル範囲が不明な点については関数にする必要がなく、VBAで設定すれば大丈夫です。(挿入されることを見越してセル範囲を多めに設定しておくことで参照範囲の問題は早い時点で解消できていましたが、再計算がされないことには変わりなかったので)
例えばセルの下端行は以下のようにVBAで設定できます。

.Cells(.Cells.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row

なお、該当のテンプレートブックに設定するVBAマクロは、

Private Sub Workbook_Open()

を利用しました。ただし、このサブルーチンはテンプレートブックを修正するたびに処理が走り、値が転記されてしまいます。その状態で帳票ひな型管理アプリにセットすると意図しない形になってしまいます。ここはお気を付けてください。

Private Sub Worksheet_Activate()
End Sub

のようにシート単位で処理が走るようにしても良いかもしれません。

5.他の運用上のご注意

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他にも、RICOH 帳票作成プラグインを活用する上ではいくつかの注意点があります。
上に書いた通り、帳票ひな型管理アプリに設定を追加する際、帳票を出力するアプリも指定します。
その結果、一つのアプリで複数種類の帳票を出す場合には帳票ひな型管理アプリに複数レコードを登録します。
ただし、その結果でもアプリにボタンは一つだけしか表示されません。そのボタンを押下することで複数の帳票を選べるダイアログが出る仕組みです。

ところが、出力された結果が格納される添付ファイルフィールドは一つしか選べない仕様です。
つまり、複数種類の帳票を一つのアプリから出すには帳票発行の運用上の工夫が必要です。そうしないと現場で混乱を招く恐れがあります。

本稿で書いたことは、RICOH 帳票作成プラグインの今後のバージョンアップで改善されていくはずです。RICOH kintone plusもまだまだ改善されていくことでしょう。
本稿で触れた制約をさしおいても、RICOH kintone plusを使うと複合機との連動以外にも複数のプラグインが追加費用無しで最初から使えることは魅力です。から。
ただし、現時点では本項に書いたような運用上の制約次項が発生することだけはご注意ください。特に、RICOH 帳票作成プラグインについてはVBAマクロによるカスタマイズが必須になるはずです。その点を注意してもらえればと思います。

本稿がRICOH 帳票作成プラグインを使う方々にとってご参考になれば幸いです。


CHALLenGERSに参加してきました


2023年12月18日に『CHALLenGERS』に参加してきました。
詳細は告知サイトをご覧ください。

『CHALLenGERS』の主催はエン・ジャパン様。
このビルには過去に何度か訪れたことがありますが、エン・ジャパン様のオフィスを訪れるのは今回が初めてでした。
私は別案件との調整があり、前の週になるまで参加できるかどうか判りませんでした。

無事に参加できることになり、『CHALLenGERS』のスケジュール表を見てみると、メインスピーカー4名、LTスピーカー7名というとても豪華な陣容。
それぞれの方が、kintoneを使って業務改善をしていく際に味わった人しれぬ苦労や、kintoneから学んだ気づきなどを惜しげもなく公開してくださり、学びの多いイベントだったと思います。

今回のスピーカーの皆さんの多くは、技術者ではありません。
技術者でない方々も、むしろそれゆえに業務改善に大きく貢献できる事実。kintoneを筆頭にしたノーコードツールは、プログラミング、いや、データベースへの深い知識がなくても業務システムを作れる環境を作りました。

技術者ではない方々が主役となったkintoneのイベント。これこそが裾野の広がりです。
一時期、私はkintone Caféのテーマを技術者向けにして主催していました。しかし挫折しました。そこで反省し、最近はユーザー目線のkintone Caféを開くようにしています。すると、開催がスムーズになってきました。

技術者がkintoneを使うようになるのは、あるツールの変革にすぎません。ですが、システムを作ることができなかった現場の皆さんがkintoneを使うようになるのは革命です。

日常の業務はマニュアルがあったとしても、それは作業手順にすぎません。しかもそのマニュアルを使う側でしかなく、マニュアルを作る側にはなれません。
それを作る側になるきっかけとなるのが、kintoneに作業を作り替えることではないかと思います。
kintoneで作ることで、業務を再構築し、さらに業務を見直すことでマニュアルを作る側にも変われる。

なぜこう書くかというと、マニュアルを作ることの効力を教えられたからです。
エン・ジャパンに入社して日も浅いちったろ_たなみんさんとおかそんさんの登壇は、私に衝撃を与えました。入社して四日目でkintone開発養成講座一日目を受講し、さらに上司と実案件の現場に同席させられるスピード感には驚かされました。
私にとって育成は経営者になってからの大きな悩みです。これほどの速成のノウハウが知りたいのは当然です。
お二人が登壇の中で紹介していた「無印良品は、仕組みが9割」。この本を私はさっそく『CHALLenGERS』の翌日に買い求め、帰りの電車の中で読み込みました。

マニュアルとは考えさせるツールであり、マニュアルには答えを書かない。このことに私が逆に考えさせられました。
あいまいさを残さないからこそマニュアルのはず。あいまいさの排除は、5000弱あるエン・ジャパン内で活用されている内部のkintoneアプリに一切のJavaScriptを許可しない思い切りに表れています。かと思いきや、そのマニュアルには答えをそのまま書かないところ。つまりあいまいさや考える余地を残していること。

この二つの相反する命題が両立していることに、エン・ジャパンさんの研修の秘密があるのかなと思いました。それが私が当該本を買った理由です。
標準化とはいったい何を指すのか。おそらく考え方の軸というか芯を指すのではないか。それが私が感じたことです。ただしもしそうだとしたら、それを文章化し、明示化するのはとても大変なはず。

『CHALLenGERS』で推奨されていたのは「ナイスチャレンジ」です。私もその言葉に相当に感化されました。この正月のチャレンジとして、中途で途絶えていた開発ガイドラインを仕上げてしまおうと思うほどには。
暗黙知をどのように文書化するかが重要です。ただの作業手順を超えた、より深い内容をマニュアルに反映させる必要を感じました。

その動機を頂いたのが『CHALLenGERS』の良さでした。
エン・ジャパンの皆さん、登壇者の皆さん、ご参加者の皆さん、ありがとうございました。

イベント後、終電ギリギリまで新宿で過ごしました。3次会か4次会まで参加したかは忘れましたが、ギリギリ帰れてよかったです。さすがに新宿で始発チャレンジや野宿チャレンジを敢行するのが『CHALLenGERS』のナイスチャレンジではないはず。

こちらにXポストまとめサイトを載せています。


kintone Café 神奈川 Vol.16に参加・登壇してきました


2023年12月16日に『kintone Café 神奈川 Vol.16』に参加・登壇してきました。
詳細は告知サイトをご覧ください。

今回の開催場所は、神奈川と静岡の境にある山北町。

kintone Café 神奈川は、今まで神奈川のあちこちで開催してきました。
今回、山北町を開催場所として選んだのは、夏に真鶴町で『kintone Café 神奈川 Vol.15』を開催したことがきっかけです。ご参加いただいた山北町の町会議員である高橋さんと意気投合し、次回はぜひ山北町でやりましょうということで今回の開催が実現しました。

静岡県に境を接する山北町は、首都圏からはかなりの距離があります。皆さんも山北町に来る道行きだけでそれぞれのドラマがあったようです。
私もそうです。
私は前日の夜、甲府で『よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.2』に参加していました。
甲府からどのようにして山北町に移動したかと言うと、まず、富士吉田市の小俣さんに富士吉田まで送ってもらいました。


そこで日が変わる寸前にチェックインした「ホステル富士山・結」さんで一泊し、翌朝の御殿場行きの路線バスで移動し、そこから数駅を御殿場線で山北駅まで移動しました。

小俣さんのおかげで、甲府から山北までの距離が意外に近く感じました。感謝しています!


山北駅は御殿場線に属しています。ところが、かつて丹那トンネルが開通するまでの山北駅は東海道本線に属していました。交通の要衝として広大な駅構内を機関車が行き交い、往時の駅はかなり賑わっていたそうです。
私も山北駅についてすぐ、駅そばにある鉄道博物館を訪れ、過ぎ去りし日々の山北の街の賑わいをしのびました。


駅前には、ロケセットと見紛うような建物が今も立っていて、かつての賑わいを今に伝えています。

そのような山北町も、今は神奈川でも屈指の過疎率の高さに悩まされています。

前回のkintone Café 神奈川は、真鶴町の町おこしとkintoneの可能性を追求しました。
今回も山北町の町おこしとkintoneの組み合わせを志しました。

山北町議員である高橋さんに紹介していただいた、山北駅近くにある山北町生涯学習センターが今日の会場でした。

今までのkintone Café 神奈川は、私が企画から司会進行から登壇まで関わっていました。
が、昨今の私のリソースは限界に近づいており、今回はかなりの担当をスタッフの皆さんにお任せしました。

藤村さんには企画全般や会場確保。
原田さんには司会進行。
加藤さんには「kintone Caféとは」の登壇。
根崎さんには自己紹介セッションの進行。
私は今回は登壇だけでした。
本当にみなさんには感謝です。


原田さんから開会の挨拶があり、和やかにスタート。今回は原田さんから司会と進行役に立候補してくれました。


続いて「kintone Caféについて」のパートを加藤さんから。
加藤さんは言うまでもなく、kintone Café 神奈川を立ち上げた張本人であり、kintoneの界隈ではFacebookの「kintone活用研究会」を主催する方として重鎮の存在です。


続いては、根崎さんの進行により来場されている全員に自己紹介を行ってもらう時間。

この日、来てくださった皆さんは多士済々。kintone Café 神奈川のスタッフとして活動していただいている皆さん以外にも、以前のkintone Café 神奈川に来ていただいた方や、今回が初参加の方など豊かな顔ぶれが揃っています。
中でも長野の軽井沢から駆けつけてくださった山本さんは神奈川県庁でDX推進に関わられているご縁で来ていただきましたし、小俣さんは昨日の甲府からの帰りの車の中で、私からのラブコールに応えて富士吉田から来てくださいました。
そしてもちろん山北町の皆さんも。ご参加の皆さん、ありがとうございました。


続いて「チャレンジの総量をあげるワーク」を藤村さんから。

アメリカからこのタイミングで聞こえてきたのが大谷選手の巨額の契約金による移籍。
その大谷選手が高校時代から掲げ、夢の実現のためのツールとして使っていたのがマンダラチャート。
藤村さんによるマンダラチャートを使ったワークは、まさに時宜を得た内容でした。

数人からなる四つの班に分かれ、班ごとに皆で考えるチャレンジを決めます。続いてそのチャレンジのための要素を決めます。さらに、その要素を満たすたのための方法を考えます。
このような構成でワークは進みました。


私が属する班では、山北町の魅力を考えるチャレンジを考えました。四人で考えると色々と出てきます。
全国津々浦々。人のいるところに文化あり。どこが劣っていることはありません。優劣を比べるなど論外。山北町も同じ。
今日も山北町を憂い、希望を語る人々が集まっています。こう言う人がいる限り、街はまだ大丈夫なのです。

その思いを乗せて、高橋さんから山北町の魅力を語ってもらいました。
「山北のお峯入り」というユネスコの無形文化遺産に選ばれた山北町の民俗芸能について詳しく語っていただきました。
高橋さん、前回からのご縁もあわせてありがとうございました。

この「山北のお峯入り」について、私は今回山北町に来るまで、全くその存在を知らずにいました。
全国に残された風流踊りの一つとして、「山北のお峯入り」があるそうです。
この風流踊りにkintoneを絡めることで、どういう風に山北町の役にたつのかはまだ想像がつかないのが正直なところです。

私に何ができるのだろうと考え、それを頭に残したまま、休憩を挟んで私の登壇の番になりました。


今回の私の登壇資料は時間がなかったため、真鶴で使った資料の焼き直しでした。真鶴の文字を山北に変えただけ。
でしたが、この日の皆さんの自己紹介を受け、山北町の農業にkintoneがどう活用できるかについてワークの間と休憩時間を利用して内容を盛り込みました。

山北町から出席された方々は、kintoneのことをあまりご存じないようでした。そのため、kintoneについての説明に加え、来られた方の課題に合わせて農業とkintoneの可能性について様々な事例をお伝えしました。皆さんの心に響いてくださったのであればよかったです。
ただ、反省点もあります。「山北のお峯入り」をkintoneにどうつなげるかを話の中に盛り込めませんでした。これは、今後山北町とのつながりの中で模索してきたいと思っています。

私が話し始めた直後に、次の登壇者である一般社団法人かながわ地域振興会の瀬戸理事長が会場にお越しになり、入れ替わるように山本さんが軽井沢に帰られました。山本さん、遠くからありがとうございました。


私の登壇に続いては瀬戸理事長から。瀬戸理事長は、山北町にお住まいで地元のことにもさまざまに関わっておられます。

その思いと熱量は熱く、衰退する街をもう一度盛り上げたい、街のために力を尽くしたいとの気概を感じました。
山北町にも高橋さんだけでなく、瀬戸理事長のような街のためを思う志のある方がいらっしゃることが、本当に心強く思います。
懇親会でも瀬戸理事長とは様々なお話をしました。その中でもお話しされていましたが、山北町の残念なところは、行政側のご担当者がこうした場に出てこないところです。
だからこそ、民間で頑張るしかない。そんな瀬戸理事長の覚悟が垣間見えるセッションでした。
瀬戸理事長、ありがとうございました。


続いてのセッションは、ぴょんさんによる「kintoneリスキリングを進めるコツ5つ」です。
ぴょんさんは12月いっぱいをもって働いていた瀬戸理事長の下から退職し、新たな道に進まれるとか。
そのような状況で上司を前にして、組織への提言とも取れる内容を話すぴょんさんの大胆さは素晴らしい。そして、それ以上に瀬戸理事長とぴょんさんの間の信頼関係の深さが垣間見れる好セッションでした。

組織の中間にいる人たちにとって、ぴょんさんのような動きは煙たかったのでしょうか。折り合いが悪かったのでしょうか。私のような外野がぴょんさんの退職についてあれこれいうことは控えます。
が、ぴょんさんと瀬戸理事長の間には確かな信頼関係を感じました。そして、ぴょんさんのセッションを受け止める瀬戸理事長の器の大きさを感じるとともに、瀬戸理事長こそ、kintoneエコシステムの考えやダイバーシティ、多様な働き方へのご理解をお持ちで、かつ、とても柔軟な思考の持ち主だという確信を得ました。

今回印象に残ったことの一つが、この瀬戸理事長とぴょんさんの関係性と、ぴょんさんから瀬戸理事長へ託されたバトンの重さでした。

ぴょんさんによると、今回のkintone Caféで瀬戸理事長と私をお繋ぎしたかったそうです。
それはこの後の懇親会で存分に発揮されました。ぴょんさん本当にありがとうございました。


続いて最後を飾ってくださるのが山路さん。

山路さんは、夏に真鶴で行った『kintone Café 神奈川 Vol.15』で当日の朝にイベントの存在を知り、都心から真鶴まで駆けつけてくださったフットワークの軽さを持ってらっしゃいます。
今回、山北町だけでなく、全国に通じる地域活性化のためのkintoneを使ったビジネスプランについて語ってくださいました。大学を出てすぐと言うのに、早くもビジネスプランを考えられるその行動力と頭脳がとても頼もしい。

山路さんのこれからが楽しみですし、その行動力に惚れて、今回の『kintone Café 神奈川 Vol.16』をもって、山路さんにはスタッフに加わってもらうことになりました。山路さん、ありがとうございます。

今回をもってスタッフに加わってくださったのは山路さんに加えて中さんもです。中さんは小田原、真鶴そして山北と3回連続でkintone Café 神奈川に参加してくださっています。本当にありがとうございます。
次回から一緒に活動していきましょう!


皆さんの刺激的な登壇内容を受け、予定外であったにもかかわらず、急にLTをしたいと手を挙げたのが藤村さん。
「つながる、しょうなん」と言うタイトルで、今進めていらっしゃるビジネスモデルについて大いに語ってもらいました。
皆さん、本当にこういうビジネスプランの構築がお得意です。私はどうも頭脳が0→1のタイプではないようで、1→10のタイプです。なので、なおさらビジネスモデルを考えつき、その実行に向けて動ける皆さんがうらやましいです。藤村さん、今回はいろいろとありがとうございました。

さて、皆さんのセッションが盛り上がったため、最後に予定していたディスカッションは懇親会に持ち越すことに。


会場撤収の都合もあり、慌ただしく集合写真を撮り、無事に撤収も終えました。


続いては駅前の「ヤマキタバル」さんへ。先ほど駅前で風情のある建物と目を留めた場所こそが懇親会の会場でした。


kintone Caféといえば懇親会。いつも楽しいのですが、今日も楽しかった。
楽しいだけではなく、皆さんの熱い思いをたくさん聞けましたし、語り合えたのがよかった。
私も瀬戸理事長やぴょんさんとはかなり長く語らせていただきました。

普段はこうした場にはほぼ出ないという瀬戸理事長がかなり残ってくださったこと自体が、今回のkintone Caféの素晴らしさを物語ってくれます。
私も来年、経営に加えてこうした活動をよりしていきたいと強く感じました。山北町や真鶴町に対してどういう価値を提供できるか考えます。


今回、山北町でのkintone Café 神奈川に集ってくださったみなさん、心からありがとうございました。
次は相模原市を予定しています。今回の成功を受けて、全神奈川県市区町村でやる目標を公表しました

こちらからポストまとめをご覧ください。


よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.2に参加してきました


2023年12月15日に『よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.2』に参加してきました。


会場は甲府市にあるWOODSHEDで、『よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.0』の懇親会でも利用したことがあります。今回の『よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.2』は、その隣接するイベントスペースで開催しました。

今回は予定では10名強の参加者がいることになっていましたが、何人かがインフルエンザなどの流行病にかかってしまい、集まったメンバーは五名でした。


五名とはいえ、すでにVol.1を開催済みだったので、前回と同じやり方を踏襲しました。
前回は初めてだった事もあり、みなさまもお互いの様子を見ながらの開催でした。が、今回はそれがなくスムーズにいったように思います。

今回は、参加者の中から2人に使用しているkintoneプラグインの活用事例について発表していただきました。少ないメンバーだったゆえに、とても濃密かつ有意義な発表と質疑ができたように思います。

この前の日に、kintoneエバンジェリスト関係の集まりがありました。そこで私も少しだけLTで話をしましたが、この山梨の『よっちゃばれっ kintone 無尽』について質問をいただきました。
そこでもお話ししましたが、なぜkintone Café 山梨以外に山梨限定のイベントを立ち上げたかは、こちらのあかねさんのエントリーにも書かれています。

kintone Caféはオープンを旨としていますが、この『よっちゃばれっ kintone 無尽』は山梨にご縁がある方限定です(厳密には私は参加資格がありません。が、妻が山梨のちいクラオーガナイザーであることと、いずれ山梨移住を検討しているため、混ぜてもらっています)。

完全にクローズドな形式を理想とはしていませんが、kintone Café のようなオープンな場は人数も多く、年に一度か半年に一度だけ会うような一期一会のご縁になってしまいます。
このようなクローズドイベントではkintoneの具体的な活用法やノウハウについてより深く学ぶことができます。このように小規模な形式により、参加者同士の絆が深まったと感じています。


特に懇親会や飲み会では、会話が通常4、5人の小グループに分かれがちです。今回は懇親会も5名で行いました。そのため、より仲間意識も醸成できたように思います。
その結果、kintone Café 山梨に向けての好影響もあったように思います。

いうまでもなく、地方にとって外との交流は大切です。
そうした交流はkintone Caféに担ってもらおうと考えています。加えて、仲間意識を必要とする地方のkintoneプレーヤーが集える場所を、より頻繁に催してもよいと思うのです。
他のkintone Caféの支部によっては、地元の県内だけで大人数で集まれるところもあるでしょう。けれども、まだ山梨はそこまでの人数が集まっていません。少しずつ草の根からイベントを積み重ねていくことを目指しています。
もしそうした課題を感じていらっしゃる地方のkintone Caféの運営者の方は、こうしたクローズドなイベントも試してみるとよいかもしれません。

私も少しずつ山梨でこういうイベントを積み重ねていく予定です。
私にとって、『よっちゃばれっ kintone 無尽 Vol.2』は2023年12月2日の『ビルド山梨』に続いて今月2回目の山梨限定イベントです。
この後も、少しずつ来年の6/29の地域クラウド交流会に向けて、今回のような小規模ながら意味のあるイベントを通じて準備や仲間意識も整えていきたいと思います。
もちろん、これらの活動を通じて、kintoneに基づく交流と学びを維持することが私たちの目標です。

今回集まっていただいた皆様、ありがとうございました。


Ship Vol.2に参加してきました


2023年12月8日に『Ship Vol.2』に参加してきました。

会場はサイボウズ社本社。前日のMOVED MeetUpも同じ場所だったので、二日連続の訪問です。

今回のShipへの参加は私にとって初めてです。4/21にVol.1が催された際は、私に参加する余裕がなかったため、弊社のメンバーに代わりに参加してもらいました。

あれから約8カ月近く経ち、弊社の状況にも変化が生じました。
そして私自身の考えも変化しました。

どう変わったかと言うと、kintoneシステム開発においてJavaScriptを主に使ったカスタマイズの限界を悟りました。

つまり、もう、案件の数が増えすぎて、JavaScriptだけで対応しきれなくなりました。
そもそもkintone自体が、容易に変化するお客様の仕様に柔軟に対応することを前提にしています。kintoneが変わるなら、カスタマイズ要件も頻繁に変わります。
どれだけ要件定義を入念に行ってもそれは変わりません。お客様自身が確定させたつもりの仕様も、社会情勢の変動によって変更を余儀なくされます。しかもその速度はますます速まっている昨今です。
kintoneシステム開発のやり方もアジャイル開発の考えが主流になっている今、いちど決まった要件が覆らないかつての常識は通用しません。
そして、JavaScript開発ではどうしてもその速度においてプラグインにかないません。つまり、JavaScript開発を続けていると、いつまでたっても生産性が上がりません。

弊社はJavaScriptで頑張ってやってきました。うちのメンバーもJavaScript開発では多層Promiseを扱った実装もこなしてくれるようになっています。
が、今年に入ってエンジニアの育成が必要になった途端、JavaScriptを書く前提の育成の速度ではプラグインに及ばない現実にやられました。
ということは、JavaScriptでやり切れるとすれば、最初からスキルのあるエンジニアを抱えている場合のみです。
この半年でその現実を痛感しました。

JavaScriptに成り代わり、kintoneのカスタマイズを行う手段はいろいろとあります。大きく分けるとプラグインか外部サービスでしょうか。
外部サービスは著名なところではgusuku Customineやトヨクモシリーズがあります。
一方、プラグインは有償無償を問わず、各社様から多種多様のプラグインが提供されています。

krewDataやkrewSheetは、一つのプラグインだけで、アプリ連携やデータ連携処理を何重にもつなげて行えることが特徴です。
と、偉そうなことを書いていますが、実は私がkrewDataを触り始めたのはつい最近です。この半年どころか、2カ月以内です。

gusuku Customineは5、6年ほど前から触っていたにもかかわらず、krewDataを触るのが遅れたのは、弊社のお客様が使っていらっしゃらなかったことが理由です。

ところが、今年になって二つの案件でkrewDataを扱うことになり、私も実際に触ることになりました。そして、その機能に舌を巻きました。

実際、krewDataはよくできていると思います。
フローをつなげていき、上流の設定値が変わったら、連結される下流のフローに一気に反映する点もなかなか魅力的です。
慣れてくると、JavaScriptよりもかなり簡単です。

正直にいうと、krewDataで実現できることはJavaScriptでも書けます。フローの連携もできます。
ところが、案件によっては、複雑な連携を何十にも連ねる実装をJavaScriptで書こうとするとかなりのコード量になるでしょう。
その中のどこか1カ所でもPromiseのReturnを置く位置を間違えれば、またはResolveやRejectの値を間違えれば、途端によくない結果を招きます。

また、せっかく実装してもお客様側の仕様が変更になると、その全てがやり直しになってしまいます。
krewDataは、そうしたコーディングにまつわるあらゆる手間を省いてくれます。私がkrewDataの機能に舌を巻いたのもそれが理由です。

上記のようないきさつをへて変化しつつあった私の心を待っていたかのように、今回、Ship開催のアナウンスがありました。
そして、私自身がまだグレープシティ、現在のメシウス社の文化や社風を十分に理解していません。
そこで、今回はShipに参加しようと思いました。
ところが、私の調整がなかなかつかずにいるうちに、ページからShipが申し込めなくなってしまいました。

今回は運営するメシウス様のご好意で、後から追加枠として入れていただけることになりました。感謝いたします。

さて、今回はサイボウズ社27Fに繁るシンボル「サイボウ樹」の前に集ってのセミナー形式。私にとってこの形式は久々です。


最初にメシウス社の佐藤さんと大江さんより開会の挨拶。


そして、株式会社ZOZOの新井さん(あーけん)からは「krewDataのすゝめ」。
ふむ、Char関数はVBAを扱う際にはよく使いますが、krewDataでも使えるんですね。
そして、膨大なデータチェック自体もkrewDataだけで完結できる可能性を見せてもらえたのは、まさにイベントならではの気づきです。あーけんさんに感謝です。


続いて、NPO法人チャリティーサンタの青山さんから「全国のサンタクロースを支えるkintone 開発」。
こちらは主にkrewSheetをお使いの事例でした。
krewSheetは、私も以前からお客様の案件によっては導入したりして使っていました。
Excelからkintoneにチャレンジしたお客様に、高いハードルを与えずにkintoneになじんでもらう際、krewSheetは最適なツールです。
krewSheetを使って運用を直観的にしながら、集計もkrewDataを効果的に使っていらっしゃる良い事例でした。
また、チーム応援ライセンスが適用できるユーザーはkrewシリーズが安価に使えるプランがあることを私はあまり認識していませんでした。この可能性を知った事も、ありがたい情報でした。青山さんに感謝です。


続いて、マルテー大塚の石井さんより「キントーンとアクセスの話」。
上に書いた通り、私はkrewDataを使っていて、kintoneではできなかったSQLを活用した可能性に驚きました。
kintoneではOUTER JOINもUNIONもできません。Group ByもHavingもそれを使ったデータ加工やアプリ連携をするにあたってはJavaScriptやAlaSQLなどのライブラリが必要です。
石井さんのセッションでは、こうしたSQLを起点としたさまざまな事例を取り上げてくださいました。
私もそうですが、RDBやSQLに慣れている者にとってkintoneの癖と呼べる点こそ、このSQL的なアプローチができない点です。
技術者にさらにkintoneを使っていただくうえで、石井さんのセッションは参考になるはずです。石井さん、ありがとうございました。


続いてメシウス社の佐藤さんより「krewのマーケチームではこうやって予実管理してます」。
これも、Excelでは直感的にできていたのに、kintoneでは直感的な操作ができないと考える人への好事例ですね。
こうした事例は、最終的なデータ加工や見せ方に関する部分なので、私もそこまで積極的にお客様に提案してこなかったのですが、より最後の一塩の意味をこめて、今後は提案していきたいと思いました。
佐藤さんには今回追加枠のご案内もいただきました。それも含めてありがとうございました。


さて、その後はkrewラベル付きのビールやジュースが配られ、交流タイムです。
5つほど属性ごとに分かれて集まってもらい、そこで輪になって語ってもらう趣旨がアナウンスされました。
さて、私の属性はkintone初心者ではないし、情シスでもありません。どちらかといえばkrewData初心者のようなもの。近くにたまたま近くにいたいた中尾さんと、どのグループに行きましょうかね~とのんきに話していたら、いつのまにかグループが定まっていました。なので、私は中尾さんに加え、同じようにはみ子になってしまったお二方と四人で話をしていました。


なるほど、こういう運営方法なのですね。理解できたところで、次の懇親会第二部の時間になりました。
ところが私はこの日の夜、横浜で忘年会の約束がありました。そのため、ここで辞去しました。

雰囲気も把握したし、また次の機会があれば参加したいと思います。メシウスさん、参加者の皆さん、ありがとうございました。


MOVED MeetUpに参加してきました



2023/12/7に『Moved MeetUp』に参加してきました。

参加した際の全体的な感想は、こちらのnoteに詳細に記載しています。

このnoteは弊社内部向けにイベントの翌日に書いたものを、二日後に公開する際にリライトしています。
その中で触れたとおり、最初の三つのセッションは遅刻して聞けませんでした。

そこで、参加者向けに限定公開された動画を後日見た後、当日の感想も踏まえて書き直したのが本稿となります。

上で取り上げたnoteの中でも触れましたが、会場で配布された冊子に記載されていた内容は、私の心に深く響きました。
冊子の中にはこのような文章がありました。
「一人で抱え込み、なんとか踏ん張ろうともがく日々が続きましたが、会社を畳む気はありませんでした。」
「当時の渋谷は起業家であっても経営者ではなかったのです。」
これらはMOVEDを創業した渋谷さんが創業時に味わった苦しみです。そして、冊子の中にはそこからの打開のストーリーが書かれていました。それらは、同じ経営者である私にとっても深く共感できるものでした。

冒頭の渋谷さんの基調講演「今日も、だれかの #きっかけ になる」を拝見したところ、冊子に書かれていた苦労についてはネガティブになるから、ということであまり触れておられませんでした。

これは適切な判断だと思います。祝うべきイベントの日にネガティブな情報を控えるのは理にかなっています。
ネガティブな情報は、イベントに参加した皆さんが帰り路に冊子を読むことで知ればよいはずです。
創業期の苦労を乗り越えたからこそMoved MeetUpが開催できるまでに至ったことが参加者に伝われば、余韻も増すというものです。

私自身もまさにその余韻を感じました。
私の場合は参加者の大半の方とは違い、先に冊子を読んでから渋谷さんの講演を拝聴しました。
でも、余韻は今も残っています。そして今も経営に難儀する者として、這い上がり、このようなイベントを開く良い手本を見せてくれたことに尊敬の気持ちしかありません。
志が真っ当で、戦略が正しい方向を向いていれば、会社は必ず上を向いて前に歩ける。そんな勇気すら与えてくれました。

そもそも私たちはなんのために会社を興すのか。そして活動するのか。
従業員の食い扶持を稼ぐのは必要ですし、組織に属することで将来のリスクから逃れられます。また組織の中でともに歩むことで不安も軽減されます。
ここまではイベントの中で小林さんが言及されていたマズローの五段階欲求説の中で低次の欲求として分類されています。

企業として食い扶持を稼ぐのは当たり前です。が、弊社も苦戦しているとおり、これすら実現することが難しいのです。
企業の生存率は資料によってまちまちですが、最初の創業期で少なくない企業の志が潰えていくのが現実です。

そのような当初の試練を乗り越えられたMOVEDさんが、次の段階に進むのは必然といえます。
尊厳欲求としての、他社から認められたいための活動。
自己実現欲求としての、自らの能力を創造的に生かしたいための活動。
それぞれ、五段階欲求説の中では高次の欲求として位置づけられています。

面白いのは、MOVEDさんの活動が自社メンバーに対してその欲求を満たせるようにしているだけでなく、「顧客」にもその欲求を実現してもらうための仕組みを備えていることです。

私たちシステム開発業者は、顧客の業務改善のためのシステム開発に従事します。
ところが今までのわが国ではシステムの目的が単にオペレーションを楽にし、業務効率を上げるためだけになっていたように考えます。つまり低次の欲求を満たすためのシステム開発でした。
もちろん、人によってはそこから独力で次のレベルに進む方もいるでしょうが、そのような方が少数派。

仕事とは組織の目的に沿うことが当たり前。個人の欲求などプライベートの時間で好きにやればよい。
そんな風潮において、MOVEDさんが顧客の高次の欲求を満たすことを提供する価値としておいていらっしゃることが新鮮でした。

それについては、次のセッションで詳細が明かされました。
地域支援部さんの「糸魚川をご存知ですか? MOVEDと市がタッグで挑む地域支援」
この活動こそ、その高次の欲求を自社メンバーと顧客に提供するものではないかと思います。

システム開発や人材育成を行う会社がなぜ地域支援まで携わるのか。
その理由こそ、私が常日頃考えている関心の対象です。

私は旅が好きです。旅をすることをそのものを仕事につなげたい。
ところが、私は旅とは関係ない企業に勤めました。そうすると、土日祝しか旅はできません。
その後、システム開発者として独立すると、なおさらそんな旅が不可能になってしまいました。
そもそも作家やライターにならなければそんな仕事はできない。

私にとっての自分の自己実現とは何か。それを考えた時、私はそれを旅においてしまうのです。システム開発ではなく。
地域支援こそ、旅をしながら、それを顧客への価値の提供につなげられるのではないか。
CLS道東やCLS高知でもそうした活動を実践されている方に多数お会いしました。

私にもそれができるはず。
私がMOVEDさんにお誘いされた際、7月の「糸と魚と川」に参加させてもらった理由もそこにありました。

今までにもワーケーションでいくつかの県に滞在してきました。それは旅の欲求を満たせて楽しかったのですが、私が行ったタイミングがずれていたこともあって、地元の方とのイベントでの触れ合いがなかなかできずにいました。
それがようやく昨年あたりから、CLS道東やCLS高知といったイベントで実現できるようになってきました。
その結果が「糸と魚と川」への参加として結実しました。この時にコジロウさんに撮っていただいた写真は今年の私のベストショットだと思います。

都会の者からこうした笑顔を引き出す。そして、地元にとって少しでも活性化へ協力してもらうための何かを引き出す。

MOVEDさんの活動が高次の欲求を満たすことにある証しといえます。

ただし、高次の欲求を満たすためには、私たちも努力が必要です。
そして、努力しようにも、独力ではなかなか難しい。
それをお助けするのがクラウドユニバーシティです。

クラウドユニバーシティの「kintone人材育成のポイントとは? 受講企業の本音トーク!」

では受講企業さん二社が登場し、その内容を受講者の立場から深堀しておられました。

kintoneの使い方を教えることの難しさは、私も実際にやっているからわかります。
弊社に入ってきたメンバーもそろそろ三年になりますが、うちに入る前に専門学校で半年ほど技術を学んだだけで、弊社の面接の際はkintoneの存在すらしりませんでした。
そんな彼も、いまや多重PromiseをJavaScriptで扱えるまでになりました。すでにkintone開発だけならほぼ任せられるようになっています。

ところが、そんな成功例はレアケースです。私が社運をかけてマンツーマンで教えた結果にすぎません。
実際、私が続けて人を雇った際は、雇った分だけかさむ人件費を稼ぐため、他の案件に追われて教育には時間をかけられていません。そして、悪循環に陥っています。

日常業務と並行してDX人材を育てるのは、システム開発会社ですら、容易なものではありません。
ましてや、システム開発を業務の軸に据えてない他の会社さんの場合、日常業務の合間に一からDX人材を育成しなければなりません。その大変さは察することができます。

さて、それ以降のセッションについては、上記のnoteでも触れたので繰り返しません。
どれも弊社や私にとって有用なものです。

今回、動画を見直したことで感じたことや学んだことを本稿に記しました。
それを踏まえ、来年の1月に予定されているMOVEDさんのイベントに参加する予定です。
冬の「糸と魚と川」では、高次の欲求をどのように伝えていくか。私自身の経験から得られた提案をワークの中で行えれば、それが私自身にとってもより具体的な実践結果として学びになると期待しています。そしてそれが弊社の今後の活動の糧になるはずです。

まずはMOVEDの皆様、参加された皆様、ありがとうございました。



kintoneで詰まった時の問題解決



kintone Advent Calendar 2023
の21日目の記事です。

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皆さん、kintone使ってますか!?

このページをご覧になっていると言う事は使っているはずですよね。

ユーザーとして利用する方、業務改善の道具として使う方、開発者として沼っている方、メシの種にしている方。それぞれだと思います。

システム開発に共通ですが、kintoneを使っていると、なんでや?と言うはまりポイントがあります。そのはまり方と、そこからの抜け出し方について、先日二つほど良い事例に出会いしました。
なお、本稿の内容は技術者として豊富な経験を積んでいらっしゃる方にはたわいもないものかもしれません。
が、システム開発に携わるのがkintoneが初めて、という方もいらっしゃるはず。そういう方向けに本稿を書いてみました。

2.cli-kintoneではまる問題

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一つ目の事例はcli-kintoneです。
皆さん、cli-kintoneは使ってますか?
コマンドラインからkintoneのデータを任意の場所に出力できます。添付ファイルも。
また、任意の場所のcsvファイルをkintoneにインポートもできます。もちろん更新も。
バッチ処理もできるのでとても重宝します。
cli-kintoneサイト

普通の環境であれば、cli-kintoneはすぐに使えるはずです。

が、とあるお客様の環境では、これが全くつながらなかったんです。
このようなエラーに弾かれていました。


[2023-12-01T09:00:00.000Z] ERROR: error: Client network socket disconnected before secure TLS connection was established


[2023-12-01T09:00:00.000Z] ERROR: AxiosError: maxContentLength size of Infinity exceeded


[2023-12-01T09:00:00.000Z] ERROR: error: 403: Forbidden


[2023-12-01T09:00:00.000Z] ERROR: error: unable to verify the first certificate

そのお客様の環境は、ビルから外に出る通信はまず設置されたファイアウォールによって制限されます。さらにインターネットを経由する通信は離れた場所にある情報センターを必ず通ります。そこではProxyサーバーが設置されています。
kintoneにはBasic認証、id/pw認証に加え、ipアドレス認証またはセキュアアクセスも使っています。要するに厳重な防備が敷かれているのです。

これらのパラメーターの値を変更することで、上記のエラーは変わります。

こういう場合、通常ならば情報センターに問い合わせをします。エラーになった時間帯のパケットの調査を依頼し、何の設定値がおかしいのか、何がパケットの通信を阻害しているのか。
端末からkintoneサーバーまでとその逆の通信経路を追っかけます。

ところが、膨大なパケットを日々扱っている情報センターに対し、ログを取って欲しいと安易に調査依頼をすることはできません。
かといってこちら側のエラーメッセージも原因を追求するにはあまりにも不十分なものです。コマンドプロンプトからpingコマンドやtracertコマンドやnslookupコマンドを打っても根本的な解決にはなりません。
そのため、解消にかなりの時間をかけました。五里霧中を歩むがごとき。

3.問題解決のケース1

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この時に私が採った問題解決手法は総当たりです。
問題解決の手法では山登り法と呼ばれるものに近いかもしれません。

cli-kintoneにはたくさんのオプションが設定できます。ユーザー認証情報、basic認証情報、proxy設定情報、証明書情報。
それらを全パターンの組み合わせで調べ、どの組み合わせパターンだとうまくいがないかを一つ一つ潰しました。
もちろん、そもそもの設定値が間違っているとつながらないので、それらは可能な限り知見を持つ方に事前に聞きました。

その甲斐あって、無事にcli-kintoneで接続に成功しました。

ただ、ここで言っておくべきは無闇矢鱈に試したわけではないことです。
上に書いた通り、cli-kintoneの公式サイトには接続にあたってのオプションが全て載っています。(–helpオプションに出てくるコマンドのうち先頭の二つはサイトには載っていませんが)

つまり、最初から試すべきパターンの上限枠は用意されているのです。後はこれらに基づいて組み合わせを試すだけ。

こうした総当たりを試すしかないパターンは、システム開発ではたまに起きます。
もし、五里霧中でどうしようもなくなった時も、ありうる組み合わせを全て試せば、必ず答えがあります。

総当たりを試す場合の判断基準は以下のとおりです。
・有識者から正しい設定情報を入手できること。
・パターンの上限を見定め、実行可能であること。
・自らのリソースで実行可能であること。
・システムに負荷がかからないこと。
・失敗によるデータ破損紛失の恐れがないこと。

それらが満たせれば、あとは根気よくパターンを試すのみです。

kintoneはプラットフォームです。幸いなことによほどのことがない限り壊れません。安心して試してください。
そして、kintoneもcli-kintoneもきちんとテストされた上でリリースされています。
設定値さえ正しければ、必ず何かのオプションで状況が打開できるはずです。
ぜひ頑張ってください。

ここでの問題解決の方法は、
・有識者から正しい設定情報を入手する。 ・・・正しい情報
・パターンの上限を見定める。 ・・・解決手段の見積
・システム負荷、データ破損を防ぐ。 ・・・影響範囲の確定

4.kMailerではまる問題

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続いて二つ目の事例は上の件と同じ日に問題解決しました。kMailerについてです。

トヨクモさんのkMailerはkintoneからメールを送ることのできるサービスです。
メールテンプレートアプリを設置し、メール履歴アプリを設置し、アドレス帳アプリを設置します。

メールテンプレートアプリや送信履歴アプリ、ログアプリはトヨクモさんがテンプレートを用意してくださっています。
テンプレートアプリについて

あとはそれらをkmailer専用の管理画面から設定し、生成されたJavaScriptをkintoneのアドレス帳アプリに組み込むだけ。

メールテンプレートアプリは、各レコードにメールのテンプレートを保存できます。
メール送信画面で、設定したメールテンプレートを呼び出し、必要に応じて手を加えれば、アドレス帳のレコードに応じた送信先にメールが送信されます。アドレス帳アプリの任意の項目の値をにタイトルや文面に差し込むこともできます。
とても便利なサービスです。

製品サイト

お客様が送りたいメールはビジュアルを整えた形。クリスマスメールが送りたいの!
当然、メール内には季節感あふれる画像も添付します。つまり、HTMLメールです。

メールテンプレートを設定する際も、HTMLメールを前提にビジュアルを整えたい。それは当然ですよね!

ところが、トヨクモさんにご用意いただいたメールテンプレートアプリの中にある本文を格納するフィールドは<文字列複数行>フィールドです。
<文字列複数行>フィールドだと、見栄えが整えられません。そこで私はフィールドコードを変更した上で本文を<リッチテキスト>フィールドに格納するように変更しました。

これにより、お客様がメールテンプレートアプリで見栄えを整えられるようにしました。あとはメール送信画面からテンプレートを呼び出し、必要に応じて微調整を行ってもらえます。
お客様のご要望を満たせてばっちり!

・・・とは、いきませんでした。

まず、一つ目の問題。

お客様のご要望は、ビジュアルのメール本文に画像を含める事でした。
ところが、kintone上の画面上では画像が添付できるのに、保存すると画像が消えてしまいます。<リッチテキスト>フィールドを普段使っていない私の無知がばれてしまいました。
ということは、お客様は毎回メール送信画面上で画像を添付し直さなければなりません。これは大変。

しかもテストメールを送ってみたところ、添付されている画像の代わりにエンコードされた文字列が延々と連なっています。
いやぁぁぁぁぁぁぁ!!もはやホラーです。

ホラー以前にそもそもメールとしての根本からあり得ない状態です。それでいながら、宛先によってはきちんと画像付きのメールが送信できているのが謎。

二つ目の問題は、項目の差し込み機能がうまく動かないことが発覚したことです。
メール送信画面ではアドレス帳アプリの任意の項目を画面から差し込めます。
項目を差し込むことによって同じ文面のメールを送っても、差し込み項目の値に応じてメールの文面は変わります。名前とか。
差し込み機能は多くのお客様にメールを送信するお客様にとっては欠かせない機能。ところが、この差し込み機能がうまく動かなかったのです。

メール送信画面上で差し込み設定するときちんとレコードの値が差し込まれるのに、メールテンプレートアプリから持ってきた本文の差し込み設定が効かず、メールのプレビューにはカッコつきのまま表示されてしまうのです。
{{姓}} {{名}} 様
のような感じで。

これだと、メールテンプレートアプリが活用できません。そして、お客様は毎回メール送信画面から差し込み設定と画像添付設定をし直さなければならない。これは問題です。

5.問題解決のケース2

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この疑問をXにポストしてみたところ、トヨクモのとある方が拾ってくださいました(感謝!!)。そしてしばらくやりとりさせてもらいました。すると、理由が解決しました。
要するに、私がメールテンプレートアプリ上で本文を格納するフィールドを<文字列複数行>から<リッチテキスト>に変えたことが一連の不具合の理由のようです。

私の失敗としては、以下の文章を読み逃していたことです。
「メールテンプレートアプリは、アプリテンプレートの構成のまま利用することを想定しており、変更を加えた場合の挙動は保証しておりません」
ちゃんと書かれてる! 私がここを見逃していたことが全ての敗因でした。

なお、一連の不具合については、メールテンプレートアプリの本文を格納するフィールドを<文字列複数行>にもどしたことで解消しました。

ただし、まだ問題が残りました。
それは、メールテンプレートアプリにビジュアルのメールを設定できなければ、お客様の効率が著しく落ちる点です。

お客様はHTMLタグが分かりません。そのため、お客様によるメールテンプレートの設定は不可能です。
また、kMailerの「ホーム > メールテンプレート一覧」からはHTMLプレビューも可能です。が、お客様にはできる限りkintone内で完結していただきたいと思うのは人のサガ。
送信予約を見るときはkMailerを使わざるを得ないとしても、kintone側でメールテンプレート作成から送信先のレコード抽出、メール送信までを一気通貫でやり切りたい!

そこで、今回は、私の方でメールテンプレートアプリのレコードを保存したタイミングで、
<リッチテキスト>フィールドの内容を<文字列複数行>フィールドにHTMLタグ付で転記するJavaScriptを作りました。

それによって、お客様がビジュアルのメールをご自身で構築できるようになりました。

また、画像についてはレイアウトがだいたい決まっていました。そのため、オンラインストレージ上に該当する画像を格納してもらい、メールテンプレートアプリの本文の <img src=””> タグにそのurlを設定することで解決しました。
このファイル名は常に同じにしてもらうか、または、下図のようにメールテンプレートアプリのリンク項目を入力してもらうようお客様に依頼しました。ストレージから得られた共有urlはそのままでは使えないため、変更してもらうための注記を加えた上で。

まずは無事にクリスマスメールが送れそうです。よかったよかった。

さて、反省しなければ。
私の反省は、
・kMailerのサイトを熟読していなかった。
・予断に基づいた構築に走っていた。
・kintoneの柔軟性を過信していた。
でしょうか。

ここでの問題解決の方法は、
・基礎となる情報ソースを読み返す。  ・・・基礎情報の重視
・自らの予断を見直す。  ・・・認知バイアスの修正
・有識者からの助言を得る。 ・・・多面的な視野

この3点です。

6.kintoneで一度開発してみてください

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他にも、kintoneでトラブるケースはたくさんあります。
・ユーザーの要望をまとめないままに実装に走ってしまい、ヒアリング不足で変更・追加要望が土壇場で相次ぐ。
・kintoneの性能を甘く見積もっていて、特定の端末でしか限界値テストをせず、本番でトラブる。
・ユーザーの要望に対して過度なカスタマイズをしてしまい、あとで自分の首が絞まる。

どれもが、かつてやってしまったことのある失敗です。
全て、ひいひい泣きむせびながらリカバリーしました。汗顔のいたりです。

ですが、これからkintone開発に入っていただく方は、安心してください。
kintoneはプラットフォーム上で動きます。自分でハードウエアや基盤を用意する必要がないのがkintoneの良さ。簡単には壊れません。いろいろと試して、経験値をためていける環境がすでに用意されているのです。
ただし、ドキュメントはきちんと読んでくださいね。

さらには、システム構築の思考フレームワークというべき「kintone SIGNPOST」もあります。
kintone SIGNPOSTページ
この考えはkintoneだけでなく、既存のシステム開発でも活かせます。システムが無縁でも業務改善に役立ちます。

また、なんといってもkintoneには多くの開発者やユーザーがいます。そうした方々が豊富な知見を日々あちこちでアップしてくださっています。つぶやきで動画でブログでセミナーでユーザー会で。
たまに、この記事のようにしくじり先生よろしく失敗談を書いてくれる人もいます。

ぜひ、kintoneを使って業務改善の当事者として、システム開発の当事者として楽しさを味わってください!


Cybozu Days 2023



今年もまた、Cybozu Daysに参加してきました。去年と比べてあまり大きな変化は感じられませんでしたが、一つ大きなトレンドとしてAIを活用した技術が多く取り上げられていたことが印象的でした。

特に注目すべきはAIの進化とそのビジネスへの活用でした。セッションや展示ブースでは、様々な業種でのAIの導入事例や新しい技術の展示が行われ、その進歩に驚かされるばかりでした。企業の生産性向上や業務効率化に寄与する具体的な事例が多く紹介され、今後ますますAIがビジネスの中心的な要素となることが予測されます。

また、私自身も来年はCybozu Daysに出展者として参加する予定です。今回のイベントを通じて、AIを活用したコミュニケーションシステムを開発し、それを来年度のイベントで披露したいと考えています。

このプロジェクトを通じて、新しいアプローチやツールを提供することで、参加者たちとより深いコミュニケーションが生まれれば良いと思っています。

まだまだ未知の領域ともいえるAI技術の進展が注目されていますが、どのようにそれをビジネスに活かし、新しい価値を提供していくかが今後の課題となりそうです。


弊社の新サービス(k-Report帳票統合サービス)を開始します


アクアビットから帳票出力の新サービスを開始のお知らせです。

その名も「k-Report帳票統合サービス」

kintoneから出力可能な帳票発行プラグインの「k-Report」。
k-ReportのAPIを活用し、複数アプリから出力する帳票を一つのアプリから統合して出力することを可能にします。

弊社もkintoneをより便利にする各種サービスについて、これからも取り組んでいきます。

何卒よろしくお願い申し上げます。


Cybozu Days 2023 に行ってみた


■Cybozu Days 2023 全体について
一昨年は出展担当での初参加、昨年は不参加、今年は一般参加者目線での参加となった。

初参加時には会場のテーマパークのような雰囲気に驚いたが、さすがに2回目となると
慣れてきた。
ただ、各展示エリアから結構大きなボリュームでの展示説明は相変わらず、
もう少し他のエリアの迷惑にならない音量にできないものか。

トレンドとしては、伴走を強く推しているブースが多かった。
あと、全世界的に話題の、「ChatGPT」を取り上げたところ。
ChatGPTでkintoneのアプリ生成ができます、的な見せ方で。
ただ自分としては、まだ商用ベースには載ってきていないと見えた。
使用料をペイできるのかや、まず本当にkintoneに生かせるのかが正直疑問。
2年後くらいになれば、本当に有意義なものになる?可能性はあるはずだが。

■アクアビット出展内容について
2出展とも、引き続きIoTに関連した展示。
料理の鉄人を模したパネルもユニークで、目は引いたと思う。
半面、何を展示しているのかがはっきりしないと感じた。
次回は、奇をてらうような展示ではなく、正攻法でいくべきではないか。
これまでとの違いで、逆に話題性あるかも。
とにかく、パネルで一目で展示内容がわかるのが、必須であると感じた。

■あとがき
展示担当者と違って、今回は立ちっぱなしでなく、休憩しながら見れたので良かった。
それでも、歩き回るのも疲れた。
来年度は、担当になることが予想されるので、デイズ後にも生かせるものを考えたい。
(斉藤さん)


cybozu days 2023に行ってきました。


cybozu days、名前だけ知っていたのですが、今年初めて行かせていただきました。

以前IT関連のフォーラムに参加したことがあるのですが、内観から全く違ってどちらかというと、ピューロランドに
似ているなと思いました。威圧感が全く無くぱっと見てわくわくするような内観でした。

kintoneグッズやお弁当までいただけてサービス満点で、このcybozu daysにとても力を入れているのだなと思いました。
もちろん展示内容はcybozu製品に関連するサービスやシステムで、各企業パネルや実操作できるPCを置いて分かりやすく
表示されていました。

私はkintone関連のプラグインやサービスのブースを中心に回っていました。色々なカスタマイズや出来ることが色々あり、
ネットで調べるよりも実際に見て説明を聞く方が目に入りやすく理解が早かったです。kintoneを使用している方にとっては
ブースを回ることでkintoneで出来ることが広がると思います。

大手のところでは、芸人さんが来られてサービスの説明をされていました。
私は子供の迎えに行かないといけないため、4時間滞在して帰宅しましたが、まだまだ見るところが多く、kintoneに興味がある方は
一日中楽しめるものだと思いました。(前川さん)


ChatGPTにkintone アドベントカレンダーのネタを聞いてみた


kintone Advent Calendar 2023の5日目の記事です。

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今年もこの季節がやってまいりました。Advent Calendarです。
今年もAdvent Calendarにエントリーしようと思ったところ、まだカレンダーができていませんでした。
そこで、私がその場で作ってみました。

ところが、作ったはよいですが、私も作りっぱなしで放置していました。
昨日、思い出してアクセスしてみたところ、枠は結構埋まっていましたが、6日ほど枠が余っていました。しかもそのうち一つは昨日。

折角作ったのだから、枠が埋まった方がうれしいわな、というわけでエントリーするためのネタをChatGPT氏に聞いてみました。
返ってきた答えを今後も皆様のお役にたてるため、5日枠の埋め草としてアップしてみます。

2.ネタを聞いてみた

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kintone Advent Calendarに書くべきネタを最近の技術動向も含めて教えてください

「kintone Advent Calendar」に寄稿するためのネタを考える際、最近の技術動向を考慮に入れることは大切です。2023年の技術トレンドを踏まえて、以下のいくつかのアイデアを提案します:
1.kintone と AI の統合:

最新のAI技術(特に自然言語処理や機械学習)をKintoneのデータ管理や自動化プロセスに統合する方法について探求。
AIを利用して、ビジネスデータの分析や予測、ユーザーエクスペリエンスの向上などについて説明。

2.クラウドコンピューティングとkintone:
クラウドサービスとの統合、特にAWS、Azure、Google Cloudなどのプラットフォームとの連携について。
クラウドベースのデータストレージ、セキュリティ、スケーラビリティの利点をKintoneユーザーにどのように提供できるか。

3.モバイル技術の進展とkintone:
5G、エッジコンピューティングの進展によるKintoneのモバイルアプリケーションの強化。
モバイルファーストのアプローチと、ユーザビリティやパフォーマンスに関する最新の技術動向。

4.kintoneでのセキュリティとプライバシー:
GDPR、CCPAなどのデータ保護規制への対応。
エンドツーエンドの暗号化、多要素認証など、最新のセキュリティ技術の統合とベストプラクティス。

5.ブロックチェーンとkintone:
ブロックチェーン技術を使ったデータの透明性と追跡可能性。
スマートコントラクトや分散型台帳技術(DLT)を利用したビジネスプロセスの自動化。

これらのトピックは、最新の技術動向に基づいており、kintoneプラットフォームのユーザーにとって興味深い内容になるでしょう。また、これらのアイデアは、具体的な事例や実装方法を提供することで、より実践的な洞察を提供できます。

なるほど。列挙された内容は確かにkintoneのこれからを占う上で必要ですね。ちなみに、IoTとの連携は欠かせません。ここでは言及していませんが、「モバイル技術の進展とkintone」について深堀りして聞いてみたら、エッジコンピューティングについて触れてくれました。そのやりとりは以下に載せています。

3.kintone と AI の統合

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kintoneとAIの統合について、もう少し詳しい説明をお願いします

kintoneとAIの統合について詳しく説明します。kintoneはカスタマイズ可能なビジネスアプリケーションプラットフォームであり、AI技術との統合により、ビジネスプロセスの自動化、効率化、そしてインテリジェンスの向上が可能になります。以下に、kintoneとAIの統合の主な側面をいくつか挙げて説明します:

データ分析とインサイトの抽出
予測分析:
機械学習モデルを使用して、kintoneに格納されたデータからトレンドやパターンを特定し、ビジネスの意思決定を支援します。
カスタマイズされたレポート: AIアルゴリズムを活用して、ユーザーのニーズに応じたダイナミックなレポートやダッシュボードを生成します。

自然言語処理(NLP)
チャットボット: カスタマーサポートや内部のFAQシステムとして、チャットボットをkintoneに統合し、自然言語での問い合わせに自動的に応答します。
テキスト解析: NLPを使用して、kintoneに格納されたテキストデータから有用な情報を抽出し、分類します。

オートメーションとプロセス改善
ワークフローオートメーション: AIを利用して、繰り返し発生する作業の自動化や、複雑なビジネスプロセスの最適化を行います。
予測的メンテナンス: 機械学習を使って、kintoneで管理されている機器やシステムのメンテナンスニーズを予測します。

カスタマイズとユーザーエクスペリエンスの向上
パーソナライズされた体験: ユーザーの行動や好みに基づいてカスタマイズされたUI/UXを提供します。
音声認識と制御: 音声コマンドを通じて、kintoneのアプリケーションを操作する機能を統合します。

実装方法
API統合: kintoneのAPIと外部AIサービス(例:Google Cloud AI、IBM Watson、Amazon SageMakerなど)を統合し、必要なAI機能を実装します。
カスタムアプリ開発: kintone上でカスタムアプリケーションを開発し、特定のAI機能を組み込むことも可能です。

kintoneとAIを統合することで、ビジネスプロセスをよりスマートかつ効率的にすることが可能です。これにより、時間とコストの節約、意思決定のスピードアップ、顧客満足度の向上などの利点が得られます。

ワークフローオートメーションの部分はAIエージェントを指しているのでしょうね。このくだりは納得です。

4.クラウドコンピューティングとkintone

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クラウドコンピューティングとKintoneについて、もう少し詳しい説明をお願いします

kintoneとクラウドコンピューティングの統合について詳しく説明します。クラウドコンピューティングはリソースの柔軟性、スケーラビリティ、コスト効率という点でビジネスに多くの利点をもたらします。kintoneは既にクラウドベースのプラットフォームであり、さらに他のクラウドサービスと統合することで、その機能性と柔軟性を高めることができます。

主な統合ポイント
データストレージと管理:
kintoneを主要なクラウドストレージプロバイダー(例:Amazon S3、Google Cloud Storage、Microsoft Azure Blob Storage)と統合して、大量のデータを安全かつ効率的に管理します。
クラウドベースのアプリケーション開発:
AWS LambdaやAzure Functionsのようなサーバーレスコンピューティングサービスとkintoneを統合して、オンデマンドでスケーラブルなアプリケーションを構築します。

セキュリティとコンプライアンス:
クラウドサービスプロバイダーが提供するセキュリティ機能(暗号化、アイデンティティとアクセス管理)を利用して、kintone内のデータを保護します。
GDPRやCCPAなどのコンプライアンス要件に対応するために、クラウドプロバイダーのコンプライアンスツールを活用します。

ビッグデータ分析と機械学習:
Google BigQueryやAmazon Redshiftのようなクラウドベースのビッグデータ分析サービスを使用して、kintoneのデータを分析し、洞察を得ます。
AWS SageMakerやAzure Machine Learningのような機械学習プラットフォームと統合し、データ駆動型の意思決定をサポートします。

実装方法
API統合: kintoneのAPIとクラウドサービスプロバイダーのAPIを統合して、データの双方向流れや機能の相互作用を実現します。
カスタムコード開発: クラウド機能を活用するためのカスタムコード(JavaScript、Pythonなど)をkintoneアプリに組み込みます。
プラグインとアドオン: クラウドサービスに対応するプラグインやアドオンをkintoneに組み込むことで、ユーザーは追加の設定なしでクラウド機能を利用できます。

kintoneとクラウドコンピューティングの統合により、ビジネスプロセスがより効率的かつ柔軟になり、データ管理、セキュリティ、ビジネスインテリジェンスの面で大きなメリットを享受できます。また、この統合は、企業がリソースをより効果的に利用し、イノベーションを促進するための道を開きます。

カスタムコード開発の中に「カスタムコード(JavaScript、Pythonなど)をkintoneアプリに組み込み」という記述がありますが、Pythonは外部サーバーで動かすはずなので、kintoneアプリに組み込むという記述は誤解を与えるように思います。
それと、「クラウドサービスプロバイダーが提供するセキュリティ機能(暗号化、アイデンティティとアクセス管理)を利用して、kintone内のデータを保護」という記述も屋上屋を架す表現ですね。kinotne単体でもセキュリティ的にはやれる保護対策を施しているはずなので。