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2022年5月のまとめ(個人)


公私の「私」

●家族とのふれあい

§  総括 

コロナウイルスは終息に向かっているようです。まずはおめでたいと思います。観光業が復活し、にぎわいが戻って欲しいと思います。但し交通渋滞はしない程度に。
あとは国際情勢です。ウクライナへの侵攻や北朝鮮の動静など、気になる報道が世を騒がせています。

そんな中、おかげさまで仕事は順調です。商談の機会を複数いただけているので、商談を名目にあちこちを訪れ、放浪癖を満たす毎日です。ただし、仕事込みなので道中は旅情に浸る間がないほどやりとりに追われています。が、今月はその出張を連休と組み合わせたので、充実した旅が出来ました。

仕事をこなしながら、合間に自分のしたいことができるような状況。私が求める理想まではまだまだですが、少しずつ前に進んでいます。
そろそろ体力と気力、知力にわずかずつですが衰えが生じてはじめています。今月は連休以外はあまり土日も外に行けていません。
私は仕事以外にもやりたいことをたくさん持っています。自分に残された時間の中で、それらがどれぐらいできるのだろうと考える日々です。

一昨年の九月に読んだ「DEATH」に書かれた人生の意味。私自身でも考え続けてきた生と死の意味を何度も考える毎日です。
人生は有限であり、残された時間はわずかです。無数の生がそれぞれの運命のもと、懸命に毎日を生きようとしています。私も仕事に一日の大半の時間をとられる毎日です。
知床岬の遊覧船の沈没事故やウクライナへのロシアの侵略では、将来が有為な方が巻き込まれ、命を落としています。世の無情と人の生の儚さを感じます。

私の人生もいつどこで突然の幕引きを迎えるかもしれません。昨年の下半期に切実に感じた生死に関する危機感。
道志村で行方不明になった女児の骨が見つかりましたが、昨年の遭難で私もそうなっていた可能性もあります。
今の命のありがたみを公私ともに忘れぬようにしながら日々を充実して送ろうと思います。

次女がミシュランの星付きのお店にはいっていますが、連日しごかれています。夜中に帰宅し、誰もいない家で一人で過ごすことに、家族のありがたみを感じてくれているようです。娘たちの事をフォローしながら、これからの人生を無事に過ごしてほしいと考える毎日です。

娘たちの葛藤や悩みも人生の大きな糧になります。私も悩める人として限られた人生の中で家族との時間を大切にしながら、自分に与えられた可能性と時間を精一杯使い切りたいと思います。

今月は家族とは一回お出かけしました。妻とは一回、妻と長女とは六回、妻と次女とはゼロ回、長女とは一回、次女とはゼロ回。

§  月表

・五月お出かけ

丈山苑、刈谷駅、名古屋駅、憩いこい きしめん JR名古屋駅 5-6番ホーム、東山線 名古屋駅、東山公園駅 (H17)、地下鉄 千種駅、藤一番 千種店、JR 千種駅、多治見駅、美濃加茂ステーションホテル、美濃太田駅、長良川鉄道 美濃太田駅、ミニストップ 坂祝町店、美濃加茂市役所分庁舎、美濃太田駅、太田宿 中山道会館、旧太田宿本陣門、太田宿 渡しの広場、御代桜醸造、中山道 太田宿、龍興山 祐泉寺 (美濃三十三観音第27番)、コノミヤ美濃加茂店、ブロンコビリー 美濃加茂店、北濃駅、道の駅 白山文化の里長滝、あゆパークレストラン里川、悲願寺、阿弥陀堂、阿弥陀ヶ滝、五稜滝、霧ケ滝、魚返橋の滝、前谷村定次郎顕彰碑、前谷白山神社、終着北濃駅、郡上八幡駅、長良川鉄道 美濃太田駅、美濃加茂ステーションホテル、美濃太田駅、大阪駅、甲子園口駅、甲陽園駅 (HK30)、ツマガリ 甲陽園本店、焼きたてのパン トミーズ 魚崎本店、浜福鶴吟醸工房、セブンイレブン 尼崎富松町2丁目店、富松城跡、正玄寺、JR福知山線脱線事故追悼施設 祈りの社、ヘアーサロンホープ、甲子園口駅、大阪駅、阪神バル横丁、阪神梅田本店、髭寿司、新大阪駅、東海道新幹線 新横浜駅、らあめん花月嵐、日吉神社、野津田耳鼻咽喉科アレルギー科、はま寿司、七面社、George’s Furniture 玉川学園店山梨宝石博物館河口湖オルゴールの森美術館ほうとう不動 東恋路店道の駅 かつやま小海公園谷村PA (上り)談合坂SA (上り)、麺処 花田、カフェCreatea、西郷隆盛像、上野恩賜公園、正岡子規記念球場、サトウハチロー旧居跡 (文京区弥生)、ラーメン燈郎、さるびあ図書館、サイゼリヤココデンタルクリニック、魚がし日本一、Starbucks、籠屋(秋元酒店)、狛江水辺の楽校、薬師池公園 蓮園、エースコンタクトとなりに。日本百貨店オールドヒッコリーカラオケ館 町田木曽店、金井遊歩公園、スーパー三和 金井店、きらぼし銀行 鶴川支店、Kitacos Cafe & Garden、Starbucks、味の民芸 本町田店、中華飯店 金華園、Pocket Mart、小野神社、洞昌院、太田道灌の墓、出雲大社 相模分祠、祖霊社、大國の名水、震生湖、震生湖公園、白笹稲荷神社、ハダノ浪漫食堂、千鳥ヶ淵公園、自由の群像、KAMUKURA DiNiNG、cafe CARREFOUR カルフール恵比寿ガーデンプレイスアトレ恵比寿はま寿司、御茶ノ水駅、ベーカリー ケルン、saltyoysterhouse、イオンスタイル上麻生、鶴亀松公園、Kona’s Coffee 新百合ヶ丘店セブンイレブン 町田本町田中町店、城山公園 (成瀬城跡)、セブンイレブン 町田真光寺店BigBoy 黒川店

・五月ツイート
https://togetter.com/li/1894642

§  家族とのお出かけ 家族で出かけたのは、上の年表で黄地に太字にしているイベントです。家族で出かけたのは、今月は一回です。

次女が家に帰ってきたタイミングで町田で買い物をし、その後オールドヒッコリーにピザを食べに行きました(5/15)。
また、その後は家族で数年ぶりにカラオケに行きました。どれも久々で楽しく過ごせた一日でした。

§  妻とのお出かけ 妻と出かけたのは、上の年表で桃地に太字にしているイベントです。今月は妻と二人で一回出かけました。


恵比寿でスマレジアプリコンテストの授賞式があり、授賞者として呼ばれていたのですが、このアプリをココデンタルクリニックに導入するため、妻にも来てもらいました(5/26)。


授賞式の後は近くのcafe CARREFOURで小休止。その後、妻と結婚式を挙げた恵比寿ガーデンプレイスを散策しました。今、大規模リニューアル工事中で三越やその他のお店が閉まっていたのが残念でした。

§  妻と長女とのお出かけ 妻と長女と出かけたのは、上の年表で緑地に太字にしているイベントです。今月は妻と長女との三人で出かける機会は七回ありました。

そのうち五回は、近所へ三人で食事に行きました。


あとは、河口湖を巡った旅です(5/8)。母の日の妻の希望で山梨宝石博物館と河口湖オルゴールの森美術館を訪れました。宝石博物館に展示されていた輝石の数々は美しく、妻も満足していたようでした。また、オルゴールの森美術館に訪れるのも久しぶりでしたが、見事な音色と精細な細工のオルゴールの数々には感嘆させられました。オペラ歌手の方のアリアとオルゴールの音色の響きもとてもよかったです。

夜は、野乃花と凛を散歩させるために道の駅かつやまとその前の小海公園を散歩させました。さらにはいつもよく訪れる「ほうとう不動東恋路店」でほうとうを。美味しかった。


別の日には妻の希望で神社巡りを(5/22)。小野神社、出雲大社相模分祠、白笹稲荷神社と震生湖へ。素晴らしい旅ができました。夜に訪れたハダノ浪漫食堂の酒と料理もまた格別でした。

こういう旅について来てくれる長女にも感謝しなければ。

§  妻と次女とのお出かけ  妻と次女と出かけたのは、上の年表で緑地に太字にしているイベントです。今月は妻と次女の三人で出かける機会はありませんでした。

今後も、次女の忙しさから考えると、この三人で出かけられる機会はなかなかなさそうです。

§  娘たちとのお出かけ  娘たちと出かけたのは、上の年表で青地に太字にしているイベントです。

長女とは一日だけ二人で食事に行きました。いろいろと話ができたのはありがたい機会だったと思います。
イラストレーターの仕事の件など、試行錯誤の日々だと思いますが、そのうち進む道を見つけてくれると信じています。
今月は関西に帰省したついでに長女にイラストを発注し、掲示していただいたヘアーサロン ホープさんを訪問し(5/5)、私の頭を理髪してもらうと同時にお礼を伝えました。

コロナウイルス。ウクライナ。成人年齢の引き下げ。娘たちは変化の時代に生まれついてしまいました。
気の毒とは思いますが、そこで何をするかで人生は変わってきます。そもそも安定など、幻想でしかありません。
不満だらけの日々だと思いますが、そこから歯を食いしばって生きていってほしいと思います。

●私自身の五月(交友関係)

§  関西の交流関係 今月は名古屋・岐阜出張の後、特急「ひだ」に乗って大阪に帰りました。連休の後半は実家で二泊しました。
甲陽園のツマガリに初訪問し、魚崎のトミーズであん食パンを、濱福鶴で酒を母の日にと購入し、長女のイラストを掲示してくださった園田のヘアーサロン ホープさんで頭を散髪してもらいました。その道中では私の恩人である先輩の家にも寄りました。先輩の家は、コロナが世を騒がす直前に訪問した際に聞いていた通り、すでに転居され、空き家になっていました。今度は事前に連絡して伺うようにします。

出張の最終日は中学の時の親友たちと。梅田の阪神百貨店地下で寿司を食べながら呑んで旧交を温めました。楽しかったなあ。故郷にまだ集まってくれる友人がいることに感謝です。
あと、高校からの友人がFacebookでライブ告知をしている投稿に反応し、ひさびさに友人との会話を楽しみました。

§  今月の交流 今月は何度も対面による商談の機会がありました。
また、五回ほど飲む機会もありました。関西の友人たちや、東京で仕事を一緒にしている友人たち。

山登りの会も企画されていたのですが、そちらは残念ながら雨や予定で中止になってしまいました。
そろそろ忙しい日々の合間に交流を復活せねば。コロナも収束しつつあることですし。

●私自身の五月(文化活動)

§  今月のブログ 読んだ本のレビューを記す読ん読ブログの執筆は、主に2020年に読んだ1冊分となりました。
レビュー執筆は、私の中では大切なライフワークとして位置付けています。ですが、このところ、書く時間があまり取れていません。読んでから原稿をアップするまでの時間も一年七カ月以上がたっています。今は本当に物を書く時間がとれず、今月は1冊のみの惨状です。
はやく遅れを取り戻したいと危機感を持っています。質を落とさずにこの期間を縮めたい。それが去年に引き続いての課題です。書く行為への熱意は衰えていませんので、引き続き続けたいです。このところプライベートの時間ご仕事によって犠牲になっています。この冊数はまさに私の中のバロメーターです。

以前に連載していたCarry Meさんが運用する本音採用サイトの「アクアビット 航海記」を弊社サイトにアップし直す作業ですが、今月は1本アップしました。
(「アクアビット航海記 vol.43〜航海記 その27」)
新たな会社に入るための準備で、ウイルスに荒らされ、管理がないがしろにされた環境で、情報機器管理の大切さを学んだことを書いています。

今月、書いた本のレビューは1本(
賊将

今月、書いた抱負は0本() 。
今月、書いた旅日記は0本() 。
今月、書いた物申すは1本(
鉄道の廃止に物申す
) 。
今月、書いた弊社の活動ブログは1本(
スマレジアプリコンテストで佳作をいただきました
) 。
今月、書いた弊社の技術ブログは0本()。

なお、先月から毎営業日にnoteに書き始めた記事ですが、今月は以下の内容をアップしました。
4月28日 経営は事故を常に想定する
4月29日 コロナに対する態度は未定。
5月2日  発信とは、長く継続的に地道に
5月3日  聞く力を養うと案件に繋がる
5月4日  真っ当な経営こそが繁盛の元
5月6日  個人に責任を負わせる事の弊害
5月7日  過去をモチベーションの源泉に
5月9日  情報技術の適切な使い道とは
5月10日 情報の取捨選択の訓練を行う
5月11日 一社に依存しないためにやる事
5月12日 自社の長所短所を把握する
5月13日 Googleイマーシブビュー!
5月16日 人工知能による政治の可能性
5月17日 軍用技術と民間技術の境目は
5月18日 契約先の実在確認の必要性
5月19日 電子書籍の普及が進みますが。
5月20日 目的を持つことは尊く困難
5月23日 自主的に学ぶ風潮を育てる事
5月24日 自社サービスの新たな挑戦。
5月25日 システムの粗利率を反省する
5月26日 古い技術を嗤うのではなく

§  今月の読書 今月は4冊の本を読みました。内訳は、民俗学一冊、伝記一冊。SF小説一冊。歴史小説一冊。

今月は移動中も連絡をこなすことが多く、仕事に追われていたため、あまり本は読めていません。

私が昨年の年始に掲げた目標の一つは本を出版することですが、一昨年の11月に一緒に飲んだ方がそうした伝や知識を持っている方であり、必ず本を出版するとの思いは増すばかりです。
今年は、その準備も進めています。


§  今月の映画 今月の映画鑑賞は0本です。
今年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を全て見ようと決意しています。今のところ第二十回まで全て見ることができています。面白いですし、俳優さんの演技が素晴らしいです。


§  今月の舞台 舞台については、今月は0本です。

§  今月の音楽 今月も生演奏を聴く機会がありませんでした。
コロナが始まってから、70年代の洋楽を聴きまくっています。今月はBee Geesのアルバムを順に聴いていっています。ようやくディスコブームのところまできました。
そういえば高校時代からの友人がDream Theaterの名盤『Images & Words』の完全再現コピーのLiveを行うとか。とてもワクワクしたので行きますと即答してしまいました。


あと、家族でカラオケに行きました。4人そろっては久しぶりでした(5/15)。



あと、河口湖オルゴールの森美術館に家族で行ったのですが、そこでオルゴールの音色に癒されました。また、本職のオペラ歌手の方の響かせるアリアとオルゴールのコラボレーションを聞くことができました。とても素晴らしい瞬間でした。

§  今月の美術 今月は上にも書いた河口湖オルゴールの森美術館で見事な工芸品の数々に見惚れました。施設内の調度も素晴らしかったと思います。
また、その前に訪れた山梨宝石博物館でも見事な貴石に見惚れました。宝石は自然の美術品だと思います。美しい輝きにしばし目を奪われました。


§  今月のスポーツ 今月もスポーツをやる時間はありませんでした。
ですが、北濃駅から道の駅を経由し、阿弥陀ヶ滝と霧ヶ滝を巡り、再び北濃駅までの往復14ロ弱を歩きとおしました。
それもまた運動です。


§  今月の滝 今月は四つの滝を見ることが出来ました。「阿弥陀ヶ滝(5/3)」「五稜滝(5/3)」「霧ケ滝(5/3)」「魚返橋の滝(5/3)」
阿弥陀ヶ滝は日本の滝百選に選ばれています。実は私が日本の滝百選に選ばれた滝を見るのは昨年の七月に北精進ヶ滝を見て以来、10カ月ぶりのこと。コロナ感染や多忙のため、滝巡りをする時間が取れていなかったことで、どうしても連休には訪れようと思っていました。久々にきちんとした滝巡りが出来たのがよかったです。
阿弥陀ヶ滝は私にとって四十一カ所目となる日本の滝百選に選ばれた滝です。まだ半分も訪れられていないことに焦りを感じます。
この滝は直瀑ですが、滝身の水の落ち方になかなか風情があり、ずっと見入っていました。また、裏見の滝なのですが、通行禁止になっていたのであえて滝つぼにはいかずに観瀑していました。

その近くにある五稜滝は、樹々に滝姿が遮られていたため、滝の全貌を見ることができませんでした。でも、木の葉の合間に見え隠れする滝身はとても大きく、見てみたいと思わされました。

そこからすこし道路を山の方に登っていくと霧ヶ滝があります。ここは道路沿いにある滝ですが、水量も少なく、さらに風に吹き曝しになっているためか、水が霧のようにまき散らされていました。名前の由来でもあります。

締めとしたのは魚返橋の滝です。ここは沢に沿って降りる滝で、小ぶりではありましたが、道路から見下ろす滝を眺めつつ、滝巡りを締めました。


§  今月の駅鉄  趣味の駅訪問は四駅です。「美濃太田駅(5/1)」「美濃太田駅(5/2)」「北濃駅(5/3)」「甲陽園駅(5/4)」
美濃太田駅は長良川鉄道の始発駅です。一両編成の列車が行き来します。その姿がなかなかけなげで、汽笛を鳴らして出発する様子や、はるか向こうから勾配を下ってやって来る姿など、規模が大きい駅でありながら、ローカル線の風情を持った駅でした。
今回の旅で終電と始発の両方を見ましたし、始発には乗ることまでできました。


美濃太田駅はJRの駅です。最初に到着した際は、想像以上に大きな駅、という感想を抱きました。ところが、夜は駅前で営業している店は皆無です。その姿に鉄道の落日を感じました。
ですが、コンコースのガラス窓を通した夕日の美しさがこの駅の印象を好転させてくれました。太多線や高山本線や長良川鉄道が行き交う頻度も思ったよりも多く、かつての鉄道黄金期に来ていれば、鉄道のダイナミズムがさらに堪能できたはずです。
最終日はこの駅から大阪まで特急「ひだ」に乗りました。その旅もあっという間でしたが、大阪からこんなに近いのか、というのも新たな発見でした。
もう一度この駅には仕事で訪れることになりそうです。楽しみです。

北濃駅は長良川鉄道を延々と乗り通した果てにある終着駅です。緑が濃く、それらの樹々がホームや列車を包むように茂る様子は、美しいの一言でした。美しい駅は「美濃」の名前にふさわしいと思いました。かつて使われていた転車台が残り、それが池となって水面の揺らぎを写すさまは、私を魅了してくれました。
かつてこの先に延伸しようとした名残が駅の先まで残っており、行けるところまで歩いてみました。この駅はいつまでも残って欲しいと思います。阿弥陀ヶ滝から帰ってくると終着北濃駅という駅に併設した食事処がやっていて、そこで美味しい料理を頂きました。

この終着駅はまた来たいです。


終着駅といえば、その翌日に訪れた実家近くの甲陽園駅も終着駅です。久々に訪問しました。駅構内に入るのは20数年ぶりでしょうか。マルーンカラーの列車が行き来する様子は、西宮の多様性を体現しています。西宮市民にとって、この駅も市内でも指折りの風情を擁しており、いつまでも残って欲しい駅です。近畿の駅百選にも選ばれています。
燕が巣を作っていたのも好印象でした。


§  今月の酒楽 今月も仕事が忙しい状態で、飲む機会がなかなかありませんでした。
外のお店で呑んだのは千種駅前にある「藤一番 千種店(5/1)」と梅田の阪神バル横丁の「髭寿司(5/5)」。二俣川の「菜々や(5/12)」。新橋の「MEAT&WINE WINEHALL GLAMOUR(5/13)」。さらに新小岩の「Salty Oyster House(5/27)」の五回。前者の四つは普通のビールかハイボールでしたが、後者のお店では牡蠣のお店で白ワインを頂きました。「Il Casone Garganega Chardonnay」シャルドネです。とてもおいしかった。



あと、私は飲まなかったけれど、一緒にいた妻と長女が飲んだのが秦野の「ハダノ浪漫(5/22)」。妻は「GOZENSHU 9」を美味しいと飲んでいましたし、長女は秦野のクラフトビールである「ほうじ茶アンバーエール」を美味しいと満足していました。私はドライバーだったので常陸野ネスト ノン・エールで我慢しましたが、これもなかなかアルコール分がない割には美味しいと思えました。

なお、サテライトオフィスで仕事をした日、近くの秋元商店まで足を延ばし、麦焼酎の「松露黒麦」を買い求めました。これも麦冠に比べると香ばしさが足りないけれど、麦焼酎のおいしさを味わわせてくれました。

他にも何回か家のみを。実家では地元白鹿の山田錦が美味しかった。

§  今月の旅行 今月は、名古屋・岐阜出張を絡めて訪れた美濃太田や北濃・阿弥陀ヶ滝を中心とした滝巡りの旅(5/1-5/3)がハイライトです。
他にも、実家にいる間に訪れた魚崎(5/5)や尼崎(5/5)、甲陽園(5/4)も里心を鎮めてくれました。また、妻と長女と訪れたのは河口湖近辺(5/8)と厚木・伊勢原・秦野の旅(5/22)でしたが、どれも良い旅となりました。

4/30に訪れた安城市内は、安祥城跡もとても味わい深く、安城駅前の図書館や名鉄の碧海古井駅など私を楽しませてくれました。その翌日、お客様に商談前にと連れて行ってもらったのが丈山苑(5/1)です。広大な和風庭園と書院造りの茶を楽しめる広間など、仕事前にとても落ち着いた時間が過ごせました。抹茶と和菓子をいただく優雅な時間。この丈山苑は、私の中に安城という町の印象を決定してくれました。また来たいと思った場所です。

5/1は刈谷駅から東山公園のお客様の元へ移動し、午後はずっと商談でした。なので特に旅らしい旅をはしていません。あえて言うと初めて名古屋駅の在来線ホームのきしめんを食べたことと、千種駅前の藤一番で台湾ラーメンを食べた事ぐらいでしょうか。

この日の夜、東山公園から美濃太田まで移動したのですが、これが夜旅の旅情を私に味わわせてくれました。今まで一度も通ったことのなかった多治見や可児を通過し、夜の寝静まった美濃太田駅に着いたのは21時を過ぎていたと思います。

翌朝(5/2)、お客様の車で工場まで送っていただき、夕方になって再び美濃太田駅まで送り届けていただきました。日没まで少しだけ時間があったので、中山道の太田宿を歩いて散策しました。前夜も暗闇の中の美濃加茂市街を歩いたのですが、空いている店がほとんど見当たりません。この姿に地方都市の厳しい現実を見た気がします。夕方に訪問した太田宿も観光資源としては有望なはずなのに、訪れる人もほぼおらず、さびれた風景だけがありました。

翌日(5/3)は、始発の長良川鉄道に乗り、終点の北濃まで乗りとおしました。
車内に自転車を持ち込む様子やにぎわう列車の様子と美濃太田駅の閑散とした様子を対比させつつ書いたブログが(こちら(鉄道の廃止に物申す))です。北濃駅では地元の鮎の料理に舌鼓をうち、レンタサイクルがなかったので往復14キロの滝までの道を歩いたのは、良い運動になりました。

帰りには列車の停車時間を利用して少しだけ郡上八幡の駅前を歩き、美濃路を存分に堪能しました。美濃太田駅からは大阪まで特急「ひだ」に乗り、ディーゼルカーで大阪に乗り込みましたが、生まれて初めて。これもなかなかできない旅の経験でした。

実家にいる間に訪れたのは、甲陽園のツマガリです。実家の家族や妻子にもお土産を買って帰りました(5/4)。ここは、日本でいちばん大切にしたい会社にも登場するお店です。仕事に役立てようと思って訪問しました。また大阪での最終日は朝から魚崎に行って妻のリクエストであるトミーズのあん食ぱんを買い、ついでにその傍にある浜福鶴の吟醸工房で母の日のプレゼントを母に買って帰りました。その日は長女のイラストを採用して掲示してくれた園田のヘアーサロン ホープさんを訪れたのも上に書いた通りです。

夜は阪神百貨店の下の髭寿司で中学からの親友たちと飲んだことも。


連休が明け、家に戻って数日後には妻の希望で母の日に河口湖を訪れました。山梨宝石博物館と河口湖オルゴールの森美術館です。とても美しい意志の輝きに心を癒したあとは、野乃花と凛を散歩させるため道の駅かつやまと目の前の小海公園を散歩しました。
そして締めはいつも通っているほうとう不動の東恋路店。ほうとうをたっぷりと頂きました。


もう一日のお出かけは、まず妻がアラハバキを祀る神社に詣でたいというので、調べて厚木の小野神社を訪れました。式内社に名前が載っている割には小規模で閑散としていた神社で、アラハバキ神もさびれた摂社にしか祀られていませんでした。
小野神社から少し足を延ばせば、太田道灌の墓所があることに気づき、前々から行きたいと願っていたので立ち寄りました。
するとここで、妻が秦野の出雲大社相模分祀と白笹稲荷神社に行きたいといい、私も初訪問だったのでさらに足を延ばしました。いずれもとても清浄な雰囲気に満ちており、訪れて良かった神社でした。

さらに私の希望で前々から一度は来てみたかった震生湖へ。たくさんのカタツムリにも出会えました。また、美しい湖の様子に心が震えました。


その日の締めは長女が見つけたハダノ浪漫食堂というお店。このお店が当たりで、とてもおいしい料理とお酒と雰囲気に和まされました。全ての線がつながり、一つのミニ旅が完結しました。こういう事前の計画に沿うのではなく、ご縁がつながっていく旅が好みです。


§  今月のその他活動 人生も半分を過ぎ、一層焦りが募っています。少しでも日々に変化をつけようとする気持ちに衰えはありません。
今、心身が動くうちに仕事もプライベートも全力で。その考えには揺るぎがありません。

・公園は十カ所。「丈山苑(5/1)」「太田宿 渡しの広場(5/2)」「小海公園(5/8)」「上野恩賜公園(5/9)」「狛江水辺の楽校(5/14)」「薬師池公園 蓮園(5/15)」「金井遊歩公園(5/16)」「震生湖公園(5/22)」「千鳥ヶ淵公園(5/22)」「鶴亀松公園(5/28)」

・博物館は一カ所。「山梨宝石博物館(5/8)」

・美術館は一カ所。「河口湖オルゴールの森美術館(5/8)」

・駅は四駅。「美濃太田駅(5/1)」「美濃太田駅(5/2)」「北濃駅(5/3)」「甲陽園駅(5/4)」


・滝は四カ所。「阿弥陀ヶ滝(5/3)」「五稜滝(5/3)」「霧ケ滝(5/3)」「魚返橋の滝(5/3)」

・温泉はゼロカ所。
・山はゼロ山。
・酒蔵は二カ所。「御代桜醸造(5/2)」「浜福鶴吟醸工房(5/5)」

・神社は七カ所。「前谷白山神社(5/3)」「日吉神社(5/6)」「七面社(5/7)」「小野神社(5/22)」「出雲大社 相模分祠(5/22)」「祖霊社(5/22)」「白笹稲荷神社(5/22)」


・寺は五カ所。「龍興山 祐泉寺 (美濃三十三観音第27番)(5/2)」「悲願寺(5/3)」「阿弥陀堂(5/3)」「正玄寺(5/5)」「洞昌院(5/22)」


・教会はゼロカ所。
・史跡は九カ所。「丈山苑(5/1)」「太田宿 渡しの広場(5/2)」「旧太田宿本陣門(5/2)」「中山道 太田宿(5/2)」「前谷村定次郎顕彰碑(5/3)」「JR福知山線脱線事故追悼施設 祈りの社(5/5)」「西郷隆盛像(5/9)」「サトウハチロー旧居跡 (文京区弥生)(5/9)」「太田道灌の墓(5/22)」


・遺跡はゼロカ所。
・城は三城。「富松城跡(5/5)」「塚口城跡(5/5)」「成瀬城跡(5/29)」


・灯台はゼロカ所。
・水族館はゼロか所。
・土木遺産はゼロか所。
・マンホールカードは一枚。「岐阜県美濃加茂市(5/2)」
・風景印はゼロ枚。
・御城印はゼロ枚。
・御宿印はゼロ枚。


私がまだ訪れていない場所の多さは無限です。やりたいこと、行きたい場所の多さにめまいがします。
仕事に追われて今月も行けなかった場所のどれほど多いことか。これでは日々に追われてあっという間に老け込んでいくことは間違いありません。
そうしているうちに、加齢によって気力を奪われ、あきらめを自らの自然な感情と勘違いしたまま、かつての欲求を忘れ老いてゆく。これだけは防ぎたいと思っています。

人の明日はわかりません。人気俳優や女優も自死を選び、私も不意の体調不良に襲われ、コロナに感染します。ハイキングが一晩の遭難と化し、人里のすぐそばで死ぬ可能性も体験しました。
いつかやろう、引退してからやろうという姿勢を根本的に見直さねばなりません。もう、未来の社会や環境がどうなっているかわからないからです。そこに老いつつある自らの衰えがかぶさってきます。
生きている今。今を生きているのですから、今、やるべきことをしなければ。後悔だけはしないように。
その姿勢のまま、仕事をこなしながらも、今のうちに時間の合間を見つけ、行けるところに行っておこうと思います。

死ねば全ては無に消えます。
私の経験をいくらブログにアップしても、膨大なデジタルの海の中に溶けて消えます。
それが分かっていても、自分に与えられた生を全力で全うしたいと思います。仕事もプライベートも全力で過ごそうと日々励んでいます。

今は仕事に集中し、好きなことは引退後に。そんな悠長な考えが通用しないことをコロナウィルスは教えてくれました。人生はあっという間に終わってしまう。老いたときに平穏で好きなことができる世の中があるかどうかは誰にも保証されません。一方で、仕事の難しさや面白さも強く感じています。プライベートだけど充実させるのでもなく、仕事だけに人生を捧げるでもなく、その両立を目指す
だからこそ、今のうちから毎日を公私とも全力で生きる、という決意で日々を過ごしています。
コロナだからと閉じこもっている場合ではないのです。
コロナに人生を台無しにされるぐらいなら、一人でも旅を敢行したいと思います。会話は控え、マスクに口と鼻を隠した黙旅を。
咋秋に遭難したように、命をなくしては元も子もないのは当たり前。ですが、何もしないままなら命は枯れてしまいます。

家族との縁も毎月、姿を変えています。仕事もいつかは引退を求められるでしょう。そうなった時にやることがない、とよく話に聞く老残にだけはなりたくないと思っています。
人はいつか死ぬ。コロナウィルスの蔓延はそのことを教えてくれました。何をしても最後には死にます。一昨年の九月に読んだ「「死」とは何か」という本には死生観を持つことの大切さが書かれていました。昨年の九月にはそれに加えて沢庵和尚の生涯から権力にこびず、わが道を行く生き方を学びました。

一方で、具体的に将来のこともそろそろ考えねばなりません。
法人のまとめに書いた通り、コロナに席巻された世の中ですが、弊社の売り上げはなんとか確保できています。
ただ、私個人としては投資もしておらず、賭け事もしていません。不労所得のタネも持っていません。
私が倒れた時、うちのメンバーが稼げるところまでは頑張らねば。

それぞれの場所で俳句も読みました。今月は俳句を23句。川柳を1句。いずれもツイートまとめに載せています。

あらためて「私」を振り返ってみました。来月もコロナと共存しつつ、自らの生に後悔のないような日々となることを信じて。


日本でいちばん大切にしたい会社 7


本書は、パートナー企業の社長様からお借りした一冊だ。

著者の講演は拝聴したことがある。関西大学カイザーセミナーでゲストとして登壇してくださったのが著者だ。

目の前で講演の内容を伺った時の迫力は今も印象に残っている。
迫力とは、人を大切にしない会社への糾弾と批判のトーンの厳しさだ。経営をやっている価値がないとか、詐欺であるとか、辛辣な言葉は強く印象に残っている。

だが、著者が槍玉にあげるように、世の中にある多くの会社は利益を追うあまり、他の点がお留守になってしまっている。利益を優先するあまり、社員を統制し、費用を切り詰める。その一方で売上を伸ばし続けるために社員にノルマを課す。そうした会社がよろしくないのは当然だ。

私もそうした現場を見てきたし、それが嫌で独立した。
だが、利益のみを優先する会社が多い中でも、社員を大切にしながら、経営を成り立たせている会社はある。

本シリーズは7ということだ。7まで出ているということは、それだけたくさんの素晴らしい会社が世の中にあるということなのだろう。
なお、私は1から6を読んでおらず、7を初めて読む。

本書には全部で七つの会社が取り上げられている。
どれもが著者によって厳選された感動企業だ。

福島県の陰山建設
郡山のみならず、福島県全域で献血の陰山として有名らしい。
私は郡山には少しだけご縁がある。だが、陰山建設の名前は初めて聞いた。

社屋に隣接した広大な駐車場。ここは普段、広大な空きスペースとして遊んでいる。
ところが年に三日、この駐車場に献血車と献血志望者が集まるという。さらに、そうした人々をもてなすための出店が出されているという。そうした出店は全て、陰山建設の社員の方々が催しているという。当然費用は陰山建設が持っている。無償奉仕だ。
陰山建設の社会貢献に対する姿勢は素晴らしい。
この中で紹介されている跡取りとなった三代目社長の挫折とそこからの頑張り。そして、周りのサポートが受けられるまでに持ち直すストーリーも感動的だ。弊社もそうなるように見習わねば。

東京都の昭和測機
秋葉原にある精密機械のメーカーだ。
開発・営業・製造が三位一体となり、社内で自由なジョブローテーションを組んでいる。社長自らトイレ掃除とタイムカード打刻を率先して行っている。社長も社員と同じ立場との考えには全く同感だし、それを実践していることも素晴らしい。
経営も多品種少量生産を続け、本業と関係のない投資は一切行わない方針を堅持しているそうだ。

やはり、こういう光る部分を持っている企業は強い。本編を読んでいて、同じ技術会社として弊社の強みを生かさなければと強く共感した。

昭和測機が秋葉原にある事は、何か強みになっているのだろうか。
私には、秋葉原の伝統が何かと問われても適切な答えが見つからない。今や秋葉原はサブカルチャーのメッカとなっているからだ。
だが、昭和測機のような企業が秋葉原で頑張っていることは、秋葉原に日本のモノづくりの伝統が色濃く引き継がれている証しなのかもしれない。最近、衰退が叫ばれる技術立国日本の素晴らしさとして特筆すべきだ。モノづくり日本の希望といってもよいかもしれない。
昭和測機さんが理念を継続できるのも、社員の皆さんの風通しが良いだけでなく、社内で作り上げてきた仕組みがうまく回っているからだろう。弊社も切磋琢磨しなければ。

新潟県のフジイコーポレーション
新潟にあるこちらの会社は、除雪機を世界各国に輸出しているという。また、フジイコーポレーションの社員への心配りの細やかさには感動を覚える。亡くなった社員を社員総出で見送るだけでなく、社内の仕組みのあちこちに社員に負担をかけないための配慮がなされている。

メンバーを愛し、大切にする。それを口にするのは簡単だ。だが、その実践となると難しい。どこまでが正しいのか、私はまだ確信を持っていない。良かれと思ったことが伝わらなかった痛手も記憶に新しいからだ。だが、どのようになろうとも、まず社員を大切に思う気持ちだけは持ちたいと思う。

静岡県のNPO法人六星・ウイズ
創業者の斯波氏は、あのHONDAを創業した本田宗一郎氏と同じ会社で、しかもHONDAの創設メンバーの一人だったという。だが、斯波氏はある日、本田宗一郎と一緒に泊まった宿で視覚障害者の方から杖のことで相談を受けた。その時、視覚障害者の苦労とそれを助ける事業にやりがいを感じた斯波氏は、本田氏と違う道を歩み、視覚障害者向けの事業に奔走する。

今では斯波氏から事業を引き継いだ二代目の社長さんが運営しているが、その姿に営利の目的は感じられない。
視覚障害者といってもいろいろいる。障害者の皆さんにとって何がつらいか。それは、勉強しても仕事の機会が与えられないことだそうだ。
たしかに私が自分の目が見えなくなったと想像してみよう。仕事はほぼできなくなるだろう。さらにほとんどの娯楽が奪われてしまう。この上、仕事したいと望んでも、その機会すら奪われたら、生活に希望がなくなってしまうに違いない。

視覚障害者の立場に自分を置いてみるには、目をつぷって少しでも歩いてみればいい。その不便さは言語を絶する。
また、仕事をしたいのにできないことがどれだけ苦しみのかは、理屈でも理解できる。NPO法人六星・ウイズは障害者に点字の名刺を作成する仕事を通して就業の機会を提供している。これは本当に尊い仕事だと思う。

兵庫県のツマガリ
こちらの会社は、私もなんとなく名前は聞いたことがあった。西宮の甲陽園にあるそうだ。私はもちろん訪れたことがない。そして、大丸神戸と大丸梅田にしかお店もしておらず、オンライン・ショッピングを使わない限り、他地域の方はなかなか買えないらしい。
宮崎で極貧の家に育った創業者は、人の導くままに洋菓子の道に入り、導かれるままに今の繁盛店を築き上げた。

そこで創業者の人生について強調されるのは、自分で選んだ道ではないということだ。導かれるまま、縁のままに洋菓子の道に入った創業者。ところが、極貧ゆえ自然のものしか食べられなかったことによって舌が鋭敏になった。さらに、どの仕事でも子供時代の苦労に比べたら大したことがない、とこつこつと努力した結果が今につながっているという。
利益を顧みず、最高級の素材で庶民にも手が出る値段のケーキを出す。それだけのことでこれだけの支持が得られる。まさに見習わなければならないと思った。

島根県の出雲土建
こちらは、炭を建材にする商品を開発して会社を再生した。一時期は役員が業績悪化を取って辞任し、緊急の要請で常務から社長になった今の社長は、当初は無給で働いていたという。
楽しい時期、挫折の時期、雌伏の時期。そうした社長のいる企業は強い。

宮崎県の生活協同組合コープみやざき
生活協同組合はもともと、賀川豊彦氏が提唱した運動だ。賀川豊彦氏の活動範囲は多岐にわたったが、ベストセラーになった著作のほとんどは今では顧みられていない。だが、生活協同組合の仕組みは、今も世に伝わっている。
私もコープこうべは実家にいる頃はよく利用していた。残念ながら生活協同組合の仕組みは今、かつての勢いがないように思える。
だが、コープみやざきは250,000人もの会員を擁している。それは、なぜ共同購入するのかと言う理念が今も伝えられているからだ。安心な食品や誠実な良品を仲間内で助け合って購入する。その単純な理念が今もなお息づいているからだと言う。

理念が企業を存続させる良い例だと思う。

本書に登場する七つの会社はとても参考になった。だが、私が失敗を通して学んだ事は、理念とは、まず会社を継続させるための仕組みや提供するサービスの内容がしっかりとしていなければ、成り立たないと言うことだ。
その時、会社の継続を優先するあまり、社員に無理をさせ、顧客に迷惑をかけるようなことをしてはいけないのは当然だ。

本書からは理念の大切さは学んだし、それはしっかりと追求していかねばならないと思っている。だが、理念先行ではなく、まず会社の仕組みをきちんと構築しようと思った。折に触れて本書は読み返し、継続的な経営への取り組みが利益至上主義に陥らないようにしたいと思う。

‘2020/07/10-2020/07/11