弊社の新サービス(アビットリンク)を開始します


アクアビットもついに新サービスを開始します。

その名も「アビットリンク」

お客様からご要望の多い、kintoneから会計freeeへのデータ連携を安価に機能を絞って提供します。
弊社もkintoneとPaaS/SaaSの連携については、これからも取り組んでいきます。

何卒よろしくお願い申し上げます。


freee Biztech Frontier 2021に参加して



2/5にfreee Biztech Frontier 2021に参加しました。その中で得た気づきと感想を書きたいと思います。

昨年のBiztech Frontier 2020に参加し、とても大きな知見と人脈を得た私。
昨年は一参加者でしたが、今年は少しステップアップができました。
freeeアプリアワード 2020でIBM賞を受賞したからです。

弊社とPolaris Intotech社で共同応募した「アバターコンシェル for freee」がよもやのIBM賞をいただいたこと。
それは、昨年、弊社にとってのトピックの一つでした。
12/10に受賞のご連絡をいただき、12/16にfreee社のサイトで受賞が発表されました。

freeeアプリアワードのIBM賞をいただきました

今回のBiztech Frontier 2021では、freeeアプリアワード 2020の表彰式が行われました。
それに先立つキーノートセッションでは、freee社の佐々木CEOが「アバターコンシェル for freee」に触れ、SaaSの可能性の一つとしてご紹介くださいました。
IBM社の萩野さんは、表彰式の講評の中だけでなく、セッションの中でも「アバターコンシェル for freee」を取り上げてくださいました。
とてもありがたいことです。弊社とPolaris Infotech社にとっておめでたいことです。

ただ、今回のfreee Biztech Frontierでは、それ以上のおめでたさを感じました。
それは、いよいよSaaS、PaaSが世の中に浸透してきたことを実感できたからです。

私は9年以上前、kintoneに出会った時、大きな希望を感じました。
ただ、それは自分で基盤を用意せずに済み、ドラッグアンドドロップでテーブルが作れるといった技術者としての観点からでした。技術者の無駄な工数が減らせる。そこにkintoneの大きな可能性を感じました。

ですが、その当時の私は、SaaSやPaaSという言葉は知りませんでした。Software as a Service、Platform as a Service。
その言葉には、当時の私が感じていた以上の可能性が秘められていたのです。
サービス同士で簡単にデータをつなげられる可能性が。

Rest APIを使えば、ほぼ標準となった方法を使い、互いのサービス同士で簡単にデータが連携しあえる、連動しあえる。
この度に応募した「アバターコンシェル for freee」も、内部でRest APIを使っています。
そして、弊社以外に入賞したサービスのほとんどが、Rest APIを使って実装されていたはずです。

kintoneをめぐるエコシステムの世界にどっぷりはまっていると、PaaSやSaaS、Rest APIといった観念が当たり前であると錯覚しがちです。
ですが、世間にはまだオンプレミスのシステムが現役で使われています。CSVをインポート/エクスポートすることでデータが交換されています。
特に驚いたのは本稿を書く前日のhttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB160VR0W0A211C2000000/の記事です。
まだフロッピーディスクが使われている! これには驚きました。

こうした現実を前にすると、PaaSやSaaSやRest APIがスタンダードであるという思い込みは慢心であり、厳に慎まねばならないと思わされます。
ですが、物理的な手間やデータの流れの合理性を考えると、より合理的な方法に移っていくのは必然の流れだと思っています。

そうしたSaaS同士のつながりと、PaaS同士の連携が必須になっていく上で、ある“常識”の壁が立ちはだかっています。
それはセキュリティや費用の問題です。クラウドはセキュリティが不安で、費用も余計にかかるという誤解です。
普段、SaaSやPaaSを扱っていると、そうした古い常識からはとっくに自由になっています。
ところが、上に例に挙げたフロッピーの例などを見かけると、古い常識がまだまかり通っていることを思い知らされます。
特に、クラウドがオンプレミスに比べてセキュリティに不安を抱えているという誤解。それは、医療や経理・財務へのクラウドの普及を妨げてきました。

freeeは会計・経理や人事・労務のデータを全てクラウド上で処理しています。
そうしたデータは、セキュリティの観点からはもっとも注意すべきデータのはずです。
ところが、freee Biztech Frontier 2021では、さまざまな連携事例や可能性として示されていました。それも、freee社ではなく、freee社をめぐるパートナー企業が積極的に進めているのです。
freee社の掲げるオープンプラットフォームの理念が、会計という業務でここまでの支持を得ていること。そればかりでなく、他のサービスとRest APIを通じてやり取りされていること。
これこそが、freee社が到達した位置であり、他のPaaSやSaaSも含め、すでに市民権を得た証しではないかと思うのです。

kintoneはすでに医療分野でも着々とクラウド利用の実績を積み上げています。
同じく会計freeeや人事労務freeeも、会計・経理や人事・労務の分野で実績を積み上げています。
昨年のfreee Biztech Frontier 2020から今年のBiztech Frontier 2021までの一年を比べても、その進化は明らかです。おそらく来年は、さらに進化していることでしょう。
PaaSやSaaSはより幅広い企業に利用され、さらにRest APIを使った連携も今とは比べ物にならないほど世の中を支えていることでしょう。

リモートワークやテレワークが広く行き渡った世の中で、CSVを出し入れし、フロッピーディスクを郵送する作業の非合理性。
それを考えると、その流れは明らかです。
ただ、今のPaaSやSaaSも今と同じではないはずです。より進化していくはずですし、より合理的で堅牢な仕組みに切り替わっていくはずです。

弊社もPaaS、SaaSやそれを取り巻くエコシステムの構築と、これからの発展に少しでもお役に立ちたいと思っています。

最後になりましたが、ご参加くださった皆さまと登壇者の皆さま。さらに司会の皆さま、ライツアパートメント社の皆さま。そしてfreee社の皆さま。誠にありがとうございました。
そして、当初は応募に消極的だった私の後押しをしてくださったPolaris Infotech社の東野さん、ありがとうございました。
案件を多数抱え、さらにCybozu Days 2020の出展も控えていた私も、東野さんの後押しがあったからこの日が迎えられたと思っています。
さらに、実装の上で多大な貢献をしてくださった斉藤さんにも感謝です。当時の私のリソースだけでは到底足りなかったので、とても助かりました。


freeeアプリアワードのIBM賞をいただきました



12/16に発表されたfreeeアプリアワード2020において、弊社とPolaris Intotech社が共同応募したアプリがIBM賞を受賞しました。
受賞結果のサイト
https://corp.freee.co.jp/news/freeeappaward2020_award.html
freeeアプリアワード2020のサイト
https://www.freee.co.jp/event/app-award-2020/

複数の案件を並行して手掛け、なおかつCybozu Days 2020 Tokyoの出展準備もあったため、かなりタイトなスケジュールの中の応募でした。
ただ、今回の応募アプリの骨子は、Cybozu Days 2020 Tokyoで参考出展したアプリと基本設計は同じでした。そのため、なんとか応募までこぎつけられました。

その苦労がこうやって受賞につながったのだから、喜びもひとしおです。
Polaris Intotech社の東野さんのご尽力にも感謝です。

今回の経験を通して、IBM Cloudについての知見もたまりました。今後、クラウドの基盤を検討する上で、IBM Cloudも選択肢に加えられそうです。

また、他の受賞者の作品も興味を惹かれるタイトルが並んでいます。
特に、今回の大賞を受賞した税理士法人つばめさんは、ちょうど明日のfreee Open Guild Online #04 – 士業によるアプリ開発とストア登録 -に登壇されます。
https://freee-platform.connpass.com/event/197261/

その中では開発の舞台裏も聞けるかもしれませんよ。よかったらオンラインなのでご参加くださいませ。

最後になりましたが、freee様および審査を担当された各社の皆様に御礼を申し上げたいです。
コロナが既存の社会の仕組みを変えてしまい、苦しむ人々も大勢いらっしゃいます。そんな時代にあって技術者としてできることは何か。それを考えなければなりません。
今回のfreeeアプリアワード2020は、弊社にとってまさにそうしたきっかけとなりました。開催およびご準備いただいたことに対し、心から感謝しています。


freee & kintone BizTech Hackの第一期を終えて


9/17に、freee & kintone BizTech Hackの第四回目が行われました。
(freeeさんからのレポート)。
私は久々にオンラインハンズオン講師を務めました。第一回目以来です。

4/24に行われた第一回で感じた感想は、以下の記事に書きました。
https://www.akvabit.jp/freee-kintone-biztech-hackでオンラインハンズオンの講師を務めました

第二回と第三回では、ハンズオンのメンターとしてサポート役を務めさせていただきました。また、ビジネスセッションの登壇者として、SaaSの隆盛について、基幹システムの最後の砦である会計にもクラウドが使われるようになってきた現状を語りました。

こうしたオンラインハンズオンでの登壇経験や、メンターとしての参加は、私の経験値をかなり高めてくれました。おそらくは知名度も。
そうした活動をSNSに載せる中で、何人かのお客様には「kintone以外にもfreeeにも詳しいんだよね?」という嬉しいお言葉まで。

何よりも私が持っていた経理業務への苦手意識が、この四回の登壇を通して払拭できたように思います。

おそらくはfreeeの設計思想が、貸方借方に象徴される伝統的な簿記ではなく、トランザクションデータとしての受発注伝票に似た形式で組み立てられていたことが大きいと思います。

なんや、普通のデータのように扱えるんや、という安心。
これが学べたのは私にとっても大きいですね。

また、APIキーではなく、きっちりとしたOAuthの仕組みに則った認証が求められることによって、私の知見を高めてくれました。ハンズオンをやる以上、理解していなければ。
これはかけがえのない財産になってくれそうです。

今も、とあるkintoneとfreeeの連携案件で、kintoneから投げたwebhookを、freee側でリフレッシュトークンを使い、都度の認証なしに連動する仕組みがを作っています。その時ももOAuthの知見が生かされました。

四回目のハンズオンでは、参加者の方から、今後のハンズオンはこういうのを期待している、と言った前向きな意見をいただきました。
四回目にして初めてこうしたご意見が頂けたのは嬉しいです。講師冥利に尽きます。
今回で第一期は終わりますが、次回に繋げたいですよね。
他にもお褒めのお言葉をいろいろといただけたことですし。

実は今回の登壇は、別案件をいくつも並行ですすめている中の登壇でした。かなり疲労が溜まった中での登壇でした。でも、オンラインの恩恵を受け、無事にやり遂げられました。疲れてても喋りではなんとかやり遂げられる自信がついたのも大きいです。

おそらくはまだ、これからも来年も、オンラインの上のイベントが主流になると思います。
オンラインハンズオンという挑戦が無事に終わったことで、私の自信になりましたし、私も次なるチャレンジに挑んでみたくなりました。
例えば、先日作った私のアバターを出してみたり。

最後になりましたが、ご参加者の皆さん、メンターやハンズオンを行っていただいた皆さん、ありがとうございました。


freee Open Guild Online #1で司会進行を担当しました


去る5/13に、freee Open Guild Online #1が開催されました。
弊社代表が司会と進行を務めましたが、おかげさまで最大で46ー48名の参加者の方で賑わいました。

参加者、登壇者、スタッフの皆さま、ありがとうございました。

弊社代表は、今までリアルなイベントでは、何度も司会や進行を担当したこともあります。そうしたイベントでは、代表自身もセッションを必ず受け持っていました。
ところが、今回のfreee Open Guildでは私の登壇は一切ありませんでした。私が発言したのは、司会や進行といったファシリテーターとしての役目のみです。これは初めての経験でした。

いつもと違う立場で、どうやってイベントを盛り上げるか。これは代表にとって大きな挑戦でした。
盛り上げつつ、イベントを進め、登壇者の趣旨を損なわずにどうやって質問者からのアクションを引き出すか。
ただでさえオンラインイベントは、盛り上がりが見えにくいことが課題です。ここが運営側にとっては難しい部分であることは、運営をやったことのある方はお分かりでしょう。
結果として、私なりになんとかやり遂げられ、経験値を多く蓄えられました。
https://freee-platform.connpass.com/event/174480/

メインセッションは、Anyflow株式会社 代表取締役CEOの坂本蓮さんに登壇をお願いしました。
自社サービスでiPaaSを展開し、iPaaSの普及に尽力されているAnyFlowさんですが、CloudSignとfreeeとSalesForceの連携など、実装が容易なiPaaSとはいえ、知識がなくては難しい多層の連携の実例が見られたのは勉強になりました。

参加者の方からは奥の深い、腰の据わった質問が頻繁に飛び出し、双方ともに実のある内容になったと思います。私も司会者権限でAnyFlowのkintone対応のこれからはどうなりそうか、という質問をさせてもらいました。

坂本さんのセッション自体は予定よりも約十分、早く終わったのですが、その後の質疑が充実したため、逆に時間が五分ほど延びてしまったくらいです。

Lightning Talkをお願いしたPolaris Infotech社の情報親方こと東野さんは、kintone導入ガイドブックを作成した方です。
その立場から作ったSaaS同士を連携するにあたっての導入プランやマニュアルの扱い方は、さすがという知見に満ちていました。

今回の参加者は比較的、技術者の割合が多かったようです。その中で、マニュアルや導入促進の立場からの東野さんのLTは新鮮な視点が得られた、という感想が多かったように思いました。

その後の懇親会でも、iPaaSとRPAの共存や親和性についてとても興味深い議論がなされました。代表として日ごろからiPaaSとRPAの取り入れかたをどうお客様に提案しようか考えあぐねており、とても有益な気づきを得られたと思います。

Twitterのつぶやきは、こちらにまとめています。
https://togetter.com/li/1509919

他のイベントに比べてTwitterのつぶやきが少なめ、と思われた方。zoom内のチャットでも頻繁にQ&Aやチャットが書き込まれていたのですよ。チャットだけで118件。
https://www.dropbox.com/s/5xuocaonnw5ned5/chat.txt

今後、これをいかにして外向けの盛り上がりとして展開できるか。zoomでオンラインイベントを開催する方にとって共通の課題ではないかと思います。

まずは皆さん、ありがとうございました!

次回は2020/6/17 19:00~です。


freee & kintone BizTech Hackでオンラインハンズオンの講師を務めました


4/24(金)に行われた「freee & kintone BizTech hack」で、セミナーとハンズオンを弊社代表が担当させていただきました。
今回、初めての開催でありながら、全てがzoom上で行われました。100%ピュアのオンラインです。

ハンズオンとは講師が壇上に立ち、スクリーンに映した作業の一部始終を参加者に見てもらいながら、参加者にも同じ操作を再現してもらうセミナーの形態です。

ハンズオンは、どこか一つでも参加者が手順を誤るとうまく動きません。ですから通常は数名のメンターやサポートスタッフが会場を巡回し、参加者が課題を完遂できる様に導きます。
それでも多くの方が途中で脱落してしまいます。
私も参加したハンズオンのうち、完遂できなかったことがあります。

今回はそのハンズオンをオンライン上で行いました。つまり、難しさはさらに上がります。

弊社代表は、参加者を会場に集めてのハンズオン講師の経験は持っていましたが、オンラインハンズオンの講師は初めてです。
初めてだったのは弊社代表だけではありません。運営側の全員がほぼ未経験でした。
そのため、リハーサルは三回行いました。

皆さんにどうやったらわかりやすく内容を伝えられるか。どうやれば皆さんにハンズオンの課題を完遂してもらえるか。
手順を省くことは許されません。参加者がどこまで理解しているかも予断できません。

矛盾のない内容になっているか。話す速度は大丈夫か。提供するプログラムは破綻していないか。
リハーサルではそうした確認を行い、運営者の皆さんから指摘してもらいました。KPT法にのっとり、keep、problem、tryを繰り返しつつ。

結果として、15名の参加者の皆さんに最後まで完遂してもらうことができました。これも運営の皆さんと参加者の皆さんのご協力のたまものです。ありがとうございました。
公式開催報告:(https://fk-biztech.qloba.com/activities/7256

私にとって、今回の経験はとても得難いものでした。
ハンズオンの講師は、内容を完全に理解していなければ務まりません。
今回、ハンズオンでOAuthの仕組みを扱うにあたり、今まで何となく扱っていたOAuthについてさらに理解を深めました。
学びを通して自分の中にOAuthの仕組みをきちんと落とし込めたことは、今後の業務にとって助けとなるはずです。

ハンズオンの前のセミナーでお話しした通り、これからはSaaS同士の連携が欠かせません。
セミナー資料:(https://slides.com/yoshikazunagai/freee-kintone-biztech-hack-seminar
既存の構成から、新たな仕組みへと。
技術者に求められる役割はこれからも多岐にわたることでしょう。私たち技術者が学ぶべきことは多く、しかも新たな技術を取り入れねばなりません。

今後もオンラインでハンズオン講師を務める機会はあるでしょう。
私もできる限り、力を尽くしたいと思います。
より多くの人にエコシステムを使ってもらうために。より多くの技術者にオープンプラットホームの世界で活躍してもらうために。

すでに今回、ご好評をいただいたことで、次回の開催が決まっています。
freee & kintone BizTech Hackの二回目が5/22に行われます。
申込サイト:(https://fk-biztech.qloba.com/
次回は私は登壇しませんが、スタッフとして皆さんをサポートさせてもらえればと思います。
よろしくお願いします。


freee Open Guild トライアルに登壇しました


3/26にfreee Open Guildトライアルを開催しました。

今、世間は新型コロナウィルスの猛威に直面しています。
感染の機会を防ぐため、リアルイベントが中止となることなど珍しくありません。
2/27に予定されていたfreee Open Guild #09も中止を余儀なくされました。それもまた仕方のないことです。
ただ、そこで手をこまねいているのではなく、情報技術の進歩を活かし、オンラインでのセミナー開催を考えるのは必然の流れでしょう。

freee Open Guild #09は、私にとって初めてfreee Open Guildに運営側として参加する機会でした。
そんな私にfreee Open Guildのトライアルをやらないか、と声をかけてくださったのがfreee株式会社でDevRelを推進してらっしゃる長内さんでした。
ただ、お声をかけていただいたのは3/5です。開催まで三週間しかありません。
なので、セッションの内容は前回freee Open Guildで登壇した内容を再演することに決まりました。
私の場合、昨年12/18に登壇した「kintone エバンジェリストがfreee APIを触って見た!
を再び使うことにしました。
そしてこちらが今回の登壇内容です。

kintone エバンジェリストがfreee APIを触って見た!
アプリ作成から連携まで

前回から3カ月がたち、その間にfreeeさんによるBiz Tech Frontierが開催され、freee APIにも見積書APIが備わりました。私の肩書にもkintone Sales Advisorが加わりました。そうしたアップデートを今回の資料には盛り込みました。

とはいえ、登壇で語った内容自体は、freee Open Guild #07と変わりありません。

今回はトライアルと銘打っただけあって、完全オンラインで開催ができるか、という検証に重きをおいていました。
そのため、トライアルのトライアルということで、トライアルの十日前にも事前にリハーサルを行いました。
私と長内さん、そして一緒に登壇するビットリバー株式会社の安藤さんとともに。
事前トライアルと本番トライアルを行ったことで、オンライン・セミナーの開催にはさまざまなノウハウが必要なことが理解できました。

今回のfreee Open Guild トライアルで得た知見は、いくつも挙げられます。

まず、zoomにはミーティングとウェビナーの二種類があります。
zoom社の当該サイト
私も普段、打ち合わせにはzoomミーティングを使っていました。
自分でもミーティングを開催したことも何度もありますし、ある程度はやり方を分かっていたつもりでした。
ですが、ウェビナーについては今回が初めてでした。
上のリンクにも出ている通り、ウェビナーにはいくつかの違いがあります。
例えば今回のトライアルでは、ウェビナーで開催したのですが、ギャラリービューに私たちパネリストの3人しか登場しません。10数人の参加者がギャラリービューに表示されないのです。

なので、スピーカーである私からは皆さんの反応が見えません。ただ、長内さんと安藤さんのうなづく姿が見えるだけ。

トライアルでは最後に8名ほどでオンライン懇親会を開催しました。
その際、参加者の皆さんにもパネリストに昇格してもらいました。すると、ギャラリービューにも私たち三人以外の顔が載りました。
ところが、それまでは三人しか参加者がいないと錯覚してしまいます。とにかく、登壇しているという実感が湧きにくかったです。

結論として、人数にも左右されますが、ウェビナーにするかミーティングにするかは、事前に考えたほうがよさそうです。

それとはまた別にスピーカーとして感じたことがあります。
それは、リアルの登壇との違いです。これは、実際にオンラインで登壇してみないと、理解は難しいと思います。
リアルの場で話すこと。それは、スピーカーの想像以上に会場の空気に左右されています。
会場の参加者の皆さまの反応とは、質問や笑い声だけではありません。一人一人の視線が、スピーカーに向けて目に見えない圧力となって迫ってきます。
この圧力は場のエネルギーと呼びましょうか、それともオーラとでも呼べばよいでしょうか。
このオーラはオンライン・セミナーでは決して受け取ることができません。
そしてこの違いは、オンライン・セミナーに聴衆として参加するだけでは、決して気づかないと思います。

スピーカーとして、普段は身の回りにあるはずの場の空気を味方に付けられない。そのため、喋っていても、上滑りしている感じに常に襲われました。
もちろん、zoomにも挙手の機能があります。
ですが、リアルの場の雰囲気は挙手機能をもってしても再現できません。
今後、zoomがどれだけリアルの場の雰囲気を醸成できるかは、将来の改修を待つしかなさそうです。オーディエンスの反応を救いとるような仕組みづくりの重要さは、当然認識されているでしょうから。

結論として、今回のようなオンライン・セミナーの特性に慣れるためには、引き続きオンライン上での登壇経験が欠かせない。私はそう思いました。

まだまだ新型コロナウィルスによる影響は尾を引くでしょう。コロナだけでなく、わが国にとってまだなじみのない病原菌は無数に存在します。間違いなく、それらの病原菌は地球の温暖化にあわせて北上してくるはずです。
そもそも、未知のリスクは、地震や火山の噴火、温暖化、宇宙からの予期せぬ来襲など枚挙にいとまがありません。
そうしたリスク以外にも、わが国の通勤という慣習が生産性の向上に寄与するどころか、阻害していたともいえるフシがある現状では、オンラインのイベントは必須だといえます。
もちろん、そうしたイベントを運営する側としても経験を積んでおかねばなりますまい。

今回、来てくださった15+αの皆様、登壇してくださった長内さん、安藤さん。会場を提供してくださったzoom様。皆さま、本当にありがとうございました。


freee Open Guild #07でお話してきました


師走の五反田は冷え込み、私の喉も少し違和感を覚えていました。が、前日に東証マザーズ上場をなしたfreee株式会社の社内は熱かった!
この度「freee Open Guild #07」に登壇する機会をいただき、「kintone エバンジェリストがfreee APIを触って見た!」と題してお話ししてきました。

今回、私が登壇のご依頼を受けたのは9月の終わりのことです。
DevRelのイベントの縁から、今回のご依頼につながったのですが、私にとって会計や財務はあまり得意ではありません。私に何ができるのか不安もありました。
ですが、これはユーザーとしてだけではなく、開発者としてもfreeeにきちんと向き合える絶好のチャンスです。なのでお受けさせていただきました。
結果として、私にとってとても勉強になりました。得るものも多かった!登壇してよかった!ありがとうございました!

食事やお酒もご用意くださいまして、とてもいい感じの会場。そこに三々五々、人々が集ってきます。
開催時間になり、ファシリテーターの長内さんからはfreee Open Guild #07の趣旨やfreeeについてのご説明が。

まずはAuth屋さんによる「30分で『OAuth2.0完全に理解した!』」から。
私は業務ではOAuthを使っています。ですが、Auth屋さんが説明くださったような体系的なレベルできちんと理解できていなかったようです。そのことを痛感させられました。とても勉強になりました。
技術書展で販売されてらっしゃる書籍を何部かお持ちくださっていたのに、いつの間にか売り切れてしまっていたのが残念。今度の技術書展で購入しなければ。

続いては私の出番。9月の終わりにお話をいただいたにも関わらず、私が資料作りに着手したのは11月上旬のサイボウズ週間が終わってから。
幕張メッセのCybozu Daysでは、のこのことfreee様のブースに立ち寄り、freee for kintoneについて学んでいたぐらい、心細い立ち上がりでした。初動が遅いです。あきません。
でも、スライドにも書いた通り、freee APIのスタートガイドが分かりやすく、一度取りかかった後はスイスイと進められました。
私がfreee Developerのサイトに登録してから、最初のAPIリクエストを投げるところまでは1時間もかかっていません。
それぐらい、分かりやすいスタートガイドに仕上がっています。今まで読んできた多くのAPI ドキュメントの中でもダントツです。FourSquareやboxよりも。そしてkintoneよりも(!)

私の準備作業にあたって時間をかけたのは、APIを理解することより、むしろスタートガイドの魅力をスライドで表現することです。
このスタートガイドがfreee APIの初学者のみならず、APIについて学ぶ技術者にとってどれだけ分かりやすいかを伝えることに。
結果として私のスライドがfreee社の皆様よりご評価いただけたのはうれしかったです。

ここで余談を。
当初、私の資料ではOAuthにも触れていました。kintoneからfreeeにリクエストを投げるための認証について触れなければ、と考えていたためです。ですが、登壇者がAuth屋さんであることを知ってカットしました。
Auth屋さんも、私が触れたfreee APIの基礎的な部分に触れる予定だったのをばっさりカットされたのだとか。
偶然にも登壇者同士で補完しあえたことも印象に残った事の一つです。
しかも、ほぼ資料を書き上げたところでkintone エバンジェリストの安藤さんがアップした「freeeとkintoneの連携を作りながら、OAuthについて考えてみた!」の記事を読みまして、ますますOAuthの部分をカットした判断に自信が持てました。

ただし反省点もあります。まず、今回はあまり笑いが取れませんでした。
技術的な勉強会に笑いなど不要なのかもしれません。ですが、お酒も料理もご用意いただいた会では、集まってくださった皆さまには肩の力を抜いてもらわないと。
さらに、私の喉が不調だったからか、あまり滑らかに口が動いてくれません。
さらに、壇上までイカじろうを持って行ったのに、肩に乗せるタイミングを逸してしまったのがイカかった。笑いの突破口すら自分で逸してしまうという。
うーん、さらなる精進が必要ですね。

セミナー全体の内容はfreee様のサイトに(アップ)してくださっています。
当日のツイートまとめも早くも(アップ)してくださっています。
私のスライドはこちらです。

続いてはLT(Lightning Talk)が三名様から。freee APIから広がる活用の可能性を教わりました。

まずは前述の安藤さん。私、恥ずかしい話ですが安藤さんが今回来られることを前日まで把握していませんでした。間抜けなことに前日、安藤さんのAdvent Calendarの記事を私の資料で紹介してもよいか?と確認してしまい、その場で安藤さんの登壇を知った次第。
それにしても、私のような会計知識のとぼしいものにとって安藤さんのLTの内容はとても分かりやすかったです。kintoneとfreeeが相性の良い組み合わせであることを確信しました。さすがです。

続いてはAuthleteの川崎さんから、OAuthにかわりうる認証基盤としてのCIBAをご紹介くださいました。
私、川崎さんの登壇までCIBAのことは全くしりませんでした。技術の世界がドッグ・イヤーで進んでいることをあらためて思い知らされました。絶えざる勉強が欠かせないことも。

最後は羽毛田さんによるfreee APIをTypeScriptで使うためのラッパーのご紹介。
公認会計士でありながらすごいです。会計士でありながらプログラミングを極めようとする羽毛田さんの発表を拝聴し、私も会計に疎いなどと言ってられない気になりました。

こうやって登壇することで、新たな気づきが得られるのが登壇のメリット。
オープンプラットフォームという価値観はkintoneにも通じるし、常にオープンでありたい私の生き方とも親しいはず。
今後もfreee様や皆さまのご依頼に、なるべく力を尽くしたいと考えています。

皆さま、本当にありがとうございました。