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家族で台湾・十分・士林 2019/7/24


ホテルを出た私たちは、台鉄の萬華駅から乗車しました。この方が台北で乗り換える手間が省けるのです。
それにしても台鉄の駅は暗い。
昨年も感じたことですが、この萬華駅はとくに照明が乏しいように思い、不安になります。

今日の行き先も昨日と同じく瑞芳駅。台北で適切な列車に乗り換えれば、あとは電車に乗っているだけ。
しかも、前日のようなアクシデントも起こらず平穏でした。昨日とほぼ同じルートをたどり、瑞芳駅で下車。
今回は瑞芳駅からバスに乗り換える必要もありません。少し時間がありました。なので、駅前を少し散策しました。

駅から歩いてすぐの道端の屋台では、大腸包小腸というものが売っていました。
これは、もち米を腸詰めにしたソーセージに切れ目を入れ、間にさらにソーセージをはさんだ食べ物です。これがとても美味しかったのです。
さらにその道を進むと、瑞芳美食街という屋内の屋台村のような場所がありました。
ここに入ってさまざまなものを食べましたが、どれも絶品。胡椒餅も美味しかったし、私がひとりで入った店で食べた牡蠣のお好み焼きみたいなものもとても美味しかったです。


庶民の味であってもどれも絶品で、パクパクと食べてしまいました。ここの瑞芳美食街は、地元の高校生たちも大勢で訪れていて、まさに地元に密着した場所でしょうね。また訪れたい場所です。

さて、電車の時間が迫ってきたので、瑞芳駅にもどりました。瑞芳駅から出ている平渓線への直通列車です。
この平渓線は、確か江ノ電とも提携していました。日本でも黄色い車両の気動車として知る人ぞ知る存在です。軒先をかすめるようにして走る電車といえば知っている人もいるかもしれません。
今回は周遊券を瑞芳駅で買って向かいました。
ローカルな感じの沿線を電車は走ります。ある程度の川幅のある川に沿って。そして、緑に満ちた森林地帯へと進みます。草が車体をこする葉音が旅情を高めてくれます。


車窓からはいくつも滝が見えます。それも、一つ一つの滝が相当の規模を持っているようです。列車から飛び降りて観に行きたくなります。でも、我慢。このあと滝も見に行くのですから。
列車は店々の軒先のすぐ前を走ります。なかなかワイルドであり、日本では味わえない光景です。


駅に着くと、大勢のお客さんが降りました。私たちもそれに続いております。
先ほど通ってきた軒先にある店々には、色とりどりのお土産が売っています。
さすがに昨日、九份で数えきれないほどのお店に寄ったので、今日はそれほどお店には食指が伸びません。


まず、私たちが目指したのはランタンです。巨大なランタンを空に飛ばす名物。
この日の目的の一つが、このランタンでした。
その四方に、家族の四人が一人一面、思い思いのメッセージを書きます。そして、それを空に飛ばすのです。
娘たちはそれぞれの思いを書き、私も妻もそれぞれの願いを書きます。
これからの心がけ次第ではありますが、願いよ叶えと。


思ったよりもランタンは高く飛び、かなりの高みに昇って行きました。
もちろん周囲では他にも無数のランタンが飛んでおり、私たちのランタンは上空で他のランタンと見分けがつかなくなりました。

このランタン、線路の上で飛ばすのです。日本では線路に立ち入るだけでもうるさく言われます。こうした非日常の場所で願いを書いたランタンを空に飛ばす。まさに非日常の極みです。


後で駅の近くを歩きまわった時、あちこちにランタンが落ちていました。それをおばさんが回収している姿も目撃しました。果たして私たちのランタンはどこまで飛んで行ったのか。
全てが異国ならではの貴重な思い出です。

私たちが続いて向かったのは、十分瀑布です。私が昨年も来ようと思ってこられなかった場所。滝が好きな私にとって今回の台湾旅行で最も楽しみにしていた場所。

川に沿った小道を歩いて行きます。歩いていると日本とそう変わりないようには見えますが、十分の駅前の喧騒を過ぎてさらに歩くと、少しだけにぎわいの消えた商店街のような一角があります。
その軒先には無数のツバメが飛び交っていて、あちこちに巣が見えます。
この辺りの自然の豊かさが感じられます。


小道を歩いていくと、先ほど私たちが乗ってきたばかりの平渓線の鉄橋があり、その脇を私たちは階段で登ります。
その登り口のすぐ側には滝があります。眼鏡洞瀑布です。
この滝もなかなかの滝姿です。私にとって初めてみる海外の滝。その感慨を存分に味わいながら、滝の前でたたずみました。


しかも、平渓線の鉄橋に沿った通路を歩いていると、ちょうど平渓線の電車が通ってきました。その動く姿は、電車が好きな方にはたまらないはずです。
旅情に溢れた音と動き。私もその喜びを存分に堪能しました。


なおも歩いていくと、何やら広場がありました。
前日の九份もこの日の十分も、昔は炭鉱でにぎわった場所。
この広場には炭鉱のよすがを感じさせる展示物が露天に雨ざらしで展示されていました。

この辺で、すでに暑さのあまり妻と娘は音を上げていました。そもそも滝に興味ないから、十分瀑布にも興味がなく。

ですが、私は台湾随一の滝とされるこの滝は絶対に見たい場所でした。
一つの川が丸ごと滝となって流れ落ちる様はまさに圧巻。その水量と飛沫の量は東洋のナイアガラと呼ばれるだけのことはあります。
あえてこの滝の残念な点をあげるとすれば、滝頭の部分にうまく水がたまるように少し人の手が入ってしまっていることでしょうか。
ですが、それを差し置いてもこの滝は見る価値があると思います。とくに滝が好きな向きには。
私はしばらく、滝の前から動けませんでした。まさに立ち尽くしていました。満足です。


滝の周りには一時間ほどもいたでしょうか。妙なトカゲともであったりしながら。そのうち、妻からLINEでまだかと言う催促が来ました。戻らなければ。


ここで、通信環境について。

今回の旅は日本からレンタルのポケットWi-Fiを借りてきました。
一つのWi-Fiで4人の端末が自由にネットにつなげられ、日本との連絡だけでなく、現地で家族間でLINEの連絡などが自在にできました。とてもありがたかったです。
ところがこのWi-Fiの問題は、Wi-Fi端末から離れるとつながらなくなることです。つまり、四人が常に一緒にいないと不便なのです。当たり前とはいえ、それが行動の足かせになりました。
この時も、私が瀧へ単独で向かったためため、LINEではつながりにくかったみたいです。

LINEをきっかけに現実に戻された私。妻と娘のもとに戻りました。
そして、十分瀑布の演じる見事な景色に別れをつげ、再び十分の街へと戻りました。


途中、駅の近くにあるカフェに寄って休憩。ここのカフェで現地の喫茶店の雰囲気を楽しみました。日本にいる時にもたまに家族で訪れるCaféの時間。まさにこの時もそのような時間が過ぎました。こうした家族四人で過ごす時間がかけがえのないことを感じつつ。

さて、十分駅には一時間に一本程度の電車しか来ません。
なので、妻と娘にはあちこちの店で自由に買い物を楽しんでもらい、私はその間に十分駅を心ゆくまで見学することができました。


この十分駅の特徴を空を舞うランタン以外に一つだけ挙げるとすれば、猫です。
猫が何匹もいるのです。しかもホームの上で自由に寝転がっています。
ネコの自由な姿が見られるだけでも、この駅に来る価値はあります。
もっとも三つ隣の猴硐駅はさらに猫で有名らしいのですが、今回は訪れることができませんでした。

私は十分駅をわが物顔で過ごす猫たちの自由気ままな姿に癒やされながら、夢中で写真を撮りました。
写真を撮るだけでなく、空を飛ぶランタンの姿を眺めたりしながら。


やがて電車が近づいてくる時刻になると、駅員さんが大声で人々を整理し始めます
それとともに、線路の上でランタンをあげていた人々も、さっと姿を消します。


人々がいなくなった線路を、煙を吐いて気動車がやってきました。
そして、十分駅に停車したあとは去っていきます。平渓線の終着駅である菁桐駅までいき、また十分駅に戻ってくるのです。
列車が去ると、次に電車がやってくるまでの間、人々は線路に湧き出てきます。そして、その上でランタンを飛ばし、思い思いに写真を撮ったりします。
このあたりのメリハリこそが台湾で過ごすコツだと思います。自由な時間は線路の上だろうが構わず、列車が来るときはきっちりと間を空ける。
そして、その緩急の大きさこそが台湾の魅力だと思います。そして、この魅力が味わえる場所こそ、この十分駅ではないでしょうか。

さて、菁桐駅から戻ってきた列車が折り返してくる前に妻子と合流し、そこからは帰りの列車に乗り込みました。
帰りの電車では、十分の街の余韻を楽しみ、台湾の田舎の風情を楽しみました。
この景色こそが、私が24年前に惹かれた台湾の風景です。

やがて列車は瑞芳駅へ。この時は乗り換えがあったため、瑞芳駅の外には出ませんでしたが、乗り換えの時間を利用してたくさんの写真を撮りました。こうやって異国の駅を画像に収めておくと、そのディテールだけで後日にも楽しめます。

やがてやってきた乗り換えの列車に乗り、そのまま台北から萬華駅へと移動しました。
萬華駅からはカイザーメトロホテルに戻って荷物を置き、すぐに私たちは出かけました。
MRTの龍山寺駅から台北駅へ。そこで板南線から淡水信義線に乗り換え、私たちが下りたのは士林駅。

ここは士林夜市の最寄り駅です。日本から持ってきた台湾のガイドブックによるとここが台北でも一番規模の大きい夜市なのだとか。

昨年の妻との旅と前日私たちが訪れた夜市は、ホテルにほど近い艋舺夜市と華西街観光夜市だけでした。
ですが、私にとっての夜市とはこんなものではなかったはずなのです。24年前の旅で、私が味わった夜市の思い出。店の人と値段を値切る交渉をしたり、異国のよくわからない飲み物を飲んだり(たしかタピオカミルクだったような)。
その時に経験した心が舞い踊るような楽しさは、上に挙げた二つの夜市では感じられなかったのです。
私はその経験をもう一回味わいたかったし、娘たちにも見せたいと思っていました。
なので、最後の夜は台北でも一番規模の大きい夜市に期待と思いました。

そしてついた士林夜市。まさにその街並みは華やかで、にぎやかさが夜の街を覆っていました。
私たちはそれこそ数え切れないほどの店々を巡りました。チーズケーキのホールの美味しい店があると聞いて行ったら、お店がまさに閉まる寸前で、ラスト一つのチーズケーキを入手したり、多様な屋台の食べ物を楽しみ、臭豆腐にもチャレンジしました。まさにおいしい台湾のグルメが集まっており、それらを心行くまで満喫しました。


さらに、何かちゃんとしたものも食べようと、夜市の真ん中にある市場の下に行くと、熱烈な客引きにつかまり、そこでもご飯を食べました。
よく見ると、隣にも数軒、同じような食堂があります。なのに、私たちが呼び止められたお店があらゆるお客を取り込んでしまうため、私たちが入った店の混雑とは違い、隣の店々が閑散としていたのが面白い光景でした。


こうした台湾の活気があふれる様子を味わうだけでも、士林夜市に来た甲斐はありました。
そして、娘たちにとっても士林夜市はとても良い印象を受けたようです。
今回の台湾の旅でもっとも印象に残ったのは、次女は士林夜市。長女はでした。

士林夜市にはいわゆるグルメの店だけでもなく、Nikeのショップや、台湾のファッションの最新のお店も集まっています。日本で例えるなら原宿のような感じでしょうか。
若い人たちの集まる最先端のエネルギーが士林にはありました。また来たい場所ですね。


夜市を堪能するだけ堪能し、すでに時刻は23時を超えようとしています。この夜市の発する雰囲気こそが、台湾人や中国人が持つエネルギーの象徴なのかもしれません。
日本では、もう同じようなエネルギーは感じられないような気がします。

私たちはホテルにつくと、早速、夜市で買ってきたチーズケーキをいただきました。そのおいしかったことと言ったら。
こうして台湾で過ごす最後の夜も過ぎていきました。


家族で台湾・九份 2019/7/23


朝、ホテルを出た私たちは、MRTに乗って台北駅へ移動し、そこから、台湾国鉄、いわゆる台鉄の駅へ乗り換えました。
台鉄には電車の種別が何種類もあります。
昨年、一人で基隆まで乗りましたが、その時は買うべき切符の種類がわからず難儀しました。
ですが今回はもう大丈夫。適切な電車を選び、四人分の切符を買い求める。台湾の鉄道はもう乗りこなせるに違いない。

そう思いましたが、台湾の鉄道の奥深さは、まだまだ私の理解のさらに先を行っているようです。
まず、座った席が指定席なのか自由席なのかがわからない。
しかも、家族四人で座っていると、途中から乗ってきた人に席にこられて怪訝な顔をされました。
なので、私たちは場所を移動しました。あれ、この電車は指定席やったっけ?

電車は、地下を進み地上へと。私が去年一人で乗った区間です。
異国の電車の旅は格別。
と、その時です。
急にざわざわとしだしたかと思うと、何やら焦げ臭い匂いが立ち込めてきました。
私たちが乗っている電車の前の方から、何やらざわめきとともに人が通路をこちらに向かってきます。
一体何が起きたのか。
焦げ臭い匂いである以上、何かが燃えているようです。
一体何が起こってるのか皆目わからないまま、私たちはいた場所から電車の後方車両に向けて移動しました。


日本だとこのような緊急事態が起これば、電車はすぐに緊急停止するはずです。なのに、電車は止まる気配も見せずに疾走しています。車内アナウンスもなく、何が起きているのか分からぬ私たちに不安が押し寄せます。

私たちが別の車両に移ってから、ようやく車掌らしき人のアナウンスが聞こえました。もちろん何を言ってるのか全くわかりません。
私たちは、不安をこらえながら、異国の電車の中で、心細げに通路に立っていました。
これぞ台湾というべきおおらかさ。私はこのおおらかさが好きですが、娘たちや妻にとってはなかなかの新鮮な経験だったようです。

やがて、電車は何事もなかったかのように八堵駅を過ぎ、瑞芳駅に着きました。
ここで降りたのは、この日の目的地である九份に向かうためです。ですが九份にはどうやって行けばよいのか。バスで行くことは調べていましたが、そのバス停がどこにあるのか分かりません。
まず駅を降り、街へと繰り出しました。瑞芳駅は日本統治の頃の雰囲気を今に伝える堅牢な印象のある駅です。
そんな駅舎を背後に、駅前のあたりを動き、九份へ向かうバス停らしき場所を見つけました。
その前に、時間に少しだけ余裕がありそうなので、娘の目当てであるタピオカ屋さんに行きました。
85度Cと書かれたこの店。日本にも支店を出しているそうですが、早速、今の旅で二軒目のタピオカを娘たちは楽しみました。


この店の隣にはケーキ屋さんもありまして、とてもかわいいケーキが色とりどりに並んでいました。
24年前の旅では男五人の旅でした。なので、こうしたお店には全くよることがありませんでした。その当時もこうした洋菓子系のお店は可愛らしいケーキがあったのでしょうか。

さて、タピオカに満足した後は、バスを待ちます。
すると、バスがやってきました。
このバス、日本で言えば観光バスでしか見かけられないような豪華な作りです。悠遊カードを使い、席へ。


九份は台湾随一の観光地でもあり、私にとってもはじめての訪問です。
とても楽しみ。
やがてバスは山道を抜け、九份のバス停に着きました。
バスを降りると、道には歩道をはみ出して大勢の人々が歩いています。道には車やバスが往来していますが、誰も彼も構わずに歩き回っています。観光地によくある光景です。

人々の流れに沿って歩き、九份の街の入り口へ。
狭い間口は、場末の商店街よりもさらに狭く、暗い感じが入るのをためらわせます。しかも、中からは独特の匂いが立ち込めています。さまざまな食べものと何か得体の知れない物の混じりあった匂い。日本ではまず嗅げないたぐいの匂いです。

その入り口を入っていくと、台湾のディープなお店が両側にずらりと連なっています。今風の店もありますが、昔ながらの台湾食材を扱う店もたくさん。
バラエティーの豊かな店々の様子は、豊かを通り越してカオスです。混沌とした色彩とごった煮のような店に挟まれた通路は観光客でごった返しています。
とにかく人が多く、強烈な匂いに慣れるまでは、歩くのもしんどいほど。


それでも、歩いて行くと、興味深いお店が無数にあるため、つい足を止め、覗き込んでしまいます。
最近の日本ではあまり見られなくなってきたエネルギーが渦巻いています。

やがて歩いていくと、素晴らしい景色の場所にたどり着きました。金山石。ここでしばらく、海と山が作り上げた美しい風景に心を委ねました。

金山石から数メートル戻った場所には、幸福堂と言う名前のタピオカ屋さんがありました。
見るからに美味しそうで、次女は一人で買いに行きました。そろそろ台湾の水になじんできたようです。
ここのお店は、タピオカの煮込みまで見せており、これがとても美味しそうでした。


実際、味はとても美味しかったです。今回の旅の中でも一番印象に残っています。
後日、日本にもこの幸福堂は進出したそうですが、行ってみたいと思います。

さて、幸福堂で甘いものを味わった後は九份茶房と言うお店で、お昼を食べました。
台湾のローカルな味わいが堪能できました。
が、飲み物も含めて日本では味わえない独特の味付けで、しかも量が多い。娘たちや妻には、お腹いっぱいだったようです。
ここも景色が良く、外の風景がとても楽しめました。内装もとても落ち着いていて、ここでしばらく人いきれの疲れを癒やしました。


さて、あたりにはさまざまなお店が軒を連ねています。
どこに行っていいかわからないですが、手当たり次第にいろんなお店に立ち寄りました。

もの珍しげに商品を見回していきます。お酒の店や、チョコレートの店、パイナップルケーキのお店、土産物屋、臭豆腐、スイーツ。
その中でも私たちが行ったのは、カラスミのお店です。今回の旅で、カラスミを買うと決めていた妻。
他にも、キャラクター商品の店や半貴石のお店、時計の店などなど。時計の店では、娘が好きな懐中時計の一つを買ってあげました。
娘はとても満足していました。ここのお店には、酒の瓶を加工して作った灰皿や箸置きなども売られていて、私はそれにすごく惹かれました。買って帰りたかった位です。
ネコも辺りに目立ちます。とても自由な感じが台湾らしくて心が和みます。


観光地だけあって、とても面白い店が多く、しかも日本の観光地ではない独特の商品が見られるので、いくらいても飽きません。
そして、時間はあっという間に過ぎて行きます。
坂を下って千と千尋の神隠しの湯屋のモデルになったとされる建物も通り過ぎ、狭い階段を下へと降りていきました。
と、空が曇り、大雨が降ってきました。昨日に続いて今日も土砂降り。台湾のこの時期は雨が多いことがわかりました。
私たちは慌てて、近くにあった台灣宜龍という茶器のお店に入りました。台湾茶の茶器を扱うお店です。私たちはここで、長時間雨宿りさせてもらいながら豊富な茶器の種類を堪能し、お茶の試飲もさせてもらいました。


皆さん、ある程度のこなれた日本語を話されます。
24年前に来たとき、年配の方がしゃべっていたような、日本の教育の名残があるような感じはしません。あくまでも観光客向けの日本語と言う感じです。
今回は観光客の王道コースなので、旅の出会いはありませんでした。
お茶屋さんでは一時間以上いたのですが。

なので移動し、千と千尋の神隠しの湯屋に似た建物のすぐ近くで雨宿りして、時間を過ごそうとした私たち。
ふと一人で来ていた若い日本人男性と話す機会がありました。
さまざまな話題で会話したのですが、もうこの方の顔も名前も忘れてしまいましたが、木更津にお住まいの方のようです。
旅の中でこうしたご縁ができるというのはまさに一期一会の喜びです。あえてSNSや名刺交換はせずに、ふとした旅のふれあいを堪能しました。


そうしているとようやく雨も止み、落ち着きましたが、すでに時間は17時。お店の多くは閉まり始め、一気に人通りも減ってきました。
それでも私たちは、まだ開いているお店に片っ端から立ち寄り、妻や娘たちが行きたいお店にも可能な限り入りました。ギリギリまで九份を楽しもうと。私も一人で小師父というお店で鶏油飯を食べました。美味い!


バス停近くの展望台から見た夜景はとても美しく、この景色だけでも九份に来た価値はありましたね。

帰りのバスは、心地よく瑞芳駅まで。
ここでもう一軒、超大杯甜品屋というお店でもタピオカを頼む娘たち。もう、買い方も心得てきています。頼もしい。


台北駅から台鉄で帰りましたが、台北で降りずに次の萬華駅まで。実は私たちが泊まっているカイザーメトロホテルは、この駅にほぼ直結なのです。

で、ホテルで落ち着くはずもなく、私たちは再び街へ。夜市を堪能しなければ。
龍山寺のそばにある艋舺夜市と、その奥にある華西街観光夜市へ。
金代山産藥膳坊というヘビ料理の店やアダルトショップの軒を並べるここは、観光客がターゲットではなさそうで、年頃の娘たちを連れ歩くには少々刺激的な場所です。
少し小腹を満たすために屋台でパンを買ったり、前回もきた酒屋さんに寄ったり。


私は夜、ひとりでもう一度街へ出て、コンビニを巡ってビールを探してました。