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kintone Café Metaverseに参加&登壇しました。


4/22に行われたkintone Café Metaverse Vol.3に参加と登壇を果たしました。
本稿ではそこで感じたことを書いています。

私はkintone Café Metaverseには準備の段階から参加しています。
Vol.1では登壇を、Vol.2にも参加しました。
告知サイト

今のメタバースは決して栄えてはいません。むしろ、一度もてはやされただけに、斜陽ワードに貶められてしまった感すらあります。
ですが、決してメタバースはオワコンではないと思うのです。

その理由は、私たちは仮想空間での活動にまだ慣れていないからです。そして、仮想空間内にあるはずの可能性のすべてに気づけていないからです。
まだ知らないものに対してオワコンのレッテルを貼り付けるのはいかがなものか。

可能性を知るためには、メタバースに没入する体験が必要です。ですが、そのためのゴーグル(Oculus Quest 2)が使いにくいのは確か。これは重大な課題です。
私はメガネを着用しています。そのため、別途購入したアタッチメントレンズをOculus Quest 2にはめた上で使用しています。ですが、このレンズの度が後頭部のバンドの調節となかなか合わず、それが私にストレスを与えています。
そのため、私は仕事でOculus Questを使う事がほぼありません。

私はそれでも、メタバースを始めとした仮想空間に今のうちに慣れておくべきと考えています。メタバースがその入門にふさわしいことも。

今回のkintone Café Metaverse Vol.3、私の登壇タイトルは「新入社員の提案ロープレ(仮」です。
ロープレ、つまりロールプレイングは提案や商談を事前に通して行っておく練習です。人と話す職種には欠かせません。
普通、ロープレは社内のどこかを使い、対面形式で実施します。メンターや上司を前にして。その際、関係性はあくまでも内輪にとどまります。実際の提案に即した形式をなぞったとしても、なれ 合いの感覚はどこかに残ってしまいます。
では、ZoomやGoogle meetやmeet-inなどのオンラインミーティングツールを使ったロープレはどうでしょう。それもしぐさや視点や振る舞いなどの言語にできない情報、しかもそれらの情報は商談の中で重要であるにもかかわらずオンラインツールでは取りこぼしてしまいます。つまり、ロープレの効果は失われます。
いうまでもありませんが、ただ台本を暗記して読むだけの営みはロープレではありません。

今回、kintone Café Metaverse Vol.3では、登壇席に移動し、そこから着席している皆さんに向けてkintoneの提案を行ってみました。そうやって話したことで、メタバース内でkintone提案を行う貴重な経験が私の中に蓄積されました。
そこでの学びとは、メタバースはリアルの場の内輪感を払拭し、なおかつ平板になりがちなオンラインミーティングツールの欠点を補うことができることです。
何よりも、臨場感こそがメタバースの最大の強みです。反応を受けつつ、その場で適した提案を行う練習ができました。

ただし、メタバースはアバターの表情がまだ未熟です。壇上からの距離があるように表現されるため、アバターの表情、つまり相手の反応がうまく見えません。
そうした欠点はありますが、それを踏まえても手ごたえはありました。それは私にメタバースの可能性を見せてくれました。

先日、今回の登壇を契機に「メタバースはまだ来るはず」というタイトルでnoteにも似たようなことを書きました。

今回は毛海さんに司会進行役を担っていただきました。

私の登壇の後は、
藤村さんによる「kintoneでマニュアルってどう実装する?」です。

kintoneのマニュアル実装は皆さん共通の悩みです。弊社でも同じ。
メタバースだからこその広々として空間を利用したマニュアルが作れれば、根本からの改善ができそうに思います。

ディスカッションの場でも、有意義なマニュアル作成のノウハウが出ていました。

渋屋さんの「左脳と右脳からの学び」は、まさに私の気性にあっていました。

なぜ私がkintoneにこれほどはまったか。
それは、設計をきっちりしてから実装する今までのシステム開発「知る→分かる→できる」に飽き足らないものを感じていたからです。
ですが、kintoneはまずアプリを作る「やる→できる」を実現できます。これに可能性を感じたのです。それを右脳と左脳の違いから語った渋屋さんの登壇は、まさにメタバースも考える前にやることを示しています。

続いての三浦さんの「どうやって進める?kintone開発!!」も、仕様書という意味で可能性を感じさせる内容でした。
藤村さんの登壇と同じく、メタバースの広々とした空間を使い、自在に仕様書を作成する。どれほど複雑なアプリ間の連携も、メタバースなら広く使えるはず。

ディスカッションの場でも、有意義な仕様書の作成ノウハウや統制・アプリ運用のノウハウが提案されていました。
私からもアプリ運用の実例をお伝えしました。

毛海さんの「メタバースはリモートワーク苦手マネージャを救えるか?」は、
Zoomなどの既存のリモートワークツールが抱える問題点がわかりやすく示され、
それを救う可能性としてのメタバースに触れておられました。

仕事とはコミュニケーションに尽きます。それをメタバースの臨場感が実現できれば、メタバースは広がるはずだと思います。

近い将来、仮想空間での商談やエンターテインメントは当たり前になるはずです。それは間違いないと思います。
それを担うのはあるいはメタ社のメタバースではないのかもしれません。新しい会社が発表する革新的な次世代のデバイス。
あと数年もすれば出てくると思うのです。いや、すでに出ています。
簡単にメガネのように装着するだけで、VRの世界が体験できるデバイスが。そのデバイスの値段をさらに下げ、人々が手に取りやすくする。
その時、メタバース内での商談や提案やセミナーはより一般的になるでしょう。まさに今回のkintone Café Metaverseのようなイベントも。

インターネットが世の中に広まり始めた当初、ブラウザーとはネットスケープ・ナビゲーターを指していました。が、今やそれは失われました。今やネットスケープ・ナビゲーターを追いやったインターネット・エクスプローラーでさえも消え去りました。
別の会社がより優れたブラウザーを出し、技術は進歩しました。そして今、インターネットは今や社会にとって当たり前のインフラに成長しました。

あるいはメタバースもネットスケープ・ナビゲーターと同じ道をたどるのかもしれません。
ですが、ネットスケープ・ナビゲーターの功績は否定されません。当時、ネットスケープ・ナビゲーターを通してインターネットの世界にいち早く触れた人々がインターネットを武器とし、商売として成功しました。私たちはその歴史をよく知っています。メタバースも同じ。仮にメタバースが廃れたとしても別の会社がより優れたデバイスと仮想空間のプラットフォームを作り上げるはずです。
ただ、そうなってもメタバースで培った経験は無駄にならないはずです。おそらくメタバースの世界データも引き継がれ、育っていくはずです。
今のOculus Quest 2から次のデバイスに変わった瞬間、何かとんでもないことが起きるような気がしてなりません。

私は仮想空間の入門としてメタバースは存在価値があるとみています。まだメタバースも捨てたものではないのです。
では、メタバースの可能性をもう一度世の中にアピールするためには何が必要なのでしょうか。

まず、今のメタバースはエンターテインメントに偏りすぎているように思えます。
確かにビデオデッキやパソコンやインターネットはアダルト業界から普及しました。メタバースでも同じ成功体験をなぞろうとしているのでしょう。
でも、もう世の中に似たような娯楽は掃いて捨てるほどあります。今はビデオやインターネットの黎明期ではありません。娯楽で訴求しようとしても無理だと思います。


それよりも仕事やビジネスユースに振った方が仮想空間はニーズがあるはず。
コロナをとおしてリモートワークの光と影、浸透と課題があらわになった今だからこそ。
あたかも、そこに人がいるかのような臨場感のもとで仕事ができる可能性。しかも、通勤の手間やストレスから皆が解放され、オンラインミーティングツールの平板な関係性で疎外感を覚えず仕事ができる環境。
その実現にはもう少しかかるでしょう。が、わざわざラッシュアワーに巻き込まれる必要がありません。しかも上司の承認欲求を満たしながら同じフロアで作業をする感覚をメタバースが与えてくれれば、いうことはありません。

その可能性を世の中の人々にあまねく広める。そのためにメタバースの体験の機会がもっとあればよいのに、と思います。
このままでは、メタバース勃興期のサービスの一つとして後世から振り返られるだけの存在になってしまいかねません。
私もkintone Café Metaverseにはなるべく出て、自分の中の可能性をより広めたいと思います。

そのためにはメタバース内で使えるキーボードや、メタバース内からツイートできるようなスキルを磨かなければ。
まずは今回ご参加してくださった皆様、ありがとうございました。