8月24日にCASOミーティング@真鶴を開催しました。
告知ページ
今回のイベントは、ちょうど一年前、真鶴町で開催したkintone Café 神奈川 Vol.15が発端です。
kintone Café 神奈川 Vol.15を主催・登壇しました
あわえ社による開催記事
ギボンズ社による開催記事
その時のテーマが、地域創生とkintoneでした。真鶴町、真鶴町の人や真鶴町に拠点を置いて活動する会社さんも巻き込み、大変盛り上がりました。
今回はそのテーマを踏襲しつつ、kintoneはあえて出していません。過疎地を盛り上げる事に焦点を置き、趣旨も新たに別のコミュニティとして準備を進めてきました。
神奈川県唯一の過疎地である真鶴町でどういった化学反応を起こせるか。過疎をテーマにしたイベントを行う意味やイベントから期待できる効果は何か。
それらを議論するため、この一年の間に何度も打ち合わせを重ねました。私も何回も真鶴に行きました。
過疎地の実情を解決する。
そのようなミッションをイベントに設定しても、イベントまでには多くの課題が待ち受けています。コンセプト、目的やゴール設定、登壇者や当日のスケジュール等、決め事もたくさんあります。
その過程では、考え方の違いや進め方の相違、認識のズレなどが何度も生じました。壁にもぶつかりました。そのたびに運営メンバーの四名でその壁を乗り越え、今回の開催に至りました。
まずはスタッフとして一緒に活動してくださったあわえ社の三宅さん、松木さん、ギボンズ社の藤村さん、ありがとうございます。
CASOとは「Chaos」「Adaptability」「Sustainability」「Organics」の頭文字をつなげた言葉です。混沌としながらも、適用性を保ち、持続可能であり、それらが有機的に結合する。
もちろんCASOには「過疎」の意味も含めていますし、「仮想」空間を用いたイベント運営も視野においています。それらすべてを表現する言葉がCASOでした。
わが国の過疎地の状況は、皆さんが考えている以上に深刻です。私も調べるにつれ、この問題の深刻さを感じています。
都会にいては決して知ることのない知識です。
仮に知ったとしても、過疎地で暮らしてみないとその深刻さはわかりません。私もまだわかっていません。
過疎の実情を把握し、それを課題として皆で考えるにあたっては、過疎地のプレイヤーをお招きし、登壇してもらうことが重要でした。
今回の「CASOミーティング@真鶴」の登壇者の皆さんは、過疎地で生活し、過疎地で少しでも地域の課題を解決するために取り組んでおられます。
令和4年4月 過疎関係市町村都道府県別分布図
都会に住み、朝夕の列車に乗ると遭遇する異常な混雑。そこに理不尽さを感じます。
満員電車の人口密度は、あるサイトの情報によると、「1平方メートル」あたり2.52人ということです。その一方で、著しく過疎が進んだ地では、「1平方キロ」あたり5人を下回っているそうです。
既に人口密度がキロ当たり10人を切るような過疎地が地方では増えているといいます。それなのに都会は過密しているのです。
私もたまに首都圏のラッシュアワーに遭遇しますが、この極端な差には不条理すら感じます。
特に、見渡す限り誰も人のいない過疎の平原を訪れた直後に東京でラッシュアワーの電車に遭遇すると、このような状態に耐えておられる通勤者の皆さんに本気で畏敬の念を覚えます。
もちろん過疎と集中には理由があります。要は稼げるかどうかです。
仕事を求めて人は集まります。人が集まることでさらに仕事が増え、それがさらに人を呼びます。一方で、仕事のない土地からは人がどんどん去っていきます。それが過疎地と異常なラッシュアワーを呼びます。単純な話です。
両極端。0と1 。ビット単位。
今の世の中を設計しているデジタルの基本的な単位です。
今は0か1ですが、将来は量子コンピューターの考えが主流になるはずです。量子コンピューターの考えとは、0と1のどちらかの値しか持ち得ないのではなく、0から1に至るありとあらゆる値を持ち得ると言う考えです。
そうすることで、データの可能性は格段に増えます。
もちろん、私がいう0か1とは極端な過疎地と東京などの大都会を対象としています。
量子コンピューターのように、その中間の値を取る対象ももちろんあり、それは例えば地方都市です。
ただ、中間の値をとってほしいのは過疎地と大都会も同じです。ともに0か1ではなく、中間の値を持ちうる存在に変わってほしいです。
これからは0か1かではなく、都会であっても程よい混雑まで瞬時に柔軟に移行できるような社会にしたいものです。
特に東京や大阪などの大都市の状況はもう少しなんとかしなければならないでしょう。
過疎地こそは都会の過密の受け皿としてもう少し繫栄してもよいのではないでしょうか。都会から地方に人を分散させ、均衡に国土は発展すべき。そう思いませんか。
農業の観点からも、人の心理的なストレスの解放からも、社会制度からも、過疎地には可能性が満ちています。
過疎地の可能性を企業誘致、自治体、支援団体、産業、コミュニティーなどの観点から考え、参加者で学び合うのがCASOの趣旨です。
過疎地を知るにはまず街を知ることです。
今回、一般社団法人あるっこで代表理事を務めておられる並木さんに街歩きの企画を考えてもらいました。六月には並木さんを招き、運営メンバーで真鶴を散策しました。
私も約一年半ほど真鶴に通っています。約八回ほど訪れたでしょうか。何回も訪れる中で、私なりに真鶴の魅力は感じています。ただし、私は一人で歩くことが多かったです。
それに比べて、今回のように大勢で街を歩くと、一人では気づかなかった街の景色が見えます。
並木さんのおっしゃる虫・鳥・魚の視点から見た街の魅力の味わい方。それを皆さんで共有しそれぞれの考え方を生かし、取り入れ尊重する姿勢。
七月のある日には開催されていた「あるっこ展」に顔を出し、あるっこ流街の歩き方を学びました。
あるっこ展
運営メンバーにとって、企画時から心配だったのは当日の天気です。荒天よりも、むしろ晴天になる方がリスクでした。理由は言うまでもなく熱中症です。
事前の天気予報は曇りだったのですが、当日はまぶしいばかりの晴天でした。
体調不良者が出ることも可能性としては考えていましたが、幸い、体調不良を訴える方や遅刻者はおらず、無事に街歩きを完遂しました。
6月に真鶴町を歩いた際は、もっと広い範囲を高低差も顧みずに歩きました。しかし、今回は皆さんの体力も考慮し、真鶴のメインルートを中心に歩きました。
今回歩いたルート以外にも、真鶴には見るべき場所が多くあります。岩地区や真鶴岬にも。
私も真鶴岬にはまだきちんと訪れたことがないため、機会があればまた訪れたいと思います。
登壇者のどなたかもおっしゃっていた通り、街に対する興味や魅力が薄れていくことが、過疎への第一歩です。住んでいる人がその街に魅力がないと思ってしまえば、その街は死んでいきます。
ところが多くの方は、ネット上にある様々なコンテンツを眺めただけで満足してしまい、街の様々な場所に散在する面白いコンテンツには興味を持ちません。誰かが面白おかしく取り上げてはじめて、それに興味を持ちます。
でも、それよりも先に自らの目で街を歩き、自らの目でコンテンツを見つけ出す方が面白いと思いませんか?
インターネットはたかだか十数年の歴史しか持っていません。それに対して街には数百年の歴史が積み重なっています。それぞれの時代ごとに、名の知れぬ多くの人々が街に何かを残してくれているのです。
そうした古人の残した何かを偲び、同じ空間を体験することはインターネットではできません。
上にも紹介した「あるっこ展」に参加して思ったこと。
それは、こうした街歩きの活動を一人で黙々と営むのではなく、仲間と語らいながら楽しむことの可能性です。それがとても新鮮でした。
私自身、街はだいぶ前から一人でさまよっていましたが、それを組織で行う発想には至りませんでした。
今回、皆さんで真鶴の街並みを歩いたことで、それぞれが違った対象に関心を向け、楽しみを見つけられることを知りました。それがとても新鮮でした。
人によって違う関心の対象を知り、その関心を頭の片隅に留める。そして、それを意識して街を歩いてみる。すると、今まで歩き慣れた街であっても新たな気づきが得られます。
真鶴町観光協会に戻ってきた私たちは、開設したLINEオープンチャットのノートに投稿した写真を元に、それぞれが得た気づきを発表してもらいました。
私はあえて、真鶴港と空の青さの写真をアップしました。特に変哲もない写真ですが、この日ばかりは、この夏真っ盛りの天候にも関わらず、誰も脱落しなかった安堵感からです。
皆さんがそれぞれの感性から面白いと思った写真をアップしていて、とても興味深かったです。
こういう共有ができるのがあるっこさんの街歩きを楽しむイベントの良さですね。
第二部が始まるまでには時間があったので、皆さんでお昼を。私も皆さんについていき、魚座の近くのお店(地魚 まるみ)さんで食事をいただきました。海鮮を食べると真鶴にいる幸せが味わえます。
さて、真鶴町観光協会の二階会議室に戻り、第二部の開始です。
実は食事をとっている間に東海道線が事故で止まっていると言う情報が入りました。そこで私は、遅れて来られる方々の連絡に追われていました。
事故にもかかわらず、第二部がはじまってしばらく後ら皆さんが集いました。今回は運営スタッフを合わせて、26名の方に集っていただきました。会場のキャパシティを考えると、もうギリギリの人数です。なので、集客としてはまぁまぁの結果ではないかと思います。
今回のCASOにあたっては、私も数人は勧誘しました。SNS等での発信もしました。ですが、それ以外は直接の勧誘はしていません。
理由は、告知ページにアップした登壇者だけで、興味を持つ方は来てくれるだろうと読んでいたからです。
その結果、今回は新潟、山梨、真鶴の各地で過疎地で取り組みをされている方に登壇していただきました。
第二部はあわえ社の三宅さんによる司会進行で開始です。
私は、今回のイベントは裏方で関わろうと決めていました。登壇するつもりも最初からありませんでした。LTもせず、司会進行も可能であれば他の方にお願いするつもりでした。
三宅さんであれば司会進行は大丈夫だろうと思っていたので、私は完全にお任せモードです。 三宅さん、ありがとうございました。
最初の登壇者は真鶴町役場の石川さんです。今回は役場の中村さんとともに参加してくださいました。
参加者の皆さんにとって、開催地の自治体の方が来てくださると過疎をテーマにしたイベントに箔がつきます。
私たち民間が旗を振ることは大切ですが、自治体がきちんとバックアップしてくださることは安心感に繋がります。
石川さんからは、真鶴町の現状や神奈川県唯一の過疎地としての立ち位置や魅力などが紹介されました。自治体からあらためて真鶴の魅力や町勢を伺うと、真鶴町は決して劣っているわけではなく、むしろ可能性がある街だと言う思いが募ります。
続いては中島さんからです。
たくさんの肩書の中に内閣官房地域活性化伝道師もお持ちである中島さんは、全国の様々な過疎地を訪問しておられます。そして、過疎の実情をよく存じ上げています。
総務省に登録の中嶋さんの情報
中島さんの話は、真鶴の過疎の状況を客観的に参加者に伝える意味でとても素晴らしいものでした。まさに出だしにふさわしいセッションです。
真鶴町の町勢データを駆使しながら、他の過疎地に比べて真鶴は恵まれ、光っている過疎地だと鼓舞する中島さん。
過疎地に希望を与える意味でも、とても良かったと思います。
来てくださっていた真鶴町の皆さんも一生懸命ノートを取っておられました。
私も中島さんを見習い、まずはデータと実情の把握から始めたいと思いました。
過疎から脱却を目指すため、私からも指針が示せるようにしたい。そのためにも、私自身により多くの知見が必要と思いました。中島さんありがとうございました。
続いては第一部で真鶴の街歩きを導いてくださった、あるっこの並木さんです。
並木さんからは少し柔らかい内容で、何をすれば街の魅力が感じられるかについて話していただきました。
街歩きによって街がどう変われるのか。街歩きが町おこしにどう役立つのか。街歩きが何の効果をもたらすのかと言う点についてお話しくださいました。
あるっこウェブサイト
街歩きは個人の趣味なのでしょうか。確かにその側面もあります。が、街歩きも街にとって大きな力になること。その街にとって大きな経済効果を生むことを、長崎さるくの事例を挙げて教えてくださいました。
どうすれば過疎に苦しむ街に人を呼べるのか。その魅力とはどう伝えればよいのか。
まずは外から人に来てもらい、街の魅力を知ってもらうことです。そして、街の人が外からの旅人にその街の魅力を教えてもらうことです。さらに、それを外に発信してもらうことが第一歩でしょう。
私にとってもあるっこさんの活動は興味深いものです。プライベートで機会があれば、あるっこの街歩きにまた参加してみようと思っています。並木さん、朝から夜までありがとうございました。
引き続き、語ってくださるのは藤田さんです。藤田さんは、全くの素人の状態からグランピング施設を立ち上げ、山北で一度挫折した後、見事に真鶴でグランピング施設を人気施設に成功させた実績を持っておられます。
クスクスグランピング真鶴ウェブサイト
購入した真鶴の地も全くの荒れ地だったそうです。そのような土地を地図から見つけて売却の交渉を行い、銀行の融資も通しきった行動力がお見事です。
行動力に意志の力が伴っていると強いと思わされました。意志さえ貫けば、成果は何らかの形で必ず得られる。それを教えてもらいました。
私の理解では、グランピング施設とはいわゆるキャンプサイトのより豪華なものです。
キャンプとは都会に疲れた心身を癒やす営みです。つまり、都会とは真逆の何もない空間と環境そのものが価値になります。つまり、過疎地とはキャンプにとっては望ましい環境なのです。
過疎地の現状をグランピング施設として見事に再生し、逆手に取り、そこを生かすことで可能性を切り開いた藤田さんの取り組みは素晴らしい。
藤田さんありがとうございました。
さて休憩です。私も休憩の時間を生かしてさまざまな方とご挨拶しました。
さて、休憩が明けて登壇してくださったのは、株式会社下田村の今井さんです。
今回は新潟から駆けつけてくださいました。
今井さんのX
新潟と言えば、米どころ雪どころのイメージが強く、過疎地のイメージはあまりありません。
今井さんがユニークなのは、肩書が「代表取締役村長」であることです。
なぜ村長か。
それは、下田村がかつて村として独立していたからです。たが、今は三条市に合併され、行政区分としての下田村は消えました。
幼い頃から村長になると決めていた今井さんの夢は12歳の頃に潰えてしまいました。
そのかわり、今井さんは株式会社下田村を立ち上げ、代表取締役村長と名乗り、夢を現実のものにするべく、今は宿泊施設などを複数運営されているとのことです。
その行動力と実行力はやはり素晴らしい。
そして売上10億と言う明確な目標を立て、それに向かって努力しているところも素晴らしい。
一番面白かったのは、クラウドファンディングのやり方を知らず、通帳を晒して投資を募ったエピソードです。まさに型破り。
ですが、今井さんのように既存のやり方にとらわれず突き進むパワーこそ、過疎地をよみがえらせる原動力になるはずです。
こういうプレイヤーが過疎地を盛り上げていくことで、その地に何かの雇用が生まれ、その雇用をもとに次なる産業が生まれる。その繰り返しが地域を強くして行くはずです。
今井さんも新潟まで帰らなければならないにもかかわらず、かなり遅い時間まで真鶴にいてくださいました。感謝です。ありがとうございました。
続いて登壇してくださったのは松木さん。
真鶴でペペコーヒーを営んでおられる松木さんは、真鶴出身ですが、地元の状況を見かねてUターンし、今や観光協会をはじめとして真鶴のあちこちで活躍しておられます。
私も一番最初、kintone Café 神奈川を開く際にご連絡したのも松木さんだったように覚えています。
松木さんのスライドの中にはたまたま私が映り込んでいますが、このペペコーヒーはとても居心地の良い場所で、私も打ち合わせの度にお伺いしています。
ペペコーヒーのInstagram
松木さんのスライドの中には、かつての真鶴の繫栄を示す写真も載っていました。
この写真、私もクイズとして出題された後はすぐに場所が分かりませんでした。真鶴のメインストリートであるおおみち通りが答えですが、今のおおみち通りしか知らない私には、信じられないほどの変わりようです。
今、過疎に苦しむ各地も、かつてはこのような賑わいと誇れる日常があったはずです。
この写真こそは、この日のCASOを象徴する一枚ではないかと思いました。
真鶴が過去の繁栄を取り戻したとき、そのノウハウは全国の過疎地に展開できるはずです。
CASOの目的もそこにあります。
MMK(真鶴盛り上げよう会)の活動など、松木さんのこれからの活動が楽しみです。
松木さん、ありがとうございました。
続いて、登壇者としてトリを勤めていただくのは。山梨県の小菅村でFar Yeast Brewingを経営されておられる山田さんです。
Far Yeast Brewing社のウェブサイト
山田さんとは今年の3月にやまなしワーケーションツアーで訪問した際にお会いしました。
工場を見学させていただき、昼食の席もご一緒し、いろいろとお話を聞かせていただきました。
今回、そのご縁を生かして登壇をお願いしたいところ、心快く快諾していただきました。本当に感謝しています。
小菅村の人口は山田さんのスライドによると618人。真鶴の10分の1の規模です。今回ご参加頂いた方の中では、最も人口の小さい地域からのご参加です。
その小さな山村から産まれたビールが山梨や東京をはじめ、世界27カ国に出荷されています。
私が工場を見学させていただいた際、入り口に掲げられた無数の賞状やトロフィーの数に圧倒されました。中に入ると、今まで発表されたすべての商品のラベルが貼られた壁に目を瞠りました。
品質へのこだわりも並ではなく、それにもかかわらず、ホスピタリティにあふれた山田さんに惹かれました。とても良い印象を受けたのを覚えています。
小菅村に工場を作った後も、村に溶け込むための取り組みには手を抜かずにいたそうです。それが高じて、今では本社機能も登記も含め、村にすっかり根付いているそうです。
特筆すべきは、フルリモートワークを止め、週に数日は社員に小菅村に通ってもらうようにしたことです。
私が三月におとずれた際、まさにこのフルリモートワークの廃止のタイミングでした。
その時に感じたのは、リアル出社に回帰?と言う複雑な気持ちでした。
でも、村に根付くためにはリモートワークでは無理なのです。そこには、経営者として統制がしやすいという都合だけではなく、村に根を下ろす覚悟が必要。だからこそ、リモートワークではなく、リアルで村に通う覚悟が必要だったのでしょう。CASOの場において、山田さんの真意を理解できたように思います。
東京や他の大都会であれば、リアル出社は能率の悪化につながります。しかし、過疎地であればラッシュアワーとは無縁です。リアル出社に切り替えることで、また違った価値が生まれる良い例です。
私にとっても勉強になりました。
私の将来の夢は、自分で酒を作ることです。ビールを始めとした酒作りには夢とロマンがあります。もちろん夢とロマンだけではお酒は作れません。基盤が必要なのは当たり前です。その上で、生産を行う地に根付く方法も考えなければ。
地方の「地」は、地味・地道の「地」です。
これは、前回も今回も山田さんのスライドに出てきた印象的なフレーズです。まさにこうあるべきでしょう。
過疎地を変えるには特効薬はありません。ファインプレーもいりません。まさに地道な努力こそが過疎地を変えていくはずです。
持続可能な基盤を作り、それをもとに進めてこそ、過疎地が再び過去の繁栄を取り戻せるのかもしれません。
ただし、過疎地であっても、最寄り駅から徒歩6時間の場所であっても、真鶴の10分の1の人口しかなくても、世界に通用する場所は作れる。
そのような希望が見えたのではないでしょうか。
山田さん、ありがとうございました。
最初に中島さんからは「輝く過疎地」と言う希望を語っていただき、最後に山田さんからは人口が少ない場所でも経営できる展望をもらいました。
今回のCASOの趣旨としてはまずまず十分な成果を得られたと思います。
登壇してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
懇親会は真鶴町観光協会の横のスミマルシェさんの別ルームで。
昨年のkintone Café 神奈川 Vol.15の懇親会でもその場所を使わせていただきました。
スミマルシェさんは、私も今までに何度も利用させてもらっています。平日の昼下がりから、誰かが誰かと真鶴時間を楽しんでおられる光景がいつも見られます。スミマルシェこそ、真鶴の魅力を表現する際に必須の場所ではないでしょうか。
ここでは、新潟の今井さんや山梨の山田さんなど、遠方へ帰宅する方が時間の許す限り、皆さんとの懇親を楽しんでくださいました。感謝です。
山田さんからはFar Yeast Brewingの6本のビールを差し入れしていただいたので、皆さんでじゃんけん大会を。勝った方、うらやましい!
盛り上がった後は二次会です。角打ちの草柳商店さんへ。
こちらも私が真鶴に訪れる際の定番コースです。地元の方も立ち寄った方も交わり、前からの知己のように語れるのがよいですね。
草柳商店さんも私にとっては真鶴時間を象徴するお店です。あーちゃん最高です!
さて、夜は更け、無事に体調不良者もなく、脱落者もなく、無事にCASOミーティング@真鶴は幕を閉じました。
神奈川、新潟、山梨からの登壇者の皆さん、東京、神奈川、静岡からの参加者の皆さん、本当にありがとうございました。
そしてスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
これが最初のステップとなり、CASOミーティングが次につながればと思います。
もちろん、今回は運営側の不手際やミスもありました。それらは次回に向けて反省点とし、これから改善します。
過疎に苦しむ方、過疎を少しでも食い止めたい方、過疎をばねに違う取り組みをしたい方、過疎地に都会にない可能性を見出している方。
皆さんにとってCASOが次につながりますように。
2 responses