上巻と同じく、この本を読むのは2度目。

この本が出版された当時は日本の国勢が上り調子で、東京裁判は過去の出来事という感じで捉えられていたのが功を奏したのか、却って客観的に記述を保っているのではないかと思う。だからこそ信頼できる入門書として売れ続けているのではないだろうか。

今、どなたかが再び同様の新書で東京裁判の本を上梓するとすれば、パール判事の意見書や、主任検事や裁判長、そして最高司令官までもが述べたとされる裁判に関する悔悟の言葉を取り上げるだろうけど(小林よしのり氏の本もそうだったし)、むしろ国民が当たり前のこととしてそれらの事実を知っている前提で、ことさらにそれを取り上げないのが大人の態度である気がする。

ただ、当たり前としてそれらの事実が国民に膾炙しているかどうかはちょっと疑問だけれど。

’11/10/12-’11/10/13


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