この本も著者の本で読めていなかった本の一つ。

読み終えた直後にブータン国王夫妻来日のニュースを耳にし、ブータンの風土や国民性に色々の描写があっただけに興味深かった。

過去の様々な出来事とその2年後の現在とが交互に登場し、現在の謎の出来事が2年前の出来事のどういう結果から生じるのか?ということで否応なしに話に引き込んでいくところはさすがというか。

単純に殺害や事件の謎というよりも、奇妙な行動を提示し、そこから出来事の理由に迫っていく作風は、初期の著者の特徴だったのだな、と改めて思った。

謎がさらりと明かされつつ、その謎が解明されると小説の盛り上がりも余韻以外残らない、といった推理小説とは違った魅力を再確認した。

’11/11/13-’11/11/14


コメントを残して頂けると嬉しいです

読ん読くの全投稿一覧