本稿は、以下のリンクに書いた内容と重複しています。

福島県お試しテレワークツアー


こちらのリンク先の内容は、福島県お試しテレワークツアーから帰ってすぐに書き込んだものです。

あれから一年が過ぎました。
このツアーの時にはほとんど気にかけてもいなかったコロナによって、世界も日本も多くの苦難を味わっています。そんな今、あらためてこのツアーのことを振り返ってみたいと思います。

このお試しテレワークツアーのことを知ったのは、ふとしたFacebookの書き込みからでした。
参加する2カ月前、「紀伊半島はたらくくらすプロジェクト」で訪れた奈良県下北山村から帰って間もない頃と思います。
下北山村で手ごたえをつかんだワーケーションの可能性をさらに試してみたくなり、早速、このお試しテレワークツアーの申し込みを済ませました。
その結果、一、二度のzoom面談をへて、すんなりと参加を認めていただきました。

そして当日の朝。
最寄り駅から小田急とJRを乗り継いで大宮駅へ。そこから東北新幹線に乗って郡山へ。郡山駅を利用するのは、1年二カ月ぶりのはず。
ワクワクするあまり、集合時間の12時よりも1時間以上前に到着した私。待ち時間を利用して、郡山駅の中や外をぶらぶらと歩きまわりました。
郡山駅のコンコースは変わっておらず、駅前広場にはGReeeeNのドアが同じ姿で立っていました。



私にとって、郡山駅はいろいろな思い出が深い場所です。ここ数年、郡山、会津にはよい思い出しか持っていません。
そんな訳で、今回のツアーで郡山に来られたことに、喜びが沸き上がります。

さて、12時前になって集合場所(西口の1F改札前)に向かうと、参加者の皆さんも集まりつつあります。

今回のツアーは、株式会社LIFULL様が主催し、福島県と共同で催すテレワークの体験ツアーです。株式会社LIFULL様は、LIFULL HOME’Sの運営でも知られています。
アテンダントを務めてくださるのはLIFULL社の内田さん。三日間、内田さんにはいろいろとお世話になりました。

早速、あいさつもそこそこに、内田さんの運転するヴァンに乗って出発。
五人の皆さんとは完全に初対面。話のきっかけを見いだせず、ヴァンの中では静かな状態でした。私もどう話を切り出せばよいのか迷い、話さずじまい。
やがて車はco-ba koriyamaへ。

co-ba koriyamaは私にはとても思い出の深い場所です。2016年にkintone Café 福島の第一回目に参加させていただいたのがここだったからです。
直前まで乙字ケ滝の往復40キロの自転車旅をこなし、ぎりぎりで会場に着いたこと。
私が受け持つ30分のセッションでは、時計を見ずにしゃべったにもかかわらず、ピッタリ時間通りに話を終えられたこと。
その後の懇親会がとても楽しく、なおかつ、原発事故後の風評被害に憤る皆さんの思いに共感したこと。
地元へ飛び込んでいくことの喜び。東京を飛び出して仕事をする喜び。それらを初めて味わったのが、この時の郡山の旅でした。それもあって、co-ba koriyamaはとても思い出に残っています。


co-ba koriyamaではランチセッションとして「⼆拠点ワーカーの実践者の話を聞こう」というタイトルで、フリクシー社の片岡悠人さんのお話を伺いました。
郡山でも有名なお店であるたけやさんのお弁当をいただきながら伺った片岡さんのお話は、とても有意義なものでした。

東京から郡山へ移り、開発を担っておられる方は他にいらっしゃるのでしょう。ところが片岡さんの場合、開発に従事しているのが医療情報を取り扱うシステムです。それがとても興味深かったです。
クラウドに医療情報を載せることに抵抗する意見がまだ見受けられる中、運用だけでなく開発までも地方で行う。それは、まさに先進的といえましょう。
クラウドに携わるものの端くれとして、とても参考になりました。
住みやすく、過ごしやすく、そして仕事もしやすい。郡山の可能性を感じ、地方で生きることのハードルの低さも感じ、心に残る内容でした。

テレワークがコロナによってさらに身近な働き方となった今、片岡さんやフリクシー社が世の中を先取りしていたことを今さらながら思い出します。
ありがとうございました。

さて、ランチセッションの後は、各自がテレワークを実践するためのもくもくタイム。
ところが、私が持ってきたノートPCは2カ月前の下北山村から調子が悪かったのです。Wi-Fiのドングルがco-ba koriyamaのWi-Fiアクセスポイントを拾ってくれず、ネットが使えない状態に。
しかもテザリングのiPadからもうまくアクセスポイントが拾えずPCは実質オフラインに。

そのかわり、私はiPadを使った調査に集中しました。主に調べたのは、弊社のウェブサイトのSSL対応です。
弊社のホスティングサービスが、かんたんな操作によるSSL対応ができず、それをどうやれば実現できるか調べる必要があったのです。
その結果、Let’s Encryptの仕様調査などがco-ba koriyamaにいる間に実現のめどがつけられました。それはまさにテレワークの成果といえます。この時の成果はこちらのブログにアップし、今でもこの時に調べた結果をもとに運用を続けています。

co-ba koriyamaにいることを3年3カ月前のkintone Caféでご縁のできた方に連絡したところ、二名の方が私に会いに来てくださりました。
また、ランチセッションにご一緒した三部さんは、3年3カ月前にはご主人にのみお会いして、今回は初めてお会いしました。今回はゆっくりとお話しさせていただけたのがよかったです。
こうしたご縁の大切さは、コロナで巣ごもりを強制された今、とても貴重に思います。

さて、夕方になり、遅れていたお一方とお連れの娘さんも合流しました。これで全員がそろいました。参加者は六名+一名+内田さんに。
片岡さん、三部さんとはここでお別れ。ありがとうございました。


続いて私たちが送っていただいたのは、LivingAnywhere Commons会津磐梯です。
ここは、LIFULLさんが運営する自由な生き方、働き方を目指す人のために設けられたコミュニティの拠点施設です。
入り口にはガンダムも出迎えてくれました。


LivingAnywhere Commons会津磐梯は会員になれば泊まって仕事ができます。中はとても広く、宿泊して仕事をするには適した環境のように見受けられます。
この施設は以前、別の組織が運営していました。ですが、立ちいかなくなり、眠っていたところをLIFULLさんが譲り受けたとのこと。
もとがしっかりしているからこそ、リノベーションを施すだけで生まれ変われる。まさに不動産に長けたLIFULLさんならではだと思います。

LivingAnywhere Commons会津磐梯では、福島県からお二人の職員の方が出迎えてくださいました。さらに、地元の猪苗代町でIT企業を営まれている株式会社アウレの遠藤さんと石川さんが私たちを出迎えてくださいました。
皆さんがふるまってくださったのは「ちゃんこ やぐら太鼓」さんのちゃんこ鍋と、地元の銘酒七重郎の純米大吟醸と会津ほまれの純米大吟醸。

そうしたおもてなしの数々が、私たちの硬かったコミュニケーションをほぐしてくれました。

皆さんと楽しく会話し、福島県や猪苗代が抱える悩みや問題点についてのお話もお伺いできました。
どうすれば地方に活気がもたらされるのか。地方創生とは何か。そうした課題に目を向けられた時間になったと思います。
コロナによってリモートワークが市民権を得たのはよいのですが、コロナは同時に移動をも制限してしまいました。
ただ、東京からの転出者が転入者を上回ったニュースは見逃せません。コロナが一段落したら、また人が東京に集まったのでは話になりません。
これを奇禍として、地方への転出をより一層促進しなければ。

この時点では、LivingAnywhere Commonsは下田と会津磐梯の二拠点だけでしたが、今や全国に一二拠点を数えています。このコロナ禍の中ですごいことではありませんか!
コロナによって仕事が忙しくなってしまい、私も旅どころではない日々が続いています。ですが、LivingAnywhere Commonsはぜひ利用したいと思っています。

さて、私たちはそこから猪苗代町の道の旅籠「椿」さんへ。ここはゲストハウスですが、大いに楽しい時間を過ごせました。
何しろ日本酒が一定の金額で飲み放題なのですから。先ほどLivingAnywhere Commons会津磐梯でもさんざん飲んだばかりというのに、ここでも夜更けまで飲んで語っていました。
とても愉快で楽しい夜でした。


カテゴリ: 旅マップ.
最終更新日: 2月 18, 2021

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