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RICOH kintone plusのRICOH 帳票作成プラグインの攻略ポイント


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とある案件でRICOH kintone plusを使ったkintoneの構築を行っています。
RICOH kintone plusといえば、RICOH社によるkinotneです。サイボウズ社が提供するkintoneとの違いは、RICOH社の複合機との連携機能が標準で搭載されていることに加え、いくつかのプラグインが無償でついてきます。(サービスサイト
RICOH kintone plusに付属するプラグイン一覧
本稿では、これらのプラグインのうち、RICOH 帳票作成プラグインに焦点を当てて説明します。

kintoneを取り巻くパートナー企業やサービス、プラグインの集合を意味する概念であるエコシステムには多くの帳票発行サービスがあります。弊社はこれまで、お客様のニーズに合わせて様々な帳票発行プラグインを導入し、帳票の出力を可能にしてきました。
ところが、RICOH 帳票作成プラグインは今まで培ったやり方が通用しないところがありました。
RICOH 帳票作成プラグインを使いこなすにあたり、苦戦したポイントとその攻略法を共有しておいた方がよいと思います。この先も苦労されるであろうユーザーさんのためにも。


2.認証の設定

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本稿はRICOH kintone plusの申し込みは既に終わっている想定です。
該当するサブドメインにアクセスし、kintoneシステム管理→プラグインに移動すると、RICOH kintone plusで提供されるプラグインがインストールされています。

この中のRICOH 帳票作成プラグインが本項で取り扱う対象のプラグインです。

RICOH kintone plusで各種のプラグインを使うには、EMPOWERING DIGITAL WORKPLACESにアカウントを作成する必要があります。EMPOWERING DIGITAL WORKPLACESとはRICOH社のクラウドサービスの総称といえばよいでしょうか。(サービスサイト)

これが少し厄介です。導入後、まず初めての一回だけ、上の画像を参考にアカウントを設定する必要があります。
出典元はこちらのサイトです。

さらに、RICOH kintone plusに必ずアプリとして入ってくるRICOH EDW認証アプリにRICOH EDW認証プラグインを設定します。

上の画像を参考にしてください。
出典元はこちらのサイトです。

ここで登録したユーザーは、kintoneのアカウントごとに認証が必要です。
帳票を出力する対象のアプリから出力する際、Aというアカウントで出力したあと、Bというアカウントで出力する際にRICOH EDW認証アプリを開いてユーザー認証を行う必要があります。その後Aというアカウントで出力する際にRICOH EDW認証アプリからユーザー認証をやり直す必要があります。
複数アカウントから同じアプリの帳票を出す際にはこのユーザー認証の手間が入りますので、ご注意ください。

3.ひな型の作成にあたっての問題

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RICOH 帳票作成プラグインはkintoneからExcelファイルが出力できるプラグインです。
事前にRICOH kintone plusに帳票ひな型管理アプリを作成し(マニュアル)、Excelファイルをテンプレートとして帳票ひな型管理アプリに登録する必要があります。
kintoneからExcel帳票を出せるプラグインとしては、RepotoneU ExcelやRepotoneU Proがよく知られています(製品サイト)。RepotoneUで帳票の設定方法はkintoneアプリのプラグイン設定画面より、画面上に再現されたセルにkintoneの項目をマッピングしていくやり方です。

一方、RICOH 帳票作成プラグインは事前にテンプレートとなるExcelのセルに疑似関数のような文字列(${フィールドコード})を埋め込んでおきます。
するとRICOH 帳票作成プラグインが出力のタイミングで動的にセルに値を埋め込んでくれる仕様です。
単純なセルのマッピングであれば、このやり方で困ることはそうありません。

が、テーブルを出力しようとした場合、途端に苦しくなります。

kintoneからExcelで出力できるいくつかのプラグインのうち、gusuku Customine(製品サイト)のExcel出力の設定方法も似たようなやり方を採用しています。Excelのセルに疑似関数のような文字列($(フィールドコード))を埋め込んでおくことで任意のフィールドの値を帳票に出力できます。

ただし、gusuku CustomineのExcel出力の場合、テーブルを出力する際にさまざまな関数が用意されています。あまり困りません。$FOREACH~$ENDを使ってもよいですし、SLICE関数を使えば途中の行も切り出すこともできます。$(テーブルのフィールドコード)(行番号)(テーブル内のフィールドコード)で行単位で出力もできます。(CustomineでExcel出力 / PDF出力を試してみよう)(リファレンスマニュアル)

ところが、RICOH 帳票作成プラグインでテーブルを出力する際は、工夫を加えないと途方にくれます。

RICOH 帳票作成プラグインはこの図のようにテーブルの先頭行のセルに${テーブルのフィールドコード.テーブル内のフィールドコード}を入力します。
その際、マニュアルを読む限りでは、一部の行だけを出すことができないようです。つまり、kintoneのテーブル側で行数に上限を設けておかないと、帳票側は最大で5000行が出力されてしまいます。

さらに、別の重要な問題が存在します。
それはRICOH 帳票作成プラグインがテーブルを出力する際、自動的に行を挿入する仕様になっていることです。しかもセル範囲の行だけを自動挿入するのではなく、行全体を自動する仕様になっています。

例を挙げると、kintone側のアプリのテーブルがこのようになっていたとします。



すると、仮に帳票側でV列とW列にテーブルの内容を出力しようとした場合、このようにテンプレートファイルを設定する必要があります。

ところが、これを帳票として該当するアプリから出力すると、このような結果になってしまいます。A列からT列に同じ情報が2行入っていますね。つまり、行ごとコピーしているため、関係のないA列からT列にも同じ情報がコピーされてしまうのです。

しかも、これが左右に別々のテーブルが並ぶとさらにまずい状態になってしまいます。例えば、この状態の複数のテーブルに3行と2行をそれぞれ入力し、テンプレートの左右にそれぞれのテーブルを並べるとします。


すると結果はこうなってしまいます。V列とW列は2倍になってしまいますし、Y列とZ列は2倍になってしまいます。A列からT列は6行コピーされます。つまり、3行×2行で6行がコピーされてしまうのです。
これをどうするか。私がこの問題に気づいたとき、お客様の帳票では左右に別々のテーブルの値を出す必要がありました。相互に掛け合って行数が増えてしまう状態ではとても本番運用に乗せられません。

あと一つの問題は、SUM関数をどうするかです。行数が動的に増えるということは、SUM関数で設定したセル範囲も変わってしまう可能性があります。この問題をどうすれば解消できるか。
また、もう一つ重要な問題があります。それはセルに設定した関数が動作しないことです。
関数をセルに設定した状態のテンプレートを登録し、その登録されたテンプレートを基に該当のアプリで帳票発行を行うと計算がされない。そのような問題が起きたのです。
通常であればExcelのセルに設定した関数を計算する場合、F9キーを押すかShift+F9キーを押せば再計算されるはず。ところが再計算がされません。
再計算させるにはF2キーでセルを編集し、Enterキーを押す必要がありました。でも、お客様に関数が設定されたすべてのセルを一つ一つ選択してもらい、F2キーを押してもらうことなどできるわけがありません。
再計算がされない問題を解消しないと運用に回せません。ここはかなり頭を悩ませました。再計算の問題だけではありません。テーブル行数や関数の範囲が変動する問題、左右に配置したテーブルが相互に掛けあってしまう問題など、実運用までは課題が山積みでした。

4.問題の解決にVBA

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結論から言うと、VBA(Visual Basic for Applications)を活用し、上記の問題を全て解決しました。

Excelはマクロなしのブック(拡張子がxlsx)とマクロありのブック(拡張子がxlsm)があります。
RICOH kintone plusに作成した帳票ひな型管理アプリにはどちらの拡張子のExcelブックも登録することができます(RepotoneU Excel/Proでも可能です)。

帳票ひな型管理アプリにマクロありのブックを登録します。ユーザーはkintoneの該当アプリからExcel帳票を発行し、発行されると添付ファイルフィールドに添付されます。ユーザーはそこからダウンロードし、Excelブックを開きます。その瞬間にマクロが動作するようなVBAマクロを事前に設定しておくのです。
つまり、帳票ひな型管理アプリに登録する時点でマクロ付きのブックとして登録することです。
そのマクロの中で上記の諸問題が解消するようにしておけばよいのです。

ただし、ここでもう二点、Excelマクロを動作させるために注意しておくべきことがあります。
・ユーザーには必ずダウンロードし、インストール版でかつ最新版(2016以降であれば安心)のExcelで開いていただく。Office 365やMicrosoft 365などのブラウザでは動かさないようにお伝えする。
・kintoneからダウンロードしたExcelブックは信頼できるサイトからのファイルではないため、kintoneを使っているブラウザ上で信頼できるサイトに登録していただく必要があります。
やり方は、インターネットからのマクロは、Office で既定でブロックされますの記事に詳細が載っています。下記画像もご確認ください。あと、すみません、Macでは同様の問題が起こるのかどうかは分かりません。

さて、準備が整いました。
それぞれの問題の解消方法をざっくり記します。

まずは再計算です。ExcelのVBAにはApplication.Calculateという再計算を行うメソッドがあります。ところがVBAの中でApplication.Calculateを実行しても再計算はされません。ということは他の方法を試す必要があります。
解決策として以下のようにFormula2R1C1で再度該当セルに関数を埋め込み、Application.Calculateで再計算させました(上の関数は10列左のセルの〇年〇月〇日をyyyy/mm/ddの形式に変えた上で曜日に切り替えています)。

.Sheets("test").Cells(3, 11).Formula2R1C1 = _
"=SWITCH(WEEKDAY(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(RC[-10],""年"",""/""),""月"",""/""),""日"","""")),1,""日"",2,""月"",3,""火"",4,""水"",5,""木"",6,""金"",7,""土"")"
.Sheets("test").Cells(54, 22).Formula2R1C1 = _
"=IF(ISNUMBER(R[1]C[-13]),R[1]C[-13],0)"
Application.Calculate

続いてテーブル行数の問題です。
これはテーブルごとに別シートを用意することで解決しました。別シートごとであれば何千行になろうとも問題は生じません。RICOH 帳票作成プラグインで扱えるテンプレートは複数シートの対応が可能です。複数シートに任意の関数を設定すれば値が設定されます。
テーブルごとに別シートで設定することにより。左右に配置したテーブルが相互に掛けあって不要なコピーが行われる問題も解消できました。
また、セル内に設置する関数のセル範囲が不明な点については関数にする必要がなく、VBAで設定すれば大丈夫です。(挿入されることを見越してセル範囲を多めに設定しておくことで参照範囲の問題は早い時点で解消できていましたが、再計算がされないことには変わりなかったので)
例えばセルの下端行は以下のようにVBAで設定できます。

.Cells(.Cells.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row

なお、該当のテンプレートブックに設定するVBAマクロは、

Private Sub Workbook_Open()

を利用しました。ただし、このサブルーチンはテンプレートブックを修正するたびに処理が走り、値が転記されてしまいます。その状態で帳票ひな型管理アプリにセットすると意図しない形になってしまいます。ここはお気を付けてください。

Private Sub Worksheet_Activate()
End Sub

のようにシート単位で処理が走るようにしても良いかもしれません。

5.他の運用上のご注意

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他にも、RICOH 帳票作成プラグインを活用する上ではいくつかの注意点があります。
上に書いた通り、帳票ひな型管理アプリに設定を追加する際、帳票を出力するアプリも指定します。
その結果、一つのアプリで複数種類の帳票を出す場合には帳票ひな型管理アプリに複数レコードを登録します。
ただし、その結果でもアプリにボタンは一つだけしか表示されません。そのボタンを押下することで複数の帳票を選べるダイアログが出る仕組みです。

ところが、出力された結果が格納される添付ファイルフィールドは一つしか選べない仕様です。
つまり、複数種類の帳票を一つのアプリから出すには帳票発行の運用上の工夫が必要です。そうしないと現場で混乱を招く恐れがあります。

本稿で書いたことは、RICOH 帳票作成プラグインの今後のバージョンアップで改善されていくはずです。RICOH kintone plusもまだまだ改善されていくことでしょう。
本稿で触れた制約をさしおいても、RICOH kintone plusを使うと複合機との連動以外にも複数のプラグインが追加費用無しで最初から使えることは魅力です。から。
ただし、現時点では本項に書いたような運用上の制約次項が発生することだけはご注意ください。特に、RICOH 帳票作成プラグインについてはVBAマクロによるカスタマイズが必須になるはずです。その点を注意してもらえればと思います。

本稿がRICOH 帳票作成プラグインを使う方々にとってご参考になれば幸いです。


アクアビット航海記 vol.33〜航海記 その19


あらためまして、合同会社アクアビットの長井です。
弊社の起業までの航海記を書いていきます。以下の文は2018/2/22にアップした当時の文章が喪われたので、一部を修正しています。

社員になること


正社員になった私。
今までずっと派遣される側だった立場から派遣する立場へ。

正社員の話をいただき、それを受け入れる決断。そこにどのような葛藤があったのか。正直なところ、自分自身のことなのにあまり覚えていません。
正社員のお話が来たことで、これ幸いと満面の喜びを必死に隠し、内心で快哉を叫びながら受け入れたのか。はたまた、かつて尼崎市役所の外郭団体のお話を蹴った時のような気概を持ちながら、妥協の結果として正社員の話を受け入れたのか。
うーん、どちらでもないような。そんな記憶は残っていません。
ただ、本連載の第三十一回(https://www.akvabit.jp/voyager-vol-31/)で、オペレーターさんとの絆がなくなったことにショックを受けたと書きました。
私が正社員に取り立てられたことは、オペレーターさんとの断絶をさらに広げたはずです。

当時の私の心境を慮るに、ただお話をいただくままに受け入れた、という程度だと思います。
差し出された水を、さほど疑わずに飲むように。もちろん、水の匂いぐらいは嗅いだはず。つまり、正社員の話が自分にとって損か得か、は考えたはずです。

過去の私に質問


では、得とはなんでしょう。身分の安定。対外的な信用。収入の安定。挙げてみればそんな感じでしょうか。
逆に、損とはなんでしょう。収入の減少。束縛の発生。将来の固定。そんな要因が思い浮かびます。
当時の私が何をどう考えていたのか、今の私からQ&A形式で問うてみたところ、関西弁で返事が返ってきました。

まず損の観点から。
Q. 収入の減少についてどう思っていましたか?
A. スーパーバイザーの収入はなんやかんやと手取りで30万はもろてました。残業したらその分も精算してもらえたっちゅうのも大きいです。いやぁ、ぎょうさんもらえましたわ。今まで勤めていたアルバイト、派遣社員、ブラック企業のどこよりもお金もらえてありがたかったです。当時、ぼんやりと思とったのは、実年齢よりも手取りが上回っとったらええんちゃう?ということ。20代なかばで30万以上はもらえとったから、ええんと違うかなあと。
正社員になったら、給与は固定性になるし、残業代も減らされるし。うーん。どないしょ、と思ったのは事実。そやけど、ま、正社員の提示額を計算したらせいぜい数万円ぐらいの減で済みそうやし、まあ損にはならんかぁ、と思ってました。
Q. 束縛が発生することは考えませんでしたか? 正社員になれば社員としての身分に縛られるし、対外活動にも制約が課せられます。
A. うん、考えたよ。束縛についてはぼんやりとね。そらぁ確かに正社員の立場は損になるかもしらん。でも、社員になったからといって公私までは束縛されへんやろ?少なくとも大成社よりブラックちゃうやろ?って思ってたぐらい。そもそも対外活動っちゅうても、当時はSNSとかないし、書いたり喋ったりしようにもどこにも場所がなかったし。そやからそもそも損とか全く思わへんかったわ。
Q. 将来が固定されてしまう、とかは思いましたか?
A. 正社員になったら、将来の自分の道が狭なってしまうってか?たしかに関西におった頃は、クリエイティブな職を考えとったけどね。そやから正社員になってもうたら、将来勤め人で固まってまうがな、っていう心配もちぃとだけありました。でも、今までも何回も転職繰り返しとったからね。まぁ次の道が決まれば辞めてもええかなぁ、くらいに思ってました。そやから将来が固まってまうこともあんまり損とか考えてへんかった。

続いて、得とは何かについて考えてみます。
Q. 身分の安定は得ではありませんか?
A. たしかにアルバイトとか派遣社員を転々としてばっかりやったからねぇ。でもあんまり正社員には憧れてへんかったなぁ。自分が人からどう見られるかも興味ないし。無頓着ってやつ?身分がどうとかも興味なかったし、だから正社員になりたいとかもなかった。なので、得とはあまり思わんかったなぁ。
Q. 対外的な信用は得られたのではありませんか?
A. 確かにね。相方が歯医者やし、結婚する時も相方の親族からは結構冷たい視線を浴びたからなぁ。たしかに正社員になって見返したろ、っちゅう気持ちはちょっとあったかも。歯医者の夫やし、せめて正社員の肩書ぐらいは持っとかんとなぁ。という気持ちもちょっとはね。
でもな、もうすでに乗り越えて結婚した後に来たんや、正社員の話って。これが結婚前やったら釣り合いとるために正社員にもう少し前向きやったかもしらんけど、すでに結婚してたから、今さら対外的な信用、っていわれてもピンと来ぉへんやん?そやから、対外的な信用のことはあまり重要とは考えへんかったなぁ。
Q. 収入の安定はどうなんでしょう?
A. これは……一番大きな理由やったかもしれへん。所帯も持ったし、奥さんも派遣社員の不安定よりは正社員を、っていうことは思ってたはずやしね。でもね、一年ちょっとスーパーバイザーやってたけど、毎月結構なお金もろててんよ。定期的に30万と少しは。そやし、その頃はうちの相方も大学病院に勤めてたし、お金に不足は感じひんかったんとちゃうかなぁ。
ただね、ちょうど正社員の話が来た頃って、相方がお仕事休まんならん事情ができたんよね。え?なんでかって? 子ども。子どもがでけてん。まぁ子どもができるまでもいろいろあってなぁ。話せば長くなるから、今日は堪忍して。ただ、それでいろいろあったから、正社員の話にふらっと流れてしもたのかもしらんなぁ。
Q. 忘れかけの怪しげな関西弁でお答えしてくださり、ありがとうございます。

正社員になったことで得たもの


結局、私が正社員の話を受け入れたのは、将来的な視点からというより、その時の事情、とくに子どもを授かったことが理由でした。
その時の私が変なプライドを発揮して正社員の話を断らなかったことに感謝です。当時の私といえば、さりとて正社員に過大な幻想を抱くこともせず、自然に正社員の話を受けたのでした。

正社員になったことで、私はより多くの仕事を任されるようになりました。
今までは派遣社員だったので、現場で滞りなく集計業務を進めていくだけでよかったのです。でも正社員である以上、違う仕事も担っていかねばなりません。

正社員になったことで、私はより上のスキルや広い視野を得られました。
たとえば、当時手掛けていたオペレーターさんやスーパーバイザーさんの出退勤管理システムのメンテナンスもその一つ。
パソナソフトバンクに所属する皆さんは、出退勤の際に社員証に印字されたバーコードを読み取ります。Microsoft Accessによって作られたそのシステムは、現場と事務所の二カ所に設置されていました。現場の打刻用と、横浜ビジネスパーク(YBP)の別フロアにあるパソナソフトバンクが分析システムための二つです。
ところがこのAccessはカスタムメイドで、しかも作った方がすでに離任していました。そのため、私はこの勤怠管理システムのメンテナンスを任されました。
また、これは少し後の話ですが、パソナソフトバンクからスカパーさんへ毎月提出する請負業務の請求書の作成も私に任されました。そしてこれも少し後ですが、外のお客様の案件も手掛ける機会をいただきました。スカパーの現場だけでなく、違う現場も経験させないと、という上司の判断だったのでしょう。
そんな私の下には、常勤のオペレーターさんが配属され、私は上司になりました。人に指示する立場。それは社会人になって初の経験でした。

次回は、当時の私が抱えていた仕事からいったん離れ、子どものことについて書こうと思います。
初めて子を持つにあたり、いろんなことがありました。
それらの出来事も、私の起業を語る上では外せません。
ゆるく長くお願いいたします。


kintoneにシステム移したいんや


kintone Advent Calendar 2020の22日目の記事です。

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おかげさまで今年はkintoneの案件が大幅に増え、ありがたい限りです。引き続き、頑張っていきまっせ^+++^

さて、案件が増えたのはめっちゃうれしいんやけど、今年は今までと比べ、案件の傾向に少し変化がありましてん。その傾向っちゅうのは旧システムからkintoneへ移行する案件の増加ですねん。
もちろん、昨年までも移行案件は請けてました。でも、今年はC/S(Cliend/Server)型の旧システムからkintoneへの移行案件をぎょうさんご依頼いただきまして。その数はめっちゃ増えましたわ。

おそらく今後もこうした移行案件は増えていくと思てますねん。そやさかい今年のkintone Advent Calendarは7回目の参加にして、初めて連携開発ではなく、移行について書いてみようと思とります。
これからkintoneへのシステム移行を手掛ける方の参考になればうれしいねん。

システム移行の建前と本音

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システムを移行する目的はお客様によって千差万別です。
でも、システムを移行すると決断するのは経営層、少なくとも部署の責任者でっしゃろ?

この時、経営層と現場でシステムを扱う方の見る視点は違います。
経営層は人件費の削減や処理効率の改善に重きを置きます。一方で現場の視点は日々の業務の負担を軽減することと、業務を止めないことに向きがちです。

その時、建前上では業務改善を同時に行いながらシステム導入も行う、という意見が出ます。そりゃせやんなぁ。わてら提案側にとっても業務改善を錦の御旗に立てたほうが提案は通りやすいっちゅうもんで。

そやけど、往々にして現場の本音とは従来の業務フローを変えずに、なおかつ業務負担が軽くなることにあると思とります。業務改善によってオペレーションが大きく変わるのはいややなあ。新たなやり方になれるまでが大変やわ。てなわけで抵抗を覚えがちです。

わてがこの時に心がけとるんは、営業の相手である経営層や上層部とのお話がまとまったら、なるべく早いうちに現場の業務担当に挨拶し、現場の方とのコミュニケーションを増やし、現場の本音を伺いながら開発することですねん。
この時の建前と本音と取り違えると、あとあとまでボタンの掛け違いがえらいこっちゃになります。
また、営業目線でお客様の上層部とだけ話をしていると、現場のニーズが後から後から噴出してがっちゃがちゃになります。わては何度もこれでえらい目に遭っとります。

構築の順番

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現場の方にとっては、慣れ親しんだ旧システムからkintoneという未知のシステムに触れるわけです。不安になって当然やんなぁ。
そやからわてはkintoneの良さ、つまり現場の方々が簡単にシステムが触れまっせ、簡単に設定ができまっせ、ということを早めにご説明します。

このあたりは旧来のシステム開発のセオリーとは違いますわな。要件定義、内部/外部設計、コーディング、単体テスト、結合テストが終わったあたりでようやくマニュアルが用意され、ユーザー受け入れテストで現場の方が触る。それが旧来のシステム開発。

わてはkintoneの場合はより早いうちに現場の方に触ってもらうことを重視します。フィールドコードは触らんといて、プラグインやJavaScriptはいじらんといて、という点だけお願いし、あとは積極的に使ってもらいます
その結果、kintoneってうちらでも触れるんや、現場でもシステム開発に参加してええんや、という実感を持ってもらえればもうしめたもんですわ。
この場合の現場というのは現場の統括者ではなく、文字通り日次の業務で手を動かしている方全員のことやからね。

これで現場の方からkintoneへの警戒感や拒否感が取り除けて、システム開発へ参加しているという実感を持ってもろたら、kintoneのファンにだってなってもらえます。そうなればシステム導入の成功は約束されたも同然ですねん。

その時、最後になるまでシステムを見せへん、という手法は逆効果。
まず移行が順調にできていることを示すためにも、一番やりやすいマスタ系からアプリを作っていくとよろしおま。
マスタは業務の基本であり、なおかつマスタアプリ自体には複雑なロジックはそれほど必要ないよって、導入側にとっても取り掛かりやすいはずですわ。
あと、早めにお客様にシステムに関わってもらうことによって、kintoneが苦手な部分をわかってもらうのも重要!なんでかいうたら、システム導入間近になっての仕様変更で断れるからやねん。

また、フィールドの追加や編集も自在にできるkintoneの特性がお客様に喜ばれるのもこの時。もちろん、ビジネスロジックに関わりの少ないフィールドを除いてやで。
例えば分析用に得意先種別を増やしたいねん、というご要望にもさくっと対応できるkintone。このかっこええ姿をアピールするだけで、好感度アップは間違いなしや。

また、ここで現場の方に新旧両方のシステムにマスタの入力を行ってもらえれば、次に述べるデータ移行の手間が大幅に減ります。ほんまやで。

データ移行の基本

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kintoneへのシステム移行でいっちゃん肝心なんは、おそらくこの部分だと思とります。
kintoneはご存じの通り、簡単にアプリが構築できますやろ。そやから、元のシステムのデータの項目を再現するのはそれほど難しくない。そないに思うかたもおるんとちゃいますか?
ところが、ここを甘く見とったら後で苦労しますねん。

とくに、もともとのシステムの仕様で、マスタ上で管理する項目が制限されとったら要注意です。
入れたい情報を入れるべき項目がない。その場合、おうおうにしてお客様は備考欄にあれこれ詰め込みますねん。苦肉の策で本来ならメールアドレスやURLを入れるべき欄にまで雑多な情報を入れてしまいます。
kintoneでは簡単にフィールドを追加できまっしゃろ?でも、おうおうにして旧システムでは項目を追加するのに別途費用がかかります。だから、そないな状態になってしまうんですわ。
こうした雑多な情報がどこで管理されとるんか。その情報をkinotneのどの項目に移すんか。きちんと体系化されたデータとして活用したいんやったら、お客様ときちんと押さえとかなあきません。

次に、マスタをルックアップで呼び出す際の仕様は早めに定めとかなあきまへんで。御存じの通り、ルックアップでは関連付けるアプリを設定しますよって。
そしたら、コピー元のフィールドも設定せんならん。ルックアップフィールドではフィールドに文字を入力することで、候補を事前に絞り込むことができます。ただしコピー元のフィールドに設定した値に限りますけどな。

例えば得意先マスタの得意先コードを指定しておくと、マスタの得意先コードで検索が可能です。ですが、一度ルックアップフィールドをこさえた後にお客様から得意先名でも検索したい、と言われたらもうバンザイせなあきません。なんでかちゅうたら、コピー元のフィールドは一度設定すると変更でけへんよって。
もしどうしても変更の必要が生じたら、新たにルックアップフィールドを追加せんならんのです。もちろん古いルックアップのデータから新しいルックアップにデータを移さなあかん。そんなんいけずやんかぁ。

また、検索したい対象は得意先名だけに限りません。よくいわれるのは着信時の電話番号の末尾四桁ですわ。それ以外にもフリガナやらなんやら。つまり複数の項目で検索したいというご要望が出てきますねん。
この時は、わては検索キーっちゅう項目を設け、複数の項目の値を連結させとります。
この時はスペースなしでがっちゃんこしてまうとうまく検索がでけへんようになるから、半角スペースなどを間に挟んで連結するとよろしい。

さらに、その時は文字数にも気ぃ付けましょう。コピー元のフィールドに指定できるのは文字列(1行)です。
こちらのヘルプにも書かれとるけど、文字列(1行)の文字数に制限はあらへん。
ところが、今のページにはこうも書かれとったよね。
値の重複の禁止を設定すると、入力できる文字数が全角または半角で64文字までに制限されます、てな感じ。なんでやねん。

では、値の重複の禁止を設定せんかったらええんちゃうん?そう思いたなるやん?え?ならへん? いや、なってぇや。
なぜなら、ヘルプには以下のように書かとるからやねん。
既存のレコードを更新する場合、CSVファイルを読み込んで一括更新する方法が便利やと思うですわ。
けど、ヘルプにはこうも書かれとるねん。

こないな制限があったら、もうあかん。更新がでけへんのですわ。
APIで更新する場合も同じですわ。
ここのリファレンスにも。
システムの移行には、データの更新が欠かせませんわな。CSVで更新する場合も、APIで更新する場合も。
ルックアップ項目を更新するためには、値の重複の禁止せなあきません。ちゅうことは、連結した文字列の文字数が64文字を越えんようにせんならんのです。つまり、移行元のシステムの項目の文字数を考慮にいれなあかんちゅうわけですわ。難儀やなぁ。

もう一つ、移行にあたって注意しておかなあかんことがあります。
それは住所データの扱いです。日本の住所の場合、以下の4つの項目からなっとります。

  • 都道府県
  • 郡市町村
  • 住所(町・字・地番)
  • 建物・マンション名

これが旧システムでも四つに分かれとったら問題ないんよ。
そやけど、住所1、住所2という感じで二つだけのフィールドでしか管理されていない場合、えらいこっちゃになります。

なんでかゆうたら、それを分割する作業が発生するからですわ。分割?そんなんせんでええわ。てゆわれたかて、後々の分析のこと考えたらそうもゆわれへん。正味、お客様に後々の分析のことを考えてと提案してみたら、kintoneでは分割して管理するお客様が多いんですわ。
例えば旧システムの住所1に「東京都中央区日本橋2−7−1」。住所2に「東京日本橋タワー」の値が入っていたとしますやろ。そしたら、住所1から「東京都」「中央区」「日本橋2-7-1」を分割せんならんことになります。さて、ぼんやったらどないする?

わてはそんなとき、VBA(Excelマクロ)を活用しますねん。
その中でこちらのサイトを参考に正規表現から分割しますねん。
この正規表現をVBAの中に仕込んだら、都道府県と郡市町村と住所(町・字・地番)を分割できるんよ。
以下に簡単やけどコードを掲示してみたから、よかったらみてみて。必ず本番では使う前にテストしたってぇやぁ。もちろん当方では一切の責任は負われへんから。

Sub ConvertSplitAddressData()
    Dim regExp              As Object           '正規表現オブジェクト
    Dim strPattern          As String           '正規表現パターン
    Dim lngRowCounter       As Long             '行カウンター
    Dim intRegMatchCount    As Object           '結果
    Const clngMaxRowCount   As Long = 65535     '行の末尾
    Const cintTargetColumn  As Integer = 18     '結合された住所列番号
    Const cintPrefColumn    As Integer = 14     '結果の都道府県を格納する列番号
    Const cintCityColumn    As Integer = 15     '結果の郡市町村を格納する列番号
    Const cintAddressColumn As Integer = 16     '結果の住所を格納する列番号
    Const cintAnotherColumn As Integer = 17     '結果の建物を格納する列番号

    Set regExp = CreateObject("VBScript.RegExp")
    strPattern = "(...??[都道府県])((?:旭川|伊達|石狩|盛岡|奥州|田村|南相馬|那須塩原|東村山|武蔵村山|羽村|十日町|上越|富山|野々市|大町|蒲郡|四日市|姫路|大和郡山|廿日市|下松|岩国|田川|大村)市|.+?郡(?:玉村|大町|.+?)[町村]|.+?市.+?区|.+?[市区町村])(.+)"
    With regExp
        .Pattern = strPattern
        .IgnoreCase = True
        .Global = True
        For lngRowCounter = 2 To clngMaxRowCount
            If ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAddressColumn).Value = "" Then
                Set intRegMatchCount = .Execute(ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintTargetColumn))
                If intRegMatchCount.Count > 0 Then
                    ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintPrefColumn).Value = Trim(intRegMatchCount(0).SubMatches(0))
                    ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintCityColumn).Value = Trim(intRegMatchCount(0).SubMatches(1))
                    If InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ") > 0 Then                '建物以降が全角空白で分割されている場合
                        ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAddressColumn).Value = Trim(Mid(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), 1, InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ")))
                        ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAnotherColumn).Value = Trim(Mid(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ") + 1, 100))
                    ElseIf InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ") > 0 Then             '建物以降が半角空白で分割されている場合
                        ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAddressColumn).Value = Trim(Mid(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), 1, InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ")))
                        ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAnotherColumn).Value = Trim(Mid(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), InStr(intRegMatchCount(0).SubMatches(2), " ") + 1, 100))
                    Else                                                                      '建物がないか続けて入力されている場合
                        ActiveSheet.Cells(lngRowCounter, cintAddressColumn).Value = Trim(intRegMatchCount(0).SubMatches(2))
                    End If
                End If
            End If
        Next lngRowCounter
    End With
    Set intRegMatchCount = Nothing
    Set regExp = Nothing
End Sub

データ移行の方法

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kintoneにデータを取り込む方法はいくつかあります。そやけど、だいたいはCSVによる一括登録・更新か、APIでの登録/更新かcli-kintoneの三択ちゃうやろか。
わてはCSV経由で取り込むことがほとんどですわ。
なんでかいうたら、APIやとHTTP Client Tool for kintoneを使う場合でも、何かのプログラムで書く場合でも、コードのマッピングの記述が面倒になるからやねん。
あと、一リクエストでも100件しか登録や更新ができないAPIの仕様制限があるやんか。そやから、100万件をこえるデータを移行する場合、一日のAPIリクエスト回数制限にも引っかかってしまうんや。
cli-kintoneは便利やねんけど、上と同じくマッピングの部分が手間なのであまり使用しとりません。ただ、余談すると、Bashとcli-kintoneを使った効率化は追及せなあかんと思とります。そやから弊社としてはcli-kintoneを使ったツールの作成ははよ進めよ思てます。
ただ、それでも画面上でマッピングを確認できるcsv取込の方が安全ちゃうかと思います。ここはよぉ考えてみてください。その時、旧システムが出すcsvの見出し項目名とkintoneのフィールドラベルは合わせといたほうが移行マッピングが圧倒的に楽になるで。

先に挙げた住所や備考以外にも、データの加工はあちこちのフィールドで発生しますやろ。それらはめっちゃ面倒やと思うねん。それらをチェックとか加工とかせなあかんから。例えば下のような感じやね。

  • 項目の値の中に半角カンマは入っていないか。
  • 項目の値の中にダブルクォーテーションなどは入っていないか。
  • 項目の値の前後に空白は入っていないか。
  • 旧システムから出力されたファイルの文字コードは統一されているか。(複数のシステムからそれぞれ出力して取り込む場合、Shift-JISとUTF-8が混在しているとkintone側で文字化けの恐れあり)
  • ルックアップの値はkintoneの関連付けるアプリの参照アプリのコピー元のフィールドに等しいか。
  • 電話番号や郵便番号、メールアドレスやURLの書式は正しいか。
  • 日付書式は正しいか。(元データがyyyymmdd形式の場合、空白セルがあると空白に変換してくれずエラーになる等)
  • データの重複はないか。
  • kintoneのラジオボタン/チェックボックス/複数選択/ドロップダウンの選択肢に等しい値のみが含まれているか。

もしでけるんやったら、VBAマクロやcli-kintoneなんかでツールを作ったほうがええと思うで。
あと、ツールの作成と簡単に書いとるけど、旧システムによって項目がまちまちなんは、わかりますやろ?旧システムごとに工数と時間を使うから、わては移行ツールの作成には消極的で、あまりやってへんかったわ。

そやけど、毎度Excelの関数を駆使して移行データを作るんはもうしんどい。わても実は今年手掛けた数々の移行の中で、一つだけめっちゃ苦労した移行がありましてん。それをしおに、めんどいかもしれんけど、移行ツールを作ったほうがええなぁと痛感しましたわ。

ただし、早めにマスタの項目を固め、マスタアプリを作り、初回のデータ移行がでけたところで、それ以降は本番までお客様にマスタデータの入力をしてくれまへんやろか?とお願いしたほうがよろし。もしそれがでけたらマスタの移行ツールはいらんからね。
ま、それでもトランザクションデータの移行に関しては何かしら作らんといかんけどね。

なんでかいうたら、マスタのデータは生き物やねん。お客様によってガーっと追加され、あちこちでバァーっと更新されますやろ。
しかも住所の更新が起こるし、しかも項目が連結されている住所データやったら、さっき書いたみたいに分割の作業が毎度いるんでっせ?
それに、本番移行直前でせーので一回でガバっと取り込めば済むほどシステム移行は甘いわけやあらへん。

もちろん、どっかの時点で初回分を取り込み、定期的に差分データを取り込み、最後に移行日までの残り差分がきれいに取り込めた場合は楽ですわ。そやけど、そうした移行の運用ができるのは、こっち側が旧システムにアクセスできる場合だけやねん。

遠方のお客様で、しかもVPNでつながれへんような旧システムの場合、データの取り出しはお客様にご依頼するほかありませんやろ。
お客様のやり方によっては項目に抜け漏れがあるやろし、項目の順番が違っていたりします。ましてや差分データの時間の基準もあいまいになってしまいますねん。そやから、きれいなデータを毎度もらえないと考えなあきません。
そやから、移行ツールを作らんでええ場合は、旧システムにこちらから簡単にアクセスできる場合に限ったほうがええね。もしそないにアクセス出来るんやったら、毎回Excelのフィルターや並び替えや置換などを駆使しても円滑に移行できると思うけどね。
ただ、実際はそうでない場合が多いから、そないなリスクを考えたら、最初に工数と時間をかけてでもお客様専用の移行ツールを作り、それを運用したほうが格段に楽やと思うんやけどどない?

データ移行のTIPS

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なんぼかTIPSを列挙しておきますわ。

  • データの本番移行までは、取り込み時には変更履歴はオフにしといたほうがええで。
    設定は、アプリの設定→高度な設定→変更履歴のチェックを外す。
    そうしないとサイボウズさんに注意されまっさかい。また、変更履歴だけで契約のディスク使用量を軽く超過してしまいますねん。(一度、うっかりしていて100万件のデータを何度も取り込みなおし、サイボウズさんに注意されてもうた。※EvaCamp 2020で言いそびれた失敗談の一つ)
  • 可能であれば、本番移行後は旧システムのトランザクションデータ(売上や仕入などの伝票データ)は、kintoneでも別アプリにした方がええで。
    しかも、旧システムのトランザクションデータのフィールドはルックアップをなくし、文字列(1行)と数値のみにしといたほうが楽やで。なんでかいうたら、過去分のデータはマスタデータの変更などで古い値として入っとるからやねん。過去のルックアップはその時のマスタデータの値を再現して保存しといて、てな具合にご要望もろたら、移行作業はめっちゃごっつい苦行になってまう。さっきも書いたけど、ルックアップのコピー元のフィールドはマスタにある値やなかったらエラーになるからね。そやから、ここは初めのころに決めておいた方がええかも。
    旧システムの部分については別アプリに分け、ルックアップを外してしまえば、旧システムの生データをそのまま取り込むだけ済むさかい、ごっつい楽ですわ。
    そやけど、一つだけ注意しとかな。アプリを分けた場合、新旧両方のアプリをまたいだ分析に対応できませんやろ。その場合は、自分でカスタマイズビューを作成するか、トヨクモさんのDataCollectのようなプラグインを活用するとよろし。便利でっせー。
  • 添付ファイルの移行が必要な場合は先にも挙げたcli-kintoneを使うとええで。また、要件定義の段階でDropboxやboxなどのオンラインストレージの移行を提案しとったら、kintoneではそちらのストレージとの連携を行えばええから、あんじょういきまっせ。
    オンラインストレージへのデータ移行と整理作業は、お客様にお願いしといたほうがええやろし。
    2019年のわてのAdvent Calendarもご参考にしたってやー。
  • C/S側の旧システムは、たいがいレイアウトが小さくまとまっとるやろ。それに比べるとkintoneのフラットデザインは、項目の間の余白もがっつりとられとるし、そこは一目で情報が見られる旧システムに劣ると思われるかもしれへん。
    無理やりJavaScriptでレイアウトを調整したったりもしたけど、それはあんまり本筋のやり方ちゃうしなぁ。
    これも早い段階で現場の担当者と話を詰めといたほうがええで。
    あ、もう一個。デザインについてはkintoneのアプリの設定→デザインテーマの設定でブラックを選ぶとお客様の印象が変わるかもしれんで。一度試すとよろしおま。
  • Excel上でデータの加工を行う時、何使てます?フィルタ? もしそやったら、スライサーの機能とか試すと幸せになれるで。
    スライサーはこの記事が参考になるんちゃうかな。
  • kintoneの難儀な仕様ってあるやんか。例えば英単語の一部分の文字だけで検索でけへんとか。
    ヘルプにもこない書かれとるし。
    もしそれやったら、Excelのフィルタ使たらええねん。まあJavaScriptで
    一文字検索の機能を作ってもええし、プラグインでもええのんあるけどね。
  • C/S側の旧システムのユニークの項目は早めにお客様と共通認識をもっといたほうがええ。さっきも書いたけど、お客様からデータをもらう際は、旧システムのデータ出力方法を把握して、その設定や出力操作は完全に共通認識をもっといたほうがええ。あと、これも上で書いたけど、旧システムのデータを先に修正できるのならお客様に頼んで修正しといたほうがええ。

まとめ

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ちゅうわけで、本記事は皆様のkintoneへの移行のお役に、そしてご参考になればよろし思ぅて書きました。もちろん、これは弊社にとっても参考にすべき自社のノウハウですわ。
弊社も今年は一件、移行で苦労した案件がありましてん。だからこそ、一度ノウハウを言語化すべきやなぁと思ったんよ。それがきっかけです。
また、弊社の新規の案件の際にもお客様にも読んでもらお思ぅて、ここで知見を共有したいと思います。
なので、今後も折をみてアップデートを重ねていこうと思います。よろしゅうお願いいたします
また、こんなTipsや失敗談などありましたら、ガァーっとご意見をお寄せください。また本稿の内容に不備があった場合も遠慮せんとご指摘ください。

本稿が旧システムからkintoneへの移行をお考えの皆様にとってちょっとでも手助けになったら幸せやわ。


七日間ブックカバーチャレンジ-かんたんプログラミング Excel VBA 基礎編


【7日間ブックカバーチャレンジ】

Day5 「かんたんプログラミング Excel VBA 基礎編」

Day5として取り上げるのはこちらの本です。

私は、もう20年ほど技術者としてお仕事をしています。
開発センターでシステムの開発やテストに従事していた時期も長いです。銀行の本店でも数年間、常駐していました。
ここ数年は、5年近くkintoneのエバンジェリストとして任命をいただいております。
個人事業の主として9年、法人を設立してからは6期目に入りました。
その間、システム・エンジニアを名乗って仕事を得、妻子を養ってきました。

そんな私ですが、システムは誰からも教わっていません。
全て独学です。
高校は普通科でしたから、パソコンはありません。大学は商学部で、パソコンルームはあった気がしますが、私は無関心でした。一度だけ5インチのフロッピーディスクに一太郎で作った文章を保存する課外授業をうけたぐらい。
大学の一回生の頃に、ダブルスクールに通っていましたが、そこで学んだ事で今に活かせているのはブラインドタッチ。Basicの初歩も学んだ記憶はありますがほとんど覚えていません。
大学を出た後、一年近く芦屋市役所でアルバイトをしていた頃、出入りしていた大手IT企業のSEの方から盗み取ったマクロからここまでやってきました。

そして私は新卒で採用された経験も、真っ当な転職活動の経験もありません。ですから、企業で研修を受けた経験もほとんどないのです。

システム・エンジニアとして働く常住現場で、悠長にプログラミングを教えてくれる人などいません。誰もが忙しくコーディングや設計に追われている中、そんな間抜けな質問をしたら退場させられてしまいます。

そんな私がどうやってプログラムを学んだのか。
本書のような入門書からです。

私の場合、キャリアの初期に開発現場ではなく、オペレーションセンターで働き、某企業でシステムの全権を任してもらえるという幸運もありました。

試行錯誤しながらExcelの複雑なワークブックやシートやセルを操り、毎朝のタイトなスケジュールを縫って資料を作る。
Excelのマクロを駆使しなければ、とてもやり遂げられなかったでしょう。

本書は基礎編ですが、応用編とコントロール編も含めて何度も当時読み返したものです。私にとってプログラミングを学ぶ上でこのシリーズには大変お世話になりました。

特に、行列の二次元だけでしかExcelを理解していなかった私を、本書は三次元、四次元といった高次のレベルに引き上げてくれました。スカパーのカスタマーセンターで当時の部下だった元SEの女性にもヒントもらったのが懐かしい。
あれこそまさにブレークスルーの瞬間でした。

かつて、システムを扱うにはプログラミングやデータベース、ネットワークの知識が必須でした。
ですが、昨今のシステムにはそうした知識が不要になりつつあります。クラウドシステムやノンコードプログラミングの普及によって。
そして、ビジネスの現場で働く人にこそ、プログラミングの初歩的な理解が必要になる。そんな時代はすでに始まっています。

Excelマクロは、処理を自動的にマクロとして記述する仕組みがあります。それと本書を組み合わせると、システムの初歩の概念を学んでいただけるのではないでしょうか。
本書はプログラミングに不得手なビジネス現場のオペレーターの皆様にこそ読んでほしいと思います。

それでは皆さんまた明日!
※毎日バトンを渡すこともあるようですが、私は適当に渡すつもりです。事前に了解を取ったうえで。
なお、私は今までこうしたチャレンジには距離を置いていました。ですが、このチャレンジは参加する意義があると感じたので、参加させていただいております。
もしご興味がある方はDMをもらえればバトンをお渡しします。

「かんたんプログラミング Excel VBA 基礎編」
単行本 ソフトカバー:351ページ
大村あつし(著)、技術評論社(2004/3出版)
ISBN978-4-7741-1966-3

Day1 「FACTFULLNESS」
Day2 「成吉思汗の秘密」
Day3 「占星術殺人事件」
Day4 「ワーク・シフト」
Day5 「かんたんプログラミング Excel VBA 基礎編」
Day6 「?」
Day7 「?」

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
7日間ブックカバーチャレンジ
【目的とルール】
●読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する
●本についての説明はナシで表紙画像だけアップ
●都度1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする
#7日間ブックカバーチャレンジ ##かんたんプログラミング


年賀状の宛名書きをkintoneにお願いする。WordとAccessを和えて


kintone Advent Calendarへの参加表明をしたはいいですが、ネタ選びで思惑が狂ってしまいました。ネタにしようと目論んでいたSansan API(eightではなくてSansanの方)とkintoneの連携。ところがSansan様よりAPIの技術情報をブログ等で出すことなかれ、と言われてしまいまして。
え、あと私の担当日まで3日しかないのに、どうしよう・・飲み会も続くし、年賀状も書いてないのに。・・・ん?年賀状? と思いついたのがこちらです。はがきといえば差し込み印刷。Wordです。Wordからkintoneを読み込めないか、という浅い思いつきで調べてみました。 あまり実践的な内容とはいえませんが、ごらん頂ければ幸いです。

本記事のネタは 2015/12/11時点のkintoneとWord 2010とAccess 2010で構築しています。12/12に予定されていたkintoneアップデートは延期されてしまいました。アップデートの後も本記事にある技術は使えると思います。
あ、それとQiitaから頂いたリマインドメールにはブログにアップしたurlを連携してもよいと書かれていたので、当方のブログにアップしました。不都合があればQiitaに上げなおします。

 

Wordの差し込み印刷

さて、まずはWordを立ち上げて下さい。メニューの差し込み文書から、宛先の選択を選びます。

1

 

すると、新しいアドレス帳というダイアログが開き、情報が入れられます。いいですねぇ。ちなみに私、Wordの差し込み印刷はほとんど触ったことがありません。

2

 

で、入れ終わって閉じてみると、mdbの保存ダイアログが出てきました。ほう、Wordの裏側はAccessだったんですね。これは思惑が狂いました。調べてみたのですが直接Wordを触って差し込み印刷の値を設定する方法がわかりませんでした。でも、Accessとkintoneって近いようであまり連携例を見かけません。この機会に連携も試してみましょう。ではAccessを任意の場所に保存してみましょう。

3

 

Accessの設定

Accessが出来ました。Address.mdbというやつです。じゃあこれを元にしてkintoneに一つアプリを作ってみましょうか。作成されたAddress.mdbにあるテーブルは一つだけ。Office_Address_Listというテーブルです。これをエクスポートして、csvファイルとして保存し、そのcsvファイルをkintoneに備わっているcsvからアプリを作る機能で作れば何とかなりそうです。

4

 

テキストエクスポートウィザードで出してみます。

5

 

カンマ区切りですね。あとは先頭行をフィールドとして使うにチェックを入れてください。kintoneのアプリストアでExcel/CSVからのアプリ作成で、先頭行に見出し行が設定されている必要があります。

6

 

じゃあ、この場所にcsvを作ってみましょう。

7

 

そしてkintoneへ

いよいよkintoneの出番です。アプリストアから「Excel/CSVから作成」を選びましょう。そしてAccess.mdbから出力したcsvファイルは、以下の通りとなっています。これはWordのアドレス帳のテーブルです。各項目のフィールドタイプはホームページとメール以外は「文字列(一行)」で設定しましょう。

8

 

無事、アプリが作成できました。あとはここに住所を入れて行けば、念願のクラウドでの住所録管理は目の前です。あ、それと、kintoneのフォームで各フィールドのフィールドコードの設定を以下の通りでお願いします。

            ふりがな(姓) → FamilyName_Furigana
            姓 → FamilyName
            ふりがな (名) → FirstName_Furigana
            名 → FirstName
            敬称 → Title
            会社名 → CompanyName
            部署名 → DivisionName
            役職 → Position
            郵便番号 → ZipCode
            住所 1 → Address1
            住所 2 → Address2
            住所 3 → Address3
            勤務先電話番号 → OfficeTelNo
            勤務先 FAX 番号 → OfficeFaxNo
            自宅電話番号 → HomeTelNo
            自宅 FAX 番号 → HomeFaxNo
            連名 → JointSignature
            連名敬称 → JointSignatureTitle
            電子メール アドレス → MailAddress
            ホーム ページ → WebSiteUrl
            市区町村 → City
            都道府県 → Prefecture
            国/地域 → Country

9

 

いよいよAccessからkintoneへ

kintoneにアプリを作ったら、今度はAddress.mdbです。このAccessとkintoneが連携できればよいわけです。ここで、Visual Basic Editorを開いていただき、ツール(T)→参照設定をお願いします。

10

 

参照設定でなにをするかというと、連想配列を使うのでMicrosoft Scripting Runtimeにチェック。それとmdbへのテーブル操作にADOを入れてみましょう。Access 10であれば ADO 2.8が無難でしょうね。これもチェックをお願いします。

11

 

つづきまして、以下の標準モジュールとクラスモジュールを入れてください。ファイルのインポートで可能です。なお、それぞれのモジュールファイルは用意しました。ダウンロードしやすいようにzip化しておきました。解凍してお使い頂ければ。あ、怪しくないので大丈夫ですよ ^_^

JSON
Mod_CommonDeclaration
Mod_DataTrust
Mod_GetKintone

12

 

さて、インポート頂いたファイルですが、ほとんどはそのままで使えるようにしていますが、皆様の環境に応じて若干の変更が必要です。そうしないと動きません。例えば、Mod_GetKintoneのファイルの19行目。ここで
Set objJSON = GetJSON("/k/v1/records.json?app=**") という記載があります。このアスタリスクの2文字は、先にkintoneに作ったアプリのUrlにある数字を入れてください。

12-3

 

続いて Mod_DataTrustです。ここは7行目。
Private Const TARGET_URL As String = "https://*******.cybozu.com"
という記述の****** の部分に、ご契約されているkintoneのドメイン名を当ててください。

12-1

 

さらに Mod_DataTrustです。ここは76、77、78、79行目に情報を入れて頂きます。
76行目はベーシック認証の情報です。BAsic_IDの部分にIDを。Basic_PWの部分にパスワードをお願いします。
77行目はご契約されているkintoneのドメイン名を****の部分に入力してください。
78行目はBAsic_IDの部分にIDを。Basic_PWの部分にパスワードをお願いします。
79行目はkintone内で使用するユーザーのIDとパスワードです。IDの部分にIDを。PWの部分にPWをお願いします。
12-2

さて、ここまででAccess.mdbとkintoneの連携は出来ました。AccessからMod_GetKintoneの中にあるgS_CmdDataRequeryClickを実行すれば、kintoneのデータを反映するのがわかります。

 

再びWord

さて、Wordに戻りましょう。Wordの文書は新たに作成して結構です。作成したら、差し込み文書を選びます。さらにはがき印刷を選んでください。

13

 

さらに、宛名面の作成を選びましょう。

14

 

するとはがき宛名面印刷ウィザードが開きます。

15

 

種類は、年賀/暑中見舞いを選びます。

16

 

さらに様式を選びましょう。好みで縦書きでも横書きでも結構です。

17

 

フォントも選びましょう。

18

 

差出人の情報を選びます。差出人を印刷するにチェックを入れると差出人情報が印刷されます。

19

 

既存の住所録ファイルにラジオにチェックして下さい。さらに、住所録ファイル名は、先ほどAccessのmdbを保存したパスを入力して下さい。

20

 

これではがき宛名面印刷ウィザードは完了です。

21

 

すると、年賀状のイメージと各項目のフィールドに、kintoneに入力した情報が出てきます。この時点で出ているのは、当初アドレス帳に入力して、Address.mdbに入った情報です。

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違う宛先を表示させるには、差し込み文書からメニューの右にある矢印をクリックすればそれぞれの情報にアクセスできます。

23

 

それではこのWord文書を保存して閉じましょう。そして、もう一度開き直すと、以下のようなメッセージが表示されます。これは毎回Address.mdbの情報を見に行き、SQL文を発行してAccess.mdbの情報を取得していることを意味します。

25

 

さて、ここまで出来ているのであれば、もう一段階進んでみましょうか。
先程Accessにモジュールを組み込んで頂いた際に、「AccessからMod_GetKintoneの中にあるgS_CmdDataRequeryClickを実行すれば、kintoneからデータを取りに行ってくれます」と書きました。では、これをWordから行えるようにすれば、いちいちAccessを起動せずに済みますよね。
そんなわけで、GetKintoneFromWordをご用意いたしました。こちらもzip化しています。解凍したらGetKintoneFromWord.basが現れます。これをWordのVisual Basic Editorからファイルのインポートで取り込んで頂ければ。すると、Wordからkintoneの取り込みを行い、その結果をAccess.mdbに取り込むことが出来ます。なお、mdbの場所は C:¥kintone¥Address.mdb にある前提で作成しています。26

 

では、組み込んだマクロを実行してみましょう。メニューの表示からマクロ→マクロの表示を選びます。

26

 

一覧が出るので「アドレス帳最新化」を選んで実行を押してください。

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そうするとkintoneで変更した内容がwordにも反映されます。これで完成です♪
どうでしょう? 今ならまだ年賀状に間に合いますよ♪

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