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労働問題について


安部内閣が、ホワイトカラーエグゼンプション導入を再び打ちだしてからというもの、労働問題があちこちで再燃しているように思えます。日々、労働問題に関する記事をどこかで見かけます。

今日もBLOGOSにて以下のような記事がアップされていました。
https://blogos.com/outline/106995/

内容は退職強要とも取れる内容です。日本IBM社から退職を強要された方が上司の方とのやりとりを録音し、その一部を文章化したものです。やりとりとしては強要と受け取られても仕方ないと思います。が、おそらくはこのご時世、もっとひどい形の解雇通告も行われていることでしょう。ここに出されているのは、別室に呼ばれて個別に言われるだけまだましと思います。

ホワイトカラーエグゼンプションなど、経営側の理論であることはいうまでもありません。おそらくはこの導入を契機として、次々に労働者への束縛、あるいは低賃金化が進んでいくのではないかと思います。

私も雇われる側としての立場、雇う側としての立場も経験があります。どちらの意見も立場があるのは分かります。社保の負担、福利厚生負担も相当な額が必要で、簡単に賃上げに踏み切れない気持ちも分かります。最初から社員の労力を絞り上げることを前提として収支計画を立てる場合は別ですが。

とはいえ、労働者の立場としては、折角の人生、気持ち良い労働をして過ごしたいですよね。家族のために誇りを持って働く。これはすごく大事なことだと思います。

そんなふうに思っていても、冒頭に紹介したような事例の通り、いつ何時、馘首の憂き目にあうか分かりません。私も20代前半の頃、朝礼の場で馘首宣告を受けたことがあります。あれはやはりショックなものです。人よりものんきな私でもそうだったのですから、大抵の方にとっては世界が音を立てて崩れる、そんな思いもすることでしょう。

しかし、まだ我が国の求人状況が改善する兆しは見えません。景気は好転の兆しも見え始めているようですが、企業が雇用に積極的でないことに変わりはありません。海外のほうが人件費が安く、IT化の進展で人件費の切り詰めはまだまだ可能です。おそらくは今後、首切りも普通に行われていくことになるでしょう。我が国でも。

そのためには、いつ馘首宣告を受けても、動じない心と経済の準備をしておいたほうがよいのかもしれません。また、普段から身を立てる技術は身に付けておいたほうがよいでしょうね。料理や運転など、事務仕事や営業仕事の合間にも、目の前には世界が広がっています。

スマホでゲームをやる時間があれば、やれることは沢山あると思います。再就職が厳しく心が折れそうなときでも、色んな方と普段から接する癖をつけておくだけで、思わぬご縁から次の人生が開けないともかぎりません。

要はいつ首になっても自分と家族の生活は守る。その覚悟だけは身にまとっておくことです。これからは労働者にとっても安泰な時代ではありません。

私にとっても同じです。これから経営者となるにあたって、この労働状況は逆にチャンスです。長時間勤務ではなく、短時間集中型で、やりがいも得られるような会社作りを目指していきたいと思います。