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2016年の抱負


晦日にアップした投稿にも書かせて頂きましたが、昨年度は皆さま色々と有難うございました。
今年も引き続き、よろしくお願いいたします。昨年の流れをさらに加速するべく、努力を惜しまず進みたいと思っております。

今年の抱負としては、胸の中で様々に温めているところです。自分という器の容積を広げるためにも、目標は高く持ちたいと考えております。私的な抱負については、家族とともに考え、家族の前で披露するつもりですが、こちらでは、公的な抱負を書きます。

1.法人化2年目にあたって
昨年は法人化を達成しましたが、あえて背伸びせずに基盤作りの一年としました。今年も実現不可能な目標は立てません。しかし現状維持に落ち着くつもりもありません。今年は常駐に頼らずに前年と同じ収入を得ることに注力しようと思います。個人事業主時代、最高収入を得た2010年度すらも、日中は常駐現場に縛られていました。常駐をこなしながら、深夜まで仕事することには限界があります。昨年も平日の睡眠時間は3〜5時間しか取れていませんでした。しかし、そろそろ脳への負担も考えながら仕事を進めなければなりません。また、日中に営業に回れないことがどれだけ商機を逃していたか考えると、改めるべきなのは明らかです。

と言うわけで、4月以降、常駐作業からの収入は多くとも今年の半分に抑える予定です。大口の安定収入を半分にしても、小口の不定収入だけで昨年と同じだけの収入を得られるか。困難ではありますが無茶な目標ではありません。やるしかありません。昨年末に楽天ビジネスがサービスを終了しました。楽天ビジネス経由でかなりのご縁も収入も頂いていただけにダメージはあります。また、CloudWorksやLancersには登録しているものの、そちら経由での受注には至れていません。まずはこの二つのサービスからの受注を目指します。

さらには昨年、かなりの数参加させて頂いた交流会。それぞれの交流会経由でも直接間接に受注に結び付けられています。交流会経由でのご縁をいかにしてさらに増やすか。こちらも参加頻度を去年並みにするか、検討の上正式加入するなどして重視したいと思います。
そして既存のお客様からのご紹介も疎かにしてはなりません。実はこの大晦日間際になって、ご紹介経由でお見積りのお話を頂きました。ありがたいことです。私の提供したサービスの質を評価していただいたと自負しています。しかし、一方では常駐で多忙になる前と後では私の提供するサービスの質が落ちたとの苦言も頂きました。頂いた言葉を肝に銘じ、常駐の仕事量を減らしたからには、その分お客様にもご納得頂けるサービスを心掛けねばなりません。

2.エキスパート化
昨年読んだいくつかの本からはジェネラリストよりもエキスパートたれ、という示唆を受け取りました。仕事上ではこのことを念頭において自己研鑽やブログに反映させていくつもりです。例えばハードウェア手配、凝ったデザインや動画編集、ネットワーク設定や私の不慣れな言語については積極的に協力会社に協力をお願いしていくつもりです。

一方では、私の価格設定が安すぎるという忠告も何度か頂いていました。それは常駐作業が足かせとなってお客様に100%向き合えないための価格設定でした。しかしこれは改めようと思います。そのためにはジェネラリストとして接するのではなくエキスパートとして振る舞わねばなりません。エキスパートとしてどうやって売り込むか。これについてはすでに腹案があります。昨年12月からkintoneのエバンジェリストとして、ようやく活動を活発化させ始めています。トイロハさんへの連載やAdventカレンダーへの参加など。今年はこの流れをより太くすることが大切です。また、Excel、Access、WordのVBAについてはかなりのレベルに達しているとの自負があります。これをOffice 365やGoogle Appsなどと絡めて究めて行こうと考えています。また、CMSについては各種の開発運用実績も持っていますし、一からCMSを作ったこともあります。これらは引き続き大切なノウハウとして活かします。

3.話す技術
昨年は妻のココデンタルクリニックで二回にわたってセミナーを開催しました。そのうちの一回は私もプロジェクターを使って話す機会を頂きました。その直後にアンケートを通して皆さまの意見を募りましたが、辛い意見も頂きました。まさに私自身が求めていたのが辛い意見でして、自分でも話した内容に満足がいきませんでした。おそらく今のようにブログが氾濫している状態では、文字を通しての自己表現は、よほどの内容でないと埋もれてしまうことでしょう。

では何をもって自己表現をするか。それは喋ることです。各種交流会やセミナーにも出させて頂きましたが、必ず1分程度出席者の前でしゃべることが求められます。しかし今の私の話術では10分以上のプレゼンテーションを行えるだけのレベルに達していないと考えています。そのための訓練は欠かせません。今年早々に口にとある処置をしますので、滑舌もそれに合わせてよくなるようにしたいと考えています。

4.ブログ
活動のベースは今まではFacebookを主とし、Twitter、Tumblr、ホームページのブログを従として進めていました。昨年はブログ経由での情報発信をかなり増やしました。今年はその流れをさらに強め、全面に公的な色を濃くしたいと思っています。
Facebookでは、個人的な日記に近い形の投稿を日々欠かさず続けてきました。これは引き続き行う予定です。仕事とプライベートの割合を適度に混ぜながら。しかし、仕事用のFacebookページもより前面に出す予定です。しかし昨年、仕事用のFacebookページやブログの宣伝効果はまだまだだったと反省しています。実は今までは私が積極的にブログの内容を宣伝することはしていませんでした。今年は書いたブログの内容がより流布されるように、私自身のブロックを外すつもりです。具体的にはマルチポストだからといって他の媒体への投稿を避けるということを止めます。リンクによるシェアでよいので、あちこちにブログの内容を書き込んでいこうと考えています。エキスパートに徹する仕事上の技術系のブログは対象を絞って。ジェネラリストとしての自分を書評や時事ブログで表現していきたいのであればふさわしい掲示板に。人間的に狭くなることは避けたいので、仕事だけでなく、書評、劇評、映画評をはじめとし、視野を広く、折々に様々なことについて興味を持ち、世間にも自分の考えを積極的に問うていこうと考えています。

昨年の12月からは対価を頂いた上でトイロハさんへの文章アップも初めています。これら技術エキスパートとしてのブログはAdvent Calendarも含めて引き続きエキスパートとして執筆していくつもりです。しかし技術系ブログ以外のブログも、機会があればどんどん対価を頂いてもなお読まれるような文章を中心に、他のブログとは一線を画したようなブログとして育てて行きたいと意気込んでいます。

なお、私が私的な内容の日記を書く際のスタンスは、小説家の筒井康隆さんのそれに影響を受けています。実名で、個人的な内容を書きつつ、その内容が商売ベースとしても成り立つだけの質の高い日記。実名でも批判を恐れずに書き、匿名に逃げることは避け、同じ内容のものは書かず、日々違う内容の出来事を紹介できるようなもの。それを目指したいと思っています。そのためには私自身の生活も単調にならぬように気を付けねばなりません。また、家族や友人、取引先のプライバシーを侵害するような内容は避けなければなりません。これらのことは引き続き気を付けるつもりです。無断タグ付けを避けることはもちろん、文章に登場させることも極力避ける。などなど。

5.体力と魅力増強
仕事と家庭と自分の夢の三つを両立させることは当然です。また、それらの両立は困難です。ただ、今年は常駐という足かせもなくなる予定ですから、少しは時間的な制約が外れるはずです。それでもこれらを両立させるためには体力の増強は昨年に引き続いて必須でしょう。昨年も親子マラソンや自転車での中距離旅行、フットサルやテニス、ローラースケートに参加させてもらいましたが、今年も引き続きそういった機会を頂ければ参加していこうと思っています。とくに自転車で遠距離に行き、名所旧跡に訪れることは体力的にも精神的にも知識的にも私を成長させてくれるはずです。そういう機会を増やそうと考えています。

引き続き本年度もよろしくお願いいたします。


よくわかる株式会社のつくり方と運営 ’13~’14年版


法人設立にあたっては、色々本を読んだ。その最初の本が「会社は誰のものか」。記録によると2014/12/20から2014/12/24に掛けて読んでいる。つまり、私が法人化を意識し始めたのは2014年のクリスマス直前であるようだ。

「会社は誰のものか」を読み、「下町ロケット」を読み、その次に読んだのが本書である。経営者の気構えについての本、経営者が追うべきミッションや夢の本、そして法人化の手続きに関する本というわけだ。そのアプローチは今思い返しても導かれたような順番といえる。

本書は、法人化手続きの実務についての本だ。ただ、実際は司法書士の先生に安価でほとんどやって頂いたため、本書で得た知識を実践することはなかった。しかも、私が設立したのは合同会社であり、本書で主に取り上げられているのは株式会社である。

しかし、本書は読んでおいてよかった。

本書を読んでおいたからこそ、合同会社を薦める司法書士の先生の言葉も検討できた。手持ちの資金があまりなかったので、登記費が安く、公証人による公証を頂かずに設立できる合同会社は悪くない。合同会社は、れっきとした法人だ。西友もユニバーサルミュージックもシスコシステムズもApple Japanも全日空ホテルズもWWE Japanもみんなみんな合同会社である。

私の立場は社長ではなく、代表社員となる。定款で定めれば社長にもなれるが、肩書きに興味がなければ、社長である必要もなさそうだ。

営業内容についても合同会社だからといって、不便を被ることもない。結局、株式会社と合同会社を隔てるのは、手続きに尽きる。設立前も設立後も、制度や手続きといった、商いの本質と外れた部分の違いが主だ。役員や監査役を募り、署名を集める必要もない。もし、株式会社にしたければ、登記料の差額をはらえばアップグレードできるようだし。

合同会社とは、まさに法人成りを狙う個人事業主にとっては適した制度と言えるのではないだろうか。

ほとんどの起業者が株式会社を選ぶ。そんな中、合同会社を選んだ私は、多少変わり種なのだろうか。起業してから数多くの方と会わせて頂いたが、よく質問される。なぜ合同会社にしたのか?どう株式会社と違うのか?話のネタには事欠かない。さらには、株式会社にしなかったことを失敗であるかのようにとられたこともある。しかし、その辺りは問題ない。というよりも、合同会社アクアビットのような零細規模では意味のない事かもしれない。そのあたりの柔軟性を発揮できるのは、今後の私の努力次第ということなのだろう。設立したら終わりではなく、ここからが始まりであることはいうまでもない。まだまだ精進していかねば。

今回の法人化の切っ掛けは妻である。友人の社労士さんに、個人事業主の税金が高くて・・・とこぼしたところ、なら法人化しなよ!とアドバイスを頂いたのが切っ掛けだ。以来、その社労士さんから、税理士の先生をご紹介頂き、税理士の先生からは司法書士の先生をご紹介頂き・・と、次々にご縁を頂き、3ヶ月と少しの後に法人化できた。以来、いくつもの縁を繋いで頂いている。感謝感謝である。

また、人脈作りとともに、私自身の生活も変わった。法人化設立を決断する前、私は伸び悩んでいた。本は読んでいたが、レビューを書く気力が湧かずにいた。スマホゲームにもはまっていた。しかし、法人化を決めてからはきっぱりとスマホゲームは断った。一年間一度もスマホゲームに手は出していない。その分、書くことにエネルギーを使うようになった。この一年、書いたblogの量もかなりのものだ。イベントを開催し、そこでは喋らせてももらった。メディアでの連載もさせて頂けるようになった。よいご提案も頂けている。

結果として本書は、実践としては役に立たなかったかもしれないが、私の気構えには効いたといえる。本書を読んで以来、もう一つの課題であるNPO設立については、様々な本を読んだ。しかし、株式、合同を問わず法人化に関しての手続き本は一切読んでいない。手続きに関する一切は税理士、司法書士の両先生にお任せし、私は人脈作り、書き物などの自分の伸ばしたい点、売り出した点に重点をおいている。それでよいと思う。

‘2014/12/27-2014/12/29